2021年10月26日 (火)

2021年 秋アニメこぼれ話

前回の記事(秋アニメ寸感)で予告したので、「無限列車編」の感想をいまさらですがお伝えしようと思います。

あれから時間を作り、劇場版「鬼滅の刃 無限列車編」テレビ版「無限列車編」第1話を消化しました。
劇場公開からこれまで散々話題にし尽くされ、加えて予告や宣伝など、つまりはネタバレを聞かされてきたので
新鮮な体験とは言いづらい状態でしたが、飽きることなく2時間楽しむことができました。

本気で楽しむにはテレビアニメの第1期にあたる「炭治郎立志編」を見ておく必要はあると思います。
しかし、それは予備知識としてあるだけでいい。独立した映画として、まず冒頭の15分間が秀逸な出来でした。
緊張あり笑いあり、そして煉獄杏寿郎というキャラクターの魅力が詰まった15分間。
その15分間で視聴者の意識がしっかりと作品に惹き込まれ、残りの1時間以上を見続ける準備が整います。

「鬼滅」のファン層は幅広く、下は小学校低学年くらいのお子さんも見る作品です。
そういう低年齢層をどうやって画面に集中させるかも「鬼滅」の映画となれば考える必要はあったと思われます。
まさか序盤からあんなにかわいらしくコミカルな絵が出てくるとは…そのへんも抜かりはないなぁと。

(…と書いてから「無限列車編」の年齢制限をあらためて確認したのですが、PG12でしたね)

長く続く物語の一部ではありますが、「無限列車編」にはどんな時代の人々にも通じる不変のメッセージがあり
それは煉獄さんだけでなく鬼殺隊の面々、魘夢が見せる夢などからも感じ取ることができます。
何が幸せで、どんな悩みがあり、壁にぶつかったときどうするか。あらゆる年齢層、人種に訴えるものがある。
個人的には煉獄さんよりも伊之助が発するセリフに震えることが多かったかな。特に終盤は。

ただし客観的には「社会現象になるほど大ヒットする映画か?」という疑問はあります。
社会情勢や劇場公開までの話題性の増進など、映画単体ではなくさまざまな要因があったのは間違いないかと。


そして、秋アニメとして放送がはじまったテレビ版「無限列車編」の第1話へと話は移ります。

「炭治郎立志編」と劇場版のあいだには若干の空白期間があり、そのあいだを埋めるのが今回の第1話でした。
劇場版と同日に見ても比肩するクオリティ。異常なこだわりを感じられる蕎麦屋の描写(笑)
いまや不動の人気キャラとなった煉獄さんの活躍を新たに描ける、時系列的に過去にあたるエピソード。
無限列車に乗り込むまでの過程、あの弁当の由来、魘夢の手先となる乗客たちの横顔など見どころはたくさん。

列車に乗り込む直前の「また会いましょう!」というセリフの重さが劇場版を見たあとだと段違いですよね…。
劇場版で盛り上がったファンに対する特大のエモいプレゼント。うまい第1話だと思いました。



関係ない話…とも言えないけど、無限列車って鉄ヲタ的にはどう見えたのかちょっとだけ気になりました。

以下は今期の新作を見て思ったこと、寸感では省いた作品の感想をいくつか。
Twitterでの実況を極力減らしてる反動で「これどこかで書いておきたいなぁ」という話がわりとあるんです。


「舞妓さんちのまかないさん」が自分のなかでちょっと盛り上がってます。Eテレで放送中の10分アニメ。
盛り上がってるというのはおもに技術的な話で、10分アニメとは思えない高水準な背景美術も気になるのですが
一番注目してほしいのは本作がきわめて自然なタッチの3DCGアニメであること。

不覚にも初回でそのことに気付けなかったんですよね…なんの違和感も覚えず、普通に見終えてしまって。
翌週、オープニングのすみれが正面を向いて歩くカットの手の動きを見て「おや?」っと初めて気付きました。

なぜここまで自然に見えるのか。3DCGだとわかった途端、お話そっちのけで気になってしまいまして。
おそらくモーションキャプチャーではない、使っていたとしてもそのままでは使わず動画を描くように修正して
中割りのコマを作っているのではないかと。それと、手描きがニガテとするアングルを避ける。
3DCGってどんな角度でも破綻しないせいで、手描きだと絶対にやらないアングルを採用しがちなんですよね。
手描きのアニメを作るのと同じように3DCGを使っているのかな?と、素人目に推測しています。

お話としてはまあグルメものというか、タイトルが示すとおり『まかない』を紹介する作品です。
時間的負担が小さく、気が付くと技術的にも興味深い作品としてオススメ。ちなみに制作はJ.C.STAFFです。



いわゆる日常系のアニメって、どこか現実と切り離されたファンタジー感があるほうが素直に楽しめるんだなと
「先輩がうざい後輩の話」を見ていて感じます。舞台設定が現実味を帯びると素直にかわいいできない
…などというのは杞憂で、2話以降は急激に日常系アニメ的なテイストにシフトしたので安心して見れています。
良い意味でありふれた話になったというか。クリスマスのエピソードなんかは特にそんな感じ。

現実味や生々しさを帯びるラインはどこからなのか?と考えると、やはり大学生から上になるでしょうか。
逆に、なぜ高校生以下だと現実味を帯びずに安心して見れるのか。
学生時代に学校が舞台のアニメを見て、その現実味に苦しんだ経験なんてないなぁ…マジメに考えると不思議。

動画工房は本作とは別に今期もう1本、「SELECTION PROJECT」というアイドルものを手掛けています。
リアリティーショー形式と銘打ってはいますが、あれはまあ…量産型アイドルアニメの域を超えるものではなく。


日常系といえば「ジャヒー様はくじけない!」の最近のエピソードを見ていると、もはや「ジャヒー様」という
箱を借りているだけの「サザエさん」や「ドラえもん」みたいな長寿アニメを見てる気分になります。
いや、決して褒めているわけではなく。エピソードの捻出の仕方がそういう領域にはいってきてる感じで。



どういう奇跡が連鎖すると「進化の実 ~知らないうちに勝ち組人生~」みたいな作品がアニメ化にまでなるのか
甚だ疑問なのですが、何もかも投げうって悪ふざけしてる感じが逆におもしろく感じつつあります。

ってかね、令和の時代に井上麻里奈がヒロインを演じるアニメが見れるなんて思ってなかったからうれしくて…。
いやヒロインなのかな?、正ヒロインはピンクのゴリラのほうだもんな。
ピンクのゴリラに半ば愛着が湧きかけたころに美少女化してしまって、わりとガッカリしてる自分に気付きます。
見た目がゴリラのまま声だけ花澤香菜になるとかのほうがネタとしても話題性という意味でも強かったかも。

テンプレートに沿った異世界転生モノが山ほどある時代だし、ギャグに全振りしたこんなメチャクチャな作品が
ひとつぐらいあっても許されるのではないかと。月曜深夜の最終枠ともなれば特に。
でも、こんなアニメの主題歌を歌わされるPoppin'Partyがかわいそうにはなりますね…どうしてこうなった。



テレビ放送の副音声でオーディオコメンタリーを流す試みに若干の弊害を最近感じています。
毎回オーコメがついていた前期の「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」2期同様
今期も「終末のワルキューレ」で出演者を毎回入れ替えてのオーコメ放送を実施しています。
しかし録画して2回見るほど好きなアニメじゃないと、どちらを聞きつつ見るかで結構悩むんですよね。

「はめふら」は字幕ありだったので字幕を表示しつつ副音声で視聴していましたが、「終末のワルキューレ」は
字幕がついていないので、本編でどんな会話が交わされているのがほとんどわからないまま見ています。
結果として話の理解度がメチャクチャ低い。いや、主音声で見ればいいんですけど。

なんかこう…主音声もしっかり聞き取りつつ副音声も一度で楽しめる方法ってないものでしょうか?
主音声と副音声の音量のバランスを変えたり、右側と左側で別の音声を出したりとか…それはそれで混乱するか。



寸感のなかで『積み映画』の話をしましたが、かろうじて消化できた作品もいくつかありまして。
そのなかの一本、「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」を見たあとに、本作の批評を調べたところ
『ノスタルジック・フェスティバル』というフレーズが目に留まり、なるほど言い得て妙だなと思いました。

古参のファンにとってそれは心震わす感動の連続であり、決して悪いばかりではないんです。
しかし、新作と聞いて「新しいものが見れる」と思って集まった視聴者にしてみれば焼き直しにほかならず。

「新しいものが見れる」という期待は新作アニメを見る際つねに自分のなかに生じています。
なので新作の体験が『ノスタルジック・フェスティバル』だと良い評価を与えるのが難しくなってしまいます。
『新しいもの』は新しくあってほしい。『新しいもの』は新しいだけで価値がある。
この『新しいもの』にもいろいろあって、何をもって新しいとするかはなかなか難しい話となります。

たとえば時代劇って、舞台設定や史実には『新しいもの』がなくても新しいと感じるときがありますよね。
使い古されたテーマであっても『新しいもの』が出てくる。むしろ、枠組みを変えられないから工夫が生まれる。
枠組みの自由度が高いアニメで、なぜ『ノスタルジック・フェスティバル』が生まれがちなのか。

…いや、答えはわかりませんけど(笑)強いて言えば、作りたい人がいて見たい人がいるからかな?

映画の話に戻しますと、「007 プレデター」も似たような意味で少々ノスタルジックな印象が。
最近見れた映画のなかで特に良かったのは「ワンダーウーマン」かな。期待を大きく上回るおもしろさでした。

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2021年10月18日 (月)

2021年 秋アニメ寸感

アニメで忙しい…前期の作品が終わらないまま新番組がはじまるとホント余裕がないんですよ。
テレビ放送される映画を「これは見ておきたい!」と思って録画しておいても、消化するタイミングが全然ない。
そんな『積み映画』がいくつかありまして。先日放送された「鬼滅の刃 無限列車編」も見事に積みの山へ。
劇場版を消化しないことにはテレビ版「無限列車編」も見れず、どうしたものやら…。

さて秋アニメですが、今期はロボットアニメが集中していますね。片手の指では数えきれないほどに。
あとは広義の吸血鬼モノが3本。毎シーズン1本はかならずあると言ってた吸血鬼モノがさらに増えた背景には
やはり女性向けとして鉄板のジャンルであることと「鬼滅」の影響も少なからずあるのでしょうか。

もうひとつ傾向というか、テレビ東京が夕方のアニメ枠を実質廃止して(継続枠の「SHAMAN KING」は維持)
月~水曜日の24時台にアニメの帯枠を新設したことが今期の特徴として挙げられます。


今期、放送前の段階からもっとも期待していたのは「ガルパ☆ピコ ふぃーばー!」です!(笑)
おなじみの3分アニメも無印、「大盛り」ときて今回で3期目。「大盛り」ではゲスト参加程度の出演に留まった
RAISE A SUILENやMorfonicaが本格参戦してくれそうなので、非常に楽しみにしております。

…これはBDまで集めてる特待生みたいな枠なので。あらためて今期のピックアップ作品の話題へと移しましょう。


今期のピックアップ作品としてまず挙げたいのはProduction I.Gの新作「海賊王女」
海外では夏から放送されていた作品で、厳密に言えば国内初放送という分類。原作・監督・キャラクター原案が
中澤一登というだけでも個人的にはハイスコアがついてしまうのですが、挙げた理由は贔屓だけではなく。
画面のどこを見ても隙がなく、オープニング映像だけでも今回真っ先に挙げた気持ちを理解していただけるはず。

シリアスありコメディありのバランスの良さ、目新しい舞台設定など他にも評価したい部分は豊富にあります。
海賊と題しておきながら旅の足として登場したのが潜水艦だったことも大きなインパクトとなりました。
ちょっとやりすぎに感じるほどの日本要素は海外向けの味付けとして必要だったのでしょうか?

次点は「古見さんは、コミュ症です。」で。言わずと知れた有名作品で、実写ドラマ版も放送されています。
原作の独特のタッチを見事にアニメに落とし込んだキャラクターデザイン。担当はあの中嶋敦子。
黒板を通じた会話、消される言葉、舞い散るチョークの粉…初回の演出としてはもっとも記憶に残るものでした。
原作未読なのでアレですが、おそらく最大限に恵まれたアニメ化のひとつになるのでは?という期待があり。

唯一気になるのはナレーションの主張の強さで、マンガであれば無音の文字として読者がそれぞれ好きなように
読める存在だったものが、必要以上に存在感をもってしまったみたいな余計さを感じます。
2話ではそのナレーションが激減し、代わりにマンガのようなト書きが増えました。これも良し悪しかな?


