2021年 夏アニメこぼれ話
春アニメ総括に続き、夏アニメ寸感からも少々トゲのあるメモをこぼれ話として記事にしてみました。
ひょっとするとこの形式が定着するかもしれません。どこかで言いたいけど言いにくい感想、山ほどありますし。
夏真っ盛りです。エアコンのお世話になっている方がほとんどではないでしょうか。
エアコンの室外機には『右目』と『左目』というのがあって、正面から見たときにファンがどちら寄りかで左右
区別して呼ぶ(室外機マニアの世界では)のですが、割合からいえば『左目』が圧倒的多数。
『右目』の室外機はレアな存在で、発見できたらその日は一日幸せになれると言われているほどなんです。
その『右目』の室外機がアニメの背景美術では頻繁に描かれていまして…今期の「カノジョも彼女」は特に多く
主人公の自宅は一階・二階ともに『右目』、向かいにあるお宅の室外機も『右目』というフィーバー状態。
特に二階ベランダの室外機は3~4話の会話の場面で頻繁に映り込んでいたため、その筋のマニアが見ていたなら
気が散って会話が頭に入ってこなかったでしょうね…そんな視聴者まずいないとは思いますが。
おそらく背景美術を担当されている方は『右目』がレアってことを知らないのではないかと。
写真資料を反転したとか無意識に描いてしまったとか、そんな事情で量産されている可能性がありそう。
◇ ◇ ◇
「Sonny Boy」は現代風の「漂流教室」では?と、放送直前特番~初回までは思い込んでいました。
第2話まで見て、それとは別に「Minecraft」のマルチサーバの様子を見ているみたいなサンドボックスっぽさが
本作にはあるなぁと新たに思えてきまして。試行錯誤で世界のルールを発見するあたりは特に。
ある者は法律を作り、またある者は通貨と決済サービスを生み出し…現代知識で新たな共同体を生み出している。
スタイルこそ全然違うものの、異世界転生して街づくりを始める感覚にも近いところがあるような。
本作の場合、全員が転生者で現地人がいないので、舵取りで大きく揉めるというのも特色ではあります。
ただ、現状の本作の感想を率直に言えば「まだなんとも言えない」「わからない」という感じ。
そこもサンドボックスっぽさというか、お話のおもしろさが見えてくる段階までいっていないのかもしれません。
◇ ◇ ◇
異世界転生して現代知識とチート能力で無双、ハーレム作ってウハウハみたいな話はファンタジーであればまだ
受け入れられるのですが、同じことを現代で生々しくやられると結構キツいもんですね。
今期の「ぼくたちのリメイク」はまさにそんな感じの内容で、さすがにちょっと限界を感じてしまいました。
現代知識を持ったまま10年前の進路選択に戻り、芸大で創作活動する…というのが本作のあらすじ。
10年後に神絵師や人気歌い手になる美少女たちと仲良くなってイチャイチャするくだりがホントに気持ち悪くて
動画サイト世代の願望をよくもそのまま物語にできたな…と、悪い意味で非常に感心しています。
そこ以外にも気になるところはたくさんあるのですが、気になるところが見つかる原因は間違いなくそこです。
一度気持ち悪いと思ってしまうともう良いとこ探しができなくなってしまうもので。
状況に対してセリフが破綻していたり、劇中の出来事がそっくりそのまま本作に跳ね返っていたり…。
◇ ◇ ◇
「D_CIDE TRAUMEREI」の第2話で描かれた伊吹咲さんの服装の変化、やっぱり違和感ありましたよね。
前提として、古風で門限に厳しく妻に暴力をふるう父親と、その父親への抵抗と脱却という展開があったものの
娘があんなファッションで帰ってきたら古風なDV父親じゃなくても怒るわ(笑)
本作はソシャゲ原作で、原作イラストの服装に着替える前提で第2話のエピソードは書かれたのだと思いますが
そもそも原作からしてあのキャラ付けにあの服装はないし、そう感じてたのは自分だけではなかったようで。
後日「わしゃがなTV」で原作が取り上げられた際、マフィア梶田氏も服装を指摘していました。
たとえソシャゲというメディアであってもキャラ設定に説得力をもたらすデザインにすべきではないかと。
それと個人的な好みも混ざりますが、メガネをはずす=変化の象徴みたいなのはもう古いと思いますよ。
◇ ◇ ◇
「月が導く異世界道中」のさまざまな要素がほかの大人気異世界転生モノに酷似している印象を受けるのですが
原作のWeb版が発表されたのはむしろ本作のほうが先で、むしろ元ネタと言うべき存在なのかも?
