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2020年7月30日 (木)

ゲームレビュー 「Carrion」

Carrion01

[クリアまでにかかった時間]
Twitchで配信したアーカイブの合算で約8時間。これには実績コンプリート作業などの時間も含まれる。
インディーズタイトルなせいか、Xbox One本体の機能では総プレイ時間が記録されなかった。

[ゲーム難易度]
平均的なアクションゲームの難易度よりもやや低めだが、瞬間的に難しくなる場面がある。
また、若干のパズル的要素もあるので考えて進む必要あり。ステルスアクションの経験があればなおよい。
一度倒した敵は二度と復活せず、倒した現場に残骸として残る仕様。

[実績・トロフィー難易度]
秘密の実績だらけで、さらに0Gの実績が3つある。ただし大半はクリアまでに必ず解除される。
いわゆる収集系の実績が4つあるが、見つけた時点ではまず回収できないので後回しにしてしまって問題ない。
終盤で折り返し、過去のエリアを巡る機会が訪れる。このタイミングでまとめて回収するのがオススメ。


Carrion02

[良いところ]
・見た目からは想像できないスムーズな操作感覚。直感的な移動や攻撃。
・「次はどんな方法で人間を襲おうか?」とホラーを演出する楽しみがあり、音楽がそれを手助けしてくれる。
・秀逸なレベルデザインと、こまめなセーブポイントの配置。セーブポイント解放時の演出もまたよい。

[悪いところ]
・主人公が不定形なせいで、体格が大きくなればなるほど操作しづらくなる。当たり判定もわかりにくい。
・全体マップというものが存在せず、収集目的で逆走するとき道に迷いやすい。
・リプレイ性はないと言ってよい。独特の操作感覚をふたたび味わいたいとき起動する程度になるか。

[どちらとも言えない]
・人間は思ったよりも強い。序盤でそれを知ることになり、ゲームの印象が変わる。
・読むべき文章は本当にわずかでセリフは一切ないので、海外版でもまったく問題なくプレイできそう。
・わずかに漂うストーリー性。「昔のゲームはこんなもんだった」と思えば特に不足も感じない。


Carrion03

[総括]
「Carrion」は全編ピクセル・スタイルで描かれたメトロイドヴァニア風の2Dアクションである。
最大の特徴はプレイヤーキャラクターが不定形のクリーチャー、イトミミズの群体のような怪物であること。
培養ポッドを飛び出した怪物は人間を襲っては食い殺し、新たな能力を身に付けて侵略していく。
一般的なホラーゲームの立場を逆転させたような設定に独創性を感じ、発売の1年ほど前から注目し続けていた。

画面を見ただけでは、この複雑な形状をどう操作するのかなかなか想像しにくいだろう。
想像以上に素早く、かつ滑らかに、そして簡単に移動できる。プレイし始めてすぐにその気持ちよさが伝わる。
他のゲームでは体験できないこの移動の気持ちよさだけでもじゅうぶん楽しめてしまうほどだ。


圧倒的な力で人間を蹂躙するだけかと思いきや、そうではないことに早い段階で気付く。
怪物は銃で撃たれればすぐに弱り、思っていたよりも早く死んでしまう。武装した警備兵相手では特に不利だ。

ときには物音を立てず慎重に、視界の外から襲わなければならない。だが、それもまた楽しいのである。
通風孔の格子を静かに開け、背後からゆっくりと触手を絡めて暗がりへと引きずり込み、貪り食い散らかす。
恐怖を煽るBGMと盛大な悲鳴がいろどり、ホラー映画の怪物になった気分を盛り上げてくれる。
あまり使うことのない鳴き声を活用するのも一興だ。怪物になりきることが本作を楽しむうえでは大事である。

物足りない部分がないとは言わない。値段なりのボリュームしかないし、リプレイ性も限りなく低い。
しかし、筆者はこの試みをとても気に入っており、もう1周ぐらいはしてもいいと思っている。


[オススメ度]
並程度。よほど惚れ込んでいない限り、定価での購入はオススメしない。賢い方法で機会を設けてほしい。
本作はXbox Game Passのラインナップに含まれているので、加入者であれば無料でプレイできる。