数あるロボットアニメからは、サテライト枠ということで自分は「サクガン」を推したいと思います。
広大な地下世界、採掘施設で働く人々、鬱屈した日々と地上への憧れなど、見たことのある要素がならぶものの
初回冒頭から次回への引きまで続く怒涛の勢いと独特なキャラクター名で一気に惹き込まれました。
2話までの印象込みで順位をつけていたら「海賊王女」や「古見さん」の上をいっていたかもしれません。
デザイン周りには河森さんやブリュネさんなど、サテライトおなじみの顔ぶれが。

他にも触れておきたいロボットアニメがいくつかあるので後述。印象の良いものも悪いものもあります。

継続枠から一本、「やくならマグカップも 二番窯」もここで紹介しておきます。
岐阜県多治見市を舞台にしたご当地アニメで、多数の歯科の後援によって作られている特殊な作品であることは
1期の時点で既に知れ渡っていると思いますが、その出来の良さは今回の2期でも維持されている様子。

なんかもうオープニングから見てて泣きそうになるんですけど…本編も引きの絵でのこまかい芝居の付け方など
アニメーションとしての見どころが多く、見る人がもっと増えたらいいなと思える作品です。


今期のタイトル長い枠、改行しないよう伝えたいので変則的な書き方になりますが、『なろう系』異世界モノの
「真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました」という
作品が意外と好印象だったのでピックアップ作品として挙げておきます。45文字!
あまりにもタイトルが長すぎて電子番組表のタイトル欄に収まらない(笑)こんなの初めて見た。

アニメ化作品としては初になるのか、いわゆる『パーティー追い出され系』の異世界モノです。
若き勇者一行を引率する立場だった主人公が、勇者たちの成長に追い付けず戦力外になってしまったところから
本作の物語は始まります。決して陰険な理由で追い出されたわけではなく、納得できる理由が説明されてます。

なぜ本作をピックアップに入れたかというと、主人公・レッドのセリフや言葉選びが気に入ったから。
それと、エンディングをJYOCHOが担当してたのも好印象の理由としては大きかったですね。

ただ、2話以降に登場するヒロイン格の女の子が作品全体の雰囲気や評価にだいぶ影響しそうで…判断が難しい。
主人公の人格や実力を知る過去の仲間たちが同じように押しかけてくる展開は今後もたぶんあるのでしょう。
はたしてスローライフを守ることはできるのか。しばらく見守りたいと思います。


今期は中堅クラスぐらいの層が厚く、お気に入りの作品や推したい作品が結構割れそうな印象があります。

ソシャゲ原作の作品がいくつかあるなか、やはり目に留まるのは「takt op.Destiny」
テレ東24時帯枠のひとつで、原作はDeNAと広井王子。制作はMAPPA×マッドハウスという強力タッグ。
音楽とのリンクを意識させる作品であり、精細な画面と相まって非常にリッチな、ウケそうなアニメに見えます。
近代の(設定では2047年)北米が舞台というのも昨今のテレビアニメでは目新しく映ります。

お話的にはそんなに珍しくもないかな…主要キャラの外見や役割分担も『よくあるもの』な感じがしますし。
高水準で実現されているから目に留まる、他よりも記憶に残った可能性はあると思います。

「takt op.Destiny」も含め、抑圧や病魔といったポストコロナっぽいテーマの作品が増えた気がしますね。


「サクガン」以外のロボットアニメでは、バンダイが熱心にキット化を進めている「境界戦機」が話題に。
制作はサンライズで監督はあの羽原信義。分割統治下の日本が舞台という、どこか「コードギアス」を思わせる
設定が気になるところですが、より若い層へのロボットアニメの浸透を期待しているように感じます。
マスコット的なAIキャラクターの存在などは一定より上の層には子供っぽく見えているのでは。

こまかい話をすると、一話のなかで技術設定的に矛盾しそうなセリフがあったりして気になってはいるのですが
(人感センサーを軍用車に搭載できる時代なのに、隠れた操縦者をあぶり出そうと倉庫の銃撃を命じたことなど)
そういう些細なツッコみどころはさておき、プラモデルを売る気が感じられるアニメです。

国内放送が1週間前に急遽決まった「闘神機ジーズフレーム」は中国発のロボットアニメ。
制作のセブンストーンとは、日本のアニメの制作状況がピンチになると颯爽と現れるあの七霊石のこと。
ぱっと見の絵は日本のアニメと寸分違わぬものですが、街並みや看板などに独特の中国っぽさが漂っています。
国産ではきょうび見かけなくなった口のあるロボット、ヒジャブをかぶったイスラム系のキャラが登場するなど
新しいものが見られる感じがして個人的にはわりと注目しています。

厳密に言えばロボットアニメではないのかもしれませんが、名古屋発のオリジナルアニメ「シキザクラ」も注目。
スタッフやキャストなど全体的に見慣れない名前がならんでいるのは名古屋出身者が多いからだとか。
3Dモデルの完成度が高く、デザインも普通にカッコいいんですよね。個人的にはかなり好み。


吸血鬼モノ3本の中からは「ヴィジュアルプリズン」を紹介しておこうかな。なんか…やべーアニメなんですよ。
上松範康原作の男性ヴィジュアル系バンドが題材の作品で、センスやノリが普通ではないというか。
ボーカルがスカイダイビングで降りてくる初回の一部分だけ切り取っても普通じゃなさはじゅうぶん伝わるはず。
各バンドの紹介でボーカル曲を使い切ってしまうあたりなど「ダイナミックコード」を彷彿とさせる匂いあり。

こちらは「takt op.Destiny」と違い、おそらく目標の水準で実現できていないのでは。
また、本作の上松氏によるボーカル曲はホンモノのV系とはやはりどこか違うな?と思わされます。
ブシロが噛んでる案件っぽいですが「アルゴナビス」からFantome Irisがゲスト参加したりしないのでしょうか。


継続枠としては「異世界食堂2」と、次元役の小林清志の交代が発表された「ルパン三世 PART6」が。
前期から引き続き「SCARLET NEXUS」「ジャヒー様はくじけない!」「白い砂のアクアトープ」があります。

再放送を除いても全体で40本以上。その質から言っても結構充実したシーズンと言えるのではないでしょうか。


まあ…そんななかにも初回から悪い意味で話題になってる作品もあるのですが。
あの「TIGER & BUNNY」の西田征史が手掛ける!という宣伝文句で今期に乗り込んできた「テスラノート」
放送前に検索しようとして、サジェストに「EX-ARM」と表示されたときからイヤな予感がしていました。
今期ワーストでは?ともっぱらの評判。画面の異質さが目につきますが、一番の問題は本にあると思ってます。

TOKYO MXも本作がどんな評価を受けるかわかっていて番組編成してると思うんですよね。
大半の視聴者が裏で放送しているフジテレビの「鬼滅の刃」を見るだろうと、確信あっての配置ではないかと。
…とか言うと、同枠の「MUTEKING THE Dancing HERO」にも失礼か。こちらも疑問はなくはないのですが。

なぜいま「ムテキング」を再始動させようと思ったのか、意図がまずわからなくて。
少なくとも「ガッチャマン クラウズ」のような異なる切り口の新作というわけではなさそうですし。

などと言いつつ、冒頭の理由もあって「鬼滅」を見ずに「テスラノート」と「MUTEKING」を優先してますが。

出来が芳しくなくても内容が不快でなければ見続けられるし、見続ければ評価が上向きになる可能性はあります。
今期は内容の不快さで視聴を断念するような作品がいまのところなく、視聴本数の削減に悩まされています。


強いて不快といえば「見える子ちゃん」かな。画面に大写しになる幽霊の顔が単純に不快で。
タイトルが示すとおり、周りの人には見えないものが見えてしまう子が主人公のホラーギャグ?作品なのですが
見える幽霊がなぜかどれも悪霊のようなおぞましい外見をしていて、その偏りがまず気になってしまいました。
彼女の恐怖心がそのように見せている可能性もありますが。見た目の件はとりあえず置いといて。

本作がどうにも半端な印象なのは、ホラーにもギャグにも、エロにも振り切れていないせいではないかと。
幽霊は出てきそうなタイミングでかならず出てくるからジャンプスケアにもなってないし、見えていないフリを
するだけでギャグとしても弱く、エロはわずかで表現も甘め。突出した魅力がないんですよね。
結果として、得るものがないまま幽霊の気持ち悪い顔だけ我慢させられる状態になってるわけですよ。
同じ曜日に放送されている「さんかく窓の外側は夜」のほうがホラーでもエロでも飛び抜けていると感じます。

原作読者が話す今後の展開を聞く限り、楽しく見ていけそうにない気がします。
捨て猫のエピソードは一見良い話っぽく見えますが、良い猫の霊だけキレイに見えることに違和感がありました。

「テスラノート」や「見える子ちゃん」よりも深刻と感じる作品は他にあります。タイトルは挙げませんが。


寸感としてはこんなところで。後日「無限列車編」の感想も含め、新たな記事を書くつもりです。
余裕があれば15周年の「コードギアス」再放送も見たいと思ってたのですが、ちょっと厳しそうかなぁ…?



自分が「鬼滅の刃」にそれほど熱心でないのは、自分にとっては『多くのアニメのひとつ』だからだと思います。
テレビアニメの本放送のころにはそこまで大きな盛り上がりではなく、優れたアニメのひとつという程度で。
そしてテレビ放送が終わった時点で自分のなかでは『見終えた作品』という位置付けになっていました。
その後の展開にあんまり興味が湧かないというか。次が来るころには別の作品を見ていますし。

「世間の盛り上がりが大きすぎると引いてしまう」というのも当然あり。
「鬼滅」を見ること、話題にすることが「ONE PIECE」くらい大衆のなかで共有される文化になってしまった。
そこまでいくともう、なんか『自分たちのもの』ではないな…と感じてしまうみたいな。

まったく同じことが「新世紀エヴァンゲリオン」にも言えます。新劇以降は興味が湧かずチェックしていません。

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2021年10月 4日 (月)

2021年 夏アニメ総括

東京五輪が遠い過去のように感じます。時が過ぎるのは早いもので、肌寒さすら感じる日も増えてきました。
3か月に一度訪れる番組改編の時期。しかし今夏もいくつか最終回が10月にはみ出す作品がありまして…。
そうなると感想をまとめるのも難しいわけですよ。ってのは言い訳で、だいぶ遅れ気味に本稿を書き始めました。
どれくらい遅れていたかと言うと、9月30日の時点ではまだ白紙の状態だったので。

さて夏アニメのまとめですが、放送開始時と終盤とで評価が大きく変わる作品がいくつかありました。
それは良い意味でも悪い意味でもあって、特に良かった「BLUE REFLECTION RAY/澪」は2クール作品なので
後述にまわすとして、まずは今期の1クール作品の結果から話していくことにします。


今期の新作のなかでもっとも満足度が高かったのは「NIGHT HEAD 2041」でした。

過去のドラマ版を見ていない人でもじゅうぶん楽しめる、独立した1クールのSF作品としての完成度の高さ。
むしろドラマ版の知識がないほうが後半の展開を素直に受け止められてよかったかもしれません。
ただ、時系列の整理や内容の理解といった面でかなり高いハードルがあったことは否めず。
週1回放送のテレビアニメという形式より、全話一斉配信でまとめて見るほうが向いている作品かもしれません。

あんまり言うと未視聴の人に対してネタバレになってしまう可能性はありますが、伏線の張り方には感心します。
「あのときのアレがここに?」みたいなシーンが結構あるので、録画を残しておいて正解でしたね。
自分の周囲ではまったく話題にならない作品でしたが、総合的な評価で本作をトップに挙げたいと思います。


次点「天官賜福」、続いて「小林さんちのメイドラゴンS」あたりまでは選出に迷いなく。

「天官賜福」も自分の周囲では見てる人がほとんどいなかったものの、大河ドラマを見てから本作に流れるのが
日曜日の定番と思えるほど、「魔道祖師」から引き続き安定した枠となりました。
「魔道祖師」はまだ大河な香りがありましたが本作ではBLみが増し、女性向けな雰囲気が強まってましたね。

「魔道祖師」同様、本作も人名や地名が視聴の難易度を高めていたのは間違いありません。
番組情報欄と作品情報wikiを毎回かたわらに置き、特に人名はきちんと理解できるよう努めて見ていました。

「メイドラゴンS」はもう圧巻というか、京アニの強みはなお健在であることを実感。横綱相撲。
ジャンルとしては日常系なのに他のアニメの一段も二段も上の水準にいる。「やっぱすげえな」って思っちゃう。
そして「やっぱ京アニってすげえな」とふたたび言えることに静かな喜びを覚える作品でした。
性癖の面でも突出してたと思うし(笑)それと、カンナの活躍が加算されてたのが「S」のひとつの特徴でした。

ベスト5として挙げるならここまで…って、4つしか挙げてない。ここからが結構悩んだんですよね。


ベスト5に挙げるには悩むけど、手応えや満足度という意味では欠かせないのが「カノジョも彼女」です。
ラブコメと呼ぶにはコメディが勝りすぎてて、あらゆる出来事が異常でぶっ飛んでてツッコみどころ満載なのに
ラブの部分も決して忘れない。最終回で明かされる新たなラブの矢印でさらにおもしろくなりました。
どちらかに偏ることなく、ラブでもコメでも傑作と呼べる部類なのでは?と思っています。

「ヴァニタスの手記」もラブコメと言えばラブコメですが、こちらはラブの要素、とりわけ『性』を感じられる
描写が意外と多くて、見ててドギマギさせられる作品でした。いつか続きを見られるとよいのですが。
最終回はあくまで次への布石。何かが終わるのではなく始まるための、そう気付くためのステップだったような。


2クール作品も含めていいなら「BLUE REFLECTION RAY/澪」は何よりも先に挙げたかった作品です。

その魅力や感想は既にTwitterのほうで散々話してしまったんですけど、2クールという潤沢な尺があったことが
本作にとっては非常に効果的で、そして別れがたい作品になった要因であると言えるでしょう。
積み重ねによる成長、人間関係の変化。登場人物それぞれが視聴者のなかで愛すべき存在になったこと。
あとは音楽による相乗効果も特筆すべきポイントで。劇伴、前期後期の主題歌すべてが本作を形成していました。

最後まで見続けた人たちの評価が高い反面、未見の人にオススメするには難しい作品ではあります。
不安を覚える作画、わかりづらい専門用語など、アピールするにあたっての壁があることは認めざるをえず。
なので、少しでも興味があるなら自発的に見始めてほしい。きっと後悔はしないと思います。

自分としては珍しく、原作にも手を伸ばそうかな?と久し振りに思えた作品でしたしね。
しかしそこでもひとつ問題があって。ゲームは原作ではなく時系列的に過去になるとか…受け皿にはならない?


「マギアレコード」2期「覚醒前夜」は製作上すこし残念なところはあったものの、おもしろいことが起きてる
という意味(笑)で個人的にはかなり楽しめました。やちよさんがトラックに乗ってきたところがピーク。
原作ファンも知らない予想不可能な出来事が起きる、「ゲッターロボアーク」とならぶ話題性のある作品でした。

「アーク」は正直わからんよ…なんかわからんまま終わってしまった。考察する楽しさはまああるのかな?

