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2019年10月15日 (火)

2019年 秋アニメ新作寸感

「トライナイツ」が今晩最終回を迎える、つまり前期の作品がまだ残ってるのに今期のレビューをお送りします。
いやぁ~しかしラグビーすごかったですねぇ。まさか全勝無敗でリーグを突破するとは。
今回のワールドカップでラグビーというスポーツのおもしろさは確実に日本中に伝わったと思いますよ。
ラグビーではない何かを描き続けた「トライナイツ」の貢献度はわかりません。ホントなんだったんだアレは。


今期はまずソシャゲ原作の、しかもビッグタイトルのアニメ化作品が集中しているのが特徴です。
「Fate/Grand Order」「グランブルーファンタジー」の2期、珍しく原作プレイ済みな「アズールレーン」
こまかいところでは「ドールズフロントライン」のショートアニメ「どるふろ」もあり。

個人的にはやっぱり「アズールレーン」に期待してしまいますね。知っているぶん思い入れもあるので。
「FGO」は原作未プレイなうえに7番目のエピソードという位置付けですが、ノリで見ていこうと思っています。
Fateシリーズの知識とネットで見聞きした蓄えがあればなんとかなるんじゃないかと…。
同じく未プレイなままの「グラブル」は、今期もスタンダードな冒険ものとして楽しんでいけそうです。

「どるふろ」はちょっとプレイしたことあるけどあんまりわからない…中華フォントの使用が異彩を放つアニメ。


初回で好印象だったのは、「正解するカド」の記憶も新しい野崎まど原作の「バビロン」
サスペンス、あるいはサイコホラーか。初回からすでに静かな緊張感と恐怖感を味わうことができます。
決して派手な動きがあるアニメではありませんが、これは確実におもしろくなる!という確信を得られました。
ターゲットとする年齢層は高め。オトナが見る時間に放送されるべきオトナ向けのアニメだと思います。

マッドハウスの新作「ノー・ガンズ・ライフ」はちょっと懐かしいハードボイルド感を湛えている作品。
シリアスとコメディの緩急、背景に多用される3DCG、サイバネティックな世界観がどことなく士郎正宗作品や
内藤泰弘作品を彷彿とさせるところがあって、実家に帰ってきたかのような安心感を味わえました。

次いでEテレの「魔入りました!入間くん」「放課後さいころ倶楽部」「アサシンズプライド」あたり。

「入間くん」はとにかくかわいい。男女問わずみんなかわいい魔界コメディ。かわいい。
富士見ファンタジア文庫が原作の「アサシンズプライド」は、いわゆる『なろう系』だらけの昨今のアニメ界に
旧来のラノベっぽさを持って現れたことが際立つ原因だったのかも。セリフがクサいところも良いです。

昨今ブームが来ている感じのアナログゲームを題材にした「放課後さいころ倶楽部」は、毎回のゲームを通じて
描かれる人間関係のほうも大きな軸となっているようで、ゲームに興味がなくても見やすそう。
あとバツグンに絵が良い。キャラクターデザインの魅力が光るアニメです。
耳の裏にピアスのキャッチ(耳の裏で留めるパーツ)まで描かれていたことにかなりの衝撃を受けました。
限られた尺の中でボードゲームのルールまでわかりやすく説明するのは難しいと思いますが、期待しています。

他に気になった新規の作品は「ファンタシースターオンライン2 エピソード・オラクル」あたりでしょうか。
以前放送してた「PSO2」とはまったくの別物で、今回はゲームに寄り添ったアニメ化の様子。
原作を意識した画面レイアウトや耳馴染みのある効果音が、プレイしたことある人には大いに響きそう。


続きものとしては「ハイスコアガール」2期や「僕のヒーローアカデミア」4期、「PSYCHO-PASS」3期。
「PSYCHO-PASS」は1時間枠という本気の態勢で、アニメ渋滞の木曜夜を一層苦しませる存在でもあります。
他にも「SAOアリシゼーション」の後半、「ぼくたちは勉強ができない!(2期)」などなど。
前期から引き続き「Dr. STONE」「炎炎ノ消防隊」「ヴィンランド・サガ」なども楽しませてくれそう。
「あんさんぶるスターズ!」は前半のバタバタが片付き、ようやく落ち着いて見れそうな感じがしてます。

今期の特徴として、BS日テレがアニメの再放送に非常に力を入れているというのがあります。
それも作品のチョイスが絶妙で、こういうの放送してたら見ちゃうよなぁ…と、まんまと見てしまう感じ。
自分は「ゆる△キャン」と「デート・ア・ライブ」1期の再放送を録画して見ることにしました。

それでなくても本数が多いというのに…まあでも、好きな作品だと進んで消化しようという気になれますから。


今期も異世界ものが多いですね。新作の放送がはじまって2日で4作品も出揃ったときは危機感すら覚えました。
そういう時代なんだなぁという諦観。異世界ものは税率を上げるとかしたほうがいいのでは?

