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2019年9月 9日 (月)

閉じた世界のアイドルアニメ

昨今のアイドルアニメは現実のアイドル文化とは似ても似つかぬ、別世界のお話という印象が強いです。
アニメの中だけで醸成された独自のジャンルになりつつあるというか。
必ずしも現実に似せる必要はないのですが、現実との距離があきらかに離れていってる感じがするんですよね。

なかでも特に気になっているのは、メンバーだけで世界が完結してしまっている作品。
メンバー同士の絆ばかり描いていて、アイドル文化を支えている構造が軽視されているといいますか。
仕事としてではなく、ファンのためでもなく、情熱が自分たちのほうにしか向いていない。
なのに目標は優勝や世界一であり、自分たちの世界を守るために戦う。00年代に言われたセカイ系みたいな話。

話の作りやすさを重視して、勝ち負けのある競技のようにアイドルを描いてしまうことも原因かもしれません。
グループを結成して大会に出場し、優勝する。より強い者が勝者になるという図式になっている。

「アイドルってそういうものなの?」という疑問がどうしても湧いてきてしまうんですよね。

がんばる姿を見て元気づけられる、応援したくなる。勝ってほしい。スポーツとして見ればわかるんですけど
それはやっぱりアイドルじゃない。作劇の都合で競技化されたまったく別の文化なんです。
勝つことが目的になると、勝つために強くならなきゃいけない。情熱は自分自身へと向かってしまう。
たとえ演技や建前であっても、ファンのほうへ向かっているように見せなければならないと思うわけです。

アイドルはプロであるべきだし、プロとしてつねに周囲の存在を意識すべきだと自分は考えます。
単純に仕事と捉えてもいい。報酬をもらうためにベストを尽くす。その一環としてファンへの還元を欠かさない。
主人公とセカイの間にあるべきものが抜け落ちていては成り立たない文化なんですよ。

それでもそういう作品は支持する人が多いし、ビジネスとして成功するので後続作品もそれに倣っていきます。
したがって、アイドルが好きな人とセカイ系なアイドルアニメが好きな人はどんどん隔絶していくのです。

アイドルのファンにウケる物語と、アニメファンにウケるアイドルの物語ってそんなに違うのでしょうか?



今回のテーマ、「アイカツフレンズ」でスペカツなるものがおこなわれてるのを見たのが発端となっています。
向上心の果てに宇宙へ進出するのはいいけど、そこに待っているファンはいるの…?という疑問があったもので。
自分のことしか、閉じた世界しか見ていないエピソードの好例であると思いました。

誰もスペカツなんて望んでないし、確実にファンが待っている世界遠征を選んだハニーキャットのほうが偉い。
偉いというか、アイドルのファンとしてはそちらを支持しますね。

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