2017年10月13日 (金)

2017年第4Q 新作アニメ寸感

10月がはじまって1週間、今期はなにも残せないのでは…と不安になりながらアニメを消化していました。

前期から「ボールルームへようこそ」という強力なタイトルが継続している今期は新作勢にとってホントに不利で
いつもなら及第点になる作品でも及第点以下として扱ってしまいそうになるわけですよ。
ただ、今期はそういうマイナス補正がなくてもかなり深刻に感じられる…なんとも幸先の悪い状況だったのです。

特に深刻だったのは「DYNAMIC CHORD」。もはや試練としか言いようのない出来。
TBSの木曜深夜はもともと危なっかしい枠なのですが、初回からこれほどひどい例はなかなかないと思います。
なんかもう、なんかよくわからない。スケジュール的な問題があったのでは?という声も見かけました。
話題のために見ておいたほうがいいかもしれません。一周まわっておもしろくなってくる可能性もあります。

今期この枠でともに放送を予定していた「されど罪人は竜と踊る」は放送延期。
これはなにかあったんだろうな?と考えるのが自然かなぁと。いや、真実はわかりませんけど。


ようやく希望の光が見えたのは「キノの旅」を見終えたあたりでした。新作と呼んでいいかは疑問でしたが。

今期は自分の心境の問題なのか、あまり賑やかではない落ち着いた作品のほうが好印象な傾向にあります。
「キノの旅」以外だと「宝石の国」や「クジラの子らは砂上に歌う」、「魔法使いの嫁」など独特の世界観や語り口を
初回から強くアピールしてきた作品たちに心を惹かれました。

いかにもアニメっぽいアニメに食傷気味だったところに効いただけと思われてしまうかもしれません。
たしかにそういうところはあります。ただ、物珍しければいいというわけではないのです。
他とは違うことをやりつつ高品質である。そしてアニメにとってなによりも大事な第1話で心をつかんでくる。
上に挙げた4作品はそういう基準で素直にすごいなと思える内容でした。特に気に入ったのは「まほよめ」です。


あとは意外にハマってしまったのが「アイドルマスター SideM」。いわゆる男性版のアイマスシリーズ作品。
「シンデレラガールズ」のときもでしたが、今回も初代アイマスの知識しかないまま見始めました。
性別は違っていても、これは間違いなくアイマスの世界で起きてるアイマスの物語なんだという実感が得られて
初めて見る登場人物ばかりなのに不思議とうれしくなる、素晴らしい出だしでした。

今期は人気アイドルアニメのシリーズ最新作がいくつか固まっているのがひとつの特徴と言えそうです。
「ラブライブ!サンシャイン!!」はまあ…もはや中身には期待してないので優しい目で見られるようになりました。
廃校回避モノという伝統芸(笑)でやっていこうという開き直りが逆におもしろいとさえ感じています。

「Wake Up Girls! 新章」は監督交代でどうなるのか気になってたんですが、以前より"普通"にはなったものの
良くないアイドルアニメの良くない部分を真似た感じのライブシーンには苦笑いするしかありませんでした。


ほかに気になったのは「UQ HOLDER」と「Code: Realize」、それに「ネト充のススメ」など。

「UQ HOLDER」は旧「ネギま!」から継続して登場するキャラがオリジナルキャストなのが個人的にはツボでして
新作として見るというより、視聴者も含めた同窓会的な雰囲気をもっている特殊な作品という扱いです。

「Code: Realize」は今期の女性向け作品のなかでは視聴者置き去り感が薄くて好印象。
「ネト充のススメ」は自分が好きなタイプの能登麻美子が主演というだけで大幅に加点してしまった作品ですが
原作が2年以上も休載を続けているそうで、先々の展開にちょっとした不安があります。

今期最後発のノイタミナ枠「いぬやしき」は原作の好評ぶりが自分にも伝わってくるレベルなので安泰かも。
「タイバニ」や「神バハ」を手掛けたさとうけいいち監督の最新作という見方もできます。

続きモノとしては「鬼灯の冷徹」「干物妹!うまるちゃんR」「血界戦線 & BEYOND」あたりを押さえるつもり。


これでもかなり本数を絞っているつもりなのですが記事にまとめると結構な数に見えますね…。
今期も引き続きゲームで忙しくなりそうなので、自然と見なくなってしまう作品もいくつか出てくるでしょう。



今期の新作を見ててひとつ思ったのですが、第1話の無意味なアバンタイトルって本当に悪手ですよね。

たいした"つかみ"もないまま、オープニングを省いてCMに突入するだけ。視聴者の集中は簡単に削げます。
第1話の最初の5分が視聴継続を判断するうえでどれだけ大事か全然わかっていない。
最初の5分を無意味なアバンからのCM突入で消化するアニメはその時点で勝負を捨ててると思ってます。

どうせならオープニングをやったほうがいい。パワフルなオープニングは心をつかむに足るものです。
それにだいたいの場合オープニングより高品質になることはないので、今後の判断材料にもなってくれます。

『3話まで見て』問題と同じで、視聴者側にとっても限られた時間を無暗に浪費しないでいただきたいのです。

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2017年10月 1日 (日)

2017年第3Q アニメ総括

いつもはだいたい一番を決めるのが難しいのですが、今期は明確にコレという作品があり続けた感じでした。
「ボールルームへようこそ」がダントツ。1クールの終わりを迎える前に順位が確定していたほどです。

社交ダンスというメジャーとは言えない競技をこれほど魅力的に、躍動感あふれる動画で描き切ったことだけでも
特筆すべきことなのに、さらにセリフのひとつひとつの重さがハンパではありませんでした。
このメッセージ性はダンスやスポーツに限らず、すべての夢に向かう人たちの心に突き刺さったのではないかと。
自分はその重さに圧倒され、感動とともに苦しさすら覚えるほどでした。

年中アニメを見ていると何年かに一本はこういう傑作が出てくる。「ボールルーム」はそういう作品です。

ただ、不満がまったくなかったわけではありません。具体的に言うと第10話の作画。
「メイドインアビス」でキャラデザなどを務めている黄瀬さんの担当回で、目の位置や大きさなどこまかい部分で
作画のバランスが変わっており、1クールを通じて見たときちょっと浮いた感じの絵になってしまっていました。

個性のある作画がイヤとかいうわけではないし、べつに黄瀬さんの絵がイヤなわけでもないんですよ。
むしろ他のアニメでは好きだったくらいですから。それでも均一に保たれなかったことが気になってしまって。
全体が均一に高品質すぎたせいで、普段なら見えないものが目に付いた…という感じですかね。
作品全体の評価を左右するような話ではないし、気にならなかった人のほうが圧倒的に多かったでしょう。

「ボールルーム」は来期も続きますが、2クール目が蛇足に感じられてしまうほど1クールでの完成度が高い。
続きが見れることはありがたいはずなのに、このまま終わってくれたら…と、どこかで願う自分がいました。
まあでも心配の必要はないかもしれません。盛り下がりそうな気配がないので。


次点は「活劇 刀剣乱舞」か「メイドインアビス」。双方とも非常に満足度の高い作品でした。

「活劇」の評価は原作ゲームをプレイしたうえでのもの、という自分にしては珍しいタイプの評価となります。
あの原作の内容からよくぞここまでおもしろく創作してくれたなぁと。史実の裏で暗躍する刀剣男子たちの活躍と
タイムトラベルものにありがちな葛藤、改変される過去など見どころの多い作品でした。
終盤の千人の軍勢を撃退する方法が「がんばって倒す」だったことだけが残念。もう少し捻りがほしかった…。

先に放送されていた「-花丸-」とは明確に異なるアプローチで作られていたこともまた良し。
個人的な好みで言えばシリアスな味付けの「活劇」のほうが好きですが、「-花丸-」の2期にも期待してます。

