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2015年6月30日 (火)

2015年6月30日

2015年第2Qのアニメはファーストインプレッションがおおむね最後まで継続した感じといいますか
期待して見ていた作品が当たりだったという手応えがありました。

「放課後のプレアデス」「山田くんと7人の魔女」「長門有希ちゃんの消失」の3作品が好感触。
そこに「ジョジョ」「シドニア」「Fate」「ARISE」という鉄壁の布陣が続く感じでした。
「プレアデス」は表面上は女の子だらけの作品なんですが、当初から感じていたガイナックスの
『らしさ』が最後の最後まで途切れることなく続いてくれたのが本当によかったです。
どこか「トップをねらえ2!」を彷彿とさせるようなラストも個人的には満足。

「有希ちゃん」はこの記事を書いている段階では終わってません…「有希ちゃん」だけではなく
「響け♪ユーフォニアム」や「血界戦線」も終わってないので正直判断しかねています。
特に「血界戦線」は最終回が規定の尺に収まらず、放送延期が発表されましたからね…。

ただ、どれも判断材料はじゅうぶん出揃っているかなぁと。
「ユーフォニアム」は女同士の派閥争いと恋の対決ばかりが印象に残ってしまいました(笑)
「血界戦線」は映像に対する期待が大きすぎたのか、ほぼ各話完結というストーリーから受ける
感動や興奮が他の作品と比べて足りなかったように思えます。

まあ贅沢な話なんですけどね…でも自分はストーリー重視の人間なんです。
アニメはストーリーを抜いても商品になりますが、自分はそういうアニメを好みません。



今期は逆に、ダメだろうなと思ったものがやっぱりダメだったシーズンでもあります。
これもファーストインプレッションの段階で挙げていた「プラスティックメモリーズ」の話なんですが
監督あるいは脚本家がなにを伝えたいのかぼんやりしたまま終わってしまいました。

最終回で泣いたという人もチラホラ見かけました。のめり込んで見ていた人にとってはそれぐらい
終盤のイチャつき展開からの喪失が響いたのでしょう。
ただ、自分のようにSF設定の部分を重視している者にとっては整合性に欠けたものにしか見えず
その部分がずっと頭に引っ掛かってしまい、話がすんなり入ってきませんでした。

視聴者の誰もが悲しい別れを予想できてる以上、どれだけ悲劇的な喪失を描けるかというのが
本作の見せ場だったわけですが、視聴者の要求を満たせていたとは思えません。

代替案として自分が考えていたのは、アイラみずからギフティア移送用のクルマまで歩いていって
納棺シーンを別れの演出として用いるというもの。稼働しているあいだに別れさせる。
ほかのオーナーがそういう別れを強いられてきたように、ツカサとアイラにも同じ別れ方をさせれば
これまで散々描いてきた納棺シーンが反復として効いてくるというのもあったと思うんですよ。

エピローグとなる最終回のCパートがもつ意味も自分にはよくわかりませんでした。
あの展開、あのセリフで視聴者に何を伝えたかったのか。そもそもエピローグが必要だったのか。

同じ喪失というテーマを描いていた「長門有希ちゃん」や「山田くん」が非常に良く出来てただけに
どうしても比較して見てしまうし、より泣かせる喪失を描いてほしいという期待がありました。
というか、泣ける喪失を描けなかったら本作の持ち味は存在しなくなります。
極端な話、かわいいヒロインしか残らない。かわいさだけ描いたほうがマシだったかもしれません。

少なくとも「プラメモ」はSFではありませんでした。喪失系恋愛モノの不完全なクローンです。

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