考えながら見る楽しさがある作品といえば「Sonny Boy」も挙げておきたい。
劇中で描かれていること、語られていることが何を意味しているのか。視聴者に何を伝えようとしているのか。
視聴者それぞれがまったく違うものを受け取り、答えを出す。正しい意味でアートのようなアニメで。
なんかすごいものを見た気がするけど、結局このアニメってなんだったんだろう?と悩んだ人も多かったのでは。

人類の歴史をたどるような1クールの流れ、現代の若者が抱える不安、与えられた道と自分の意思で選ぶこと。
薄暗い天気に似つかわしいくらい不思議な希望に満ちたラストカットの表情も印象的でした。

「ひぐらしのなく頃に 卒」は話題性という点では突出した作品だったと言えるでしょう。
内容的には賛否両論あって然るもので、終盤のドラゴンボールさながらの格闘戦は評価を揺るがすものでしたが
鉄平が幸せならもういいかな?と思ってます(笑)卒業できたかどうかではなく、もう卒業でいいや!って。
実況向きのアニメであったことは間違いありません。グロも百合も含めての娯楽みたいな。


「SCARLET NEXUS」「白い砂のアクアトープ」は意外にも2クール作品で秋以降も継続。
あと、放送開始が遅れた「ジャヒー様はくじけない!」も2クールあるそうで。あの内容で2クール引っ張るの?
寸感の時点でピックアップ作品に入れていた「アクアトープ」は折り返し時点では正直ビミョーかな…。

同様にピックアップ作品として挙げていた「魔法科高校の優等生」は、序盤に見られた本作独自の解釈が九校戦
開始以降ほとんど見られなくなり、本家「劣等生」の視点を変えただけになってしまっていたのが残念。
七草会長やクリムゾンプリンスの二次創作的(笑)言動がほかのキャラクターでも見られれば違っていたかも。
せっかくのスピンオフなのだからもっとはっちゃけてもよかったのではないかと。

男性視聴者を意識したかのようなサービス描写が多いと視聴中は感じたのですが、後日「星を呼ぶ少女」を見て
こんなに脱ぎっぷりのいいアニメだったんだな…と考えを改めました。
特に「星を呼ぶ少女」の柴田美月はすごい。入浴シーンのためだけに参加させられたのでは?と思えるほど。


最後に今夏の作品で言及しておきたいものをいくつか挙げて終わりたいと思います。

「RE-MAIN」は五輪特需のアニメとして、水球のアニメとして見ると期待ハズレに感じてしまったのでは。
しかしちょっと角度を変えて、パラスポーツのアスリートの物語として見たらどうか?
時期的にちょうどパラリンピック直後で、そのことに気付いて本作の捉え方が自分のなかで少し変わりました。
本作は水球の魅力を伝えるためのアニメではない。少なくともそこだけは間違いないと思います。

周囲から期待される自分と本当の自分のギャップ、コミュニケーションを欠いてこじれてしまった関係。
誰もが抱えている問題を堅苦しくないタッチで描こうとした作品だったのかもしれません。買いかぶりかな?

同様にとまでは言いませんが、「探偵はもう、死んでいる。」も見方を変える必要はあると思いました。
本作はまず探偵モノではないし、シエスタの死後いろんな女の子が出てくるけど結局ヒロインはシエスタであり
君塚とシエスタのつながりをひたすら綴るだけの、ぶっちゃけふたりだけいればいい世界の物語なんですよ。

心臓を引き継いだせいで最終的には人格まで、声まで乗っ取られてしまう夏凪があまりにもかわいそうで(笑)
事実上のラストバトルの相手であるカメレオンも舞台装置のひとつでしかなく、扱いがひどいし。
小説の地の文をそのまま読み上げているかのような、セリフと呼ぶにはあまりにも自然さがないセリフなどなど
見ていてつらくなる、肌に合わないと感じるところが非常に多いアニメでした。

目立たないけど地味におもしろかった「現実主義勇者の王国再建記」は2期決定の報に歓喜。



そういえば最近「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」の続編製作が決定したと聞きまして。
自分は特別「キミ戦」好きなわけではないのですが、雨宮天が演じるおもしれー女と石原夏織の歌が好きなので
そこだけは変わることのないよう祈りつつ放送を待ちたいと思います。

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2021年7月29日 (木)

2021年 夏アニメこぼれ話

春アニメ総括に続き、夏アニメ寸感からも少々トゲのあるメモをこぼれ話として記事にしてみました。
ひょっとするとこの形式が定着するかもしれません。どこかで言いたいけど言いにくい感想、山ほどありますし。



夏真っ盛りです。エアコンのお世話になっている方がほとんどではないでしょうか。

エアコンの室外機には『右目』と『左目』というのがあって、正面から見たときにファンがどちら寄りかで左右
区別して呼ぶ(室外機マニアの世界では)のですが、割合からいえば『左目』が圧倒的多数。
『右目』の室外機はレアな存在で、発見できたらその日は一日幸せになれると言われているほどなんです。

その『右目』の室外機がアニメの背景美術では頻繁に描かれていまして…今期の「カノジョも彼女」は特に多く
主人公の自宅は一階・二階ともに『右目』、向かいにあるお宅の室外機も『右目』というフィーバー状態。
特に二階ベランダの室外機は3~4話の会話の場面で頻繁に映り込んでいたため、その筋のマニアが見ていたなら
気が散って会話が頭に入ってこなかったでしょうね…そんな視聴者まずいないとは思いますが。

おそらく背景美術を担当されている方は『右目』がレアってことを知らないのではないかと。
写真資料を反転したとか無意識に描いてしまったとか、そんな事情で量産されている可能性がありそう。

                    ◇     ◇     ◇

「Sonny Boy」は現代風の「漂流教室」では?と、放送直前特番~初回までは思い込んでいました。

第2話まで見て、それとは別に「Minecraft」のマルチサーバの様子を見ているみたいなサンドボックスっぽさ
本作にはあるなぁと新たに思えてきまして。試行錯誤で世界のルールを発見するあたりは特に。
ある者は法律を作り、またある者は通貨と決済サービスを生み出し…現代知識で新たな共同体を生み出している。
スタイルこそ全然違うものの、異世界転生して街づくりを始める感覚にも近いところがあるような。
本作の場合、全員が転生者で現地人がいないので、舵取りで大きく揉めるというのも特色ではあります。

ただ、現状の本作の感想を率直に言えば「まだなんとも言えない」「わからない」という感じ。
そこもサンドボックスっぽさというか、お話のおもしろさが見えてくる段階までいっていないのかもしれません。

                    ◇     ◇     ◇

異世界転生して現代知識とチート能力で無双、ハーレム作ってウハウハみたいな話はファンタジーであればまだ
受け入れられるのですが、同じことを現代で生々しくやられると結構キツいもんですね。
今期の「ぼくたちのリメイク」はまさにそんな感じの内容で、さすがにちょっと限界を感じてしまいました。

現代知識を持ったまま10年前の進路選択に戻り、芸大で創作活動する…というのが本作のあらすじ。
10年後に神絵師や人気歌い手になる美少女たちと仲良くなってイチャイチャするくだりがホントに気持ち悪くて
動画サイト世代の願望をよくもそのまま物語にできたな…と、悪い意味で非常に感心しています。
そこ以外にも気になるところはたくさんあるのですが、気になるところが見つかる原因は間違いなくそこです。

一度気持ち悪いと思ってしまうともう良いとこ探しができなくなってしまうもので。
状況に対してセリフが破綻していたり、劇中の出来事がそっくりそのまま本作に跳ね返っていたり…。

                    ◇     ◇     ◇

「D_CIDE TRAUMEREI」の第2話で描かれた伊吹咲さんの服装の変化、やっぱり違和感ありましたよね。
前提として、古風で門限に厳しく妻に暴力をふるう父親と、その父親への抵抗と脱却という展開があったものの
娘があんなファッションで帰ってきたら古風なDV父親じゃなくても怒るわ(笑)

本作はソシャゲ原作で、原作イラストの服装に着替える前提で第2話のエピソードは書かれたのだと思いますが
そもそも原作からしてあのキャラ付けにあの服装はないし、そう感じてたのは自分だけではなかったようで。
後日「わしゃがなTV」で原作が取り上げられた際、マフィア梶田氏も服装を指摘していました。
たとえソシャゲというメディアであってもキャラ設定に説得力をもたらすデザインにすべきではないかと。

それと個人的な好みも混ざりますが、メガネをはずす=変化の象徴みたいなのはもう古いと思いますよ。

                    ◇     ◇     ◇

「月が導く異世界道中」のさまざまな要素がほかの大人気異世界転生モノに酷似している印象を受けるのですが
原作のWeb版が発表されたのはむしろ本作のほうが先で、むしろ元ネタと言うべき存在なのかも?

ただ、本作のアニメ化がここまで遅れたことにはそれなりの理由もあると感じています。
ほかの作品にはない独自要素や先見性は見て取れるのですが、おもしろいか?と言われると答えに窮する出来で
このタイミングでアニメ化されたことがかえって不運というか…厳しい戦いになると思います。

話は変わりますが、異世界転生モノのアニメを見ていて日本的な表現が気になることがしばしばあります。
たとえば教室のドアが引き戸だったり、黒板に書かれた筆算が日本独特のやり方だったり、こまかいところでは
背嚢をリュックと呼んでいたり…日本人であるがゆえに違和感を感じない日本式の描写があるわけです。
日本人が違和感なく見れてしまう異世界って異世界感がないんですよ。異世界ならではの違和感があるべきで。

…ここまで言うと、どのアニメの話をしてるかわかってしまうな(笑)
違和感しかない異世界でふと見つけた日本に「この人も転生者なのでは?」となるほうが衝撃は大きいですよね。

                    ◇     ◇     ◇

テレビ朝日のヌマニメーション枠ではじまった「RE-MAIN」は水球を題材にした五輪特需アニメのひとつ。
MAPPA制作で、西田征史が総監督として随所に関わっていることにちょっと期待していました。
しかし当のオリンピックははじまっているし、なんなら水球の試合もやってる。なのに本作は水球をはじめない。
第3話まで進んでいるのにいまだに水球がはじまらない。全英ゴルフの影響で1週お休みだったのも痛手でした。

今後の展開に期待…としか言えない。とりあえず水球がはじまるところまでは見続けるつもりでいます。



政治的主張は一切ないという前提で、東京2020オリンピックに対する自分の考えを書いておこうと思います。
なぜ急にこんなことを書くのかといえば、どこかであきらかにしておくべきと感じたからですね。

既に始まってる大会について、いまさら開催すべきか中止すべきかを話すのもバカバカしい感じがするのですが
開催前にオフラインで話していた自分の考えは「どちらの意見もわかるからどちらとも言えない」です。
コロナで経済的に困窮する人がたくさんいて、中止になったら『経済死』する人がさらに増えるおそれがある。
運営側の負担は置いといて、民間のお金の問題がどうにも気になってしまい、どちらにも寄れず。

あとは今大会で初めて競技として採用されたスケートボードに対する思いがありまして。

ゲームを起点にして早12年、採用が決定してからは5年?になるでしょうか。とにかく待っていたわけです。
国内では反社会的と見られることの多いスポーツに、その印象を更新できるかもしれないチャンスが訪れるのを。
加えて『ゲームの題材としてのスケートボード』の再燃にも期待がかかっていました。


開会式の入場行進にゲームミュージックが採用されたことについては、正直に言えばただ恥ずかしかったです。
この恥ずかしさってどう説明していいかわからないんですが、あまり表立って言えないような自分の趣味嗜好が
突如大舞台で衆目に晒されたことに対する勝手な精神的負荷というか。
クラスのイジり好きな同級生に自由帳を取り上げられて教室に壁に貼り出されたみたいな、そんな恥ずかしさ。

一般視聴者には出自のわからない曲ならまだよかったんですけど、チャンネルを変えて最初に聞こえてきたのが
「モンスターハンター」の例の曲で、なんのアレンジもされずそのままだったのが余計にダメで。
不愉快とか腹が立ったとかいう感覚はなく、うれしくもなく、ホントにただ恥ずかしいと感じただけでした。

ちなみに開会式の入場行進以外の部分は見ていません。裏でアニメを見て「Fortnite」をプレイしていたので。

「本来であればもっと違うやり方の開会式になっていた」みたいな裏話は個人的にはどうでもいいことです。
むしろ、そういう裏話を知るために写真週刊誌の記事を読むような人たちを自分は軽蔑します。
(オリンピックやスポーツに敵意をもってる人がいるように、写真週刊誌に敵意をもってる人もいるんです)

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2021年7月23日 (金)

2021年 夏アニメ寸感

関東甲信は例年より梅雨入りが遅く、梅雨明けが早い、つまり梅雨の短い年となりました。
東京オリンピックの開催数日前~当日というタイミングで本稿を執筆しているのですが、本当に開催されるのか
実感が湧かないままで奇妙な感じがしています。毎日のように新たな問題が明るみに出ていますし…。
やるべきかやめるべきか、敵味方で見られる気がして避けたい話題ではありますが。まあ時事ネタとしてね。


夏アニメがはじまって早くも3週間が経とうとしています。新作はほぼ出揃ったと言ってよいでしょう。

今期はコロナ禍と五輪対応の番組編成が重なるせいもあってか、再放送が多めな印象があります。
TOKYO MXの月・火は新作が2日合計で2枠しかないし、TBSの木曜深夜枠は「まちカドまぞく」の再放送のみ。
テレ東金曜深夜は「八月のシンデレラナイン2021」と銘打って2度目の再放送をやっているほど。

一番驚いたのは、MXで放送されていた「IDOLY PRIDE」の再放送がテレ東の夕方枠ではじまったこと。
これまで大手民放で放送したものをMXに輸入というパターンはいくつか見られましたが、輸出は初めてかも。
テレ東の夕方枠を取れるマネーパワーがあるということでしょうか…ソシャゲがそこそこ人気みたいですし。
売るものがあるアニメは浅い時間の枠を取れる。そのうち夕方がソシャゲアニメだらけになったりして?


