2018年7月14日 (土)

2018年第3Q 新作アニメ寸感

今期の新作が始まる少し前のこと、水島精二監督がTwitterで現状のアニメに対する問題提起をしていました。
全文はTwitterに任せるとして、箇条書きにすると以下のようになります。

 ・アニメの本数は現状の半分でも誰も困らない、供給過多である
 ・視聴者はどうやったって全部見れない
 ・同時期に2本やってる監督もいるし、現場はつねに人材不足(ひとつひとつちゃんと作れたほうがいいのに)
 ・なんのために作っているのか?

我々一般のアニメ視聴者が常日頃から思っていたことを、現場のトップである監督自身も感じていたという事実が
衝撃的であったし、こういうことを監督という立場の人が公言していいんだ…という驚きもありました。
しかし、現場の人たちも同じように感じていたことがわかってなんだか心強いというか。
本当にどうにかならないんですかね?この現状。作る側も見る側もあんまり幸せになれないこの構造。

本数の多さについては、既定の本数を揃えるために『ちゃんと作れていないもの』を混ぜて帳尻を合わせている
ように感じられてしまうのも昨今のよくない傾向だと思っています。
なんでこんな状態なのに放送しちゃってるんだろう?なんでアニメ化しちゃったんだろう?という疑問が。

今期の寸感の前段としてあえてこのことに触れたのは、今期もそのような傾向が見られるからですね…。
本数の多さにはだいぶ慣れましたが、視聴に堪えない作品を見ることには慣れそうもないです。


さて…今期の新作を一巡して、まず好印象だったのは「BANANA FISH」でした。あまりにも安牌ですが(笑)

そこそこマンガに詳しい人なら誰だって知っているレベルの傑作をノイタミナ枠でアニメ化。
よほどの失敗でもない限り、はずしようのないチョイスだと思います。安心して見ていけるんじゃないかと。
2018年時点のアニメ化ということで、スマホが登場するなど現代風なアレンジがなされているのが話題でしたが
それ自体が芝居を大きく曲げることはないと思うので、違和感こそあれど心配する必要はないでしょう。

前期「メガロボクス」にハマっていたタイプの人にとっては次の受け入れ先になりそうな気が。
オトナが見る時間帯に放送されるオトナ向けのアニメ。終始画面を行き交う活き活きとした線が魅力的です。


次点「邪神ちゃんドロップキック」。あえてそれか?と言われそうですが、大変好きになってしまいましたの。
いわゆる超今風なビジュアル。ノーマッド制作でキャラデザ古賀誠、各所の作画に藤田まり子が参加するなど
かの「ギャラクシーエンジェル」を連想させる布陣なわけですよ…ツボに刺さるのも当然な話。

導入編をぶった切って原作の途中も途中から始めるという大胆な試みもよかったと思います。
説明不足と感じる人もいたみたいですが、一番おもしろいところから始めるというのはよくある手法ですし。
それに本作ではそれが許されると思うんですよね。途中から見てもすぐに理解できる各キャラの役割。
基本的にアパートの一室で展開するので余計な気を配る必要もないし、安心して楽しむことができるという。

エンディングを歌うのが三浦祐太朗(三浦友和・山口百恵夫妻の子)というのはホントにビックリでしたね…。
どうやらかなり二次元に傾倒されている方らしいので、必然的なチョイスだったのかもしれません。


以前からCMのアニメで気になっていた「はたらく細胞」も好きです。肩がこらない感じでよさそう。
「アンゴルモア 元寇合戦記」は扱っているテーマに少々惹かれるものがありました。
P.A.WORKSの「天狼 -Sirius the Jaeger」は既視感こそあれどさすがのクオリティといった感じ。様子見。
非合法な内容が多数含まれるものの不快感のないコメディ「ちおちゃんの通学路」も挙げておきます。