よく言えば、いろんな味付けの異世界ものが楽しめる、選べる状況ではあるんですよね。
王道や邪道、異世界ものが山ほどあふれる時代だからこそネタとして通用する作品まで、選択肢はたくさん。
しかし異世界ものというジャンルであることに違いはないので当然のように比較はされます。
他にはない魅力がどれだけあるか?というのは、同じジャンルだからこそ強く求められるわけでして。

今期の異世界ものでは「このすば」の暁なつめが原作を手掛けた「旗揚!けものみち」が好感触でした。
やっぱり異世界ものはギャグに振った作品のほうが楽しめる、というのが個人的結論になりつつあります。
気取った路線にするなら徹底的にツッコみどころをなくす努力は必要なんじゃないかと。

そういう意味で対を成すのが、きちんと考証を重ねて設定を固めた感がある「本好きの下克上」
識字率が低く、本というものが大衆的ではない世界に転生したら本好きはどうなるのか?という実験的前段から
大好きな本をいかにして手に入れるかを描いていく本作。マジメで理詰めな人にはオススメできそう。
全体的に彩度が低いので地味に感じるかもしれませんが、おそらく文化的な設定によるものなのでしょう。


画面から受ける印象で言えば「私、能力は平均値でって言ったよね!」が異世界ものの中ではよかったのですが
女子高生が転生したとするにはあまりにもパロディのネタが古く、そこがどうにも気になってしまいます。
どう考えてもJKではなく40代のオタク(笑)それさえなければ『きららアニメ』風なのに。

同様に、パロディがちょっと鬱陶しいなぁと感じたのが「俺を好きなのはお前だけかよ」
古いアニメからネタを採ったり○○似のBGMを多用したりというのがどうにも寒く、つらいものがありました。

ひょっとするとメガネ好きの人にしか伝わらない感覚かもしれませんが、アニメでメガネキャラが出てきたとき
その描き方(ストーリー描写ではなく作画の話)でメガネ愛があるかどうかわかる気がするんですよね。
愛っていうとアレなので言い換えますと、メガネキャラに対する強靭な思い入れや嗜好が働いてるかどうか。

そういう観点で、「俺を好きなのはお前だけかよ」には大変ガッカリさせられました。
メガネという記号を、レンズやフレームをこんないいかげんに描いている作品にメガネ愛などあるはずがない。
『主人公の目にはブスに見えてる』という設定が作画に反映されてる可能性はありますが、はずす前提のメガネ
であることも含め、結局メガネに対する愛はないという判断になるので本作の評価は現状低めです。

メガネを抜きにしても、好きになれそうなキャラがひとりも出てこないので見ててストレスが溜まります。
ただ、ブリキ絵の再現度だけは本当にすごいと思います。この絵で「はがない」の3期を見たいと思う程度には。


今回もだいぶ長くなってしまったので、個人的に下のほうにランクインしたものは抜粋して紹介します。

ボカロ楽曲原案というだけでイヤな予感がした「厨病激発ボーイ」は、思ったとおり厳しい内容でした。
既視感の強いキャラクター、使い古された描写…そもそも厨二の解釈を間違えているような気も。
バカを通り越して不快や不安をもよおす言動が合わさり、ダメな人は本当にダメなタイプのアニメだと思います。
前期の「女子高生の無駄づかい」のように好転する可能性もあるので、断定するのは早いかもしれませんが。

現時点でひとつ「厨病激発ボーイ」の褒めたいところがありまして。奇しくもメガネの描写のこと。
本作のメガネは見る角度が変わっても非常に正確に描かれており、メガネに限って言えば印象の良い作品でした。

「歌舞伎町シャーロック」は、やりたいことがたくさんあるのはわかるけど食い合わせが悪い感じがしました。
たとえるならアツアツの炒飯に缶詰の桃を乗せたような(?)別々に食べたほうが美味しそうな組み合わせ。
初回の現場検証のシーンで死因に誰も触れなかったことが個人的には気になりました。不要だったせいかも…?


最後に「星合の空」の話を。自分はこのアニメをオススメできません。2話以降たぶん見れないと思います。
非常にクオリティの高い作品であることは認めますが、この物語を受け止めるだけの余裕が自分にはないです。
ひょっとしたら素晴らしい結末が待っているかもしれないし、見逃すのはもったいないという声もあるでしょう。
これに関してはもう好みの問題ということで…それでなくても木曜は本数が多いので我慢はできません。

週の真ん中である木曜に集中させる編成ってどうなんでしょうね。録画視聴が前提なのかな?
テレビ局が用意する無料配信も増えた現在では、曜日や時間帯には特に意味がないのかもしれませんが。



実況できる時間帯に放送されているアニメだと、放送時間内に何かしらのリアクションを見せなければならない
というTwitter特有の変な脅迫感があるのですが(病気)録画にまわす作品はそれがないので気楽です。
他人の目を気にすることなく視聴を打ち切れる…とか言うと、考えすぎだと思われそうですが。

強制的に読ませる力のあるTwitterと、読まれる可能性があるブログではやはり姿勢も変わるものです。


今期は「七つの大罪」の続きがあるのか!と思って録画して見たんですけど、なんだか話がつながらないな?と
違和感を覚えまして…よくよく思い出したら2期(土曜の早朝放送)を見ていませんでした。
2クール分のストーリーが抜けてるんだからそりゃ話もつながらんなぁと、我ながら残念な出来事でしたね。

しかし夕方放送なせいか、表現の規制がひどくて驚きました。敵の怪物を含めて流血表現はすべて白い液体に。
引きに使われていたキングとディアンヌの水浴びシーンは派手に発光しておりました。

この例から考えると、いまは夕方にアニメを放送するのって相当ハードルが高いんでしょうね。
ちょっとした流血すらダメとなると少年マンガ原作すら厳しい。やさしいホビーアニメぐらいしかできません。
民放各社が看板タイトルと言える長寿アニメの放送枠を大幅に変更したのって、視聴率や編成の問題だけでなく
もうちょっと踏み込んだ問題もあるのかもしれません。なんともアニメに厳しい時代です。

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