2019年10月 6日 (日)

2019年 夏アニメ総括

今期…じゃないんだ、もう10月になってますから。春に続いて夏アニメも来期へ居残る作品が妙に多かったので
総括も少々ずれ込んでしまいました。いろいろありましたからね…放送に影響する大事件とか。
掲載の時点では「トライナイツ」や「BEM」が残っちゃってますけど、仕方ないので先に進みましょう。


まず、いきなり続きモノからになってしまうのですが「シンフォギアXV」は本当に特筆すべき出来でした。
テレビシリーズ完結!と銘打つだけの仕上がりで、毎回怒涛の引きとアクション、そして言葉選びのセンス(笑)
長寿のシリーズというのは長く続くと尻すぼみになってしまったりすることもありますが、本作に限って言えば
そういうのはまったくなかったですね。5期までやって最後の最後まで極太。

過去作の要素をこれでもかと取り込み、これで本当に終わらせるつもりなんだなぁ…としみじみ思わせる一方で
本当にこれで終わるんだろうか?と疑ってしまうほど、まだまだマグマは冷めていない感じもします。

「鬼滅の刃」は一旦おやすみかと思いきや続きは劇場版らしいですね。まあ…お金取るべきアニメだもんなぁ。


完全新作のなかではやはり「Dr. STONE」が圧倒的におもしろかったです。知的好奇心をくすぐる傑作。
一歩引いて見ると地道で堅実な展開が結構続いているのですが、その一歩を引かせないよう惹き込み続けていて
毎回見終えるたびに独特の清々しさが残る、本当に気持ちのいいアニメ。今期も引き続き楽しみです。

信長という使い古された題材に対し、独自の歴史解釈も辞さず新しいものを作り上げた「胡蝶綺」
古典ミステリとの融合によって新たなFateの道を拓くことに成功した「ロード・エルメロイⅡ世」
このあたりは期待したものが期待したとおりに出てきた感じ。満足度高め。
ほかに寸感で挙げていたところだと「まちカドまぞく」が好感。百合な部分も含めて出来は突出していたなぁと。

意外な完成度と追い上げを見せたのが「Re:ステージ!ドリームデイズ♪」で、まるで注目してないところから
大幅に順位を上げてゴールしました。こんな気合いの入ったアイドルアニメになるとは思わず。
ライブシーンの作画もさることながら、独特のユニークさがある会話や楽曲の良さが光っていたと思います。

「ソウナンですか?」「女子高生の無駄づかい」は意外な健闘、というか好きになれました。
「無駄づかい」はどちらかといえば最初あまり印象がよくなかったんですけど、評価を逆転させられましたね。


GTAシリーズなどをプレイしたことがある人ならご存じかもしれませんが、ゲームの分野で言われるチートとは
実行した瞬間に晴天から豪雨になったり、体力や残弾が減らなくなったりする隠し機能のことです。
世界のルールを超越した能力をワンクリックで実行できる。それが本来あるべきチートの姿なわけです。

昨今あふれる『チート能力をもって異世界に降り立つ』系の作品はチートの加減が甘いんですよね。
チートと称しておきながら変に縛りを設けてしまう、単なる異能力バトルでしかない作品が多すぎるのです。

そんななかで、チート級の権限をもって大いに暴れまわる「魔王様、リトライ!」は痛快でした。
病院を建てるためにゼロから文明を興すなんて遠回りなことはしない。草原に瞬時に総合病院が建つ!(笑)
すげー強そうな敵でも一回刺されただけで死ぬ。それぐらいのパワーバランスでいいんですよ。
毎回画面にテロップが出るからキャラの名前は憶えやすいし、全体的に好印象でヘンテコなアニメでした。


「可愛ければ変態でも好きになってくれますか?」は終始レイアウトがおかしく、最終評価も高くないのですが
シンデレラ探しの推理の部分はなかなかおもしろく、描き方によっては印象が違ってたかもしれません。
原作を読んだら評価が一変する可能性もあり…でも原作に手を出したくなるほどではない、という微妙なあたり。

「キャロル&チューズデー」は終わりこそキレイだったものの、奇跡の先で変化した何かを描かなかったことや
奇跡にいたるまでに繰り広げられた印象の悪いエピソードのせいで、最終評価はどうにも上がりませんでした。
生身の人間とAIが書いた曲の対比など、主題として使われそうなパーツはどこへいったのやら。
ああいう終わり方にコロッと騙されてしまう人が多いのかな…だとしたら、あれで正解なのかもしれませんね。

とあるシリーズのアニメは昨年秋の「禁書目録」3期で感じた時代遅れな古臭さでもういいかな…と思っていて
今夏放送された「とある科学の一方通行」でその思いがさらに補強されてしまった感じがしています。
でも「超電磁砲」の3期も来るんだよなぁ…この強気な攻勢はなんなんでしょう。まあ、見てから判断しますか。


