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2016年5月26日 (木)

「キャラクターが多すぎて名前を覚えられない」というアニメの問題

Twitterなどでアニメの感想を収集しているとき、しばしば見かけて気になっていたことがあります。
それは「キャラクターが多すぎて名前を覚えられない」というもの。

べつにそんな不自由な見方しなくても、覚えずに見ればいいじゃん…というのが自分の考え方です。

自分は1シーズンに平均15作品ぐらいのアニメを平行して見ていますが、キャラクターの名前を覚えないで
最終回を迎えてしまうものが半数以上あります。まず名前を調べもしませんし。
わざわざ名前を調べるのは文章にする際、音では覚えているけど正確な漢字がわからないときぐらい。

なぜ覚えようとしないのかというと、アニメを楽しむうえでそれほど重要なことだと思っていないからです。
アニメというのは活字と違って、基本的には見た目で差別化が図られているものです。
どういう立ち位置の人物ががどういった立ち回りをして、どのような結果にたどり着いたかさえ理解できれば
名前がついてなくても楽しめるはずですし、そのように作ってあるべきです。

そのうえでキャラクターの名前を意識せず覚えられるよう工夫して脚本を書いておくべきだと思います。
つまり、覚えにくいと感じるアニメはそのような配慮がなされていない可能性があります。


キャラクターの名前を憶えやすいようにするテクニックと、脚本上の工夫はいくつかあります。

基本的なパターンとしてはまず、見た目の特徴がわかりやすく関連付けられているもの。
赤いから炎っぽい名前、青いから水に関連した名前…など、児童向けアニメにありがちなヤツです。

次に、名前を呼びかけるようなセリフを序盤に多めにしているもの。
「お前」とか「あなた」などという曖昧な呼称ではなく、わざとらしいくらいに名前の呼びかけをおこなうことで
視覚と聴覚の両方から刷り込むやり方が一般的によく見られます。

そして、芝居に絡む人数が序盤は少数に制限されているもの。
レギュラーキャラが10人いるとしたら、序盤はそのうちの4人くらいで芝居が進行するように作られていて
話数が進むにつれて徐々に絡む人数を増やしていくことで理解しやすくしています。
これと前述のパターンを併用すれば、大抵の視聴者は自然と名前を覚えられるはずです。

手紙やメール、自宅の表札を映すことで視覚的に名前を覚えてもらう方法もあります。
転校生が教室の黒板に名前を大きく書くのも、名前を憶えてもらううえでの常套手段なわけです。

究極の方法はタイトルに名前を入れてしまうことですね。もはや忘れようがない。


キャラクターの名前を覚えられないという不満が出るアニメは、こういった視聴者向けの配慮が足りていない
ある意味では不親切で未熟な作品と言えるかもしれません。

ストーリーが難解な作品ならいざ知らず、キャラクターの名前と萌えどころを覚えるくらいしかやることのない
ジャンクフードのようなアニメで名前を憶えられないとしたら相当まずいですよね。
お金を落としてもらうための大事なポイントが視聴者に伝わっていないことになりますから。

とりあえずいろんなタイプの女の子を用意してみました。それ自体はべつに構わないんです。
問題はすべてのキャラクターにモブ以上の活躍や交流の場面を用意してやれるか?ということ。
とにかく大量に出てきて、本筋の理解を阻害するようなやり方でムダに絡んだり余計なセリフを吐いたりと
ジャマにしかならないような使われ方をしていたら名前を覚えるどころではありません。

キャラクターが増えると、それだけ配慮しなければいけない問題が増えるということですね。
難しいことに挑戦しているという自覚をもって取り組まないと、どうしてもほころびが出てきてしまいます。
作り手や書き手の技量に直結すると言ってもよい課題なのです。



今期のアニメだと「迷家」は最初からキャラクターが山盛りなのにあまり抵抗感なく見れていますね。
表面上は情報過多なのですが、劇中で起きている不可解な現象を理解するうえでキャラクターの名前が
ほとんど重要ではないからそのように見えているのかもしれません。

それでいて、アクシデントの際に発揮される各々の特徴や個性によって把握すること自体は可能という。
名前は覚えられなくても「ショケーショケーうるさい子」としては覚えられる(笑)みたいな。

あとは、短編集的な形式で名前を覚えることを無意味化してしまっている「ジョーカー・ゲーム」。
見た目には非常に見分けがつきにくいキャラクターばかりで、お互いの名前を呼ぶ場面も少ないのですが
次の回にはもう登場しないので役回りだけ理解できていればいいという好例。

今回の話とは全然違う意味で覚えやすいのは「文豪ストレイドッグス」。だって…ねぇ?

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