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2022年12月20日 (火)

メカニカルキーボードの話(キースイッチ交換編)

前回のキーキャップ交換に続いて、今回はK688 RGBのキースイッチの交換です。
興味があって選んだ青軸のキーボードでしたが、実際使ってみて「このクリック音は常用には向かない」という
悲しい判決が下り(笑)代わりのキースイッチを比較動画などを参考にしつつ、何週間か検討しました。
寝る時間も削って…と言ったら大袈裟ですが、ヒマさえあればスイッチの情報を仕入れていたと思います。


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そして選考の結果、タイミングよくブラックフライデーで安くなっていたKailh Halo Trueに決定。

単にHalo TrueだけとかDrop Halo Trueとか、ショップや比較動画によってさまざまな呼び方で紹介されていて
正式な名称がわからないのですが、Input Clubのデザイナーが設計してKailhが製造、Dropが独占販売…という
複雑な経緯を経ているスイッチだとかで、この3社のうちどれかが商品名の頭につきます。
スイッチのアッパーハウジングにKailhの刻印があるので、自分はKailh Halo Trueという表記を選びました。

Halo Trueは分類上はタクタイルスイッチ。茶軸の仲間と言えばわかりやすいでしょうか。
茶軸は「赤軸と青軸の中間の性質をもつスイッチ」と紹介されている様子をよく見かけます。
赤軸ほどスムーズかつ素直ではなく、青軸のような大きなクリック音はしないけど押した感じはしっかりある。
押し始めから底に着くまでのあいだに独特の『山を越える』感触があるスイッチです。
タクタイル(Tactile)は直訳すると「感触」「触覚」という意味なので、まさにそんなイメージですね。


せっかくメカニカルキーボードにするのだからメカニカルならではの体験をしたい!と当初から思っていたので
性質が素直なリニアスイッチ(赤軸や銀軸)は最初から候補に入れていませんでした。
で、クリッキースイッチ(青軸)も実際使って難儀なことがわかり。それでタクタイルから選ぶことに。


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Halo Trueの特徴としてまず挙げられるのは、58~100gfというスプリングの重さ。
平均が50~55g、60g台で重めと言われるなかで、最大100gに設定されているHalo Trueはかなり重めの部類。
ただし、この重さは『底打ち』するまで押し込んだときの話。『底打ち』しないよう使えば60~65g程度。
重さで『底打ち』を防ぐ。軸の保護を目的とした、あえての重めなスプリング設定なわけです。

タクタイル特有の『山を越える』感触が押し始めのほうに来るよう設計されているのも特徴のひとつ。
本家・Cherry MXよりも『山を越える』感触を大きめに、かつ滑らかになるよう作られている…のだとか。

なにせCherry MXのスイッチを触ったことがないですからね(笑)比較しようがない。全部他人の受け売りです。

聞きかじりついでに言うと、Halo Trueをそのまま使う人はあまり多くないそうで。
別のスイッチのパーツと組み合わせて作る『フランケンスイッチ』の材料としての人気が主と言われています。


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 (写真左がKailh Halo True、右がRedragon 青軸)

ほかに仕様面でいうと、バックライトを拡散させる目的でアッパーハウジングの一部がレンズ状になっています。
ならべて比較すればわかる程度の違いではありますが、たしかにハウジング全体が明るく見えます
この独自形状のため互換性はやや低く、レンズ部分に塞がれているので4ピンLEDは取り付けられません。
K688なら問題ありませんが、他のキーボードでは交換に向かない場合があるのでご注意ください。


Redragonの青軸からHalo Trueに交換してみて、個人的にはかなり満足しています。好みに合いました。
比較動画では感触やスプリングの具合までは確認できないので。使い始めてようやく安堵。

重いと言われるスプリングもそれほどではなく。ふだんノートPCの薄いアイソレーションタイプのキーボードを
使っている自分がそう感じるのだから、おそらく多くの方がすんなり馴染める重さではないかと。
『山を越える』とき若干ざらっとした感触はあるものの、変に金属が擦れるようなシャキシャキいう感じもなし。