国からもらった給付金で人間を食い殺すゲームを買うのって…最高ですよね(誤解を招くぞ?)。

Game Passの話が出たので、ゲームをプレイする前の話もちょっとしておこうと思います。
昨今はサブスクリプションサービスの加入者を対象とした、いわゆるフリープレイの機会が増えていますよね。
実際にはお金を払っているんですけど、体験としてはタダでプレイできてるみたいな感覚があります。
「まったく興味なかったけどフリープレイになってたから」という理由で試してみる人も多いのではないかと。

対して、定価を支払って購入する人は明確な興味をもって、お金を払った実感をもってプレイするわけです。
ここには大なり小なりバイアスがあって、プレイ後の感想にも影響が出ると思うんですよ。

自分は「Carrion」を定価で購入したし、1年前から興味をもっていたのでかなり好意的に見てる自覚があります。
Game Passの会員で、たまたまプレイした人の感想とは温度差が生じてもおかしくないでしょう。
そう考えると、ゲームのレビューというのは購入の段階から、前提から書くべきなのかもしれません。

でも逆のパターンもあるんだよなぁ…投げ売り価格で買った「Anthem」を絶賛した過去がありますからね。
一番高いエディションを定価で、しかもダウンロード版で買った人と同じ感想になるとは思えません。

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2020年7月18日 (土)

2020年 夏アニメ新作寸感

「止まない雨はない」などという月並みな表現がありますが、いつになったら止むんでしょうね…この雨。
コロナに追い打ちをかけるように降り続く雨のせいで、世の中の冷え込みが一層増しています。

本当に、娯楽でもないとやってられません。というわけでテレビアニメを見ていきましょう。


今期はまず、新作の本数がだいぶ少ないという特徴が挙げられます。もちろんコロナの影響ですが。
完全新作と言えるものが20本弱。このなかには春から夏へと放送開始時期をズラした作品がいくつか含まれます。
そこに春期に放送を中断した作品と、地上波初放送の既成作品が計10本くらい加わる感じ。
このご時世でこれだけ放送できてるだけでもすごいと言えますが、異例であるのは間違いありません。

曜日によっては新作が1本しかない日もあったりします。再放送枠が多いので実感しにくいですが、
でも、ぶっちゃけ過ごしやすい印象もあるんですよね。ゆとりがあって、選択の自由度が増してる感じがして。
再放送による再評価も進みそうな気がしています。「ハナヤマタ」とか楽しみにしていましたし。


今期の新作で筆頭を挙げるのはちょっと難しいですね…全体的に手応えが弱めで決めかねます。

初回を一巡して比較的印象がよかったのは「恋とプロデューサー」と「魔法学院の不適合者」あたり。
次点として、Netflix独占配信作品で今期地上波初放送となる「HERO MASK」と「A.I.C.O.」が続く感じ。

「恋とプロデューサー ~EVOL×LOVE~」は中国発のスマホ向け恋愛シミュレーションが原作となるアニメ。
タイトルから芸能界が舞台の作品であるとは想像できたのですが、超能力とかが絡んでくる部分もあるみたいで
単なる女性向けの作品とは捉えないほうがよさそうな気がしています。
制作はMAPPA。驚くほど高精細かつ均整のとれた絵で、作画の面でも今期の作品群では上位に来ています。

「魔法学院の不適合者」は我ながら意外なチョイスですが、この手の作品としてはかなりの好印象でした。
強大な力をもつ魔王が平和的かつ良識があり、鼻につくところがないのも一因だと思います。
ムダなお色気も極力排されていますし、設定のわりには落ち着いて見れる作品というふうに感じました。


近年ひとつのスタイルとなっている、独占配信からの地上波初放送という作品が目立つのも今期の特徴かも。
コロナの影響で空き地となった放送枠を埋める目的もあるのでしょうか。

「HERO MASK」は海外ドラマのテイストを盛り込んだオトナ向けの香りが漂うアクションサスペンス。
キャスティングも外画吹き替えをかなり意識した感じで、外ドラあるあるな雰囲気にニヤニヤできる人向けか。
「A.I.C.O. -Incarnation-」は「翠星のガルガンティア」の村田和也監督によるSFモノ。
制作はボンズで、今期の作品群においては画面から発せられる圧倒的なパワーで随一という状態にあります。

