« 2020年 夏アニメ新作寸感 | トップページ | 「22/7 音楽の時間」の『判定調節』機能 »

2020年7月30日 (木)

ゲームレビュー 「Carrion」

Carrion01

[クリアまでにかかった時間]
Twitchで配信したアーカイブの合算で約8時間。これには実績コンプリート作業などの時間も含まれる。
インディーズタイトルなせいか、Xbox One本体の機能では総プレイ時間が記録されなかった。

[ゲーム難易度]
平均的なアクションゲームの難易度よりもやや低めだが、瞬間的に難しくなる場面がある。
また、若干のパズル的要素もあるので考えて進む必要あり。ステルスアクションの経験があればなおよい。
一度倒した敵は二度と復活せず、倒した現場に残骸として残る仕様。

[実績・トロフィー難易度]
秘密の実績だらけで、さらに0Gの実績が3つある。ただし大半はクリアまでに必ず解除される。
いわゆる収集系の実績が4つあるが、見つけた時点ではまず回収できないので後回しにしてしまって問題ない。
終盤で折り返し、過去のエリアを巡る機会が訪れる。このタイミングでまとめて回収するのがオススメ。


Carrion02

[良いところ]
・見た目からは想像できないスムーズな操作感覚。直感的な移動や攻撃。
・「次はどんな方法で人間を襲おうか?」とホラーを演出する楽しみがあり、音楽がそれを手助けしてくれる。
・秀逸なレベルデザインと、こまめなセーブポイントの配置。セーブポイント解放時の演出もまたよい。

[悪いところ]
・主人公が不定形なせいで、体格が大きくなればなるほど操作しづらくなる。当たり判定もわかりにくい。
・全体マップというものが存在せず、収集目的で逆走するとき道に迷いやすい。
・リプレイ性はないと言ってよい。独特の操作感覚をふたたび味わいたいとき起動する程度になるか。

[どちらとも言えない]
・人間は思ったよりも強い。序盤でそれを知ることになり、ゲームの印象が変わる。
・読むべき文章は本当にわずかでセリフは一切ないので、海外版でもまったく問題なくプレイできそう。
・わずかに漂うストーリー性。「昔のゲームはこんなもんだった」と思えば特に不足も感じない。


Carrion03

[総括]
「Carrion」は全編ピクセル・スタイルで描かれたメトロイドヴァニア風の2Dアクションである。
最大の特徴はプレイヤーキャラクターが不定形のクリーチャー、イトミミズの群体のような怪物であること。
培養ポッドを飛び出した怪物は人間を襲っては食い殺し、新たな能力を身に付けて侵略していく。
一般的なホラーゲームの立場を逆転させたような設定に独創性を感じ、発売の1年ほど前から注目し続けていた。

画面を見ただけでは、この複雑な形状をどう操作するのかなかなか想像しにくいだろう。
想像以上に素早く、かつ滑らかに、そして簡単に移動できる。プレイし始めてすぐにその気持ちよさが伝わる。
他のゲームでは体験できないこの移動の気持ちよさだけでもじゅうぶん楽しめてしまうほどだ。


圧倒的な力で人間を蹂躙するだけかと思いきや、そうではないことに早い段階で気付く。
怪物は銃で撃たれればすぐに弱り、思っていたよりも早く死んでしまう。武装した警備兵相手では特に不利だ。

ときには物音を立てず慎重に、視界の外から襲わなければならない。だが、それもまた楽しいのである。
通風孔の格子を静かに開け、背後からゆっくりと触手を絡めて暗がりへと引きずり込み、貪り食い散らかす。
恐怖を煽るBGMと盛大な悲鳴がいろどり、ホラー映画の怪物になった気分を盛り上げてくれる。
あまり使うことのない鳴き声を活用するのも一興だ。怪物になりきることが本作を楽しむうえでは大事である。

物足りない部分がないとは言わない。値段なりのボリュームしかないし、リプレイ性も限りなく低い。
しかし、筆者はこの試みをとても気に入っており、もう1周ぐらいはしてもいいと思っている。


[オススメ度]
並程度。よほど惚れ込んでいない限り、定価での購入はオススメしない。賢い方法で機会を設けてほしい。
本作はXbox Game Passのラインナップに含まれているので、加入者であれば無料でプレイできる。



国からもらった給付金で人間を食い殺すゲームを買うのって…最高ですよね(誤解を招くぞ?)。

Game Passの話が出たので、ゲームをプレイする前の話もちょっとしておこうと思います。
昨今はサブスクリプションサービスの加入者を対象とした、いわゆるフリープレイの機会が増えていますよね。
実際にはお金を払っているんですけど、体験としてはタダでプレイできてるみたいな感覚があります。
「まったく興味なかったけどフリープレイになってたから」という理由で試してみる人も多いのではないかと。

対して、定価を支払って購入する人は明確な興味をもって、お金を払った実感をもってプレイするわけです。
ここには大なり小なりバイアスがあって、プレイ後の感想にも影響が出ると思うんですよ。

自分は「Carrion」を定価で購入したし、1年前から興味をもっていたのでかなり好意的に見てる自覚があります。
Game Passの会員で、たまたまプレイした人の感想とは温度差が生じてもおかしくないでしょう。
そう考えると、ゲームのレビューというのは購入の段階から、前提から書くべきなのかもしれません。

でも逆のパターンもあるんだよなぁ…投げ売り価格で買った「Anthem」を絶賛した過去がありますからね。
一番高いエディションを定価で、しかもダウンロード版で買った人と同じ感想になるとは思えません。

|

« 2020年 夏アニメ新作寸感 | トップページ | 「22/7 音楽の時間」の『判定調節』機能 »

ゲーム レビュー&コラム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2020年 夏アニメ新作寸感 | トップページ | 「22/7 音楽の時間」の『判定調節』機能 »