「メイドインアビス」は普段ゲームをプレイされてる方のほうがより刺さっていた気がしますね。
冒険心をくすぐる世界設定、つねに緊張感ただようストーリー。それを支える圧倒的な絵作り。抜け目なし。
絵柄に反して目を覆いたくなるような展開もあり、本当にどっしりとした重みのある作品でした。

アニメ化の都合、半端なタイミングで終わってしまったんですけど悪い印象はまったくありませんでした。
むしろあの終わり方に心が震えるほどで。劇伴も素晴らしかった…この2作品は劇伴の効果が大きかったです。


上記3作品に続くのは「ナイツ&マジック」や「ゲーマーズ!」、「チアフルーツ」あたりになりますかね。

「ナイツ&マジック」は主人公のロボット愛のみならず、スタッフ陣のロボットアニメ愛にもあふれていました。
特に最終回のオマージュの連続(笑)まさか本当に押し返すとは思いませんでした…。
べつに不満というわけではないのですが、異世界転生ものなのに異世界転生の要素が非常に薄かったことが
ちょっとだけ気になりました。もう少し前世の価値観や言動が見えてもよかったのではないかと。

「チアフルーツ」は寸感の段階から大きくブレることなく最後まで駆け抜けてくれました。
少々気になったのは、なにかを待つためにアドリブで時間稼ぎをしなければならないシーンの時間設定。
戦闘だけで10分とか稼いでたらさすがに観客がざわつきますよ。もう少し現実的にもちそうな時間にするべく
花火や移動距離などアクシデントそのものを調整するべきだろうと思いました。

寸感の段階で上位に挙げていた「Fate/Apocrypha」はなんとなく惹かれなくて見るのをやめてしまいました。
なにが足りなかったのかは自分にもよくわかりません。録画予約を忘れ、自然と見なくなっていたので。
今期はゲームを優先した都合で、完走できた作品がいつもよりだいぶ少なかったです。


そんななか、なぜか「異世界はスマートフォンとともに。」は完走してるんですよね。
決しておもしろい作品ではないけど、3話くらいまで見るとこの作品の"楽しみ方"がわかってずっと見てしまう。
ある種の中毒というか、見るのをやめさせる力をもっていない不思議な魅力のある作品だったと思います。
オススメはしませんよ?本当に"楽しみ方"がわかる人たちだけで共有しているような感覚ですから。

タイトルにスマホってあるのにスマホ全然使ってねえじゃん…な状態は序盤を過ぎて一応解消されたかな?
対して「コンビニカレシ」はタイトルにコンビニ入れるほどではない話を最後まで貫いてました。
いや、お話自体は好みでしたが。ほかにタイトルのつけようがあったのでは?と思えてしまうだけで。

今期はお話に惹かれる作品に限って絵がついてこない傾向がありました。「コンビニカレシ」も然り。
「ゲーマーズ!」も同様。こちらもタイトルのわりに序盤以外まったくゲームに触れていなかったような気が。

「将国のアルタイル」は作画の揺らぎもさることながら、固有名詞の覚えにくさに非常に苦しめられました。
人名、国名、役職やそれらの関係などを把握するところで壁にぶつかってしまうのがつらい。
後半戦に向けて自主的に復習しておこうかなと思ってます。把握できれば確実におもしろいはずなので。


「クリオネの灯り」も無事完走しました…なんだかんだでやっぱり地上波で放送してるというのは強いですね。
でも聞いてた話とちょっと違うというか、これは感動できる類の話ではないのでは?
どちらかといえば『世にも奇妙な』的な方向性、あるいはひと夏の怪奇。そしていじめに対する強い警鐘。
視聴者から涙を引き出すにはセリフの言葉選びやストーリー展開など、いろいろ問題があった気がします。

放送開始時いろいろ言われていた演技はそれぞれ多かれ少なかれ進歩が見られたと思います。
できればこの作品で終わりではなく、"次"を聞ける機会があるといいですね。


「Re:CREATORS」は楽しんでいた人とボロクソに言う人、評価が大きく二分されていた印象があります。
自分的には、良いところもあったし楽しませてもらったけど気になる部分や疑問が残る部分もあったという感じ。
良くて80点ぐらいに留まるかなぁと…後味の良さでごまかされてる部分もあるような。

おもな減点ポイントは真鍳ちゃん周辺とチャンバーフェスの準備期間、そして本番のあたり。
真鍳ちゃんの存在やその能力がストーリー展開にあまりにも強い影響をおよぼしてしまったこと、そのわりには
能力以外の部分で視聴者が納得できるような絡み方、結末の描き方をされなかったことが気になりました。
非常に気まぐれな存在だし、あれで正しいと思えば正しいんですけどスッキリはしません。

チャンバーフェスは準備期間に起きていたであろうことが都合よく描かれなかった感じがアレだなぁと。
また、会場の観客の反応や描写が、『承認力』という不透明な存在を視聴者に納得させるのにじゅうぶんでは
なかったと個人的には思っています。鳥かご内の戦闘描写に尺を割きすぎたのが原因ではないかと。

結果として鳥かご内の戦闘が無駄になってしまったことがその印象を強めていました。
アルタイルの剣による防御が根拠不明な硬さで、見ていておもしろいと思える戦闘描写ではなかったですし。

颯太殿の倫理観についてはまあ…健全な創作をするうえで"都合よく無視すべきリアリティ"なのかも。

魅力のあるキャラクターがたくさんいて、視聴者から広く愛されているなぁという実感はありました。
ここから二次創作が広がり、彼らが新たな『承認力』を得てメタ的に力を得ていくのもおもしろいと思います。
あの結末なら続編を描くことも可能でしょうし、今後の展開に期待している人も少なくないでしょう。
被造物であるメテオラさんが新たに被造物を生み出す可能性もあります。想像がいろいろ膨らみますね。

現世に残った真鍳ちゃんの今後については、公式があまり語らないほうがよいだろうと思ってます。
おそらく答えがないほうが視聴者としては楽しいですよ。想像する楽しみをファンから奪わないでほしいなぁ。


…とまぁ、だいたいこんなとこです。来期への引き継ぎは「ボールルーム」と「将国のアルタイル」のみ。



順風満帆に見えた「けものフレンズ」がまさかあんなカタチで座礁するなんて想像もしていませんでした。
どれが正しい情報かはわかりませんが、結果として誰も得しない事態になってしまったのは間違いありません。

自分はそれほど「けもフレ」に傾倒していたわけではないのでショックは小さかったのですが、これを他人事と
見るのは無理があるというか、いつ自分の畑に同じように火の粉が降りかかるかわかりませんしね。
これをひとつの教訓として、"次"が起きないようにしていただきたいと強く願います。

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2017年7月20日 (木)

2017年第3Q 新作アニメ寸感

今期はなんなんでしょうね…ヤバいですよね。それも私見に留まらず、異口同音にヤバいと述べてるみたいで。

なにがヤバいって、決して良い意味じゃないヤバいがゾロゾロしててとてもヤバいんです。
ヤバい作品にはそれぞれ独自のヤバさがあるのですが、それを事細かに解説していっても不毛でしかないので
このように語彙を貧困にすることで精神的ダメージだけでもお伝えしようかと思いまして。

今夏にヤバい作品が集結した理由をぼんやりと推測したりもしてみましたが、考えても詮無きことなので。
とりあえずヤバい作品のことは置いといて、好感触だった作品を挙げていこうと思います。


近年様々な問題作を送り出してきたディオメディアの新作「アクションヒロイン チアフルーツ」は放映前の予想を
大幅に裏切り…というか、極限まで期待値が下がっていたせいで逆におもしろく感じているのかもしれませんが
ビックリするくらい楽しい、特撮愛(とパロディ)を随所に感じられる作品でした。