あえて見せなくてもいいのに、自然に下着を描写していることがちょっとだけ気になりました。
そういうの必要ない作品というか、見えることで冷めてしまう人もいるのではないかと思ってしまいます。

揺れるだの下着だのという話が出たのでこのタイミングで触れますけど、今期はエロアニメが妙に豊富です(笑)
タイトルからしてひどい「ド級編隊エグゼロス」「ピーター・グリルと賢者の時間」はわかりやすい例。
TBSの問題枠ではじまった「彼女、お借りします」、医療行為なので問題ない「モンスター娘のお医者さん」
「宇崎ちゃん」も含めると、今期の金曜はプレミアムフライデーって感じですね(誤用)

このなかであえて選出するなら「宇崎ちゃんは遊びたい!」というのが当方のスタンスとなります。
想像していたよりもウザくなかったのが意外。思いやりが発端であることが先に明示されていたせいかも?
SUGOI DEKAIあの部分がひたすら揺れ動く点を除けば、普通にラブコメとして見ていけそうな予感。


今期Twitterのタイムラインが一番盛り上がるのは「うまよん」です(笑)5分アニメなんだけどなぁ。

「ウマ娘」でファンになった人たちにしてみれば待望の新作なわけで、注目される理由も理解できます。
あと、実際かわいいですよね…デフォルメされたキャラクターたちが画面に映るだけで多幸感を味わえますから。
「ガルパ☆ピコ」とならんで、短時間でトリップできる現代人向けのサプリと言えそう。

「ガルパ☆ピコ 大盛り」はYouTubeで9週分ほど先行配信していたものを地上波初放送という形式。週2回放送。
先行放送を継続しているYouTubeの最新分も入れると週3で見れます。録画したうえで実際に週3で見ています。


継続枠としては「Re:ゼロから始める異世界生活」2期と「SAO アリシゼーション」が二強という状態でしょう。
「ノー・ガンズ・ライフ」の分割2期も開始時期をズラしてようやく放送開始。
今期から改めて仕切り直しとなる「放課後ていぼう日誌」、「文豪とアルケミスト」にも期待しています。
「天晴爛漫!」と「富豪刑事」は休止前もそれほど好感触とは言えなかったので、再開後も様子見が続くでしょう。
あとは「炎炎ノ消防隊」2期あたり。1期から制作陣が微妙に入れ替わっているのが現状気掛かりではありますが。

前期から引き続き放送なのは「無限の住人」と「フルーツバスケット」、そして「オリンピア・キュクロス」。
「フルバ」の新OP・EDは必見です。作品を知らない人でもとりあえずOP・EDだけ見てほしい。
9月末まで放送期間を延長した「とある科学の超電磁砲T」は再開待ち。おもしろくなってきただけにつらい。


以下は、現状ちょっと判断を保留している状態の作品。印象がよくなかった作品ではないので誤解なきよう。

「GREAT PRETENDER」は初回ではなんとも言えないなぁ…信頼のWIT STUDIOではあるけども。
たぶん『好きになれそうな人物がまだ見当たらない』というのが上のほうに来なかった理由であると思います。
今後の展開次第では上のほうに来る可能性は全然あるし、どうせ見るならそうなってほしいものです。

「Lapis Re:LiGHTs」はジャンルが過積載で、どこに向かってるのかわからない印象。絵はキレイなんですが。
いろいろやりたいのはわかるんですけど、どうにも散漫で食い合わせが悪そうな感じしかしません。
メインであろう学園モノな部分にだけ目を向けていれば落ち着きそう。しかし、そうすると没個性なんですよね。
都市デザインがおもしろく、見ているとなんとなく構造が伝わってくるよう描かれていたことが好感。

「デカダンス」は画面から伝わるインパクトだけは間違いないものです。好きな人は好きなはず。
初回のラストから第2話で明かされる世界の真実に驚かされた人も多いのではないかと。
しかし全体的に使い古された印象が否めず、前期の「Listeners」ほどではないにせよ不安を感じてしまいます。


