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2016年7月27日 (水)

ゲームレビュー 「Never Alone」

Neveralone1

[クリアまでにかかった時間]
本編約4時間。追加DLC「Foxtales」は約1時間。
基本はパズルアクションなので発想力次第でクリアに必要な時間は増減する。

[ゲーム難易度]
マ○オの序盤を難なくクリアできる程度の反射神経があれば余裕。
部分的にタイミングがシビアなところや初見殺しなところもあるが、比較的リトライしやすい。

[実績難易度]
良心的。収集系の実績があるが難しくはなく、意識していれば1周目でコンプリート可能。


Neveralone2

[GOOD]
・アラスカの文化や風土に焦点を当てた独特の内容。
・1人と1匹を同時操作するパズルアクションはそこそこ歯応えあり。

[BAD]
・操作性があまりよくなく、特にジャンプボタンの受け付けが悪い。
・1人と1匹を同時操作するシステム上の問題で、一方に引き寄せられて事故死することが多い。
・悪く言えば初見殺しの繰り返し。
・触れれば即死の敵に追いかけられて強制的に進むシーンはたのしくない。
・直接攻撃ほぼ不能なゲームシステムでありながら、あまりにも視覚的ヒントの少ないボス戦。
・舞台設定的に仕方ないが、風景の変化に乏しく画面がつねに暗くて彩りがない。

[NEITHER]
・クリアタイムの記録やノーデス実績などがなくリプレイ性が限りなく低い。
・水に落ちると即死する本編とは矛盾する、水中行動の多いDLCステージ。
・「すべての動物を大切にするべき」と言っておきながら、シロクマと巨大ネズミは容赦なく倒す。
・実績の合計値が1175Gなので、コンプリートによって端数が生じてしまう。


[総括]
本作の基本骨格はパズルアクションであり、「Brothers」や「Max」などにかなり近いところにあるものだが
製作者が真に伝えたいのはそこではないという点を考慮してプレイせねばならない。
ただ、ゲームとしてしか興味がない人にとってはパズルアクションであり、そこで評価されてしまうだろう。

本作をただのパズルアクションとして見ると、あまり独創性のない近年よくあるゲームとしか言えない。
ちょっと前に似たようなゲームをプレイしたことがある。そう感じる人が多いはずだ。
それでいて似たゲームより操作性が悪くてリプレイ性が乏しいと来ている。苦しい評価になってしまう。

本作が真に伝えようとしているのはその世界観、文化や風土であり、そのビジュアルである。
そこに惚れ込めるかどうかでゲームとしての評価をフォローできるかが決まる。


[オススメ度]
狙いは好きだが、個人的には期待はずれだったので他人にオススメはしない。アートに惹かれるなら。



今回内容に既視感を覚えた方もいらっしゃるかもしれませんが、「Max: The Curse of Brotherhood」から
レビューを一部引用しています。かなり近いタイプのゲームと言って差し支えないはず。
ゲームとして見れば「Max」のほうがはるかに遊びごたえのある内容になっていると思います。

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