ただ、初心者(?)にはちょっと難しい謎のシーンもあるので万人向けとは言えないかもしれません。
何かおかしなことが起きてるけどそこもヘンテコでおもしろい、でもなにかしら意図があってやってるのかも?と
ほんの少しだけ考察心をくすぐられるような絶妙なさじ加減がコアな層にウケている様子。
あと、お前らどんだけ「ろこどる」好きなんだよ(笑)ってなりますよね。本作もある意味「ろこどる」なのかも。

指摘を読んでなるほどと思ったのですが、たしかにアイドルアニメ的な導入を初回でやってるんですよね。
アクションヒロインという形態に変わってはいるものの、根底にあるのは昨今流行りのアイドルものなのかなと。


「Fate/Apocrypha」「活劇 刀剣乱舞」「ボールルームへようこそ」「メイドインアビス」は期待どおりの出来。
特に「ボールルーム」の初回の完成度は圧倒的で、1本の映像作品として完結してると言ってもいいほど。
この4作品の映像のリッチさに慣れてしまうと、今期はほかの皿に食指が伸びなくなる可能性が高いでしょう。

加えて好評なのは「異世界食堂」と「ナイツ&マジック」あたりですかね。どちらも好みな感じ。
双方流行りの異世界ものではあるのですが、かたや厨房ごと異世界へと接続してしまった洋食屋という設定で
もう一方は異世界転生そのものはそれほど重要ではない、ロボット愛に満ち溢れた美ショタもの。
昨今の異世界ブームに食傷気味なところへスーッと効いた感じがあります。

恋愛ものとしては、ディストピア風味なのかと思ったら衝撃的な総受け展開へと進んだ「恋と嘘」が話題ですが
女性向けかと思いきや男女どちらにも訴求力が高そうな「コンビニカレシ」にも個人的に注目しています。
「ゲーマーズ!」は今後どうなるのか見守っている段階。メインヒロイン負け確なのでしょうか…?

短時間枠では、勢いがひたすら楽しい「アホガール」。こちらもディオメディア製作の意外な収穫でした。

シリーズものの続編としては「シンフォギアAXZ」が、おもに蒼井翔太の怪演(笑)で注目を集めています。
前期から引き続きの作品は「Re: CREATORS」「神撃のバハムート」「僕のヒーローアカデミア」など。


…とりあえずはこんなところですかね。まあじゅうぶんか。のちのち他の作品も上がってくるかもしれませんが。

今期は懐かしい作品のリバイバルが集中しているシーズンでもありますね。
「最遊記」に「魔法陣グルグル」、「無責任ギャラクシー☆タイラー」って…今年は90年代だったのかと思うほど。
そういったリバイバルがいまの世代の人たちにどう見えているのか個人的には気になっています。

これほどリバイバルが続くと、あの作品もこの作品も…と勝手な期待も湧いてきます。
理想通りのものが出てくるかはわかりませんが、既存のコンテンツが活かされるのは悪くないと思います。



ヤバい作品群にもそれぞれ言いたいことはあるのですが、どう書いても自分にとってマイナスにしかならない
気配がプンプンしたので、書いては消しての繰り返しののち今回のような無難な内容になりました。

今期は懇意にしている乃木坂からふたりもアニメ声優に挑戦していて、世間の評価が気になってるわけですが
ファンとしてはこれまでどれだけ演技経験を積んできたかや、アニメに対する並々ならぬ思いを知っているので
それが結果と評価につながっていない現状を非常に苦しく見つめています。

そんな心境でいるため、「ナナマルサンバツ」の川島海荷のことをあまり悪く言えないんですよね。
きっと彼女自身も苦心しているだろうし、彼女をよく知るファンの方々も現状を快く思ってはいないだろうと。


この状況を解決するためには本人に期待どおりの結果を出してもらうしかありません。
しかし、どんなにうまくやっても『芸能人である』というマイナスの認知バイアスは働くでしょうね。
たとえ本格的に声優に転向したとしても、そのマイナス補正がしばらく続くことは既に実証されていますし。

逆張りとでもいうのか、マイナス補正をかけまいと意識するあまりプラス補正をかけてしまっている可能性もあり
中庸というのを実現するのはなかなか難しいことだなぁと感じています。

彼女たちのファンとしてではなく、ひとりのアニメファンとして客観的に好評を下せる日が来ることを祈りつつ。

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2017年7月 1日 (土)

2017年第2Q アニメ総括

毎度おなじみのコレを書く時期がやってまいりました。もう書く必要ないかな?と思ったりもしているのですが
数年後に自分で読み返すための記録としてわりと重要であることも知っているので、書き続けます。


今期はまず「タイガーマスクW」が終わってしまったことから書かねばなりません。3クールという長丁場でした。

個人的にブシロードが関わるアニメでこんなに楽しませてもらったことは過去にありません。
放送枠の深さもあって地味な存在でしたが、プロレスの楽しさや現実のプロレスとの連携を魅力的に描き切り
3クール付き合っても本当に退屈しない良い作品だったと思います。

これはあくまで主観ではありますが、スタッフ一同楽しそうに作っているのが画面から伝わってくる感じで。
アニメに限らず、芸術にしてもスポーツにしても魅力を感じるものには一貫して言えることですね。


今期の作品で特筆すべきだったのは「FRAME ARMS GIRL」。ちょっと特殊なケースだったと言うべきかも。

主軸となるストーリーらしいストーリーがなく、ある意味では日常系と呼んでもいいかもしれない本作。
二次創作的なお話で埋め尽くされたひたすらかわいいだけの毎日と、締めのために申し訳程度に起こる苦難。
そして最終回、誰も予想できなかったライブパート(笑)期待どおりと予想外がじつに上手い配分でした。

批判する側にまわれば『美少女動物園』とか言いたい放題にできるのですが、残念ながら見てて楽しかったし
実況向けなネタの配置やご当地アニメ要素、終始崩れない作画や描き直されるOPなど喜ばしい要素が多くて
なんかもう好評せざるをえない傑作になってしまったんですよね。
おそらくこのアニメを見て不快感を覚えた人はほとんどいないと思います。みんなが幸せになれるアニメ。

ストーリーらしいストーリーのない作品をアニメ化するならこういうやり方でもいい、というひとつの成功例として
今後語り継がれていくかもしれません。赤尾でこの手腕おそるべし。


赤尾でこといえばもうひとつ、「覆面系ノイズ」も秀でた一本でした。白泉社アニメにハズレなしという感じ。
ロックバンドを題材としていることや、劇中歌として『きらきら星』が使われていることなど前期の某作品(?)と
どうしても比較してしたくなってしまうのですが、軍配は確実にこちらに上がります。

当初は荒削りだった歌声がストーリーが進むごとに洗練、進化していくという表現に演者が対応していたことも
アニメ化された本作を語るうえで重要なポイントになると思いました。
ただ、序盤の歌い方が出演者のファンにとっては不評だったようで…Twitterではいろいろ言われていました。
それも含めての演技であると自分は受け取りましたが、伝わりづらいところもあったかもしれません。

OP・ED含め、本作のために書き下ろされた劇中歌がどれも珠玉の出来で、それをもとにアレンジされた劇伴が
絶妙な使われ方をしていたことにも触れておかねばなりません。まさに総合芸術だったのです。


あとは「月がきれい」ですか…いろんな意味ですごかったですよ。ホントに。

これが中学生の話というのが最大の脅威なんですけど、それはさておき『スマホのある学生生活』というのが
カルチャーショックであるのと同時に、物語にここまで影響するものなんだなぁという感心がありました。

投稿系SNSを通じてメッセージが伝わるという最終回の展開も新時代を感じさせるものでしたよね。
そこで終わらせておけばよかったものを、エピローグとしてあそこまで描き切ってしまったのは無粋というか
視聴者の想像の余地をことごとく奪ってしまった感じもあり、あまり印象がよくありませんでした。
ハッピーエンドはキライじゃないけどそこまでやらなくていいよ!っていう。過ぎたるは及ばざるが如し…。