さて…今期の新作ですが、正直どの作品をピックアップするかでだいぶ悩みました。
ハッキリとした手応えに欠けるというか、新作として紹介するには条件が微妙だったりとか…まあ始めますか。


今期の作品で、初回でもっとも衝撃を受けたのは中国製のアニメ「天官賜福」です。
原作は前期まで放送されていた「魔道祖師」と同じ墨香銅臭(モーシャントンシウ)で、「魔道祖師」と同じく
日本国内の地上波初放送という扱いになるので、正確に言えば今期の新作ではありません。

本作も舞台は中国の古代で、霊力や呪術といったファンタジー的な要素が共通しています。
しかし「魔道祖師」よりはわかりやすく、物語の導入も(日本人目線では)馴染みやすいものになっています。
初回は「FGO」のCMくらいのクオリティの映像が30分間続き、まさに目を奪われるような体験でした。
「魔道祖師」で感じた「中国のアニメってここまで来てるんだなぁ…」という感心のさらに上をいった感じ。

ただ、文化的・デザイン的な側面で日本人への訴求力に欠けるのがひとつのウィークポイントだと思います。
決定的に異なるのはやはり主人公の服装で、清廉潔白な白装束は主役の服装としてはやはり地味です。
その服を最初のエピソードで早々に捨てさせ、女装した(笑)のは画面が華やいでよかったかもしれません。

それにしても、中国の作品は伝統的に主役に女装させる文化でもあるんですかね…ほら、「少林寺」とか。

話が初回の範囲を超えてしまいますが、最初のエピソードで感じられた設定の厚みにも触れておきたいところ。
寺社に祀られている神格やその謂れなど、それだけで独立した作品を書けそうな説得力があります。


続いて紹介しておかねばならないのが「小林さんちのメイドラゴンS」。京アニのテレビアニメ復帰作です。
続きモノなのでこちらも新作とは言いがたいのですが、その境遇ゆえに触れずにはいられません。
初回が始まった瞬間に「あぁ…これは京アニのアニメだ」と感じられる、間違いのない京アニの作品。

初回でメイド喫茶を焼き払うだの物騒な話が出てきますが(笑)むしろ、これを京アニ自身がやってくれないと
他のスタジオが火災のシーンを安心して扱えないと思うし、ある種の配慮だったのかも?
ルコアさんの時点で規格外のバストサイズだったのにさらに大きな子が出てくるわ、小林さんがTSさせられるわ
初回から性癖てんこ盛りのかなりぶっ飛んだ内容。それでもなんだか安心感しかないアニメです。

原作のクール教信者は今期ほかに2作品もアニメ化されており、何気にヒットメーカーなのかもしれません。


個人的に「魔法科高校の劣等生」が大好きなので「魔法科高校の優等生」にも期待を寄せています。
「優等生」は「劣等生」のスピンオフとして、公式に生み出された二次創作とでも思えばいいのでしょうか。
本家「劣等生」とは絵柄など異なる部分はあるものの、本家の奇妙な特徴は継承されている感じで。
妙に記憶に残るBGMや深雪や七草会長の尖った部分など、さらに強調されておもしろおかしく描かれています。

本家のエピソードを別の視点から見るおもしろさ、二次創作的な解釈の一致のおもしろさなど魅力はさまざま。
「優等生」というタイトルが指すのが深雪だけではないのも本作の視点の興味深いところではないかと。
たぶん「劣等生」が好きな人は「優等生」も好きになれる。自分はそう思っています。

唯一気になるのはお兄様こと達也が絵柄の変化によってだいぶ印象が異なって見えることですね。
本家のキャラクターデザインって絶妙なバランスで成り立っていたのだなぁと、本作を見て初めて実感しました。


そろそろきちんとした今期の新作も挙げたいのですが、強いて言えば…という程度に留まってしまいます。
初回で目に留まったのは「白い砂のアクアトープ」と+Ultra枠の新作「NIGHT HEAD 2041」。

P.A.WORKSの新作「白い砂のアクアトープ」は沖縄を舞台にした、ふたりのヒロインの再生物語。
かたや寂れた水族館の若き館長、かたや東京から逃げるようにやってきた元アイドル。ふたりが偶然に出会って
水族館の立て直しと新しい生き方を探していく、広い意味で言えばガールミーツガールな作品です。
画面の精細さはいかにもP.A.WORKSといったところで、あとはどれくらいお話がついてくるか。

「NIGHT HEAD 2041」は30年前に人気を博したドラマから派生した新作で、白組制作の3DCGアニメ。
超能力者が弾圧される世の中で抗いながら生き続ける兄弟、というベースの部分は本作でも変わらず。
初回の近未来の背景描写に惹きつけられ、そのまま飽きることなく30分間見続けられました。
フジテレビ的には「PSYCHO-PASS」の次につながるような位置付けで本作を捉えていそうな気がします。
劇中で提示される情報をもとにきちんと考えて見る、オトナ向けに作られたアニメとして信頼できそうな予感。

放送直前の特番でやたらとドラマ版をフィーチャーしていたので、ドラマを見ていないと楽しめないのでは?と
始まるまではちょっと不安だったのですが、散りばめられた小ネタに気付かない程度で支障なさそうです。

今期のピックアップ5本はとりあえずこんな感じで。次いで比較的好感触だったものを挙げていきます。


「ヴァニタスの手記(カルテ)」は毎シーズン一本は必ずある感じの吸血鬼モノ。
原作は「PandraHearts」の望月淳。女性向けっぽい印象はありますが決してBLではないようです。
吸血鬼がそれぞれもつ真名。それを歪められて『禍つ名』に転じ、理性を失ってしまった吸血鬼を魔導書の力で
治療していくという設定に新しいものを感じ、興味深く見させてもらっています。

今期はこの「ヴァニタス」をはじめとして花江夏樹が主演を務める作品が多いですね…あと、鬼頭明里助演も。
鬼滅効果なのかそれとも以前からなのか、キャスティングにある種のブームが来ているのは間違いなさそう。

吸血鬼ものといえばもう一本、あの押井守の最新作「ぶらどらぶ」がいよいよ放送開始となりました。
本作はなんといいますか…『古くて若い』みたいな、少なくとも令和のものではない独特のセンスに満ちていて
自主制作アニメの延長線上にあるような、実験的な匂いのするドタバタしたアニメという印象。

急に実写映像が挿入されたり脈絡もなく爆発したり、ちょっと普通じゃないので(笑)見て判断してほしいです。

TBSの金曜深夜枠の最後尾ではじまった「カノジョも彼女」は「アホガール」のヒロユキ原作のラブコメ。
いや、広義で言えばラブコメなんですけどコメのパワーが強すぎてラブはあんまり感じません。ほぼコメディ。
初回冒頭から怒涛の勢いでたたみかける常軌を逸した判断と、対する激しいツッコみ。
主要3人のどれもが変人で、そのなかでも本作の核は咲が…というより演じる佐倉綾音が握っています。

同枠でラブコメというと性的に生々しい作品が集まる傾向があって、本作も見始めるまでは不安だったのですが
そのアホさ加減と軽快なツッコみによりカラッとした味わいになっていて安心して見れます。

アニメシリーズとしては17年振りの新作となる「ゲッターロボ アーク」は、ストーリー上のつながりこそもう
わからなくなってしまっているものの、その『らしさ』に見ていてニヤニヤさせられます。
あの当時の空気感や勢いを現代の技術で忠実に再現している、シリーズファンに向けた作品と言えるでしょう。
個人的に妙に好きなのがOP冒頭、3人のパイロットがドタドタ走ってズバッと座るシーンです。


ほかに続きモノとしては「マギアレコード」2期、「アイドリッシュセブン」3期、「転スラ」2期2部など。
「ひぐらしのなく頃に 卒」はいいかげん我々を卒業させてくれるでしょうか…きちんと幕を閉じるといいなぁ。

先述のTBS金曜深夜枠の先鋒は「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X」
毎回オーディオコメンタリー付きという豪華な内容で、本編と並行してWebラジオ感覚で楽しんでいます。
次鋒、前期から引き続き第2クールに突入の「BLUE REFLECTION RAY/澪」も欠かせない存在。

NHK Eテレの日曜19時という異例の枠ではじまった「ラブライブ!スーパースター!!」は、その異例さのせいで
初回は放送時刻を忘れ、第2話で録画予約を忘れるという失態により視聴を断念いたしました…。
初回を見た印象は旧体制への逆戻りという感じで、これなら見なくてもいいかな?と思ったのが正直なところ。
少なくとも、新しいことをやってやろうという意欲に満ちていた「虹ヶ咲」のあとに見るものではないかと。


あとは今期の傾向としては異世界転生モノが多い…だいぶ食傷気味ですが、まだまだこの流れは続くんだなぁ。

今期の異世界転生モノのなかからひとつ挙げるとすれば「現実主義勇者の王国再建記」でしょうか。
企業の経営再建のために国外から指導者を迎えるなんてのはよくある話ですが、それを異世界でやってみたのが
本作でして、ようするに転生者が国王に成り代わって弱貧国を立て直していくというお話。

文明水準や経済に関わる技術設定が地味にしっかりしており、それだけでも異世界モノとしては好感度が高め。
たとえるなら戦闘のない「ログ・ホライズン」を見てるみたいな、そんな視聴感のあるアニメです。
劇中で引用された『Give a reasen』に話題が集中していますが(笑)それ以外でも切り口の異なる作品として
そこそこ期待しつつ視聴し続けております。チート感も薄く、落ち着いて見ていけそう。

チートといえば気になるのが「チート薬師のスローライフ ~異世界に作ろうドラッグストア~」
原作からだいぶ改変されてるのか、主人公が転生してからドラッグストアを開店するまでのくだりが省かれてて
アニメでは街の住人に受け入れられている状態からスタートしています。
また、タイトルに「チート」や「異世界」というワードが踊っているわりにそういう気配が一切ありません。
タイトルを隠した状態で見始めたらおそらく本作が異世界転生モノであることに気付けないのでは。

あくまで推測ですが、異世界チート要素をわざと切り捨てる狙いでこういう作りにしたのではないかと。
監督やシリーズ構成には土日の午前中に放送される作品に多く関わる方々を据え、異世界モノをベースにしつつ
より低年齢層に向けた作品としてアレンジする試みなのでは。

原作を知らない自分の目線から言えば、アニメ版「チート薬師」の方向性はなかなか悪くないと思ってます。
ただ、毒にも薬にもならないという意見も理解できます。ハイティーン向きではなさそう。


どれを挙げるか困ると言いつつ今回もまた長くなりました。なんだかんだで見るものたくさんありますね。

今期は木曜と土曜の本数が集中していますが、再放送枠が多い月曜と火曜で確実に消化し切れるようになってて
録画が積み上がる心配はいまのところありません。こういう編成も意外と悪くない?



主観的な感覚で言えば、ここからどれくらい『好きなアニメ』が増えるかが大事なんです。
『好きなアニメ』になると多少の落ち度があっても楽しく見られるので。視聴体験の向上につながるというか。
なので、嫌われないための最低限の用意はしておいてほしいと思っています(笑)なんて身勝手な!

制作者目線なら「悔しいけどおもしろい」はありそうですが、視聴者目線で「キライだけどおもしろい」という
感想が出ることはまずないと思うし、『好かれる作品作り』もバカにできないのでは。

好きになると「これ絶対おもしろくなる!」という期待も芽生えます(確信ではなく、あくまで期待)。
自分が毎シーズン書いてる寸感はあくまで期待でしかないんですよ。「これがすごい」という紹介文ではなくて
競馬にたとえるなら(?)「自分はこの組み合わせで馬券を買った」と公表するようなもの。
予想が的中しなかったとしてもその馬に期待していた、好きだったという気持ちが変わることはありません。


今回紹介しなかった作品については後日、新たな記事で触れるかもしれません。またメモが溜まってるので。

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2021年7月10日 (土)

2021年 春アニメこぼれ話

春アニメの視聴中に書き残したメモから、総括には掲載しなかったものをいくつか書き直して掲載します。
『書き直して』とあるのは、そのまま載せるには不完全な走り書き、不適切と思われる表現(笑)があったので
ブログ向けの記事としてお出しできる程度に体裁を整えて…という程度のことです。
Twitterに投稿するほど短くもなく、かつフォロアーに読ませるには多少トゲのある話題。そんな感じです。



アニメや映画などで古びた屋敷や廃屋を描く際に、必ずと言っていいほど登場するクモの巣
最近あれを見るたびに疑問に思っていたことがあります。人家に棲むクモはああいう放射状の巣を張るのか?
自分が知る限り、人家に棲むクモはああいう巣を張りません、捕虫のために巣を張るのは屋外だと思うのですが。

映像におけるある種のお約束として定着しているものの、正しい描写なのかちょっと怪しいなぁ…と。

                    ◇     ◇     ◇

セリフに『可能性が高い』という表現を用いる作品が多いなか、きちんと『確率が高い』と言わせていたことで
春期放送の「Thunderbolf Fantasy 東離劍遊紀3」の評価がさらにちょっと高くなりました。
『可能性』は『ある』か『ない』かの二択で、数値の変動があるものについて『高い』と言ってほしいわけです。
『確率』以外では『蓋然性が高い』と表現するのが適切なようですが、おそらく意味が伝わりませんね…。

セリフ周りだとアニメでは最近『見惚れる』を【みほれる】と発音させている傾向があるような。
辞書を引くとどちらでも間違ってはいないようですが、個人的には【みとれる】のほうがすんなり受け取れます。

                    ◇     ◇     ◇

「Vivy」の劇中、150年後の未来でもカウントダウンタイマーがデジタル表示だったのが妙に気になりました。
一周まわってレトロな表現が用いられる場合はあるものの、未来の表現としては回りくどいと思いますし…。
ただの粗探しと思われそうですが、そういう部分も含めて「Vivy」を前時代的と感じたわけです。

                    ◇     ◇     ◇

「究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら」の冒頭で見られた時代錯誤な展開。
よくよく考えるとフルダイブVRが普及している時代にダウンロード版の販売がないなんてありえないと思うので
事前にダウンロード予約していればカツアゲで奪われることもなく、本作は始まらずに済んだのでは?
現在世の中にあるものに追いついていない創作。何歳くらいの人が書いてるかは知りませんが、恥ずかしいです。

以前「プラスティック・メモリーズ」の感想でも書いたのですが、都合よくローテクにする必要はないんですよ。
はるか未来を描くSFにおいて、現在世の中に普及しているものより劣ったものってそうそうないはずなので。

                    ◇     ◇     ◇

総括掲載の延期の原因となり、総括でタイトルまで挙げていた「蜘蛛ですが、なにか?」
それなのに感想を書かなかったのは、あの最終回を見てどんな感想を書こうか悩んでしまいまして…悩むよね?