今期一番の問題作は「GIBIATE the Animation」でしょうね。なんかもう、危険な匂いしかしない…。
キャラクター原案にあの天野喜孝、音楽に古代祐三、SUGIZOに大黒摩季と錚々たる名前がならんでおりまして
さまざまなアクシデントを乗り越えて7月の放送開始を『敢行』した、志の高い作品と言えます。
その志は認めますが、やはり志の高さだけでは良い作品は放送できないな…と、改めて思わされる初回でした。

20年前にU局で放送されていた深夜アニメ、あるいはもっと昔のカルトなOVAみたいな雰囲気といいますか。
世界中のアニメファンがこれをどう見るか気になりますね。日本製アニメの死と感じるかも。

本作の企画・原作・製作総指揮・作詞にいたるまで一手に担当している、脚本家の青木良なる人物の経歴ですが
2013年のインタビューに詳しく書かれていました。なるほど、どうりであちこちにコネがあるわけだ。
とりわけ日テレ界隈には太いつながりがあるみたいで、直近だと「エンドライド」に関わっていたようです。


今期はこんなとこですかね。最後発となった「恋とプロデューサー」は思わぬ収穫でした。
一週間で一番楽しみにしているのは「ガルパ☆ピコ 大盛り」の先行放送ですが、他人にオススメはしません。
「BanG Dream!」本編は好きじゃないのにスピンオフだけ好きってのも変な話なんです…。
あとは「ハナヤマタ」かなぁ。本放送時に未チェックだったので、今回が初見ということもあって楽しみです。

BSで再放送中の「91Days」や「アサシンズプライド」も放送開始に気付いていたら見てたかもなぁ。惜しい。
最近ちょっといろいろ忙しくて、普段なら見落とさない情報も見落としがちです。



最近はポリコレだのなんだので、表現や名称の訂正を求められるなんて話題をしばしば見受けます。
一番最近だと『クソゲー』というワードをゲームメディアが使うことの是非というのが議論になっていました。

どうしようもないクソゲーというのはまああるもんですからね…言いたくなるキモチもわかります。
ただ、立場や影響力を考慮するとゲームメディアが使ってよいものか?という疑問が浮かぶのは当然のこと。
強力な発信者であるメディアがクソゲーと言い放つことで、レッテルとして定着・浸透してしまう。
そうなると、クソゲーと聞いてあとからやってきた人たちが、クソゲーという評価ありきで作品を見てしまう。
ようするにプレイヤー自身の体験からくる評価ではなくなってしまうんですよ。

プレイヤーが個々に「これはクソゲーだ!」と評価するぶんにはまったく問題ないんです。
体験がともなわない評価をメディアが植え付けてしまう危険性。使いやすいワードに置き換えてしまう危険性。
そういった被害は可能な限り避けるべきであると実体験から申し上げたいのです。

ちなみに当ブログではゲームを評価する際に『クソゲー』というワードを使ったことは…一度だけあります!
アレは今回のケースとは逆ですね。良ゲーという評価で固まっていた作品だったので、一石を投じたまでです。

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2020年7月13日 (月)

「Girls Mode 4」クリア後の感想

Girlsmode4ds05

4月初旬にプレイ開始した「Girls Mode 4」、ようやくエンディングに到達しました。3か月もかかってんの…。

前作や前々作が30時間弱だったので今回もそれぐらいで終わるだろうと思ってたら、終了時点でなんと51時間
平均的なRPGかそれ以上かかってることになります。ストーリー性の充実がひとつの要因でしょうか。


プレイヤーは『ブティックの店長』という立場のまま、変に地位が向上したりすることはありません。
店長ちゃんの持ち前のセンスで、出会うお客さんたちが成長していく。それぞれのストーリーが紡がれていく。
3人のいわゆるメインキャラとサブクエスト的に用意されたその他のお客さんたちによる群像劇。
それらを店長ちゃんの視点から見つめることになり、追いかけるストーリーが結構多めなんですよね。

感覚的にはオープンワールドタイプのRPGに近いかも。実際はとんでもなくクローズドな街なんですけど。
でも、いざプレイするとなったらそれくらいの覚悟でしっかり時間を確保して挑むべきゲームでした。
本来のターゲットである女児がすぐに飽きたり、すぐにクリアできてしまうようなボリューム感ではありません。