「進撃の巨人」と「有頂天家族」の2期はそれぞれ順当で、ファンを納得させるだけの良い出来でした。
「GRANBLUE FANTASY」もなかなか。最後に1話分の尺を確保し、違った側面から楽しませてくれたことも好感。
「ベルセルク」はファルネーゼさま同行以降、温和な雰囲気で見やすくなったと感じました。

「武装少女マキャヴェリズム」と「カブキブ!」はもう少し絵がしっかりしててくれれば…それだけが残念です。
「カブキブ!」は今期の寸感でまったく触れていなかった、予想外に楽しめた1本。
部活モノで歌舞伎という難題に取り組み、その魅力を初心者に伝えるにじゅうぶんな内容だったと思います。
ポジション的にいえば「チア男子!!」あたりが近いかも。あれも地味ながら模範的な傑作でしたしね。


サテライト枠の「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」、とてもよかったです。

幸せとは結末ではなく過程にあり、わたしは幸せな人生を送っていた、既にもらっていたのだと結末で気付く。
約束は果たされなくとも、約束してくれたこと、約束してくれる人がいたことが大事なのだ。
物語の結末はあきらかにバッドエンドだけど、決してそうではない…という不思議な後味のある作品でした。
幸せとは人それぞれに違うものだし、幸せの描き方にもいろんな方法があるということ。
人生は結末だけを見て判断できるものではないのだなと、なかなか考えさせられる作品だったと思います。

原作のほうはこのあと2冊分ほど話が続くらしく、登場人物の顛末もすでにあきらかになっているそうですが
あえてそれを知らずにいるほうがいいかな…という気がしなくもなく(意味深?)。


寸感の時点では筆頭に挙げてた「正解するカド」は正直どう評価していいやら。少々困惑してます。
中盤以降の「俺が見ていたアニメはどこへ行ってしまったんだ?」感がすごくて(笑)勝手に思い描いていた
ジャンルや展開とは大きくかけ離れた結末を迎えたのが本当に衝撃的でした。

驚きを求めているという観点からしても、ザシュニナと視聴者は近いところにいたと思うんですよね。
なので「まさかこんなことになるとは…」という感想を抱かせることができたら成功なのでしょう。

本作をものすごく雑に表現するなら「BLがNLに負けた話」。これ以上でもこれ以下でもなく。
引きこもりで頭でっかちで、他人との付き合い方や愛の伝え方を知らない男が恋愛強者の女に負けたという
壮大なNTRストーリーに見えてしまうのは仕方ないでしょ…でも、それを伝えたかった可能性もあり。
書を捨て街へ出よ。※ただしイケメンに限る…と言いたいところですが、イケメンが負けましたからね。

BL云々な部分には不満はないのですが、あれだけ広範囲に広げた話なのにひどく狭い範囲で解決したのが
個人的には残念というか拍子抜けだったところです。地球、いや宇宙規模の話だったはずなのに。


今期は特に大きなハズレもなく…期待したほど伸びなかった作品はいくつかあったものの、誌面を割いてまで
批判したくなるような作品はひとつもなかったと思います。
寸感の時点では自分に不向きであると紹介しておいた「ID-0」も完走できましたし。

「ID-0」はどこに注視点を置くかで物語の印象やおもしろさがだいぶ変わってくる作品だと思いました。
魂とその器、自分はいったい何者なのか?という部分に注目すると楽しく見れることに中盤で気付いたのです。
それ以外の部分はテレビアニメというフォーマットで発表するのに必要な表面的な要素でしかないというか
オリハルト鉱石やラジーブなど、目に見える派手な存在に邪魔されてしまった感じがします。

あとはマヤかな。対外的な主人公として、ルーキー的な視点としてマヤが必要だったのはわかるんですけど
そのわりにはあんまり動かせてなかったかなぁと…他のキャラを削ってでも見せ場を作るべきだったのでは。
マヤとクレア、カーラとアマンザをそれぞれひとりのキャラにまとめてしまってもよかった気がします。

いや、しかしそれでは貴重なCV金元メガネキャラが失われてしまう。素人が口を出せる部分ではなかった。


「サクラダリセット」と「サクラクエスト」は来期へ持ち越し。正直、難儀な作品が持ち越されたと感じています。
特に前者はよきところで復習の意味も込めて総集編でもやってくれるとありがたいですね。
「Re:CREATORS」も2クールなんですね…真鍳ちゃん登場以降、本作の評価が変動している気がします。

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2017年4月23日 (日)

2017年第2Q 新作アニメ寸感

世間の「けものフレンズ」の熱冷めやらぬまま突入した今期ですが、ようやく一巡したので印象をまとめます。
しかし「けもフレ」の影響って新作アニメの制作側からはどう受け止められているのか気になりますね。


今期の新作のなかで、初回でもっとも手応えを感じられたのは「正解するカド」でした。

未知との遭遇であり怪獣映画的でもあり、そこに交渉という要素も加わるのが本作のまず興味深いところ。
小出しにされる固有名詞や情報から考察したり、先を推理したりするおもしろさも用意されています。
そして岩代太郎が手掛ける荘厳な劇伴。だいたい自分の好きなもので固められているわけです。

ひとつ気になるのは主要な登場人物を3Dモデルで描いている点で、その意図がよくわからないんですよね。
いまのところ多くのサブキャラは手描きで、なんならメインキャラも手描きになる場面が多くあります。
あえてメインキャラのみを3Dモデルで描こうと考えたのはなぜなのか。そこがどうにも引っ掛かってしまって。
単純に作画の労力を省くとか、作画を一定レベルに維持する程度の計らいなのでしょうか?


今期は他はまあボチボチという感じですかね…「GRANBLUE FANTASY」が意外と王道で良い感じ。
原作未プレイなので比較とかはまったくできないんですけど、不快感なく見られる程度のベタさに安心します。
あとは「Re:CREATORS」と「FLAME ARMS GIRL」あたりを上位に挙げておきます。

「Re:CREATORS」は参戦作品が完全オリジナルでありながら、みんなどこかで見たことある感を再現していて
そのクロスオーバー的な要素とメタ的な表現が合わさりおもしろい雰囲気を醸し出しております。

「FLAME ARMS GIRL」はもうファンの期待どおりというか(笑)こういうのでいいんだよって感じですよ。
変にオリジナルのストーリーや設定を付加せず、二次創作から生まれたかのような日常の騒動を描くだけという
絶対にはずさないポイントをうまく突いてきてるアニメ化作品だと思いました。
ただ、おそらくこのまま日常を描くだけでは終わらないでしょうね。いや…意外とそのままもあるのかも?


次点は「ゼロから始める魔法の書」「月がきれい」「アトム ザ・ビギニング」あたり。

続編ものでは「有頂天家族2」「僕のヒーローアカデミア」「進撃の巨人」「神撃のバハムート」「ベルセルク」
そして「境界のRINNE」と…これだけでも結構な本数になりますね。

サテライト枠の「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」は珍しく原作つき。
『昔のエロゲみたいな世界設定』という意見を見て笑ってしまいました。言われてみればそんな雰囲気かも。
妙な懐かしさというか、1周まわってまたこういうのが来たか…みたいな。それがむしろ新鮮に感じるというか。
好きになれそうな感じはあるので、今後どのような展開になっていくのが見守りたいと思います。

懐かしいといえば「武装少女マキャヴェリズム」もですね。こんなコッテコテなのなかなかない(笑)
決して絶賛はしませんし万人に薦められるものでもありませんが、好きかキライかで言えば確実に好きです。
今期の貴重な金髪巨乳お嬢様枠でもあります。ウーチョカちゃんもかわいい。