ほかに気になったのは「すのはら荘の管理人さん」かなぁ。こういう作品を挙げるのは珍しいですが。
あまりにも欲望に忠実なオネショタに、エロいのが大好きな人でも「怖い」と評するほどの内容。実際怖い。
佐藤利奈大好き、巨乳大好きな自分も本作を見て最初に出てきた感想は「恐ろしい」でした。

なんだろうね…ほしいものが望みどおりに手に入り過ぎる怖さというか。包容力が強すぎてホントに怖い。
今期のアニメのなかで初回の衝撃度では群を抜いていました。すごいアニメが出てきたもんじゃ。

今期はわりとエッチなアニメが多めな感じですね。「ゆらぎ荘の幽奈さん」などは最たるもので。
「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術」や「はるかなレシーブ」など、おっぱいが揺れ動く作品が揃ってる印象。
男性が裸になるタイプのアニメもありますね…「ぐらんぶる」のお酒に火をつける天丼ネタ、好きです。


継続作品としては「ヤマノススメ」「シンデレラガールズ劇場」「Free!」に「オーバーロード」。全部3期(!)
前期から引き続きの「ビルドダイバーズ」や「パンドーラ」など…これだけでも結構な本数になってしまいますね。

そういえば「パンドーラ」で思い出しましたが、中国向けに作られていると思しきアニメが目立ってきましたね。
今期の新作だと「悪偶 -天才人形-」と「Phantom in the Twilight」の2作品。
スポンサーとしても市場としても大きく、無視できない存在になってきているのかなぁと。

初見だと異文化的な名称や設定に「自分には向いてない作品なのでは?」と思ってしまいがちなのが難点。
慣れるとなんてことはないのですが。むしろ他の作品にはない特色として味わいが出てきます。


だいぶ長くなりましたが今期はこんなとこですかね。「邪神ちゃん」さえあれば生きていけそう。
ここまであえて「はねバド!」に触れないのは、枠の都合で全話見るのが難しくなってしまいそうだからです。
こればっかりはどうにもならない。この時間にMotoGPの速報をもってきたBS日テレが悪い。
このタイミングでペドロサの引退が報じられてかなりショックなんですよ…もっと活躍するとこ見たかったなぁ。



最初に記事を公開してから内容が二転三転しておりますが、不快感のない、心配のない記事を目標としての
修正なので大目に見てください。作品の評価そのものが変化したわけではありません。
いまに始まったことではないんですけど、ネット上の『読まれることを意識していない感想』に辟易していて
イヤだと思うならまずは自分から率先してそういう感想を減らしていかなければ…となったわけです。

「これはダメだな」と感じること自体は止められないので、思っても感想としてネット上に残さないようにする。
読者のためではなくあくまで自分の精神衛生のため。Twitterのほうも気を付けていきたいです。

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2018年6月30日 (土)

2018年第2Q アニメ総括

投稿予約を忘れていて危うく7月最初の投稿になるところでした…本当は昨日公開する予定だったんです。
推敲して、ゲームやってるうちにすっかり忘れてたという(笑)まあ、ギリギリセーフってことで。


今期の作品で最後まで好印象だったのは「メガロボクス」と「ウマ娘」のふたつ。

「メガロボクス」はリメイクという側面から、どこまで原典と同じになるか?という部分に注目が集まっていたため
結末に不満を覚える人も少なからずいたようで、全体の評価まで含めて賛否両論の議論となりました。
たしかに不満がないわけではないし、すべてを知るには描き足りないと感じる部分もありました。
ですが、想像の余地が用意されていてそういう議論で盛り上がれている時点でもう傑作だと思うんですよね。

個人的には、『原典のジョーと力石が転生した先の未来の出来事』という見方が好きです。
誰も死なない、心に傷を負わない。再び出会えたふたりが"いま"を楽しむためにひたすら打ち込む…という。
ギアは夢の対決を実現するためのサポートする道具に過ぎず、必要がなくなったからはずしたのかなぁと。

