2013年2月2日
大雑把に言えば、自分は峯岸みなみ丸刈り事件に対して否定的です。
自分は峯岸みなみ個人に対して特別な感情は抱いていません。
あくまでAKB48のメンバーのひとりとして、全体のひとつとして支持する程度の扱いです。
AKBが掲げる恋愛禁止条例に反対する気持ちもなく、規則に背いた彼女を許す許さないという
観点ではまったく見ておらず、丸刈りになったことをかわいそうと思う気持ちもありません。
AKBのシステムや運営方針、順位付けなどについては触れる必要ありません。
それは今回の事件に乗じて、普段から漠然と抱いていたアンチAKB的な感情を爆発させる
口実にしかならず、賢明な意見になりえないからです。
まず、丸刈りによって反省の意と誠意を示すという昭和的手法に反対です。
「丸刈りにすれば誠意を表せる」という非常に古臭い発想を、この平成の世の中で二十歳の
女性が決行してしまったという事実に非常に違和感を覚えるのです。
その軍国主義的・短絡的・瞬発的な発想がまず気に入りません。
丸刈りによる謝罪を潔しと思った人もいるようですが、その考えに対しても反対ですね。
理由は上に挙げた内容と同じ。そんなものが支持されていいはずがありません。
次に、彼女が独断で丸刈りを決行してしまったことについて。
これは脅迫的な謝罪の押し売りと言えるでしょう。年頃の女性が長い髪をみずから丸刈りにし
泣きながら謝罪をしてきたら、それを受け入れないほうが悪になります。
やり方が卑怯ですよね。これがもうひとつの気に入らない点。
恋愛禁止という規則自体に異論を唱える気はありません。
サッカーという競技で手を使ってはいけないのと同じぐらいの話であり、AKBでの活動継続を
望んで断髪を決行するほどの意思があるのに規則を守れなかったことがおかしい。
さらにそれを、断髪したことでこの件はクリアしたんだという扱いになってしまっていることが
なにか釈然としない印象を与えているのではないかと。
今回の事件が今後、一定の抑止効果になるとは思います。恐怖政治みたいなもので。
次にスキャンダルを起こしたら今回と同等、もしくはより酷い手段で謝罪せねばならないという
刷り込みができてしまったと考えてもおかしくないでしょう。
それを踏まえて、彼女の決行を誰も止められなかったことが問題となります。
場合によっては髪を切るのに使っていたハサミを手首にあてていたかもしれないわけで
今後エスカレートすれば最悪の自体が起こる可能性も否定できません。
軽率な行動に対し、軽率な行動でケリをつけることが当たり前になってはいけないのです。
この悪い見本を公衆性の高いメディアで配信してしまったことが最後の問題。
しかもこの件が物議を醸し、NHKの21時台のニュースで報道されるまでになってしまったため
もはや狭い範囲の芸能系ニュースに留めておくことができなくなりました。
こうなると事実よりも、ニュースを見て大衆がなにを思うかのほうが重要になります。
理由の如何を問わず、AKBに関わるものすべて害悪という考えが一層広まるだけでしょうね。
AKBに残りたいと強く願って決行した断髪が、結果としてAKBの価値や存在を危うくしている
ということを彼女は考えねばなりません。個人ではなく全体の問題として。
しかし、これらすべてがAKBのムーブメントの一環であるという考え方もできます。
いわゆる「話題に関わってしまったら負け」と言われるパターン。
それにしては引き返すのが難しい、とんでもないカードを切ってしまったと思いますが…。
ある意味では河西智美の写真集の件も同じ感覚だったのかもしれません。
奇しくもドキュメンタリー映画の公開日。公共放送を利用した絶大なプロモーション。
21時台のニュースの前番組に秋元康が出演していたことも匂わせますよね。
そのへんは憶測に過ぎませんので、自分としては戸賀崎さんの公式発表を事実として考え
自分が思ったことや感じたことを以上のようにまとめました。
今後どうなるやら…何事も無かったかのように忘れ去られる可能性もありそうですが。
ひとつ追記をします。今回の件で「研究生」という言葉の価値を下げてしまったのも問題です。
直前のリクアワで発表された湯浅さんの降格を踏まえてのことですが、研究生としてマジメに
取り組んでいるメンバーにとっては非常に迷惑な話だと思うんですよね。
罰として送り込まれる場所ではなく、志をもって上を目指す場所なんですから。
彼女が研究生に降格したことで圧迫を受ける他の研究生も当然います。
その厚遇による不公平感を解消する方法が運営側にあるとは思えないのですが…。
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