« 年始の近況報告 | トップページ | 「ブレ×ブレ」ルークス・ステラ攻略記(1) »

2021年1月16日 (土)

2021年 冬アニメ新作寸感

コロナの影響で数がひかえめだったころに慣れてしまったせいか、今期は非常に多く感じます…負担が大きい。

今期はいわゆる続きモノ、人気作品の2期や3期、前期からの継続2クール目が集中しています。
継続2クール目の作品を抜いても続きモノだけで15本くらいあるという、過去に例のない特殊な状況と言えます。
したがって、完全新作のみで今期の作品を語るのはちょっと難しいでしょうね。


個人的に今期の作品でもっとも手応えを感じられたのは「ウマ娘 プリティーダービー Season2」
原作ゲーム待望の配信を2月末にひかえ、圧巻の仕上がりで2期の放送が始まりました。初回の引き込みがすごい。
1期もそうでしたが、史実を取り入れたドラマチックなストーリー描写が本当にウマい。
そして初回ラストの本職アイドルアニメをしのぐライブシーンと、そこからの暗転。続く第2話も素晴らしい。

これに匹敵する作品を今期のなかから挙げるのは非常に難しいと感じました。
どれかひとつが飛び抜けてるのではなく、全方向にとんでもないパラメータが振られてる。そういう作品です。

他に続きモノでは、やっぱり「ゆるキャン△」の2期ははずせません。1期の魅力そのままの2期という印象。
なでしこが働いてお金をもらっているという事実に驚愕している自分がいて(笑)時間の流れを強く感じました。
あとは「BEASTARS」の2期。そもそもの発端である食殺事件の真相究明が始まり、おもしろくなりそう。


完全新作のなかで気になったのは「ワンダーエッグ・プライオリティ」と「魔道祖師」、それに「SK∞」。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」は「高校教師」や「家なき子」で知られる野島伸司原案・脚本の作品。
氏の作風をよく知る人ならもしかして…と思うかもしれませんが、本作でもそこは貫かれている様子。
加えて、本作には「まどマギ」のような暗い魔法少女っぽさもあるんですよね。あと、百合といえば百合かな?
CloverWorks制作で、画面の精細さでいえば今期随一。監督はおそらくテレビアニメ初監督となる若林信。
直近だと22/7の「あの日の彼女たち」シリーズの監督をしていて、その作風が引き継がれている感じはします。

「魔道祖師」は中国のBL小説(!)を原作とした地上波初放送の作品。アニメ制作もほぼ中国側。
こちらも画面の精細さに圧倒されます。このレベルのものをお出しされると日本もうかうかしていられません。
古代の中国が舞台となっていることもあって、固有名詞が日本人的にはわかりづらいところがあります。
そのへんを頭の中で整理できれば楽しんでいけるようになるのではないでしょうか。アニメではBLは甘めだとか。

テレビ朝日の五輪特需枠で始まった「SK∞」はボンズ制作、監督は「Free!」の内海紘子。
スケートボードを題材にした作品ということで以前から注目していたのですが、まさかデスレースだったとは…
細かい動作やカメラワークなど、題材に対するリサーチとリスペクトを感じます。
メインターゲットはおそらく女性ですかね。個人的には競技のほうをどれだけ魅力的に描いてくれるかに期待。


他に新作のなかで気になった、もとい気に入ったのは「ホリミヤ」あたりでしょうか。
原作のタイトルだけは以前から聞いたことがあって、どんな話なんだろう?と若干の好奇心をもって見てみたら
ミヤのほうにあたる宮村くんのキャラが想像以上にパンクな外見で、かなり衝撃的でした。

ただ、おかげで本作はフィクションとして安心して楽しめそうな気がしています。
変な卑屈さも説教くささもなく、どこかドライな感じで。そう思うのは「友崎くん」のせいもありますが。

比較として「弱キャラ友崎くん」にも触れておきますけど、卑屈だわ説教くさいわでジメジメしてるんですよ…。
こういうラノベ原作のアニメが流行った時期もあったなぁと、少し懐かしくなるような作品でした。
どんなに金元寿子の声が好きな自分でも本作は楽しく見れそうにありません…。

生まれながらのキャラ差を言うなら「蜘蛛ですが、なにか?」のほうがよっぽど深刻ではないかと(笑)
こちらは全編ほぼ悠木碧の一人芝居。異世界ものがあふれる時代だから成立するメタな話を楽しめるかどうか。
制作は「ベルセルク」を3DCGで描いたミルパンセ。本作も多くのシーンで3DCGが使われています。
3DCGになると画面をグルグル回しがちというよくない傾向が若干見られるのが気になるところ。