ただ、本作のアニメ化がここまで遅れたことにはそれなりの理由もあると感じています。
ほかの作品にはない独自要素や先見性は見て取れるのですが、おもしろいか?と言われると答えに窮する出来で
このタイミングでアニメ化されたことがかえって不運というか…厳しい戦いになると思います。
話は変わりますが、異世界転生モノのアニメを見ていて日本的な表現が気になることがしばしばあります。
たとえば教室のドアが引き戸だったり、黒板に書かれた筆算が日本独特のやり方だったり、こまかいところでは
背嚢をリュックと呼んでいたり…日本人であるがゆえに違和感を感じない日本式の描写があるわけです。
日本人が違和感なく見れてしまう異世界って異世界感がないんですよ。異世界ならではの違和感があるべきで。
…ここまで言うと、どのアニメの話をしてるかわかってしまうな(笑)
違和感しかない異世界でふと見つけた日本に「この人も転生者なのでは?」となるほうが衝撃は大きいですよね。
◇ ◇ ◇
テレビ朝日のヌマニメーション枠ではじまった「RE-MAIN」は水球を題材にした五輪特需アニメのひとつ。
MAPPA制作で、西田征史が総監督として随所に関わっていることにちょっと期待していました。
しかし当のオリンピックははじまっているし、なんなら水球の試合もやってる。なのに本作は水球をはじめない。
第3話まで進んでいるのにいまだに水球がはじまらない。全英ゴルフの影響で1週お休みだったのも痛手でした。
今後の展開に期待…としか言えない。とりあえず水球がはじまるところまでは見続けるつもりでいます。
政治的主張は一切ないという前提で、東京2020オリンピックに対する自分の考えを書いておこうと思います。
なぜ急にこんなことを書くのかといえば、どこかであきらかにしておくべきと感じたからですね。
既に始まってる大会について、いまさら開催すべきか中止すべきかを話すのもバカバカしい感じがするのですが
開催前にオフラインで話していた自分の考えは「どちらの意見もわかるからどちらとも言えない」です。
コロナで経済的に困窮する人がたくさんいて、中止になったら『経済死』する人がさらに増えるおそれがある。
運営側の負担は置いといて、民間のお金の問題がどうにも気になってしまい、どちらにも寄れず。
あとは今大会で初めて競技として採用されたスケートボードに対する思いがありまして。
ゲームを起点にして早12年、採用が決定してからは5年?になるでしょうか。とにかく待っていたわけです。
国内では反社会的と見られることの多いスポーツに、その印象を更新できるかもしれないチャンスが訪れるのを。
加えて『ゲームの題材としてのスケートボード』の再燃にも期待がかかっていました。
開会式の入場行進にゲームミュージックが採用されたことについては、正直に言えばただ恥ずかしかったです。
この恥ずかしさってどう説明していいかわからないんですが、あまり表立って言えないような自分の趣味嗜好が
突如大舞台で衆目に晒されたことに対する勝手な精神的負荷というか。
クラスのイジり好きな同級生に自由帳を取り上げられて教室に壁に貼り出されたみたいな、そんな恥ずかしさ。
一般視聴者には出自のわからない曲ならまだよかったんですけど、チャンネルを変えて最初に聞こえてきたのが
「モンスターハンター」の例の曲で、なんのアレンジもされずそのままだったのが余計にダメで。
不愉快とか腹が立ったとかいう感覚はなく、うれしくもなく、ホントにただ恥ずかしいと感じただけでした。
ちなみに開会式の入場行進以外の部分は見ていません。裏でアニメを見て「Fortnite」をプレイしていたので。
「本来であればもっと違うやり方の開会式になっていた」みたいな裏話は個人的にはどうでもいいことです。
むしろ、そういう裏話を知るために写真週刊誌の記事を読むような人たちを自分は軽蔑します。
(オリンピックやスポーツに敵意をもってる人がいるように、写真週刊誌に敵意をもってる人もいるんです)