蜘蛛子さんパートと勇者たち転生者組パートのあいだには大きな時間のズレがあるのは既にご承知のとおり。
蜘蛛子さんが魔王や吸血鬼と同盟を結び、現代の戦場で勇者たちと遭遇したところ両パートがついにつながった!
というところで幕を閉じましたが、2期で描かれ続けてきた肝心の戦争は終結していないわけで。

本当の戦いはこれからだ!ENDとでもいいますか(笑)アニメ単体でしか評価できない自分からすると贔屓目に
見てもそんな評価にしかならず、続きをアニメ化する予定あるのかな?と訝しげに思った程度。

いま思えば、最終回の時点にたどり着くための準備にしては寄り道が多すぎた気はします。
どこまで原作に沿っているのかは知りませんが、アニメはアニメなりの完成度を目指して不要な部分は割愛して
見ている側の気持ちが次へつながるような良きタイミングで終わってくれれば…と思わなくもなく。
ただ、この調子だと続きが作られるかビミョーな気もしますね。

                    ◇     ◇     ◇

最近のレビューでは意識的に書かないようにしていたワースト作品。あえて春期のワーストを挙げるとするなら
最後まで見続けた作品のなかでは「幼なじみが絶対に負けないラブコメ」になります…。

タイトルが示すとおりの内容で第3話くらいはまだおもしろく見れていたのですが、そこから先はなんというか
「この内容で本当に100万部も売れてるの?」と原作小説のCMを疑いたくなるような虚無に終始。
懐かしさを感じていたころはまだよかったほうで、群青同盟が出てきたあたりからは理解が困難に。
しかも、これが動画工房制作というのがまた…まさか動画工房のアニメをワーストに掲げる日が来るなんて。

これはあくまで『最後まで視聴した作品』からの選出で、今期ほかにも結構すごいのがあったとかなかったとか。


出来の良し悪しの前に、その作品を好きになれるかどうかで選別してしまっている昨今。
たとえ世間で絶賛されていても見続ける気になれない作品はあるので、見た範囲で話をするようにしています。

たとえば辛いものが大好きな人とニガテな人がいて、ふたりの前に超激辛カレーが出されたとします。
大好きな人にしてみれば超激辛なところが魅力に映るし、ニガテな人にしてみれば大きな欠点に映るわけですよ。
魅力と欠点は表裏一体で、好みが真逆の人のなかでは100点満点がついてる可能性をつねに意識せねば…。

                    ◇     ◇     ◇

テレビアニメはテレビの尺のなかで勝負をしろ。自分は常々そう考えています。
Twitterで裏話だのYouTubeでボイスドラマだのと、外部の別のメディアで補強するやり方が好きではないので
外部で公開されたもので盛り上がってるアニメファンを見るとちょっとイライラしてしまうのです。
誰が悪いという話では決してなく、自分はそう考えているというだけの話なので。あしからず。

                    ◇     ◇     ◇

これまで異世界転生モノをいろいろ見てきたけど「この異世界に住みたい!」と思ったことは一度もないかも。
「聖女の魔力は万能です」を見ていたときだったか、ふとそんなことを考えました。
転生したいかしたくないかはさておき、移住先としての異世界にそんなに魅力を感じていないというか。

どちらかといえばゲーム世界を描いた作品、「SAO」なんかのほうがずっと夢があると感じてしまいます。
現実の生活は現実として別にあって、異世界生活の上澄みだけをゲーム世界で楽しむ。…いまと変わらないか。

                    ◇     ◇     ◇

「トロピカル~ジュ!プリキュア」の第10話は新アイテム登場回としてもかなりひどい内容でした。
赤点を取ったら部活できない、ダメージを受けたら変身解除など、使い古されたやり方ばかり。
さらに、奪われたヤル気はヤル気を出せばなんとかなる!という、敵の攻撃を根底からくつがえすような逆転劇。
この回は敵のほうもパワーアップしていただけに、視聴者を納得させるものになっていなかったと思います。

結局赤点は回避できなかったのに翌週そこからつながる様子もなく。前回の話なんだったの?という感じに。
そもそもトロピカる部って具体的な活動もないし、部活ができなくなることになんら問題がないのでは。

第13話の放送部の回もぶっちゃけ見るに堪えず。目に余る知性の低下。子供向けにしてもやりすぎだったのでは。
学校内の出来事とヤラネーダの出現が完全に分離していて、エピソード上の関連性がまるでなし。
ヤル気のない敵と人前に出られないローラが作劇上のネックになっているのを痛感します。
毎回苦心が見えるというか、そのうち脚が生えるのでは?と思っていたら、第17話でとうとう脚が!(笑)

人間に置き換えて考えた場合、下半身が急にヒレになったらうまく動かせなくて生活に困ると思うんですよね。
実際劇中でも、下半身が脚になったことでうまく泳げないというオチを用意してきました。
そこはいいんです。その前に、陸上で二足歩行は普通にできてることがおかしいんですよ。まずそっちでしょ。

今年のプリキュアは「説教くさくなくてよい」と褒めてる人もいるようですが、自分は逆にしんどいです。

                    ◇     ◇     ◇

声優と人種の問題がだんだん深刻になってきて、そのうち各事務所に黒人声優を所属させるようになるのでは?
などと思ったりしていますが、海外では笑い話にできないくらいの情勢になりつつありまして。
男女平等を推し進めた末に女尊男卑になるみたいなバカバカしさといいますか。
真の平等はどちらかの機会を奪うことでは成立しません。また、与えるものでもないと思います。



流行歌という概念が希薄になってずいぶん経ちます。バイタルの存在しない曲が流行ることも増えました。

近年はYouTubeの利用拡大により、『有名人』という共通認識が消失しつつあるのだとか。
YouTubeはたとえるならチャンネルが数千万あるテレビであり、視聴者それぞれ思う『有名人』が異なります。
トレンドは存在するものの、個々の趣味嗜好の範囲では共有しにくい時代になっているようです。
アニメもそのうちそういう時代が来るかもしれません。『いまおもしろいアニメ』を他の人と共有できない時代。

逆に、不特定多数から集めたはずのTwitterのタイムラインで、毎週特定の曜日になると全員が同じマンガの話を
しているという現象も起きたりしています。ぶっちゃけ自分はそれをとても気持ち悪いことだと思ってまして。

みんな違っているほうが自然というか。トランプの山からカードを引いて全部エースだったら怖いですよ。

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2021年7月 6日 (火)

2021年 春アニメ総括

気が付けばもう7月。今期はなんだかあっという間に過ぎた感じがします。6月も終わりか…と。
体感時間が加速した一番の原因は「Fortnite」だと思いますが、「Fortnite」に大量の時間を割く理由になった
過剰なストレスも無視できません。なので、あまり前向きな話でもないんですよね。
言わば「Fortnite」依存。…そこまで後ろ向きに表現しなくてもいいか(笑)楽しく続けているわけですし。

春アニメの感想をお伝えする前に、予定よりも掲載が遅れてしまったことをまずはお詫びいたします。
というのも、「シャドーハウス」と「蜘蛛ですが、なにか?」の最終回が7月にはみ出してしまったのが原因で
特に「シャドーハウス」を完走せずに掲載するのはよろしくないという判断からの延期でした。

蜘蛛子さんのほうは春アニメでは唯一になるのか、『制作上の都合』で遅れたので責任を負えませんな!


今期の新作寸感でピックアップした5作品には多かれ少なかれ不満を覚える部分がありました。
そのなかで、限りなく不満が少なかったのが寸感で筆頭として挙げた「セブンナイツ レボリューション」です。

自分がアニメにおいてもっとも重視するストーリーと、総合芸術たるアニメに欠かせない優れた音楽。
その音楽に意識的に乗せたアニメーション、見応えのある戦闘シーン。別れるのは惜しいと感じるキャラクター。
そして1クールというパッケージングにおける完成度と、どれも非常に満足のいくものでした。

ただ唯一、設定面のわかりづらさで全体の理解度に難があったと感じています。
本作のキーアイテムである時の書や銀の砂時計など、それがどういうものなのか把握できるほどの説明がなくて
毎回の出来事をメモを取りつつ見ていた自分ですら「たぶんこんな感じ?」程度の理解に留まりました。
そのへんがもう少しわかりやすく伝わっていれば視聴後の感想はもっと前のめりになっていたかもしれません。

学園内という狭い範囲で物語が展開していた印象はありましたが、1クールできちんとまとめることを考えれば
かえってよかったのではないかと。そのなかで友情あり恋愛あり、記憶に残る喪失もあり…。
英雄の遺志を引き継いで戦うことがクライマックスに向けて別の意味を帯びてくるところにも感心しました。

客観的には目立ちにくい作品ではありましたが、個人的にはホントに傑作の部類でしたよ。
各種配信サイトで見れるようなので、もし興味を持たれたならいまからでも初回だけでも見てほしいですね。


次いでピックアップ作品から「MARS RED」「バクテン!!」「ましろのおと」の感想を書いていきます。

朗読劇からの初アニメ化という異色の作品であった「MARS RED」は、原作の舞台劇『らしさ』を失うことなく
画面の構成自体を観客席からの観劇のように見せるシーンがいくつもあったのが印象的。
人間と吸血鬼、住む世界と命運を表す光と影の領域、その違いを悲哀を込めて巧みに描いていました。
終幕の際には思わず拍手したくなるほど。これを逆に舞台に戻して、演劇として見てみたくなりましたね。

セリフの言葉選びやちょっとした小道具の描写など、随所に独特の美学を感じられた本作。
あらためて振り返ると減点したポイントがほとんどない。こちらを筆頭に挙げてもよかったかもしれません。

マイナースポーツを題材にしたアニメのなかで「バクテン!!」は突出した完成度だったと思います。
競技の描写がとにかく美しく、心理描写の演出として多用される水や鳥の動きも非常に緻密。
アニメによくある尖ったキャラ付けも本作においては飾りにならず、掘り下げにきちんと活かされていました。

終盤のアクシデントは先生の過去編と絡めるうえで必要だったと弁護は可能なものの、印象は芳しくなく。
できれば描写として、多少なりともケガが競技に影響する様子を描いておいてほしかったなぁ…と。
直前まで体調不良だったのにライブシーンでは笑顔で活き活き歌ってた某・アイドルアニメみたいで(笑)
ケガをした手首が一瞬クローズアップされるとか、それだけでも緊張感は全然違っていたのでは。

テレビ版できちんと品質の保証をしたあと劇場版の制作を発表をする、という流れは好印象でした。

「ましろのおと」は楽器一本の演奏でありながら、方向性の違いが素人耳にも伝わってくるのがとにかくすごい。
セリフによる説明に頼ることなく、音だけで違いを実感できることに毎回感心しながら見ていました。
勝った理由、負けた理由も視聴者の納得に足りるだけの解説がきちんと織り込まれていたのがよかったです。

1クールのパッケージングに難があるのが本作のウィークポイントで、スッキリ見終えられなかったんですよね。
簡単にはたどり着けない答えを追い求める物語なだけに仕方のないところではあるのですが…。


継続枠からは「憂国のモリアーティ」後半1クールを挙げたい。とにかくバツグンにおもしろかったです。
単純にモリアーティとホームズの衝突と見てもおもしろいし、同時代のイギリスにおける歴史の『if』を描く作品
としても大興奮を保証できる、アサクリシリーズなどが好きな人には全力でオススメしたい内容でした。
女性向けという側面もあるにはあるのですが、(あくまで私見ですが)最終回までは鳴りを潜めていた…かな?

それにしても火事の描写が多いアニメだったなぁ。炎の中から生まれて炎の中に消えていくような、紅い物語。


序盤こそ印象のよくなかった「BLUE REFLECTION RAY/澪」は、個人的にはこの1クールで化けましたね。
どういうお話なのか伝わりづらい問題は1クール経っても変わらないものの、わかればおもしろい。
たとえるならハイティーン向けのプリキュアというか。一時期流行った魔法少女モノの系譜なのかも。
悪しき記憶も自分の一部として受け入れるか、否定して消し去ることで安定を手に入れるか。二大派閥の衝突。

作画の不安定さはあいかわらずですが、話をおもしろく感じてくると気にならなくなるもので。
しかし、ここぞという戦闘シーンでも絵的に盛り上がらないのは残念ですね。そのへんの弱さは否定できません。
個人的には後半1クールを見るのにじゅうぶんな期待ができたので、今後も楽しみに追い続けていきます。


世間的には「ゴジラ S.P」で大盛り上がりだったようで。たしかにおもしろい作品ではあったと思います。

今期ほかの作品でもテーマになっていたシンギュラリティなる現象をゴジラで描くとしたらどうなるのか。
…という怪獣モノとしての部分はあくまで建前で、本作の核はSFと謎解きの部分だったのではないかと。
悪意のある言い方をすれば、ゴジラな部分は視聴者を集めるための釣り餌でしかなかったみたいな?
ゴジラという看板がなかったとしてもSFとしてのおもしろさ、謎解きのおもしろさは保たれると思ったので。

そう感じたのはおそらく、自分はそれほど怪獣映画ファンではないからかもしれません。
見た瞬間にどの作品のオマージュかわかるくらいゴジラに傾倒している人とは魅力を感じる部分も違うと思うし
ゴジラを冠するわりにゴジラ出てるシーンそんなに多くねえな?と率直に思ったというのもあり(笑)

今期の話題作のなかから選ぶなら、個人的には「シャドーハウス」。こちらも謎解きのおもしろさがありました。
その謎が視聴者にわかりやすいカタチで1クールの終わりまでにきちんと明かされていくのも好感。
原作未完のアニメ化だとそのへんはぐらかされたまま終わる作品もあるので、ここはしっかり評価したいところ。
それと、エミリコというキャラクターの魅力に大いに引っ張られたところはあると思います。


そんなわけで、今期の話題に乗っかりたいのであればまずは「ゴジラ S.P」と「シャドーハウス」を。
当ブログを信頼していただけるなら「セブンナイツ」と「MARS RED」、「憂国のモリアーティ」を推薦します。


今期ほかに好印象だったのは「やくならマグカップも」「恋と呼ぶには気持ち悪い」「ドラゴン、家を買う。」
あたりが挙げられます。見終えたあと心に良いものが残る、結果としてそんな選抜になりました。
続きモノでは「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀3」「NOMAD メガロボクス2」が期待どおりの出来。
中国原作の「魔道祖師」は続く3期を日本国内で見られることを祈りつつ…「TBF」同様、全然完結してないし!