今期ネット上で話題になっているのは「EX-ARM」と、なぜか「PUI PUI モルカー」という3分アニメ。

「EX-ARM」は3DCG中心のアニメで、話の組み立てや3Dモデルの造形自体はわりと魅力的なんですよね。
しかし何かがおかしい。カット割りや3Dモデルのモーション付けが拙く、専門学校の卒業制作のような雰囲気。
あのモーションの硬さからするとおそらくキャプチャーではなく手付けでやっているのでは…?
世間では早くもネタ扱いされていますが、個人的にはそこまで悪く言うほどの内容ではないと思っています。

 ※いや…やっぱり前言撤回します。第3話まで見て、これは失笑を楽しむ以外ないと考え直しました。

羊毛フェルトのストップモーションで制作される「PUI PUI モルカー」、いったいどこから広まったのやら。
評判を耳にして後追いで見てみたのですが、こちらも何かがおかしいというか…深く考えると結構怖いというか。
モルカー自身にも意思はあるのに、運転してるのはあくまで生身の人間というのがその一端ではあります。

現状この2作品が話題を占めており、他に今期は突出して取り上げられてる作品が見当たらない気がします。
強いて言えば、「呪術廻戦」を『第2の鬼滅』としてワイドショーがやたら引っ張り出してるくらいでしょうか。

「呪術廻戦」の魅力はいまさら言うまでもありません。前期から継続して2クール目も楽しませてもらいます。


あと紹介しておきたいのは「プレイタの傷」とかかなぁ。毎度おなじみGoHands制作のクセの強い作品。
背景が3DCGで描かれるアニメって"浮いた感じ"がしますが、GoHandsの画面には不思議と合うんですよね。
ただ、食料調達すら難しい地域のわりに住んでる部屋がモデルハウスなみにキレイで(笑)
そういう違和感も含めて、なんか許せてしまうところがあるのがズルいというか。得な作風だと思います。

お話自体はわりとベタでわかりやすく、難しく考えなくていいタイプの作品ではないかと。

今期のタイトル長い枠「たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語」はタイトルの
印象のわりには気に入ってる部類かもしれません。中身はほぼタイトルで説明できています。
既存のRPG風ファンタジーの観点から描いたコメディ作品で、そのノリがキツい、あるいは古臭いと感じる人も
いるとは思うのですが、レベルやステータスみたいな"露骨なゲーム的表現"が出てこないのが個人的には好感。
街の裏通りを巨大なイナゴが歩いてる様子を見て、「これ好きなヤツだ!」と確信しました。

逆に、これは絶対無理だと初回で確信したのが「俺だけ入れる隠しダンジョン」
久し振りに本心から気持ち悪いと思える作品に出会えました。良し悪しではなく生理的に無理なヤツです。


今期はとりあえずこんなとこですかね。コロナ禍で作られた作品を、同じコロナ禍から見つめていきます。
ポストコロナの影響をアニメ本編でも感じられたのはいまのところ「キラッとプリ☆チャン」の第133話くらい。
制作ではなく、『創作への影響』というのが今後もっと見られるかもしれません。



昨年末に秋期総括を書いていたときから考えていたことなのですが、今期から形式を改めてみることにしました。
たぶん自分にしかわからない変化だと思います。一番の読者は書いてる自分自身なので。

ざっくり言えば、紹介する作品数を減らして文章量も減らす。前向きに手を抜くというか(笑)
今回はおためしということで、ひょっとしたら来期は元に戻すかもしれません。
反響の有無は関係なく、「あとあと自分で読み返してみて正否を判断する」という感じです。
長年自分で書いておいてなんですが、実際に掲載したものを読んでみるまでわからないこともあるんですよ。

ちなみに当記事に載せていないだけで、感想自体は全作品メモってあります。
好みの作品のほうが文量は少なく抽象的、好みに合わない作品のほうが文量多めで具体的な傾向があります。
なので、好きな作品だけを取り上げるほうが最終的な記事の文量は少なくできると。抽象的になるけど。


余談ですが、「おもしろい」「好き」と感じた理由は具体的に説明できなくてもいいと思ってます。
具体的な説明を書くと、それを読んだ他の視聴者も「そこに価値があるんだ」と変に誘導されてしまうので。
たとえるならマナー講師がありもしないマナーを捏造して、それに世間が巻き込まれるみたいな。
理由を説明できなくても、あなたが「おもしろい」「好き」と感じたならその作品はあなたの覇権アニメです。

|

« 年始の近況報告 | トップページ | 「ブレ×ブレ」ルークス・ステラ攻略記(1) »

アニメ レビュー&コラム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 年始の近況報告 | トップページ | 「ブレ×ブレ」ルークス・ステラ攻略記(1) »