初回でこれはダメかも…と思ったものの、盛り返してきたのが「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」。
使い古された設定を微妙にズラしてきたり、他の作品なら雰囲気でごまかしそうな部分をきちんと詰めてきたりと
数多のラノベ原作アニメとはちょっと違う気配をわずかながら感じています。
買いかぶりかもしれませんが、正しい意味で『3話まで見て』判断してほしい作品だと思いました。


世間的にはそこそこ話題になってるのかな…サンジゲンの新作「ID-0」は自分的にはビミョーな感じでした。
スタッフは非常に豪華だし、注目されそうなポイントが山ほどあるのは客観的に理解できます。
説明すれば伝わる魅力はあるけど直感的に伝わる魅力に欠けるというか…なんとも曖昧な表現になりますが。
「ブブキブランキ」の前例を考えると、サンジゲン元請作品と反りが合わない可能性もあるのかもしれません。

そもそも谷口監督作品が自分には合わなくて、世間とは評価が大幅にズレてるんですよね。
過去にも何度か書いてますが、谷口監督と川崎逸朗監督、それと西尾維新原作のアニメは難しいです。


こういうのはもういいや…という食傷気味な作品はいくつかあったものの、第1話を最後まで見れないという
異常事態は本当に久し振りでした。「クロックワーク・プラネット」という作品です。
どこでダウンしたか具体的に言うと、ナオトがRyuZUの全身のギヤの数をスラスラ答えたあたりですね。
あんな痛々しい表現は昨今なかなかないですよ。中学生の創作ノートを読まされてるみたいな気分でした。

本作はオープニングからしてもうダメだったかもしれません。八木沼さんもう引き出し空っぽでしょ…。
なんとかして過去の作品と差異を図ろうとして、着地点が見えないまま気持ちよくないメロディーが続くという
近年の悪しき状態からさらに悪化しているのが聴いててホントにつらいです。

南條愛乃がソロやコラボで良い楽曲に巡り合えているだけに余計につらく聞こえるというのもあります。
開き直りという手段でもいいので、現状の負のスパイラルから早く抜け出してほしいと思います。



「BanG Dream!」の総括を合わせて書こうと思い、今期の新作寸感の掲載をわざわざ遅らせていたのですが
その必要もなかったというか…それほど好待遇にするような結末ではなかったですね。

ライブハウスの終焉とその後をどのように描くのか気になっていたのですが、まさか一切描かないとは。
香澄たちが主役なのだから、念願かなって自分たちのバンドであの舞台に立てたという時点で当初の目標は
達成されたしハッピーエンドでいいでしょ?という見方もできなくはありません。
しかし、そうなると閉店を事前に告知して妙に危機感を煽ったのはなんだったの?って話になるわけで。

湿っぽい話をきちんと描けと言いたいわけではなく、布石を打っておいて放置されるのが気持ち悪いというか。
初回で意味ありげに使われた『星の鼓動』というキーワードも曲名以外ではまったく使われずに終わってしまい
あれって結局なんだったんだろうね?と放送終了後もしばらく首をかしげていました。

バンドやライブとの出会い、バンド活動を通じた新たな友情の育み。単純にそこだけ見ればよかったのかも。

そういえば第3話の物議をかもしたあのシーン、ソフト版で大幅に改変されていると聞きました。
改変前のノリで突っ走ってくれれば梅澤春人作品的な意味で(笑)支持を得られた可能性は大いにあったのに
日和ってマイルドにしてしまうあたり、あれ自体には意図や強固なメッセージはなかったのかもしれません。
同様に、終盤の展開もいくらか軌道修正されたのではないかと思えてしまいます。

「BanG Dream!」の数少ない収穫のひとつは、有咲を伊藤彩沙に演じさせたことです。
これまでブシロ関係でしか仕事がなかった彼女ですが、これをキッカケに今後注目されそうな予感がします。

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2017年3月31日 (金)

2017年第1Q アニメ総括

早いもので今年も3か月が過ぎようとしてます。今期の総括も書かなあかんし、新作もチェックせなあかんし。

今期もっとも手応えを感じたのは「昭和元禄落語心中」と「テイルズオブゼスティリア ザ・クロス」。
続いて「鬼平」と…つまり、新作寸感で挙げた作品がリードしたままゴールを迎えた順当なシーズンでした。

おおむね期待どおりというか、ある作品を除いて初回の印象から大幅に下げることも覆すこともなかった感じで
「チェインクロニクル」や「幼女戦記」、「このすば」2期なども良い印象をキープしたまま最終回を迎えました。
「小林さんちのメイドラゴン」はひたすらかわいかったし、「スクスト」は頭悪くて(笑)結構好きでした。

「アイドル事変」はいろいろ惜しかったなぁ…曲数が揃っていればまた描き方も変わったろうに。
設定や描写は奇抜な作品ではありましたが、込められたメッセージがきちんと伝わってくる良い内容でしたね。


これといって期待ハズレだったものもないんですが、「Rewrite」2期はきちんと見てても本当に意味がわからず
初回で感じた置き去り感のまま、こちらもある意味では印象を維持したまま終わったことになります。
伝わりにくさで言えば「ACCA」も似たようなものかも。こちらはストーリーがどう進んでいるかは理解できるのに
起伏が欠けていたこと、おもしろいことが起きているのに見た目に伝わりづらいのが最後までネックでした。

「CHAOS;CHILD」は原作ファンが言う駆け足感は気にならなかったものの、ファンが絶賛する原作の魅力が
半分ぐらいしか伝わってきていないというか、真相や結末に唸る感じではなかったですね。
決してつまらなかったわけではなく、しかし原作へ興味をもてる内容だったか?と言われればそうでもなく。
サイコサスペンスな部分への期待をくじかれてしまったことが個人的には一番大きかったかもしれません。


今期を語るうえで絶対はずせないのが「けものフレンズ」。ここまで盛り上がると誰が予想できたでしょうか。

見た目こそあんな感じではありますが、アニメのお手本と言ってもいいくらい優等生な内容でしたよね。
キャラの立ち回り、音楽を含めた演出、情報の出し方、こまかい伏線…どれを取っても地味によくできている。
1クールという短期間でもキャラクターの成長がきちんと伝わってくるのも素晴らしいところ。
子供のころ見て胸を熱くさせたアニメのあの感じがそのまま受け継がれている。そんなふうに感じました。

謎の高評価では決してなく、非常に巧みに作られた、そしてそれが評価された作品なんだと思います。
本作をキッカケにして今後のテレビアニメ作りがちょっと変わるのでは?…という予感、あるいは期待もあり。

ただ、結局は『見てもらえないと評価されない』のがアニメの現実でもあるんですよね。
いかにして多くの人に見てもらうか、多くのアニメオタクに見てもらえるか。
そのうえで、見る人を感心させるものがどれだけ詰まっているか。それが大事なんだと強く実感します。


この記事を書いてる段階では第9話まで放送済みの「BanG Dream!」は、放送前から大量のCMが放映され
見てもらうための準備だけで言えば他の追随を許さないものでしたが…反応は芳しくなく。

第4話以降は普通に見られる学園アニメとなったものの、第8話の最後で明かされたライブハウスの事情が
「またこれかよ!?」と言いたくなるような既視感あふれるもので、続きを見る前から少々ゲンナリ。
このシリーズ構成でよく通す気になったなぁと。ドジョウを量産することに抵抗はなかったのでしょうか。

でも中の人たちの活動は成功しているようだし、ブシロ的にはオッケーなのかな?という気も。
アニメ制作の目的をどこに据えていたかですよね。中の人を売るのが目的ならこれでもよいのではないかと。



生まれた初めて見たテレビアニメが「BanG Dream!」だったら褒めていたかもしれません。
しかし、本作はどう考えても「ラブライブ!」や「ミルキィホームズ」のファンだった人たちの新たな受け皿として
用意されたものでしょうし、『前とは違うもの』を確実に提供していくべきだったのではないかと思います。
でも違うのかな…『前と同じもの』を提供されることの安心感も否定できませんからね。

そんな前置きから、原作とまるで違うところが好評だった「ゼスティリア」の話をちょっとだけ。

「ゼスティリア」はマジでアニメ版に準じたリメイクを出すべきですよね。おそらく誰もが望んでいるはず。
出さない理由がないし(言いすぎ)、出せば現行の「ゼスティリア」を持ってる人でも買い直すと思われます。
Playstationでの展開が難しいならXboxで出してもいいんですよ?