Girlsmode4ds06

RPGっぽいと感じた理由のひとつとして、クエストやフラグ立てという感覚があったことが挙げられます。
次へ進むために必要な手順が明確にある。ある意味で馴染み深いシステムではありました。

マップ上にわかりやすく『!』マークで表示されているイベントはすぐに見つけられるので問題ないんですけど
『!』マークがつかない、特定のキャラクターとの会話がフラグになってるパターンが結構ありました。
これに気付かないとマジで先に進まなくなるので注意が必要。率直に不便に感じるポイントでした。

RPGの場合、進行中のクエストで次にどこへ行けばいいか、誰と話せばいいかわからないなんてことはまずなく
あえて誘導しないとしたら、わざと時間をかけて探させる目的があったと考えるべきでしょうか。


ただ、次へ進むためのフラグを手順よく踏みすぎてしまうと今度はコーディネートが忙しくなるんですよね。
店長ちゃんの武器は基本的にコーデだけで、コーデによってイベントを突破していくわけです。
ひとつふたつ続く程度ならいいのですが、3人分のコーデを2連続とかになると大変な知的労働になります。
「スター☆スタイリスト」というサブタイトルのとおり、今回はスタイリストとしての仕事が本当に多めでした。


Girlsmode4ds07

3人のメインキャラは当然のこと、脇を固めるサブキャラのどれも個性が際立っていたと思います。

キュートタイプの桜野やよい、クールタイプの青紫月子のふたりは従来のスタンダードなイメージ。
今回の「4」で特に目立ったのはポップ系コーデを担う黄梨蛍。キャラ付けがいかにも現代風な感じでした。
わかりやすく言えばYouTuber。SF好きのギークで、女児には伝わりづらいネタも多かったかも…?

大好きなSFアニメがソシャゲになって、イメージキャラとして起用される流れなんかは今の時代ならありえるし
リアリティのあるシンデレラストーリーとしてうまく設定されていたのではないかと。


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個人的にお気に入りだったのは、アルバイト店員として最初に選択できるサキちゃん。
正直なところ単なるアシスタントとして存在するだけだと思っていたので、ストーリーへの絡み方が意外でした。
あらゆる言動がとにかくかわいく、貴重なツッコみ要員でもあって、目が離せない存在でしたね。
サキちゃんのコーデも変更できるようになってからは店長ちゃん以上にいろいろ試していたと思います(笑)

アルバイト店員は他にも何人か用意されているので、おそらく全員分のセリフが用意されているはずなのですが
それを全部見ようと思ったら約50時間×人数分なんで…メチャクチャ大変じゃないかな。
ひょっとすると性別で2パターンあるだけかもしれません。だとしてもテキストの量は相当なものでしょう。


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脚本を吉田玲子が担当しているせいか、随所に百合っぽいイベントが散りばめられていたような…(笑)
特にやよいとスワンの出会いは絵に描いたような百合なので、そっち方面に興味がある方にはオススメできます。

やはりこういう題材を描く作品では『憧れ』というものをきちんと描くことがとても大事だと思いました。
憧れの対象がいて、その人に近付きたいと思って。その憧れが次の世代の憧れとなって連鎖していく。
その連鎖に陰ながら携わることの喜びをナラティヴに体験させてくれる、良いストーリーだったと思います。


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「4」から追加された新機能について、4月の記事以降に気付いたものをいくつかお話ししておきます。

まずはスマホアプリ。買ったことがあるアイテムをスマホから注文して補充できるようになりました。
スマホを操作できる場所ならどこでも利用できるので、店内で取り寄せてお客さんに対処することも可能。
スピード解決できて便利な反面、お客さんに同じアイテムを二度売りつけてしまう危険性もある諸刃の剣(笑)
店長としてどれだけお客さんを認知できているか試されるところがありました。

重複提案を避けるため『買ったことがあるアイテムは補充しない』という遊び方もできます。
「4」はアイテム総数や在庫の上限がかなり多めなので、そういうプレイスタイルでも実際なんとかなりました。
中盤で7000種類を超え、最終的に19000種類(!)まで確保可能。好きなブランドは基本的に全買いでOK。