「彼方のアストラ」は世間的には非常に好評だったようですが、個人的な評価はあまり高くありません。
本作の評価点として伏線の存在がしばしば挙がりますけど、その伏線を含めたストーリー上の仕掛けがあんまり
おもしろくなかったというか、明かされても「ふむ…それで?」って感想しか出なかったんですよね。
事実が明らかになった以上の驚きがなく、効果的な伏線であるとは思えなかったのです。

ネット上では「アストラ」はSFか否か?なんて話題も盛り上がってましたが、正直どうでもいいなぁと。
ジャンル分けがおもしろさにつながるわけではないので。SFか否か?というのは些細でつまらないお話です。
まあ、小型のワームホール発生装置はちょっとアレかな…説明しがたい技術ではあります。

「グランベルム」は寸感で書いたとおりの印象のまま最後まで変わらなかった作品でした。
ある意味で「SSSS.GRIDMAN」に近いというか、過去の有名作品をマネすることに楽しさを見出してる感じで
そもそも新規性など考えていないことが最終回の例のシーンを見ても確信できました。
そういうところを楽しいと思う人もたしかにいるでしょうね。たまたま自分がそうではなかっただけで。


今夏のワースト作品は「異世界チート魔術師」です。今年の作品で言えば「エガオノダイカ」といい勝負。

春期の寸感で「賢者の孫」に対して無味無臭という言葉を用いたのですが、これは誤りでした。
「賢者の孫」は特に終盤で積極的にアクションを見せようとしていたし、結構楽しく見れていたんですよね。
「異世界チート魔術師」は無味無臭の極地と呼べる内容で、これを下回るのは難しいと思います。

絵がいいわけでもなく、よく動くでもなく、かわいいもカッコいいもないし、不快感もない。何もないんです。
作っている人たちもこの作品のどこに魅力があるのかよくわからず作っているような印象を受けました。

いや…まったくないわけではないか。主人公たちが異世界に呼び出された理由だけは斬新だったと思います。


この総括を書き終える前にもう今期の寸感の執筆に着手しているのですが、早くも溜め息の回数が増えています。
異世界ものブームというのはまだまだ続くんですかね…進行中の企画も含めたらあと数年続くのかな。
変な話、普通に現代劇が始まるだけでちょっとホッとしますからね。
そのへんのグッタリした感じを寸感から読み取っていただけるのではないかと。では、近いうちにまた。



放送に影響する大事件、日本だけでなく世界を震撼させたあの事件についてこれまでブログはおろかTwitterでも
まったく触れずにきたのには理由があります。それは、どうにも明るく触れようがなかったから。
どんなカタチであれ、言及すれば悲しみを増幅することにつながってしまう。そう判断したためです。

それにしても「炎炎」はタイミングが悪かったなぁ…「BEM」も急遽修正してなんとか放送にこぎつけました。


自分のTwitterのフォロワーにはどんなアニメでも楽しく見られる、ある意味で尊敬すべき実況民の方がいます。
その方をしても「楽しみ方が難しい」と言わしめたのが「ナカノヒトゲノム【実況中】」でした。

状況としてはシチュエーション・スリラーなのに、緊張感や危機感が欠けている。
シチュエーションにそぐわない仲良しごっこを延々と見せられる。そのへんが難しさの理由かもしれません。
『1億PV稼ぐまで出られない』という劇中の設定は、途方もない数字に見えて意外と軽いんですよ。
おそらくそのことに参加者たちも気付いているから、あれほどゆるい空気が終始ただよっているのではないかと。


失敗のひとつは、女性陣の入浴シーンだけで250万PV近く稼ぐところを繰り返し描いてしまったこと(笑)
本作ではあらゆる生活の状況が生配信されていて、そのカメラはお風呂場にまで侵入してきているわけです。
普通に考えたらもっと見たがる人はいるし、その数は右肩上がりで増えていくと考えられます。

つまり、がんばらなくても1~2か月のうちに生還できる。実際、放送終了時で7000万PVに達していました。

死ぬまでいかなくても、誰かひとりくらい身体の一部を失うとかあれば違ったと思うんですよね。
そういう盛り上げもないまま毎回のゲームを淡々とクリアしてしまうところも、フックに欠ける原因でした。

一応言っておくとキャラ自体はわりと好きでした。なのでワーストとは程遠い作品です。
路々森さん好き。見た目は当然のこと、裏表があって話を動かすのに多大な貢献をしていたキャラでした。
フラッシュグレネードや日本刀を携帯している実況者なんていてたまるか!という現実的なツッコみはさておき
実況者であることや各人の得意ジャンルが、身なりも含めてたいして活かされなかったのは残念なところ。


変に感想が長くなってしまったのは、放送枠の問題で本作だけ1週遅れでひっそり見続けていたからです。
Twitterで触れる機会がなかったぶん、思っていたことをここで全部吐き出すことになりました。

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