最終回の放送が1か月先になってしまったのは解せませんが、なにかうれしい発表があることに期待します。
「ベルセリア」の部分を最後までアニメ化でもいいなぁ。しかし1か月待たされるのはつらいなぁ…。

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2017年2月 8日 (水)

「BanG Dream!(バンドリ)」の賛否両論

「BanG Dream!」の放送が第3話まで終わりまして、現在ネット上でちょっとした物議を醸しております。

物議のなかでおもに槍玉にあがっているのは第3話の後半にある『きらきら星』のシーン。
ライブハウスに出演予定だったバンドの到着が遅れ、なんとかして間をもたせないといけないという場面において
主人公・香澄が勝手にステージに上がり、アカペラで稚拙な『きらきら星』を歌い出すというもの。

香澄に半ば強引に引っ張られる感じで有咲がカスタネットを、りみがベースをかついで登壇…とつながる様子は
やりようによっては感動も得られたと思います。しかし制作側の目論見どおりにはいきませんでした。

単に「見ていて恥ずかしい」という意見が多かったのですが、問題はそれだけではないと思います。
まず、ただの観客である香澄が無許可で登壇して歌い始めたこと(なぜかマイクはオンのままになってる)。
そしてバンドの到着を諦めかけていた観客たちがなぜかそれを「かわいい」と歓迎してしまうこと。
ほかにもベースの無断借用とかいろいろあるのですが、この2点に絞って考えてもやっぱりおかしいですよね。


このシーン、かの名作「BECK」のグレイトフル・サウンドにおけるワンシーンに似た感じがします。

「BECK」の場合、バンドの評判やコユキの歌声に定評があることをそれまでの過程で説明できていたからこそ
あの場面を感動的に演出できたと思うんですよね。いざこざもあっての再集結でしたし。

「BanG Dream!」の場合は視聴者を納得させられるだけの情報が足りなかったと思うのです。
香澄はべつに歌が上手いとも言われてない、ギターも弾けないし練習する素振りもない本当に無能な女の子で
ここまでの劇中、ただひたすら「バンドをやりたい」という主張を続けているだけでした。
(無能なりに「自分にできること」を考えた末の行動だと思えば、多少は好意的に解釈できるのですが…)

香澄のたいして上手くもない、むしろ聴くに堪えない(と多くの視聴者が感じた)『きらきら星』は、その場にいた
耳の肥えた観客たちからなぜか好意的に受け止められ、間をつなぐことに辛くも成功します。
ここで生じた「劇中の反応」と「視聴者の反応」のギャップが物議をさらに加速させることになりました。


これまでも「BanG Dream!」には常識的に考えておかしなところがいくつかありました。
香澄が質屋の蔵に不法侵入してギターと出会うところや、30万もするギターをほぼ無償で譲り受けたことなど
「作劇上の都合」という言葉でフォローするにはちょっと無理のある描写が続いています。
第3話前半のギターを抜き身で抱えて登校というのも、「アニメだから」という理由では看過できませんでした。

たとえ社会規範に反していようと、それが「作劇上の都合」に合致していれば看過されます。
本作でそうならなかったのはやはり視聴者を納得させられるような準備が欠けていたからではないかと。


ただ、これらの不自然な現象を経てひとつの確信を得られました。
それは「この世界では香澄のどんな言動も周囲から受け入れられる」ということ。

どんなに社会規範に反していようと魔法にも似た謎の力が働いて何事もなかったかのように許されてしまう。
多少キツい反応を見せることはあっても、ちょっと時間が経つと香澄のノリに懐柔されてしまう。
誰も突き放す人がいない。やることなすことすべて歓迎され、なりゆきで成功してしまう。
すべてが香澄を中心に回っている、香澄のための優しい世界。『魔法の国』とでも言いましょうか。

しかし物議を醸したということは、それだけ香澄の言動を許せない人が『外の世界』には多かったということ。
少数の偏屈な人がイチャモンをつけてるというレベルの話ではないのです。


『魔法の国』現象は、なにも今にはじまったことではありません。
最近だと「ラブライブ!サンシャイン!!」の最終回でも似たような現象が起きて物議を醸していました。
ネット上では「BanG Dream!」を「サンシャインの最終回を毎回やってる感じ」と評する声もあるほどです。

でも、今回は「ラブライブ!」に好意的だった人も否定にまわっている姿を見られるのが興味深いですね。


この『魔法の国』の違和感を許せる人と許せない人の違いはなんなのか。
Twitter上で本作の感想を探っていると、好意的な感想は「かわいい」とか担当声優に関するものばかりで
劇中で起きていること、ストーリー展開を褒めているものはごくわずかという印象。

つまり、『肯定的な人が肯定している部分』と『否定的な人が否定している部分』が異なるということ。

個人的には「かわいい」かどうかをアニメの評価の基準にするのはナンセンスだと思っています。
「かわいい」と感じるかどうかは主観によりますし、見る人によって評価が高くも低くもなってしまいます。
声優補正も同様。演技内容ならともかく、誰が出ているとか誰の声が聞けるかとかは主観的な評価点です。
しかし、ネット上ではそういうものも作品の評価に混同されてしまうからややこしくなります。

本作に対する物議において『賛否両論』という言葉がしばしば使われています。
ですが先述のとおり『肯定的な人が肯定している部分』と『否定的な人が否定している部分』が異なっており
評価点がすれ違っている現状を『賛否両論』と表現するのは苦しいかと。

「シナリオ重視の人は納得いかないみたい」だと述べている、『賛否両論』を用いたツイートもありました。
そう書くということは本作の文芸にある程度は違和感を覚えているということだと思いますが。


とりあえず自分は最後まで付き合うつもりでいます。ひょっとしたら後半化けるかもしれませんし。
難しいのは、既にだいぶ否定側に傾いてしまっている自分の視点を中庸に保てるかどうか?という点です。



「香澄をみんなで介護している世界」と書こうかとも思ったのですが、だいぶ不適切なのでやめておきました。
ただ、香澄の言動はほぼ幼児です。ギターを抜き身で持ち歩くところとかまさにそんな感じ。


あと「耳の肥えた観客たち」と書きましたが、ひょっとしたらこの認識は間違っていたかもしれません。

あのライブハウスに集まっている観客、出演するバンドを「かわいい」かどうかでしか判断していないとしたら
香澄たちがきらきらうんたんやってる様子を「かわいい」と評価しても仕方ないかな…と。
ライブハウスなのにペンライト振るのが主流みたいな描写になってるし、あの空間は異質なんですよね。

そういえば「ありえないことを描けるのがアニメやドラマのおもしろいところ」だと言うツイートもありました。
たしかにそれはそうですが、本作にそれを当てはめるのはどうなんでしょう?