すべてが終わったあとのエピローグの桃源郷のような光景に、ある種の救済を見たような気がしています。

最終回へ向かうまでの綱渡りのようなギリギリ感にも強い見応えを感じることができました。
今期放送された作品のなかでは群を抜いて、非常に満足度の高い仕上がりになっていたと思います。


「ウマ娘」もある意味では同様で、どこまで史実と異なる要素を入れてくるかが注目されていました。
あのとき引退していなかったら、実現されなかった兄弟対決が叶ったら。非常に夢のある歴史のifの描写。
美少女擬人化という置き換えにはなっているものの、当時の史実をよく知る方々からも賞賛されていた様子。

あとは、細江純子さんの解説も本作を語るうえで触れておかねばならないポイントになったと思います。
特にサイレンススズカ周辺のセリフは、彼女に言わせるからこそドラマチックになっていたところもありましたし。

尺の都合か、史実では勝利していたスペシャルウィークのいくつかのレースが割愛されてしまっていたせいで
スペシャルウィークが強いウマであるという印象をあまり受けられなかったのが若干気になるところでした。
ただ、それは逆に言えば「ウマ娘」におけるスペシャルウィークのキャラ付けには合致していたのかなぁと。
連勝街道を爆走していた史実と、劇中のイメージとではちょっとギャップがありますしね。


今期ほかに楽しく見続けられたのは「ニル・アドミラリの天秤」と「多田くん」、「ゴールデンカムイ」あたり。
継続作品であった「ルパン三世」や「STEINS;GATE 0」、「ダリフラ」なども挙げたいと思います。

「多田くんは恋をしない」はベタではありましたが、良く言えばスタンダードで気持ちよく最後まで見られました。
そうそう、こういうのでいいんだよ…という安心感。そしてハッピーエンドだからいい、っていう。
「ゴールデンカムイ」は分割2期前提のぶつ切り感でしたが、とりあえずここまでは楽しかったですね。


「ダーリン・イン・ザ・フランキス」は終盤、VIRMなる新たな敵が登場したあたりからガラリと空気が変わって
ある意味で結末がとても予想しやすくなったというか…ほぼオマージュの塊だったじゃないですか(笑)
元ネタとなる作品を知る『わかってる人たち』は素直に受け止めることができたと思います。
しかし、『わかってない人たち』の目にはどう映っていたのか。そこがいまでもずっと気になっています。

ゼロツーが巨大化するくだりなどは特に混乱を招いたんじゃないかと…自分はアレは予想通りでしたけど。
巨大爆弾を敵にぶつける、腕組みポーズあたりまでは完全に予想通りというか期待通り。
唯一、地球への帰還の仕方だけがハズレでした(12000年後帰還説をずっと掲げてたものでして…)。

全体を振り返るとどうでしょう?楽しく見続けてこれたのは間違いないんですが、やはりVIRM以降がどうも。
真の敵を外部に求めるしか方法がなかったとは思えないし、唐突さは否めませんよね。やっぱり。


最終回まで見たなかで、これはちょっとなぁ…という評価になってしまったのは「東京喰種:re」です。
月山さんと琲世が出会ったあたりは過去作から引き継ぐ部分として、おもしろい展開だなぁと見ていたのですが
それ以外の部分はまるでバトル漫画のような、本当に戦闘シーンしかない感じだったもので。
あれだけ動かしてくれていたのに贅沢な話ではあるんですけど、見たかったのはそこではないなぁと…。

戦闘の描写についても、格下のキャラクターがティッシュペーパーのように(笑)ちぎれ飛ぶシーンが非常に多く
格上のキャラクターの強さを表現するうえでの描写がかえってチープさを生んでいた感じ。
ゴア表現はやり方によってはギャグになってしまうという、その悪しき例を見たような気がしています。

お話の部分でも、中途半端なところで終わってしまったことが悪印象につながったのかもしれません。
あくまで私見ではありますが、過去作のファンを満足させることのできる内容ではなかったと思います。


