ゲームレビュー 「Sunset Overdrive」
[クリアまでにかかった時間]
メインのストーリー以外ほぼ無視して約11時間。メイン以外を含めると20時間程度?
[ゲーム難易度]
独特な移動方法をマスターするまではかなり難しく感じる。
うまく移動できるようになるまでは頻繁に体力が尽きるが、デスペナルティは特にない。
復活の演出が豊富なのも見どころなので積極的に死ぬのもあり?
[実績難易度]
個々の実績は難しくないが、合計1925G(DLC含む)という膨大さが難点。
回数系、収集系実績の必要数もかなり多い。
アイテムの位置はゲーム内通貨でアンロックできるが、普通にクリアすると全然お金が足りない。
[GOOD]
・独特で爽快な移動システム。ファストトラベル機能を忘れてしまうほど移動が楽しい。
・カラフルな街並み、軽快な音楽、気の利いたジョーク。そして若干のゴア表現。
・大量のミュータントが押し寄せるパニックホラーなのに陰湿さがまったくなく、つねに明るい。
・飛び交う銃弾、降り注ぐ雷、爆発するクマのぬいぐるみ。あらゆる攻撃が花火のように派手。
・終始美しい質感のグラフィック。何気ない液体表現にもこだわりを感じる。
・絶妙な危機感を維持し続けてくれる体力ゲージ。
[BAD]
・やるべきことが全体的に単調。慣れると「動いて撃つだけ」になってしまう。
・読みづらい字幕。特に移動中の無線通信は読む余裕がない。
・武器やアンプの種類が必要以上に豊富。たいして使わないのに選択に悩まされる。
・アイコンが小さくて見づらい全体マップ。
・時間あたりの疲労度が激しい(ゲーム内の話ではなくプレイヤー自身が)
[NEITHER]
・意外と柔軟ではないキャラクターエディット。
・雑にプレイしてもクリアできてしまうタワーディフェンス的な防衛戦。いらなかったかも。
[総括]
「Jet Set Radio」を彷彿とさせるような雰囲気のオープンワールド型アクションシューティング。
最大の売りはグラインドやウォールランを駆使したスポーティな移動方法にあり、これをマスターすると
未体験のスピーディなゲームへと進化する。そこへ到達するまでが最初の難関。
敵となるミュータント、オーバーチャージ・ドリンカー(通称OD'd)は無双系ゲームのように大群で現れ
あの手この手でプレイヤーに接近し、ときには飛び道具を連射して襲いかかってくる。
プレイヤーキャラは想像以上に虚弱で、うまく移動できないと一瞬で死亡してしまう。
敵の攻撃を華麗にかわして喰らわないようにする前提のゲームバランスになっているのだ。
移動が上達しないことには先に進めず、つねに逃げながら、かわしながら戦わなければならない。
移動をマスターすると難易度が落ち着き、終盤へ向かって難易度はなだらかに下降していく。
繰り返されるおつかい、変わり映えのない掃討戦と防衛戦、たまに訪れる簡単な大ボス戦を終えると
あっけなくエンディングが始まってしまう。なにかを成し遂げたという実感はあまりない。
プレイヤーが上達した先にたいした仕事が待っていない。そこが本作の致命的な欠点と思われる。
求めていたカラーを求めていたまま提供されたうれしさは間違いなくある。
それだけに「もうちょっとなんかないの?」と言いたくなってしまう、そんな出来のゲームだった。
[オススメ度]
中の上くらい。ストーリーを重視せず、派手で爽快なゲームをお求めならうってつけ。
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