スタイリストとしての報酬が定期的に振り込まれるため、セレブ系以外のブランドなら買い占めも容易です。
週1程度のペースで開催されるセールの日を狙ってまとめて買い付けするのがオススメ。

展示会に最後に追加されるVIPルームでは、館内の全店舗のアイテムから検索しての購入が可能です。
たとえば自分のようなメガネ好きの場合(笑)すべてのブランドからメガネだけを一覧にして確認したりだとか
そういうピンポイントな仕入れがスムーズにできるようになるわけですよ。
アイテム数が異様に少ないセレブ系のブレスレット類を探すときなどはVIPルームがとても便利です。

これほど至れり尽くせりでも、所持金が少ないお客さんの要望に応えるのだけは本当に困難でした…。


本編クリア後に追加される機能として『休暇』というものができました。これは過去作にはなかったはず。
『休暇』を実行すると、ゲーム内で1か月ほど日付をスキップすることができるそうです。
春夏にプレイ開始してクリアし、秋冬のアイテムも見てみたいと思ったときなどはうまく利用できそうですね。


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ここから先は、プレイ中に気になった点をざっと書いていこうと思います。

ヘアサロンとメイクショップで店長ちゃんの助言を求められるのは「4」でも変わっていません。
ただし、店長ちゃんには一銭も入らなくなっています。あくまで助言であり、お金はお店に入るという仕組みに。
なのにお客さんからメールでご指名が来て「この時間帯にお願い!」って言われるんですよね…。
そんなにヒマじゃねえんだこっちも。君たちは店長ちゃんをなんだと思っているのかね?

ヘアサロンやメイクショップの解禁にはやや時間がかかります。それまでは初期の髪型で我慢することに。
髪型やメイクはこまめに追加されるものの似通ったものが多く、選択肢が増えた感じはしませんでした。
お客さんから「パンクな髪型」を指定されるときが何度かあるのに選択肢がひとつしかないのはどうなのかと。

ヘアサロンの店長がかなりの優柔不断で、それが理由で助言が必要になるというのはうまい設定でした。
メイクショップの店長、リップさんはその真逆でCV日笠って感じの強気なタイプ。


前作で見られた、ブティックからヘアサロンやメイクショップへと渡り歩くような全身コーディネートの要望は
「4」ではほとんど発生せず、特に要望がある場合は先述のとおりメールが届くように。
プレイヤー側から全身コーデを希望したい場合はメールでアポを取ればOK。なんだかとっても現実的だ…。

インテリアショップが開店し、利用できるようになるまでも結構時間がかかりました。中盤以降だった気が。
要求される金額が他とは比較にならないほど高く、解禁の遅さにもまあ納得できるでしょう。


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特にイベントのない接客メインの日は一日が長くなりがちで。1時間におよぶこともありました。
一日の終わりをセーブタイミングと考えてプレイしていると、仕事量の多さをジワジワと感じられます。

プレイ時間が長くなっているのに対し、お客さんの要望のパターンはそれほど多くないので間延びした印象が。
単に同じ要望なだけならいいのですが、エピソードまでまったく同じなのが何度も出てきますしね…。
「この街の人間はどんだけペンキ塗りたてのベンチに座るんだよ!?」とツッコみたくなりました(笑)
あと、同じお客さんがしましまのカーディガンを何着も買っていくなんて出来事もあり。

「○○なアイテムありますか?」という要望を満たしたとき「そう!○○っぽいのを探してたんです!」という
謎の会話が繰り返されるという文面上の問題も、あまりにも多いので気になってしまいました。


お客さんに実際に提案する前に『ざいこかくにん』で要望にマッチするアイテムがあるか確認できるようになり
便利になりましたが、実際に提案する際に再検索しなければならず、二度手間で不便でしたね。
『ざいこかくにん』の検索結果をそのまま提案時に引き継げたらいいのに。そこまでやってほしかったです。