「美少年探偵団」も忘れてはいけませんね。ニガテだった西尾維新原作アニメで初の完走作品となりました。
西尾節の濃さ、小説原作にありがちな文量の多さは本作でも変わらず。それでも話は比較的わかりやすいほうで
加えて探偵という要素があったおかげで興味を維持し続けられたのかもしれません。

とはいえそんなに探偵要素ないんですけどね(笑)探偵ではなく少年探偵団なので、そこは履き違えないように。
最後のD坂のエピソードはそのサブタイトルも含め、個人的には要求に合う楽しみ方ができました。


さて…寸感で話題作として挙げた「Vivy」と「86」ですが、個人的にはビミョーな感じ。

「Vivy」はクオリティに関しては認めます。WIT STDIO制作なのでそこは間違いありません。
しかし個人的な『SF観』とのズレというか、話数を重ねるたびに埋めようのない亀裂が広がってしまいまして。

半世紀先の未来、そこから10年後、20年後、さらには100年先の…と、段階的に刻んでいく本作の未来の描写は
その経年を感じさせるものにはまったくなっていなくて、1年後と言われても信じられる程度のものでした。
一番の違和感は主人公・ヴィヴィ自体で、彼女は100年ものあいだ稼働し続けてるんですよね。
ドッグイヤーと言われるITの世界でハードウェア的な変更もないまま、新型と遜色ない働きをしている。

まあそもそもの話、時代をさかのぼってプログラムを送信するってところから説明はつかんわけですが。

AIの反乱を描く作品として視聴者の想像を超えるものにならず、非常に前時代的なSFというふうに映りました。
それと結末かな。あの結末だけ取り上げても賛否両論、首をひねる人のほうが多かったのでは。
長月達平×梅原英司のダブルネームに期待しすぎてしまったところはあるかもしれません。


「86」は2期を残しているので今期の分の評価とします。本作はまず、戦争モノとして見てはいけない気が。
どうして戦争が始まって、いまも続いているか。そういった基本的な設定は重視されていないと思うのです。
どちらかといえば局所的な、二国間の戦闘で消費される被差別民族のほうが大事で。
彼らの生き方や考えていること、虚しく死んでいくこと。そのエモさを長く楽しんでもらうための戦争というか。

防衛戦を続けている側の共和国の国民は戦争に無関心で、攻め込んでくる帝国側にも侵攻の目的が見えなくて。
ひょっとすると戦隊が向かう先に帝国という国はもう存在しなくて、レギオンとの戦闘だけが続いているのでは。
国としての意思の見えなさ、描写の不透明さに視聴中そんなふうに思うこともありました。

戦争と呼ぶには極めておかしな印象であることが、逆に言えば「86」独特の個性なのかもしれません。
ただ、アニメ版を見ている限りではそこまで前向きに捉えるのは難しかったですね。

加えて本作を見ていて気になったのは、欧米風の文化圏であるにもかかわらず日本風の描写が多かったこと。
春には桜を楽しみ、夏にはセミの声と花火、そして彼岸花…みたいな。ものすごい違和感がありました。
戦隊が侵攻中に見つけたゴーストタウンも極めて日本的な風景だったことが気になっています。
(帝国と呼ばれる国が第二次大戦に勝利した日本で、ユーラシア大陸へ侵攻した形跡では?という見方もあり)

まあ、それでも「転スラ日記」ほどのジャパナイズではなかったので(笑)アレはもうほぼ日本ですよ。
日本を舞台にした日常系アニメのフォーマットに異世界モノを投げ込むとああなるんだなぁ…。
でもキライではなかったです。「転スラ」はやっぱりこの時期がおもしろかったとあらためて実感できました。


寸感ではピックアップ作品としていた「スーパーカブ」はいろいろあって評価は下げ止まりに。

免許取り立ての小熊ちゃんが二人乗りをしている描写への賛否両論が思わぬ広がりを見せていました。
「アニメの出来事だから」云々ではなく、彼女のキャラクター造形のうえで問題があると個人的には思いました。

本作には『車体の説明書を読みながら丁寧にオイル交換を繰り返す』という描写が事前に出てきます。
免許取り立てで几帳面にルールを順守する。経済面でも厳格なところを見せる小熊ちゃん。
そんな性格を見せてきた小熊ちゃんがはたして二人乗りなどするだろうか?という疑問があったんですよね。
人間にはいろんな側面があるとはいえ、そのシーンにいたるまでの人物描写と比べればやはり違和感があります。

終盤で恵庭ちゃんが事故った際に救急車を呼ばず、自宅へ運んで入浴させたのも疑問といえば疑問で。
その対処に恵庭ちゃんの両親が感謝していたのもなんか違和感がありまして…奇妙な世界だなぁと。

原作の小熊ちゃんはもっとやべー性格でアニメではだいぶマイルドになってるそうな。原作が垣間見えてるのか。

小熊ちゃんといえば、彼女のテーマとして有名なクラシック曲が複数使われていたことも気になりました。
クラシック曲を使うこと自体はいいんですけど、どうにもシーンに合わない選曲ばかりで。
なんというか…著作権フリーのBGMとして流してるだけみたいな、意図のない使い方をしていると感じたのです。
音楽制作が複数人クレジットされている本作で、あえてクラシック曲を採用する理由も謎でしたし。

ここぞという場面でクラシック曲を起用した「MARS RED」があっただけに、どうしても見劣りを感じます。


えーと…長くなってしまったので(いつものことですが)春アニメの総括はここまでとします。
視聴中に書き留めたメモから他にも話したいことがいくつかあったので、また別の記事にまとめようと思います。
おそらくそれほど時間はかからず。夏アニメの寸感までには確実に公開できるでしょう。


で、もうひとつ忘れてはいけないのが6月末にようやく放送された「ワンダーエッグ・プライオリティ」特別編。
1時間の放送枠のうち前半は比較的わかりやすい解説のついた総集編で、新着分は後半30分のみという構成。

結末から先に触れると、大半の視聴者はこれで完結したとは感じなかったと思うんですよ。
でも、本作を通じて伝えたかったことはすべて描き切っていて、それをもって完結と見ることもできそうな気が。
おそらく本作において、友人を生き返らせることや敵を倒すことはそれほど重要ではないんじゃないかと。
人間はフィジカルではなく、メンタルとメンタルのあいだに生まれるものこそ本質なのかもしれません。

たとえ相手が何者であったとしても、人格やその人との思い出は嘘ではないはず。
本当の意味で友人とふたたび出会うには生き返る前に、失う前に会いに行かなければならない。
決して手放してはいけない。そんな、誰かの後悔から生まれた警告みたいな…という解釈で合ってるかどうか。

ひとつ気になっているのは、アイがふたたびワンダーを救うための戦いへと向かったこと。
自殺者でなければワンダーにはなれないわけで、探し求める相手が既にこの世にはいないと悟っていたのか…?

いまだ不透明な部分が多いし、これが正解というひとつの答えはないのかも。興味深い作品ではありました。



当ブログのアニメレビューは難しい言い方をすれば『体系的な批評』に類するものなのかもしれません。

自分はアニメを見るときも感想を書くときも、なにかしら過去の作品との比較がともなってしまいます。
各作品を個別に評価できてるとは言いがたく、100点満点と言えるような作品が滅多に出ないのもそのせいかと。

100点満点ではないということは、なにかしらの減点ポイントがあるわけで。
当ブログでは減点するなりの理由も必ず書くようにしていますが、そもそもそういう部分を読みたくないという
「好きな作品のことは全部褒めてほしい!」タイプの人にはまったく届かないレビューなんですよね。
現在のアニメシーンを語るのに必要な作品の良いところだけ知りたい、いわゆる時短重視な人だとなおさら。


ただ、いまネット上で求められてるのはむしろそっちの文章なんだと思います。
好きな作品をとにかく熱烈にオススメする紹介文か、もしくは「これだけ見ておけば」というリスト化した記事。

現代人はとにかく時間がないしストレスを抱えている。フォローとミュートで情報を取捨選択している。
読んでもらえる文章を書いてお金をもらっている人たちはホントに大変でしょうね。
自分は『誰かが読みたい文章』ではなく『自分が言いたいこと』を書いて載せてるだけなので気楽なもんですが。

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2021年4月19日 (月)

2021年 春アニメ新作寸感

今年もロクに桜を見ぬまま花見の時期を過ぎてしまいました。しかもまだ寒く、春という実感がありません。
寒暖差による体調の変化、くしゃみや腹痛がやたら出るほうなので早く暖かくなってほしいですね。

さっそくですが、今期の新作アニメから当方なりのピックアップをご紹介します。タイトルは以下のとおり。

 「セブンナイツ レボリューション」
 「バクテン!!」
 「ましろのおと」
 「スーパーカブ」
 「MARS RED」

順番はおおむね高評価・好感の順となっております。ものによっては現時点で第3話まで視聴済み。
なので初回に限定した評価とは言い切れないところもありますが、初回以降もおおむね変わってはいません。


今期の筆頭に「セブンナイツ レボリューション」を挙げたのは初回の印象が非常によかったから。
制作はライデンフィルム×ドメリカ。事前登録受付中のソシャゲが原作で、魔法と英霊のファンタジーに加えて
学園ものっぽい要素がある感じ。主題歌がflumpoolというだけでも本気度が伝わってきます。

とにかく音楽がバツグンに良く、その音楽にきちんと絵を合わせようという意識、演出の意図が伝わってきます。
おかげで戦闘シーンはとても見応えがあり、自分としては珍しく初回から二度視聴したほど。
己を犠牲にして敵を倒すことへの違和感、正義への疑問。主人公なりの物事の考え方が見えるのもいいですね。
目立ちにくい作品だと思いますが、前期の「キングスレイド」のようなポジションに納まってくれそうな予感。


「バクテン!!」はある意味では五輪特需の一本か。加えて震災から10年目の節目の作品でもあります。
男子新体操というあまり馴染みのない、キツい言い方をすればマイナースポーツを題材としている本作。
競技をいかに魅力的に紹介できるか?という観点で言えば、初回のAパートの時点で既に達成できていました。

初めて男子新体操に触れた主人公の感動を視聴者も共有できる。そういう意味でお手本のような滑り出しでした。
続いてルール、採点の方法を説明していたのも好感。なぜ得点が低かったか、解説が非常に論理的。
加えて、人数が少なくても部活動として成立していることも同時に説明完了してるんですよね。
他にもさりげない一瞬の描写で設定を伝える場面があり、その巧みさに感心しながら初回を見終えました。

なにより爽やかなところがいいですね。前期同枠の「2.43」はスポーツものとしては少々暗すぎました。
もはやベテランと言ってもいい年齢層の『数字をもってる』人気男性声優を揃えているところも強み。

しかし、人数の少ない部で体育館の半分を占有できてるのはすごいな…普通は揉めるところでしょ。

マイナースポーツといえば今期は「灼熱カバディ」もあります。かつてあっただろうか、カバディのアニメが。
こちらも競技の魅力の伝え方がうまいなぁと思っています。筋力がモノを言うスポーツだったとは…。


「ましろのおと」は和楽器ものとして、なんとなく既視感を覚えるのは「この音とまれ!」があったからか。
和楽器に限らず、楽器が出てくる作品はどうしたって演奏の描写を避けられません。
本作でひとつ最大限に評価したいのが、毎回の演奏シーンを逃げずにしっかり動かして描いてるところ。
実際の演奏に触れたときの緊張感や心の震えなど、体験がきちんと映像に反映できているところがよかったです。

表現者として誰しも衝突する悩みや疑問の描写は「ばらかもん」にも共通しそうな印象があります。
あちらもかなり深い枠での放送でしたが、本作ももう少し浅い枠でやってくれると助かるのに…と思ったり。


もはやタイトルで説明完了してる感のある「スーパーカブ」。スーパーカブが出てくる作品です。

お世辞にも前向きとは言えない、薄暗い日々にスーパーカブがやってきて彩りが変化していく。
その様子が静かに淡々と描かれていく。それもものすごい解像度で。背景美術の緻密さに少々怖くなりました。
制作は前期「ウマ娘」が大好評だったSTUDIO 櫂。カブの描写はホンダがきっちり監修しているようです。

逆に言えば、中古のカブにしてはちょっとキレイ過ぎるんですよね…1万円で買える個体ではない。
安さの理由である「3人殺してる」とは事故や他殺ではないみたいで。いづれそのへんの説明もあるでしょうか。
バイクやクルマが登場する作品で、説明書を確認しながら操作する描写が続くことを非常に珍しく感じます。
珍しいといえば、劇伴がオリジナルではなくクラシック曲を多用してるのもちょっと気になるところ。

OP曲のギターになんとなく耳馴染みがあると思ったら、前期「のんのんびより」のnano.RIPEの提供曲でした。
原作小説とマンガ版で印象の異なる作品と言われており、アニメ版でさらに変化が加わる可能性もありそう。