追記の追記。新たに独立記事を設けるほどの話でもなかったので付け加えることにしました。

この記事を公開した直後の第4話がこれまでの3話分とは異質なものになっていました。
特に激変したのが香澄で、前回の内容を引きずって『きらきら星』をひたすら歌い続けてはいるんですが(笑)
それ以外の部分で人格が大きく変化しているように感じられました。
ざっくり言えばマトモになっている。他の登場人物と会話がだいぶ噛み合うようになってるんですよね。

で…もうひとつの大きな変化が、香澄の言動をきちんと批判する人が出てきたこと。
ライブハウスにおける暴挙についてもセリフの中だけではありましたが、あのあと叱られたという話が出てたし
有咲とのすれ違いに対しても(理由は理解してなかったけど)悪いことをしたという自覚をもっていたので。

でも結局、有咲はあっさり許しちゃうんですけどね。ネチネチと引きずるような話でもないですし。

アニメ作品としてはほかにも言いたいところはあるのですが、とりあえず見られるものになった感じがします。
決して「慣れ」ではなく。第4話の作風が続くのであれば最後まで見れそうです。

余談ですが、某所で有咲のことを『財布ちゃん』って呼んでるのひどすぎる…だいたい合ってるからなおさら。

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2017年1月18日 (水)

2017年第1Q 新作アニメ寸感

今期はべつに忙しくもなく、新作のほとんどの初回を見れたので『寸感』でなくなもよかったんですけどね。
すべての作品に対して良い評価を書けるわけではないので、あえてそのままにしました。


今期の新作で個人的に気に入っている…というか人気が出てほしいのは「鬼平」です。

もともと時代劇が好きだし、父も原作をそろえるほどの鬼平ファンなので期待しないわけにもいかないという
偏った事情はあるものの(笑)そういうのを抜きにしても今期の新作のなかでは輝いて見えます。
どれくらい現代風にアレンジされるのか?という不安はありましたが、いまのところ髪型が違う程度しかなく
ほぼそのまま鬼平シリーズとして見ることができるので安堵しております。

劇伴はジャジーでカッコいいし、締めのエンディング曲も本編にマッチしていてうれしくなります。
これをキッカケに大河ドラマ以外の時代劇を見る人が増えてくれたらうれしいなぁ…などと思ったり。


完全新作ではほかには「小林さんちのメイドラゴン」あたりが好感触だったでしょうか。
今期はいわゆる続きモノに期待作が多く、「昭和元禄落語心中」や「テイルズオブゼスティリア ザ・クロス」
「この素晴らしい世界に祝福を!」などの2期が安定した滑り出しを見せている印象。
個人的に気に入っていた「Rewrite」の2期は初回から突き放されてしまったので今後どうなるやら…。

佳作として挙げるなら「チェインクロニクル」と「亜人ちゃんは語りたい」、それと「CHAOS;CHILD」。
あとは「スクールガールストライカーズ」とか…お話は判断できませんが、見てて不快感はないので。


「幼女戦記」は中身ではなく、放送のタイミングがちょっとよくなかったかなぁと思っています。
直近に「終末のイゼッタ」と「ブレイブウィッチーズ」という映像的に似通った感じの作品がならんでいたのと
いまさらまた転生モノかよ…という感じで、食傷気味なのが否めません。
あとはキャラクターデザインに非常にクセがあるので、そこで好みが分かれそうな気がします。

似たような理由で「セイレン」と「アイドル事変」も現段階では判断が難しい感じ。
今後の展開次第では評価がガラッと変わる可能性もありそうで。個人的には期待はしています。

まだわからないという意味では「ACCA13区監察課」も挙げられます。絵はすごく好きなんですけど。

再放送ではありますが、新作のかたわら「魔法科」の再放送も結構たのしみにしています。
世界観や設定がちょっとわかりにくい作品なので、1周見終えて知識がついた状態で見るのがおもしろい
というのが最大の理由ですが、一番の強みは実況向きなところです。


今期、初回でこれもうダメだ!ってなったものもいくつかありました。消去法でだいたいわかるかな。
ひとつハッキリと挙げられるのは「ハンドシェイカー」です。GoHands作品はnot for meで確定しそう(笑)



ほかの作品に遅れて、あの「BanG Dream!」がとうとう始まりました。なので初回の印象を追記します。

シリーズ構成・脚本を綾奈ゆにこが担当ということで、自分も含めて期待されてた方も多かったようですが
初回に限って言えば期待はずれかなぁと…大事な初回なのにいろいろと不自然な点が多くて。

『星の鼓動』というキーワードありきで始まったことがかえってネックになってしまったというか。
主人公の奇人変人ぶりを印象付けることには成功したものの、偶然見つけた『星』に導かれるようにして
質屋の土蔵のギターと出会うというのはかなり強引だったと思います。
あの誘導の仕方だと、主人公以外のいろんな人が土蔵に引き寄せられてしまいますからね。
素直に質屋の軒先にでもギターを展示しておいて、それと出会うほうが自然だったのではないかと。
どうしても土蔵を使うのなら、土蔵で楽器の練習をしている同級生と出会うとかのほうがよかったかも。

そして、強奪(笑)したギターを抱いてライブハウスへ向かうというのもかなり強引でした。
非現実だとはわかっていても、納得のできない非現実的展開の応酬にちょっと萎えてしまいます。


先に妹が通っていたからという理由で進学先を選び、妹がやっていたからという理由で部活も選びそうに
なっていたところでハシゴをはずされる…という展開は個人的に好感触だったんですよ。
不意のつまづきを経て、自分自身の力で目指すべき目標を見つけるという流れは正しかったはず。
というか、初回でいうとそこしか納得して見れる部分がなかったような気もします。

なのに質屋の娘にナビされる感じでライブハウスへ連れていかれてしまう。自力ではなく他力なんです。
主人公がライブを見て感じたであろう感動が画面から伝わってこなかったのもつらいところ。


あと、個人的に気になったのが妹の設定で。中高一貫らしき学校に姉より先に通っていた、という設定が
後出しでセリフとして伝わってくるので、視聴者的にはちょっと混乱させられるのです。
「なんで妹なのに在校生?」「姉なのに妹のあとを追って行動してるの?」って。

そういう部分も含め、大事な初回なのにすんなり入ってこない感じがどうにも気になりました。
これはたぶん自分が「BanG Dream!」という作品を偏った目で見ているせいだけではないと思います。

昨夏以前からあれほどしつこくCMを打っておいて、出来上がってきたのがこれか…と。そういう印象です。

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2016年12月29日 (木)

2016年第4Q アニメ総括

今期はゲームのためにアニメの視聴本数を大幅に削減したため、完走作品は14本となりました。

『新作を無条件で見る』のをやめると、本当に好きなアニメがどれか自然とわかることに気付きました。
それがわかっただけでも今期は大幅に削減した価値があったと思います。

途中で興味を惹かれない展開に突入すると次回を消化しようという気力が湧かず、自然と見なくなるので
毎週録画に設定していたアニメは「どのタイミングで興味を失ったか」がハッキリわかるのです。
次回まで1週間という長い猶予があっても見る気が起きない。というか、消化してないことを忘れている。
未消化のまま次回を迎えたとき、その作品の比重がどれだけ下がっているかに気付きます。


今期途中で消化が止まってしまった筆頭が「レガリア」で、次いで「イゼッタ」が2週分ほど溜まりました。

「レガリア」は中断が響いたのもありますが、放映枠の影響で消化が滞ったのも大きかったです。
あとは単純に趣味が合わなかったというか…売りにしている部分がことごとく刺さらなかった感じがします。
一応すべて録画はしてあるので年末年始に気が向いたら見ようかとは思っています。
…という発言がもはやフラグにしかならない(笑)見る気があればとっくに見てるでしょうしね。


「イゼッタ」は前半はおもしろく感じていたのですが、中盤を超えたあたりから雲行きが怪しくなっていって
これはダメかもな…と、消化の手が止まってしまったのが8話終了時。
それまでの顔見せシーンを伏線として9話で正式に登場したもうひとりの魔女が決定打となりました。

「イゼッタ」という作品において魔女・イゼッタは唯一の特異点であるべきだったと思います。
同じ力をもつ者がふたりと存在しないからこそ、それに拮抗しようとする者たちとの戦いが盛り上がるわけで
そこにもうひとりの魔女をぶつけてしまうのはちょっと違う気がするんですよね。
しかもライバルの魔女がクローンであり、記憶あるいは魂の継承までしているというのが引っ掛かりました。

百歩譲ってクローン技術までは許せるんですよ。ド○ツの科学は世界一ってイメージありますし。
ならその科学力で戦えよ!って思いませんか? クローン作れるくらいの謎技術をもってる国なら。

そういう架空戦記的な部分ではなく、イゼッタとフィーネというふたりの少女の関係に注目してた人にとっては
大いに評価される作品となったのではないでしょうか。なので、評価が結構割れてる感じなんです。
判断基準をどちらに置くにせよ、たびたび描かれた空戦シーンは非常に見応えがありました。

それにしても、地球上のエーテルを枯れるまで使い尽くすって魔法理論的に可能なんですかね…?