展示会へ招致するブランドの選出は「4」でも任意ですが、イベントを完了するために特定のテイストが必要で
特に甘ロリ系のブランドは優先的に招致しておかないとストーリー進行に支障を来たしそうな気が。
逆にエスニックやアジアン、サイケは要望が少ないので後回しでも問題ないと思います。
カバンは単品での要望がさらに少なく、特定のカラーで要望されたときに提案するかどうかという程度でした。

終盤はセレブ系の要望が連続で来ますが、平時は基本的に売れません。マネキンに着せると顕著です。
お客さんの所持金額を上回ってしまうのが原因だと思うのですが、セレブ系コーデは買い手がつきませんでした。


Girlsmode4ds13

メインの3人がユニットを結成することになってからストーリーの進みが露骨に遅くなります。
というより、日付を進めないと次のイベントが始まらないので、何も起きない日がムダになってしまうというか。
かといって日付を進めるために早寝ばかりしていると、接客業務の存在意義が薄れてしまうんですよね。

「Girls Modeシリーズってどういうゲームなの?」と考えたとき、やはり第一にあるのはコーデなわけで。
ストーリー進行のためにその部分の存在意義が薄れてしまうのはプレイヤー感覚でもよろしくないと思えます。
このへんのバランスの取り方はなかなか難しそうですね…遊ばせ方に一考の必要あり。
それともうひとつ、「このゲームの最終目標はなんなの?」という部分の明示も必要であると感じました。

WGM(ワールド・オブ・ガールズモード)なるイベントが公表されるのがあまりにも遅すぎるんですよね。
すごい後付け感があるし、結局は勝ち負けで終わらせてしまうんだな…という残念さもあり。

わかりやすさで最終目標を決めてはいけない。特にファッションという分野においては、そう願います。


Girlsmode4ds14

3か月分の文量なのでだいぶ長くなってしまいましたが、とりあえず思ったことは全部書けたかな?
現時点でシリーズ最終作、純粋進化を遂げた作品。過去作の不満点に一定の回答を提示している点は変わらず。
改良や新要素の先に新たな問題点が浮上するというのはよくあることで、それはまあ仕方ないかと。
オトナがプレイしてもじゅうぶんにおもしろい、平和で魅力的なシリーズです。


シンソフィアの家庭用タイトルの開発って現状どうなっているのか、ちょっと気になりますね。
Girls Modeシリーズについては3DSの終了とともに「4」で完結と受け取っておいたほうがよいのでしょうか?
Switchのシェアが拡大して、これからという可能性もありそうですが。ほどほどの期待にしておきます。

Switchの導入は考えていませんが、「プリ☆チャン」の家庭用を出してくれるなら前向きに検討します(笑)
自分にとってはキラータイトルになりうる存在ですよ。「ゼルダ」よりも「あつ森」よりも。



いやぁ~長かった。ここからまだ全然遊び倒せるボリュームが残ってるんですけど、とりあえずここまで。

「Girls Mode 4」の音楽制作はavexであることはオープニングムービーでも紹介されてるので知っていましたが
やよいの歌声は『わーすた』の子が担当してたんですね。エンディングで見つけてちょっと驚きました。
『わーすた』といえば「プリ☆チャン」じゃないですか。なるほどな~。

すっかり書き忘れていましたが、今回の「4」はボーカル曲が多めに収録されているのもひとつの特徴でした。

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2020年7月 9日 (木)

ゲームレビュー「Serial Cleaner」

Serialcleaner1

[クリアまでにかかった時間]
Xbox One本体のカウントが作動しなかったため正確な時間は不明だが、およそ5~6時間といったところ。
(1周目の大半をTwitchで配信しながらプレイしたので、アーカイブの時間から計算してほぼ間違いないはず)

[ゲーム難易度]
アクションゲームとしては並程度か。使用するボタンは最小限で、ダッシュすらないシンプルな仕様。
制限時間はなく、俯瞰視点でステージ全体をいくらでも見渡せる。また、失敗しても消費するものはない。
ルールに不慣れなうちは難しく感じるが、中盤以降はほぼ一定の難易度に落ち着く。