タイトルからSFを想像していた「MARS RED」、全然SFではなくシリーズ構成が藤咲淳一の吸血鬼ものでした。
大正時代の日本を舞台に吸血鬼を取り締まる特殊機関を描く、ソシャゲ原作の女性向けっぽい作品。
やっぱり吸血鬼という設定は手堅いのだなぁ…まあ自分もわりと好きですが。藤咲さんが関わる作品全般に。

初回が一本の短編としてまとまりも出来もよく、それが2話でちょっと弱まった印象があったので5番目の紹介に。
画面がなんだかシャフトっぽい感じがするのですが、制作はProduction I.G系列のSIGNAL.MD。

SIGNAL.MDは今期もう一本「ドラゴン、家を買う。」も制作。ドラゴンが家を買う作品です(笑)


Twitterのタイムライン周辺では「ゴジラ S.P.」「SSSS.DYNAZENON」あたりが注目作の様子。
どちらも男の子っぽい作品で、わかってる前提でニヤニヤ楽しむ内容といいますか。コア層のアニメですかね。
世間的な注目作は「Vivy」「86」「シャドーハウス」あたりになると思われます。たしかに出来は上々。
しかし3つとも土曜深夜に固まって配置されてるので、全部見ようと思うと結構な疲労になります…。

続きものとしては、いよいよ完結となる「フルーツバスケット The Final」が放送開始。
「憂国のモリアーティ」の後半が特筆すべきおもしろさなので、見てない人はぜひ前半から追いかけてほしい!
ほかには「魔入りました!入間くん2」、「メガロボクス」の続編「NOMAD メガロボクス2」あたりに期待。

あと、アニメではありませんが「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀3」も楽しみにしております。
これらも含め、今期は土日に放送される作品が非常に多い。もうちょっと分散してくれると助かるのですが。


今期のタイトル長い枠「究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら」は…見なくていいかな。
タイトルの時点でひしひしと伝わってくるジャンクフード感、コントラスト強めで安っぽく見える画面。
「SAO」などを前提としたメタなギャグを楽しめるかどうか。それにしたって感性が古い作品だと思います。

VR世代の若い子の口から「身体でも動かしたほうが」なんて昭和くさい発言が出たことにまず驚き。
カツアゲしてくるヤンキー(笑)や寂れたゲームショップの描写がフルダイブRPGがある時代背景と噛み合わず
お約束として受け入れるにしてもかなり苦しく、見ていて真顔になってしまいます。
よくよく考えるとフルダイブRPGがある時代にダウンロード版を同時発売してないなんてありえないと思うので
本気でプレイしたかったら事前にダウンロード予約するし、カツアゲも回避できたと思うんですよね。

その後のクソゲーな部分は百歩譲るとして、導入はもうちょっと考証を入れて描くべきだったのではないかと。

もうひとつ、コーエーテクモ原作の「BLUE REFLECTION RAY/澪」は少々判断しあぐねています。
作画の話はとりあえず置いといて、わざとらしい説明ゼリフを一切廃してるせいか話がまったく頭に入ってこず
「セブンナイツ」とは別の意味で2回視聴した作品です。初回をながら見した自分も悪いのですが。
現時点では作画も含め、特殊な作品という印象があります。今後よいほうに印象が変わるでしょうか。


事前にプラモデルの発売情報で話題になっていたバンダイ案件のドラマ「ガールガンレディ」も始まりました。
現状ではなんとも…話のタネになるか?という程度で見ていますが、関連商品が売れるとは思えず。
かわいい子が山ほど出てくるし、この作品から新時代の人気女優が輩出される可能性は全然ありそうです。

劇中にバンダイの製品がさりげないとは言えないレベルで出てくるのはご愛敬。
プラモデルという日陰の趣味が戦場では強力なアドバンテージになる、という点では異世界転生的な感じもあり。
ただ、専用銃の弾を戦闘中にランナーから組み立てる(笑)描写は納得はできても笑ってしまいます。
現実世界での組み立て中に挿入されるライブシーンも意味不明で、ぶっちゃけ奇妙な作品です。

優勝すれば生存のデスゲーム。生徒を選別する目的はなんなのか、どんな結末が待っているのでしょうか。

そういえば撮影に使われている校舎が「アイカツプラネット」と同じなんだとか。特徴のある建物ですよね。
YouTubeで配信がはじまった「ガンダムビルドリアル」も実写だし、なにか実写に向く理由がある…?


さてさて…今回もだいぶ長くなりましたがこんなとこで。大変な作業とは言いつつも感想は書きたくなります。

Twitterのほうをご確認の方は既にお気付きかもしれませんが、今期は実況をかなりひかえめにしています。
そのぶんローカルのテキストに感じたことをその都度メモっていまして。視聴中の行動はほぼ変わっていません。
ツイートだと文体や誤字に注意するせいで、どうしても意識が散漫になってしまっていました。
メモはそのへん気にしなくていいし、前の週に感じたことを追いやすいので総合的に好都合なのです。

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2021年4月 5日 (月)

2021年 冬アニメ総括

最終回が4月にはみ出してしまう作品がいくつかあったため、当ブログも若干遅れての振り返りとなります。

歌やスポーツに陰りが見えるコロナ禍で、アニメやゲームは以前よりも輝いて見えます。
「シン・エヴァ」の話題性、競馬に新たな客層を送り込む「ウマ娘」、グッズ化も加速する「モルカー」。
「鬼滅の刃」ブームも最盛期は過ぎた感はあるものの、まだまだ活気を残していそう。

テレビアニメを話題にし続けてきた自分からすると、もっとテレビアニメが注目されてほしいと思うんですよね。
それも、できれば放送中の作品。「鬼滅」は放送終了後でしたが「呪術廻戦」はかろうじて達成できたかな?


長い長い事前登録期間の末にようやく配信開始となった「ウマ娘 プリティーダービー」、その完成度の高さから
プレイヤーたちをテレビアニメ(「Season 2」)のほうにも引き寄せる効果がありました。
今期放送のアニメのなかで、Twitterのタイムラインで確認できる視聴者数がもっとも多い作品でした。
ゲームの効果もさることながらアニメとしての完成度の高さが注目を集める大きな要因になっていたと思います。

なにせ原作が良いので(笑)いや…今期はその原作の無慈悲さに苦しめられる視聴者も多かったのではないかと。
相次ぐケガ、挫かれる希望。史実どおりとはいえ、見ていてつらくなるシーンがいくつもありました。
その一方で肥ゆるスペちゃん、ズッ友なギャルなど、笑いを誘うシーンもバランスよく配置。

かわいさもありカッコよさもあり、本当にあらゆる方向に優れたテレビアニメ。久し振りの手応えでしたね。

ただ、ひとつどうしても申し上げたい苦言があります。それは最終回のレース中に差し込まれたコメディ要素
今回の2期は美容院のふたりなど、よくわからないコメディ(笑)が全体に散りばめられていました。
でもそれが許される雰囲気というものがあって、できれば最後の有馬では避けてほしかったんですよね…。
観戦するすべての人がギャグマンガみたいに号泣しているのも、茶化されてるみたいで個人的には悪印象でした。

最終回でもっとも大事なのは有馬で、そのあとに開催されるウイニングライブではなかったはず。
なのに作画はウイニングライブに注力され、有馬のシーンはあきらかに力の配分が弱かったのも残念でした。
あと、あのライブを見てみんなナイスネイチャの話しかしてないのもメガネ好きとしては納得がいきません(笑)

以上のことから、100点満点はつけられないけど今期随一の作品であった、という評価になります。


ストーリー面で言えば「Re:ゼロから始める異世界生活」の2期後半も特筆すべき内容だったと思います。
通常テレビアニメはCM部分を差し引くと、本編部分は23~4分という程度の尺になります。
しかし今期の「リゼロ」はCMがほとんどない。30分の放送枠を限界ギリギリまで放送に使っていくスタイルで
最後にオマケ程度に挿まれるCMもゲーム版「リゼロ」のものだけ。主題歌が流れる週はわずかでした。

これまでに登場した印象的なキャラが驚くべき役割で登場する過去編。積み重ねが活きる正解のルート。
長いシリーズですが、ここまで付き合ってきてよかったなぁと思えました。特殊な放送形態が許されるのも納得。

なんかもう大団円な感じでしたけど、ここからようやく王選ってヤツが始まるんですよね…まだまだ先が長い。


寸感で注目の作品として挙げた「ワンダーエッグ・プライオリティ」と「魔道祖師」、「SK∞」は期待どおり。
…といっても「SK∞」以外はまだ完結していないので現時点での評価となりますが。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」は自分としては珍しく、メモを取りつつ考察しつつの視聴となりました。
そうでもしないと理解が追いつかないというのもあるし、そうさせるパワーがある作品とも言えます。
わからないけどおもしろい、読み解くのがおもしろい。けど、どんなに考えてもわからない。
「エヴァ」ほど衒学的ではないものの感覚的には「エヴァ」を見ていたときに近いかもしれません。

一番厄介なのは劇中で『上』と『下』と表現される空間、リアルとファンタジーの境界があやふやなところ。
後半にあたる9話以降は特にSF的な描写も多く、明かされる情報に戸惑うこともしばしば。
次回の特別編は6月末放送と聞いて、10年前に震災で最終回が放送延期になった「まどマギ」を連想しました。


「魔道祖師」はここまでの1クールがプロローグで、おそらく本筋はこれからが始まるんですよね。
1クール作品が当たり前な昨今、気長な話ではあります。しかし、展開がゆっくりでもじゅうぶん見るに堪える。
大河ドラマを見るような気持ちで楽しんでいます。放送もちょうど日曜で大河の直後ですし。
あと、やっぱり画面の精細さがすごくて。ただ見ているだけでも贅沢な気持ちになれるアニメです。


放送前はスケートボード周辺の文化がアニメファンに受け入れられるか不安だった「SK∞」は、終わってみれば
超次元スケボーアニメとして、つまりホビーアニメ的な味付けの作品として見事に心をつかんでいました。
スケートと沖縄に対する多大な誤解が生じたような気も(笑)まあ、現実の競技と混同する人もいないかな?

競技内外の直接的な暴力行為でトーナメントが動いていくとは思っていませんでした。でも、ああでもしないと
テクニックの面では天才たちにおよばないレキのスケートへの取り組み方を描けなかったでしょうね。
シャドウはいろんな意味で不運だった…もし続編があるなら報われるところが見たい。
予想に反してアダムは逮捕されなかったし、続きを描くにじゅうぶんな下地が整っているのでは?

余談ですが「ワンエグ」は8週目に、「SK∞」は9週目に実質上の総集編を挿んでいました。
今期はこういう後半や最終回直前に総集編が放送される作品がいくつかあり。ちょっと気になる傾向でした。


いまどき珍しいぐらいマジメに戦記をやってる印象だった「オルタンシア・サーガ」は最終回で評価が急上昇。
なんか無難に終わるのでは?とゆったりした気持ちで見ていたら、とんでもない結末に驚かされました。

登場人物たちの成長が見える最終回までの流れや、非常に合理的な展開も評価していたんですよ。
なぜこの世界に魔物と呼ばれる幻想的な生き物がいるのか、そこまできっちり説明してた作品ですからね。
それだけに、この結末で終わるの!?という強い衝撃があったのかもしれません。原作の続きが気になるわぁ~。

同じく、マジメで堅実な内容のファンタジーものとして「キングスレイド」にも触れておかねばなりません。
ストーリーも本当に王道中の王道で、そのせいで目立った特徴のない作品として見られていた気もします。
2クールという尺で「オルタンシア」以上に積み重ねを築き、別れるには惜しい旅を描いてくれました。
あとは…なんか全体的におっぱいデカいアニメだったな(笑)胸の描き分けにも妙なこだわりがあったような?


「キングスレイド」とならんで、評価とか関係なく好きで見ていたのが「ラスダン」でした。

「ラスダン」こと「たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語」は原作から改変や
省略が多いという話は耳にしていましたが、アニメ単体で見ていてそれほど違和感のあるものではなく。
少なくとも自分はまったく悪い気がせず、むしろ毎週楽しく見ていました。
登場人物みんながかわいらしく愛着をもって見られる、もうちょっと続きを見ていたくなるアニメでした。

「ラスダン」に限らず、原作既読者がアニメ化作品を見るとどうしても間違い探しになってしまって。
どこが違う、何が欠けてる。アニメ化に際して変えた部分がすべて減点対象になる。厳しい見方になりがちです。
そういう原作既読者の指摘が『アニメだけを見て楽しんでる人たち』に水を差すことになりかねません…。

テレビアニメはテレビ番組として、テレビで見ている人を楽しませるものになっていればそれでよい。
そこを起点として、原作に興味をもってくれればなおよし。「ラスダン」はきっと成功の部類ではないかと。

アニオリの部分が指摘される「約束のネバーランド」もアニメ単体としてはひとつの正解だと思うんです。
やや駆け足なエピローグにしても、あのあとの出来事を想像するにはじゅうぶんな置き土産だったと思いますし。
「キングスレイド」のリヒトなどは彼が想像しない状態で描かれる原作を想像しにくいほどでした。


「ラスダン」といえばオープニング曲もツボでしたね。世代に刺さり過ぎる、ものすごいI've固めの制作陣。
今期ほかにお気に入りだった主題歌は「約ネバ」と「のんのんびより のんすとっぷ」のOP曲。
「のんすとっぷ」のOPは全編に渡ってギターの音がとても気持ちよく、ニヤニヤしながら聴いてました。
あと「ワールドウィッチーズ 発進しますっ!」のOPも本編に不釣り合いなくらい無駄にエモくて(笑)よかった。

「のんのんびより のんすとっぷ」は第5話のこまぐるみが脱走するエピソードが傑作。
ああいう不条理なギャグと心暖まるエピソードが交互にやってくるため、回ごとの印象にかなり波がありました。
否応なしに過ぎていく時間、次へ向かうこと、変化の春。それらがポジティブに描かれていたのが好感。


ほかに今期視聴中に思ったことをいくつか、視聴時のメモから書き写しておきます。

「ゆるキャン△」はもはや良し悪しではなく、全国民に必要な穏やかさを給付する存在と言えます。
アニメ2期が終わって、その30分後にはドラマ2期が始まる。アニメで見たエピソードがもう実写になってる…。

「Dr.STONE」の2期「STONE WARS」は全体的に満足できるもので、司の冷凍睡眠も科学的なロマンがあって
よい結末だったのですが、その先の続編を描くことについては反対というか。妄想であるうちが華かなぁと。
妄想どおり、理想どおりにきちんと描かれたらそれはそれで満足しちゃうんでしょうけど!