ひょっとすると「レガリア」も、女の子同士の関係にハマれる人にはウケていたのかもしれません。
今期の注目作品はなんとなく『同性同士の連帯』という要素で共通していたように感じます。


その最たるものが「ユーリ!!! Yuri on Ice」。BLとしても楽しめるけど、そうじゃない人たちにも好評でした。

「ユーリ」が他の作品よりも抜きん出ていたのは、人間関係と心理を描くことに注力していたところ。
魅せ場となるフィギュアスケートのシーンでも刻々と揺れ動く心情をモノローグや表情の変化で描いており
次の瞬間にどうなるかわからないハラハラ感をキープし続けることができたのが大きいと思います。

フィギュアスケートのシーンはアイドルアニメでいえばライブシーンになるわけですが、ライブシーンにおいて
心情の変化をきちんと描けている作品はやっぱりおもしろかったんですよ。「0048」とか。
ライブシーンを単なる動画的な魅せ場、PVの挿入としか思っていない作品はダメですね。
そこがきちんとできていたからこそブームになるほどの評価につながったのだと個人的には思っています。

あと、やっぱり初回でハートをつかむのって重要ですよ。アニメで一番大事なところだと思います。
「0048」以降ひとつの指標としていますが、間違いのない判断基準になっています。


今期個人的に手応えを感じられたのは「ユーリ」以外だと、「Occultic;Nine」と「舟を編む」。

「Occultic;Nine」はゲームにつながる作品ということで未消化なモヤモヤ感を残しての終わりとなりましたが
現時点でもかなり評価の高いアニメ作品と言えます。終盤はちょっと弱かった気もしますが。
もう少し尺があれば別の終わり方もできたんじゃないか?と思えるような、微妙な尺足らず感があり。

「舟を編む」は本当に素晴らしかった…原作や実写映画にも手を伸ばしたくなるくらい良かったです。
それより、紙の辞書を使ってみようかな?と改めて思わせるパワーがありましたよね。
紙質や感触なんていままで使っていて考えもしなかったし、作っている人たちのことも考えたことがなかった。
それに数多くのメッセージが込められていて、見る人それぞれに共感して思うところがある。
登場人物それぞれが主人公で、視点が次々と変化していく。地味だけど近年稀に見る収穫でした。


「ドリフターズ」と「ジョジョ」、「亜人」は期待通り…いや、期待を超える出来だったと言ってもよいでしょう。
特に「ジョジョ」の終盤は結末を知っていても熱くなれました。主題歌も含めてパーフェクトという感じ。

「私がモテてどうすんだ」と「斉木楠雄のΨ難」は緊張感ある他の作品のあいだを埋める緩衝材として(笑)
不思議と心地よく、継続して見れる作品でした。完走できたのが自分でも意外です。
「てーきゅう」はもうそろそろ限界かな…8期は全体的にネタの弱さを感じる場面が多かったですね。

意外といえば実写版「咲-Saki-」もかなり楽しめました。原作もアニメも、麻雀もルールも知らないのに。
実写化作品なのに、もう少し長く見ていたかったなぁと思えるくらいに良い作品でした。


完走したなかで残念だなぁと感じたのは「ブレイブウィッチーズ」のみ。
終盤の作画のガタつきとベタすぎる展開、演出にややゲンナリしつつ、くじけるギリギリのラインでしたね。
佐藤利奈さん演ずるラル隊長をピックアップした回がなかったのも個人的評価に響いています。

「タイガーマスクW」と「鉄血のオルフェンズ」、「魔法つかいプリキュア」は来期も継続です。
「タイガーマスクW」は当初感じたまま安定しておもしろいので、この先も続いてくれることに期待してます。



今年のアニメ全体の総括や10選なども書こうかと思ったのですが、いろいろ足りない感じで断念しました。
代わりと言ってはなんですが、各Qごとの総括記事へのリンクを貼っておきます。

 ・2016年第1Q アニメ総括
 ・2016年第2Q アニメ総括
 ・2016年第3Q アニメ総括

改めて読み直してみると、結構いい作品が揃っていた1年だったような気がしますね。
続きを見たくなる作品も多いし、実際に続きが来年放送される作品もある。良い傾向ではないかと。
たった1クールで消化されるのではなく、継続的に愛される作品が増えていってほしいと思います。

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2016年10月12日 (水)

2016年第4Q 新作アニメ寸感

以前述べたとおり、今期は視聴本数を最小限に絞っているため「所感」ではなく「寸感」としました。

今期はタイトルや公式サイトを見た時点で相当な数を削ったのですが、そのなかで奇跡的に残ったうえに
「これ切ってたら死ぬほど後悔しただろうな」と思えるほど初回が衝撃的な作品がありました。

その名は「ユーリ!!! YURI ON ICE」。フィギュアスケートを題材にしたアニメです。

「ユーリ!!!」は本当に素晴らしい。久し振りに震えるくらい良い初回に出会えてうれしかったです。
今年はこういう初回でハートをがっちりつかみにかかるアニメが本当に少なかったんですよ。
初回の魅せ方もさることながら、オープニング映像も艶っぽくて良い絵なんですよね。
初回できちんとオープニングと主題歌を見せてくれるというのも近年ではわりと珍しいほうだと思うのですが
その映像にしても主題歌にしても「なにかすごいことが始まる」という予感を覚えさせるものでした。

アニメなのに原案の漫画家が『ネーム』を切るという作り方も非常に独特だと思います。
また、肝心なスケートシーンではロトスコを採用しており、カメラワークも含めて初回から圧巻の出来。
願わくばこの熱量が最後まで続いてほしい。そしてお話できちんと魅せてほしい。そう祈っております。


ほかは「私がモテてどうすんだ」と「タイガーマスクW」が意外にもツボに刺さりました。

「私がモテてどうすんだ」はこういうタイプの作品が1クールの半分ぐらい使ってやりそうなカミングアウトを
初回でほぼ使い切って始まるというのがちょっと新しいなぁと。今後どうなるのでしょうか…。
オタク女同士のやりとりなどもおもしろく、肩がこらない感じも良いと思います。

「タイガーマスクW」は自分としても意外で、古典的なところをむしろおもしろく感じているのかも。
放送枠の深さが気になりますが、直後にプロレス番組をリンクしているのが構成上のミソなのでしょう。

ほかは「ブレイブウィッチーズ」「終末のイゼッタ」「ドリフターズ」あたりが残った感じ。
続きものでは「亜人」と「オルフェンズ」を。今期は過去に見ていたものでもだいぶ切ってしまいましたね…。
あとは「舟を編む」と「3月のライオン」が追加されるかも。
「3月のライオン」はNHKの非常に珍しい時間帯に追加された枠なのでちょっと注目しています。

録画しておいてまだ見ていないのは「Occultic; Nine」のみ。噂によるとなんかおっぱいがすごいらしい?


とりあえず「ユーリ!!!」見ておけばいいよマジで!って言えるシーズンなので便利といえば便利。

本数絞って気に入ったアニメだけ見ることの利点として、このような新作所感をブログでまとめるときに
批判的な文言を一切つかわなくて済むというのが挙げられます。
批判というのは理にかなっていても、著者にとっても読者にとっても大きな負担になりえますし。

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