[実績・トロフィー難易度]
1周クリアできるだけの腕前があればコンプリートは難しくない。
達成度や収集率など、やり込み系の実績が大半を占める。隠しアイテムはできれば1周目で集めておきたい。
拾った時点で記録されるので、あとから穴埋めするとしてもそんなに面倒ではない。
テレビとラジオ、母親との会話は取りこぼすと面倒なので各ステージ間に確実にチェックしておこう。

チャレンジモード関連の実績はクリアしなくてもカウントされる。
ルールを選んでゲーム開始して、すぐにメニュー画面に戻るだけで累積される。20種類埋めるのは簡単。


Serialcleaner2

[良いところ]
・シンプルな操作にわかりやすいルール。どのボタンを押せばいいか、画面につねに表示されるのは親切。
・70年代という時代設定にマッチしたグラフィックデザインと、期待を上回る軽快なサウンドトラック。
・ほどよいボリューム感。リプレイ性もある程度確保されている。

[悪いところ]
・どこまでが地続きで歩けるのか、一部のステージでグラフィック的にわかりづらいところがある。
・床掃除ができるステージは意外と少なく、そこに期待して始めるとガッカリさせられる。
・最終ステージのクリア条件が説明不足。これまでとはまったく違うルールに切り替わるのも微妙なところ。

[どちらとも言えない]
・ランダムに配置される警官と隠れ場所。有利に働く場合もあるが、パターン化には不向き。
・失敗するとステージ開始時の状態に戻されるのは設定上仕方ないが、やる気をなくす人もいるかもしれない。
・予想を覆すほどではないストーリー。


Serialcleaner3

[総括]
本作はシリアルキラーならぬ「Serial Cleaner」、連続性をもつ特殊な掃除屋を主人公としたゲームである。
警察が現場検証をしている事件現場に忍び込み、遺体を回収して証拠の一切を消していく。
できれば警察が来る前に依頼してほしいのだが…だからこそ莫大な報酬を得られる裏の稼業でもあるわけだ。

母親とふたりで片田舎に暮らしている主人公のキャラクター造型は、変に生々しく魅力的である。
しかしそういう雰囲気づくりの部分を取り去ると本作に残るのは、もはや古典的なスニーキングアクションだ。
「攻撃や変装ができないHitmanシリーズ」という説明で片付けられるものである。
清掃の部分をもっと充実させて、過去の有名タイトルとの差別化を図ってくれてもよかったのではないか。

やはり残念に思うのは、タイトルのわりに清掃の要素が物足りなかったことだ。
床掃除が解禁されるまでしばらくかかるし、解禁されたあともすべてのステージに床掃除があるわけではない。
清掃という他にはない特殊性に期待してプレイし始めた人にしてみれば大きな裏切りである。

もうひと捻り、掃除屋らしい何かがほしいと思ってしまう。どうにも熱中に至らなかった理由がそれだ。

2017年のリリースから3年が経過した今年、続編である「Serial Cleaners」の製作が発表された。
グラフィックが一新された次回作で清掃がどれだけ拡充されているか、本作をプレイしつつ待つのも一興である。


[オススメ度]
並程度。これからプレイするのであれば日本語ローカライズされているSwitch版がオススメ。
Xbox One版は国内未配信で日本語未収録だが、それほど難しい表現はない。セリフを無視しても楽しめる程度。



Switch版発売時に興味をもった本作。たまたま最近セールになってたので北米ストアで購入しました。
値段的にもまあこんなもんかな?って感じでしたね。やりたいと思っていたことが興味の続くあいだにやれたし
音楽の良さだけでも値段分じゅうぶんに取り返せた気がしました。

以前はこういうインディーズタイトルだとXbox OneやPS4のほうが強いイメージがありましたが、ここ最近は
Switchのほうがはるかにカバーしてる範囲が広いような。売れる地盤ができてるということでしょうか。
きちんとローカライズされたものを楽しめますし、インディーズのためにSwitch導入するのもありな気がします。
まあ…いまはそのSwitchを手に入れるのが難しいかもしれませんが。いつになったら普通に買えるの?


余談をひとつ。じつは電話の相手など存在せず、掃除屋自身が犯人なのでは?と途中まで疑っていました。
そこまでのどんでん返しはなく、存外普通に犯人が顔を見せてきて逆に驚きましたね。「出てきたわ…」って。

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