「BEASTARS」2期と「ホリミヤ」BLです。原作者が否定したとしても断言できるレベルのBL。
どちらも男女の恋愛として描かれると思って見ていただけに、思い込みとのギャップで毎週結構な衝撃でしたね。
ハルちゃんもジュノさんも影が薄すぎる…サービスシーンはあったものの記憶から抜け落ちていました。
「ホリミヤ」は歯型の一件が堀さんとの山場で、それ以外は宮村総受け(男からの)が事実。

「ひぐらしのなく頃に 業」の『郷壊し編』は半分ギャグでしょ…原因の大半は沙都子の選択にあるのですが。
あれほど強大な能力を得てもなお、その力を学力向上に使おうとしない意地がすごいというか(笑)

物語は「業」から「卒」へ。我々も「ひぐらし」を卒業できることを祈りつつ。次こそ悟史は出てくるのかな?


「転生したらスライムだった件」の2期終盤はずっとモヤモヤした気持ちで見つめていました。
生き返ることが織り込み済みの味方の犠牲と、リムルが魔王になるための材料としての敵軍2万人の犠牲。
単純に勧善懲悪として見れば、仇を討って材料も手に入って一石二鳥!でよいのですが、同じ命ですからね…。
1万人の被害が魔物の国に対する印象をどう変えるかなど、ハッピーラッキーでは済まされない懸念があります。

この先どう落とし前をつけるのか、気になるといえば気になるのですが楽しくは見続けられないかも。
シオンは死んだままのほうがドラマとしてはよかったんじゃないかな…などと個人的には思っております。


今期最終回を迎えた「ヒーリングっど プリキュア」。終盤のダルイゼンとの決別の回は衝撃的でした。
これまでのプリキュアでは敵にもある程度の情けをかける、あるいはなんだかんだで生き延びて地球で生活する
パターンが多かったので、「悪は悪である」と断じて見放すという選択は新しかったと思います。
ニチアサという広い範囲で見ても珍しい『お約束潰し』だったのでは。でも、あの選択は正しかったですよね…。

新作「トロピカル~ジュ!プリキュア」は微妙にレトロな空気が漂う、悪く言えば古臭さが気になります。
トロピカルや南国といったキーワードから連想するイメージの安直さ。ステレオタイプに乗っかっているところ。
オトナのアニメオタクにはお約束として通じるものが、はたして現代のお子様に通じるのかどうか。

学内のなんでも屋的なポジションに納まると思っていたトロピカる部が、活動に具体性がないままOGの後押しで
部活として認められてしまったあたりに、視聴者を納得させる力がちょっと弱いなと感じています。


さて…これでようやく区切りをつけられる。既に春アニメの一部は放送が始まっております。

長年アニメの新作情報を提供してくれていた某・サイトがプロバイダのWebサービス終了とともに閉鎖したため
春から新作アニメの放送日程などを調べるのにちょっと手間取っています。
Yahoo!テレビの番組表で、検索条件を『アニメ/特撮』『新番組』に設定したものがなかなか便利。
番組情報にあらすじや役名が併記されたキャスト欄なども載っており、視聴時のお供としてオススメです。

しかし正直な話、アニメを継続的に追いかけるのにも疲れてきましたね。いや、サイクルに飽きてきたのか。
何か新しいことを始めようとするのにアニメ視聴の時間的拘束がジャマになってきた、というのが正しいかも。
続きモノは別として、オンタイムで実況しつつの視聴は今後減らしていこうかと思っています。



今期は途中で脱落してしまった作品が結構多かったですね。そのなかに傑作もあったかもしれません。

アニメの内容とは関係なく、バックにいる企業を理由に作品を貶すタイプのアンチもいるようで。
原因はおそらく過去のアニメ作品における『やらかし』で、ようは前科持ちを前科で殴り続けてるわけですね。
至極くだらない話ですが、そういう人たちの貶しも作品の評価として同等にネット上には置かれています。
他の人の評価を読むうえでそういう事情は一応把握しておくべきかと…あくまで、他人の評価を気にするならば。

「PUI PUI モルカー」を見ていると、アンチがつきにくくウケやすい作品の傾向が見えてくる気がしました。
まず大前提として、商売っ気が薄そうに見えること。回収できてるのかどうか視聴者が不安になるくらいがよい。
ある種の嫌儲主義といいますか、お金の匂いがするとネット上の群衆はすーっと去っていくものです。

あとは考察の余地ですね。なんでも掘り下げるのが大好きな人たちによる考察がライト層への拡散につながる。
一見ソフトタッチの世界が、その奥に仕込まれたネタによって奥深いものに見えてくるみたいな。

この条件に当てはまるのが「けものフレンズ」で。2期がそうならなかった理由もこれで説明がつくのでは。

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2021年1月16日 (土)

2021年 冬アニメ新作寸感

コロナの影響で数がひかえめだったころに慣れてしまったせいか、今期は非常に多く感じます…負担が大きい。

今期はいわゆる続きモノ、人気作品の2期や3期、前期からの継続2クール目が集中しています。
継続2クール目の作品を抜いても続きモノだけで15本くらいあるという、過去に例のない特殊な状況と言えます。
したがって、完全新作のみで今期の作品を語るのはちょっと難しいでしょうね。


個人的に今期の作品でもっとも手応えを感じられたのは「ウマ娘 プリティーダービー Season2」
原作ゲーム待望の配信を2月末にひかえ、圧巻の仕上がりで2期の放送が始まりました。初回の引き込みがすごい。
1期もそうでしたが、史実を取り入れたドラマチックなストーリー描写が本当にウマい。
そして初回ラストの本職アイドルアニメをしのぐライブシーンと、そこからの暗転。続く第2話も素晴らしい。

これに匹敵する作品を今期のなかから挙げるのは非常に難しいと感じました。
どれかひとつが飛び抜けてるのではなく、全方向にとんでもないパラメータが振られてる。そういう作品です。

他に続きモノでは、やっぱり「ゆるキャン△」の2期ははずせません。1期の魅力そのままの2期という印象。
なでしこが働いてお金をもらっているという事実に驚愕している自分がいて(笑)時間の流れを強く感じました。
あとは「BEASTARS」の2期。そもそもの発端である食殺事件の真相究明が始まり、おもしろくなりそう。


完全新作のなかで気になったのは「ワンダーエッグ・プライオリティ」と「魔道祖師」、それに「SK∞」。

「ワンダーエッグ・プライオリティ」は「高校教師」や「家なき子」で知られる野島伸司原案・脚本の作品。
氏の作風をよく知る人ならもしかして…と思うかもしれませんが、本作でもそこは貫かれている様子。
加えて、本作には「まどマギ」のような暗い魔法少女っぽさもあるんですよね。あと、百合といえば百合かな?
CloverWorks制作で、画面の精細さでいえば今期随一。監督はおそらくテレビアニメ初監督となる若林信。
直近だと22/7の「あの日の彼女たち」シリーズの監督をしていて、その作風が引き継がれている感じはします。

「魔道祖師」は中国のBL小説(!)を原作とした地上波初放送の作品。アニメ制作もほぼ中国側。
こちらも画面の精細さに圧倒されます。このレベルのものをお出しされると日本もうかうかしていられません。
古代の中国が舞台となっていることもあって、固有名詞が日本人的にはわかりづらいところがあります。
そのへんを頭の中で整理できれば楽しんでいけるようになるのではないでしょうか。アニメではBLは甘めだとか。

テレビ朝日の五輪特需枠で始まった「SK∞」はボンズ制作、監督は「Free!」の内海紘子。
スケートボードを題材にした作品ということで以前から注目していたのですが、まさかデスレースだったとは…
細かい動作やカメラワークなど、題材に対するリサーチとリスペクトを感じます。
メインターゲットはおそらく女性ですかね。個人的には競技のほうをどれだけ魅力的に描いてくれるかに期待。


他に新作のなかで気になった、もとい気に入ったのは「ホリミヤ」あたりでしょうか。
原作のタイトルだけは以前から聞いたことがあって、どんな話なんだろう?と若干の好奇心をもって見てみたら
ミヤのほうにあたる宮村くんのキャラが想像以上にパンクな外見で、かなり衝撃的でした。

ただ、おかげで本作はフィクションとして安心して楽しめそうな気がしています。
変な卑屈さも説教くささもなく、どこかドライな感じで。そう思うのは「友崎くん」のせいもありますが。

比較として「弱キャラ友崎くん」にも触れておきますけど、卑屈だわ説教くさいわでジメジメしてるんですよ…。
こういうラノベ原作のアニメが流行った時期もあったなぁと、少し懐かしくなるような作品でした。
どんなに金元寿子の声が好きな自分でも本作は楽しく見れそうにありません…。

生まれながらのキャラ差を言うなら「蜘蛛ですが、なにか?」のほうがよっぽど深刻ではないかと(笑)
こちらは全編ほぼ悠木碧の一人芝居。異世界ものがあふれる時代だから成立するメタな話を楽しめるかどうか。
制作は「ベルセルク」を3DCGで描いたミルパンセ。本作も多くのシーンで3DCGが使われています。
3DCGになると画面をグルグル回しがちというよくない傾向が若干見られるのが気になるところ。


今期ネット上で話題になっているのは「EX-ARM」と、なぜか「PUI PUI モルカー」という3分アニメ。

「EX-ARM」は3DCG中心のアニメで、話の組み立てや3Dモデルの造形自体はわりと魅力的なんですよね。
しかし何かがおかしい。カット割りや3Dモデルのモーション付けが拙く、専門学校の卒業制作のような雰囲気。
あのモーションの硬さからするとおそらくキャプチャーではなく手付けでやっているのでは…?
世間では早くもネタ扱いされていますが、個人的にはそこまで悪く言うほどの内容ではないと思っています。

 ※いや…やっぱり前言撤回します。第3話まで見て、これは失笑を楽しむ以外ないと考え直しました。

羊毛フェルトのストップモーションで制作される「PUI PUI モルカー」、いったいどこから広まったのやら。
評判を耳にして後追いで見てみたのですが、こちらも何かがおかしいというか…深く考えると結構怖いというか。
モルカー自身にも意思はあるのに、運転してるのはあくまで生身の人間というのがその一端ではあります。

現状この2作品が話題を占めており、他に今期は突出して取り上げられてる作品が見当たらない気がします。
強いて言えば、「呪術廻戦」を『第2の鬼滅』としてワイドショーがやたら引っ張り出してるくらいでしょうか。

「呪術廻戦」の魅力はいまさら言うまでもありません。前期から継続して2クール目も楽しませてもらいます。


あと紹介しておきたいのは「プレイタの傷」とかかなぁ。毎度おなじみGoHands制作のクセの強い作品。
背景が3DCGで描かれるアニメって"浮いた感じ"がしますが、GoHandsの画面には不思議と合うんですよね。
ただ、食料調達すら難しい地域のわりに住んでる部屋がモデルハウスなみにキレイで(笑)
そういう違和感も含めて、なんか許せてしまうところがあるのがズルいというか。得な作風だと思います。

お話自体はわりとベタでわかりやすく、難しく考えなくていいタイプの作品ではないかと。

今期のタイトル長い枠「たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語」はタイトルの
印象のわりには気に入ってる部類かもしれません。中身はほぼタイトルで説明できています。
既存のRPG風ファンタジーの観点から描いたコメディ作品で、そのノリがキツい、あるいは古臭いと感じる人も
いるとは思うのですが、レベルやステータスみたいな"露骨なゲーム的表現"が出てこないのが個人的には好感。
街の裏通りを巨大なイナゴが歩いてる様子を見て、「これ好きなヤツだ!」と確信しました。

逆に、これは絶対無理だと初回で確信したのが「俺だけ入れる隠しダンジョン」
久し振りに本心から気持ち悪いと思える作品に出会えました。良し悪しではなく生理的に無理なヤツです。


今期はとりあえずこんなとこですかね。コロナ禍で作られた作品を、同じコロナ禍から見つめていきます。
ポストコロナの影響をアニメ本編でも感じられたのはいまのところ「キラッとプリ☆チャン」の第133話くらい。
制作ではなく、『創作への影響』というのが今後もっと見られるかもしれません。



昨年末に秋期総括を書いていたときから考えていたことなのですが、今期から形式を改めてみることにしました。
たぶん自分にしかわからない変化だと思います。一番の読者は書いてる自分自身なので。

ざっくり言えば、紹介する作品数を減らして文章量も減らす。前向きに手を抜くというか(笑)
今回はおためしということで、ひょっとしたら来期は元に戻すかもしれません。
反響の有無は関係なく、「あとあと自分で読み返してみて正否を判断する」という感じです。
長年自分で書いておいてなんですが、実際に掲載したものを読んでみるまでわからないこともあるんですよ。

ちなみに当記事に載せていないだけで、感想自体は全作品メモってあります。
好みの作品のほうが文量は少なく抽象的、好みに合わない作品のほうが文量多めで具体的な傾向があります。
なので、好きな作品だけを取り上げるほうが最終的な記事の文量は少なくできると。抽象的になるけど。


余談ですが、「おもしろい」「好き」と感じた理由は具体的に説明できなくてもいいと思ってます。
具体的な説明を書くと、それを読んだ他の視聴者も「そこに価値があるんだ」と変に誘導されてしまうので。
たとえるならマナー講師がありもしないマナーを捏造して、それに世間が巻き込まれるみたいな。
理由を説明できなくても、あなたが「おもしろい」「好き」と感じたならその作品はあなたの覇権アニメです。

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