以前からたびたびニガテ意識があると書いてきた川崎逸朗監督の最新作「魔法少女 俺」はまずまず。
ひょっとして川崎監督ってこういう路線のほうが合っているのでは?と思いました。
しかし、こういう悪フザケが許されるのは今回だけだと思ってほしい(笑)二度はできないですよコレは…。

「パンドーラ」はもう、なんと言っていいか…やりたいことは伝わってくるけど絶望的にリソースが足りていない。
結果としてアニメオタクのあいだでは『出来の悪い中華資本のアニメ』という認識になってしまっている様子。
これから後半戦で、残された視聴者にどれだけ逆転劇を繰り広げられるかがカギですね。
来期へ続く作品はいくつかありますが、GONZO制作の「かくりよの宿飯」も後半戦がんばってほしいです。



「思っていたのと違う」というのは、勝手な期待や想像とのズレでしかありません。
「思っていたのと違う」ことを理解したうえで、あらためてその作品をきちんと評価する必要があります。
なので、「思っていたのと違う」ことを理由に作品を否定するのだけは避けてほしいですね。


今期の動向を語るうえではずすことができないのがバーチャルYouTuber(VTuber)の存在でした。

いままでアニメを見ていた層、ゲームをプレイしていた層が、アニメやゲームよりもVTuberの映像コンテンツを
優先的に見ているのを強く実感できるシーズンでした。ものすごい変化が急にやってきたという感じ。
半年前には数えるほど(という印象)だったVTuberの数もネズミ算のように増えましたよね。
あっちの配信が終われば次はこっちの配信が始まって…と、ある意味アニメよりも負担が大きいのかも。

自分はYouTuberやVTuberにはいまだ関心を持てず、完全に時代に取り残されている状態です。
でもきっとキッカケがないだけで、どこかのタイミングで急に追いかけ始めるかもしれません。

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2018年4月14日 (土)

2018年第2Q 新作アニメ寸感

春アニメが出揃いました。しかし今期は残せたアニメがだいぶ少ないですね…金曜深夜にいたってはゼロ。
意図せずして大幅な削減に成功したわけですが、残せるものが少ないとそれはそれでつらくもあり。


今期の完全新作で気になったのは「メガロボクス」と「ひそねとまそたん」の2本。

「メガロボクス」はみなさんご存じ「あしたのジョー」をベースとしたボクシングもので、そこに近未来的な味付けが
盛り盛りにされて半ば別モノみたいになっちゃってる感じがその筋の人にウケそうな作品。
ボクシング好きには当然のこと(自分も地味に好き)「AKIRA」などの名作SF、渡辺信一郎監督作品が好きなら
このアニメに盛り込まれたオマージュは間違いなく刺さることでしょう。TBS系列としては異色な空気も魅力。

あえて古臭い…という言い方をすると悪く受け取られそうですが、レトロな表現にしてるのもおもしろいところ。
あきらかに異なる世界観なのに、ふとした瞬間の作画に「ジョー」が見え隠れするあたりもシビれます。

レトロな表現という点では「ひそねとまそたん」も共通していますね。あえてゆるい感じに寄せている。
本作に集結したスタッフがとにかくすごいのに、そのすごさが画面からあまり伝わってこないのがすごい(笑)
でも、この人たちが大好きなものを好きなように作ってそうな、楽しんでる感じはじゅうぶん伝わってきます。

あとは、いわゆるU局深夜アニメなのに場違いな感じでヤクルトのCMが流れるのが不思議で楽しいですよね。
劇中にヤクルトやジョアを登場させるためヤクルトに許可を取りにいったのだとか。
それでスポンサーまでやってくれるというのだから、こんなにおいしい関係もなかなかありません。
これくらいの距離感でメインカルチャーとサブカルチャーが合わさるのが一番理想的なのではないかと思います。