スプリングが重めなせいか、スイッチが戻るときのアッパーハウジングに当たる音がやや大きめに感じます。
全体的な動作音がかなり静かなので、戻るときの音が際立って聞こえるのかもしれません。
サイレントを謳っていないタクタイルスイッチのなかではかなり静かな部類であると比較動画でも感じましたが
余計な音が鳴らない、使う本人も周囲にいる人も気分を害さない穏やかなスイッチだと思いました。


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余談ですが、自分がHalo Trueに注目したきっかけは比較動画で聞いたタイピング音にありました。

メカニカルキーボードのユーザーが何を理由にスイッチを選んでいるのか、それまでピンとこなかったのですが
比較動画のPBT製キーキャップと組み合わせたときのちょっと硬質な、コトコトと鳴る感じがとても耳障りよく
「これが自分にとっての好みなのかもしれない」と、わずかに可能性を感じたわけです。
実際はHalo Trueの動作音ではなくキーキャップの素材によるところが大きかったんですけど…(笑)

動作音が静かなおかげでキーキャップの音を楽しみやすくなるというのはあると思います。
同じキーキャップでも青軸につけると聞こえ方が全然違いますからね。やっぱり青軸のクリック音が勝っちゃう。


それと、比較動画で聞いたあの音に近付けるにはデスクマットの有無も大事なようです。
K688の構造が原因で、デスクに直置きしたときと下に何かを敷いたときで音に違いが出ることに気付きました。
ためしにK688の下にフリースのブランケットを敷いたところ、動画で聞いた理想の音に近付いたのです。

デスクマットを敷くと打鍵時の振動が下に伝わりにくくなり、ゴツゴツと響く低い音が解消され静かになります。
音にこだわる人とはもちろんのこと、騒音をできるだけ小さくしたい人にもオススメです。


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Halo Trueとは別に、ピンポイントで使用するためにJWK(JWICK) Ice Whiteも入手しました。

Ice Whiteは赤軸の仲間、リニアスイッチに分類されます。スプリング設定が45gというかなり軽めのスイッチ。
候補からはずしたはずのリニアをなぜ買い足したかというと、スペースバーや左右Shiftに使いたかったから。

メカニカルキーボードの横長のキーには、どこを押しても垂直に下がるようスタビライザーなる機構がついてて
スイッチ以外にスタビライザーの音や重みが加わってしまうので、これを抑えたかったという理由もあり。
でも一番の理由は小指で同時押しする機会の多いShiftキーを軽くしたかったから。
意外と連打しがちなEnterキーやBackspaceキーに使うのもありです。文章打つのがかなりスムーズになります。

Ice Whiteの押し味はスコスコって感じ。たとえるならPS4のL2・R2ボタンみたいな。ほぼ無音です。
国内のネットショップでもかなり安く手に入るスイッチなので、軽くて静かなリニアがほしい人にはオススメ。


K688にもともとついてたRedragonの青軸78個のうち、テンキー周り以外はほぼ交換してしまいました。
青軸を完全になくすのもちょっとイヤだなって思ってるんですよ。たまに押すぶんにはおもしろいスイッチだし。
だけど文章を打つ際に多用するキーには使えない。なので、テンキーに残すくらいが落としどころかなぁと。

理想の状態に落ち着くまで紆余曲折ありましたが、これにて自分のメカニカルキーボードは一旦完成ってことで。



ゲーム用途で買ったはずがすっかり文章を打つようにカスタマイズしてしまいました。これが沼か…。
最近はブログの記事を書く以外でも、ふだんのPC使いで普通にこちらのキーボードを使用するようになりました。

しかし、ノートPCとキーボードをならべるとどうしても面積を取ってしまいます。重ねて使う手もありますが。
全高3cmほどあるキーボードをノートPCのキーボード面に重ねるとさすがに高さを感じます。
それと重ね方の工夫。ノートPC側のキーボードに接触しないよう、足なり板なり追加してやる必要があるので。

このへんの話はまたいつか結果を報告しましょうか。記事にできるネタが増えるのは自分としても助かります。

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