現状ほかに気になってるのは「ウマ娘 プリティーダービー」と「ゴールデンカムイ」くらい。

「ウマ娘」は実在の競走馬やレースを扱っているだけに、どれだけ予想を裏切れるかがカギだと思います。
実際のレース結果をそのままやるにしても本作なりの脚色をしっかり見られるといいですね。
「ゴールデンカムイ」は原作人気の高さが期待値を上げ過ぎていて、アニメ版の評価を下げてるのが気掛かり。
原作未見の自分としてはセリフ量の多さとかはちょっと気になりましたが、まあこんなもんかなという感じ。

これらにさらに付け加えるなら「多田くんは恋をしない」を挙げます。
「月刊少女野崎くん」のスタッフが手掛けるオリジナル作品で、醸し出される独特の清潔感がひとつの魅力。


継続枠としては「東京喰種:re」「ガンダムビルドダイバーズ」「ルパン三世」「STEINS;GATE 0」あたりを。
前作の記憶が残ってるくらいのタイミングで、その記憶をくすぐるような描写が出てくるとシリーズファンとしては
すぐにうれしくなってしまうというか(笑)わりとそのへんは単純なんです。

1クール目が終わりを迎えるあたりで盛り上がりを見せた「ダーリン・イン・ザ・フランキス」も挙げておきます。
正直どうなるかと思ってたんですが…なので、自分としては意外と手応えを感じられているという。


「ダリフラ」といえば、合間に流れる「パシフィック・リム アップライジング」のCMも話題になっています。
CMで類似性を指摘していいの!?って誰しも思ったはず。「ダリフラ」のスタッフも確信犯なんですかね?
「ダリフラ」だけでなく、今期の完全新作「重神機パンドーラ」にもどこか「パシリム」っぽさが散りばめられていて
「パシリム」に対する日本アニメからの回答であるかのように見えます。

「パシリム」自体が日本のアニメや特撮に対する言わば返信であり、その返信に返信する時期が来ていると。
続編映画の公開に合わせて狙ってやってきていると考えてもおかしくないですよね。
これは決してパクりではなく、相互のリスペクトや感謝によって生じている。幸福な関係ではないかと。

「パンドーラ」は当ブログの寸感ではおなじみのサテライト枠。サテライトは今期ほかにももう1本あるのですが
いかにも河森さんの仕事だなぁと思わされるのはどちらかというと「ひそねとまそたん」なんですよね(笑)
サテライト製作でも「パンドーラ」は佐藤英一監督の影響が強い作品であると感じています。
それも、現状では悪い影響のほうが出てしまっているような。まだ2話なのにこの空気はちょっとマズいです。


今期はまあ…こんなとこですか。挙げた作品に加えてもう1~2本なにか見つかればいいのですが。

いま見たいテーマの作品もあれば、いまは見たくないテーマの作品もあるんです。
タイミングの悪さで削ってしまった作品が今期はだいぶ多く、凶作につながっていると自己分析しています。

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2018年3月31日 (土)

2018年第1Q アニメ総括

最近ちょっと文章を書くのが億劫になっていまして…とかいうわりには記事が毎度だいぶ長めですが。
文章を考えることよりも文字を打つのがネックになってるんです。これも説得力のない話に聞こえるでしょう(笑)
でも、Twitterの一日あたりの投稿数を見ればわかってもらえるんじゃないかと。
そんななかでアニメの総括をきちんと書けるかどうか不安なのですが、できるだけシンプルに書いていこうかと。


今期一番は「魔法使いの嫁」ではなく「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」に決定していました。

"していました"というのは、もうだいぶ前から決まっていたというか。何度となく泣かされていましたからね。
特に後半は涙腺ポイントが毎回あって実況してても押し黙ってしまうほどでした。

「アンナチュラル」についてまとめた記事でも触れたように、作品のテーマがツボに刺さってしまったのです。
自分はこういう作品、テーマに弱いのだとハッキリ自覚させられる作品でした。
京アニの変わることない素晴らしい表現力、手紙という縛りでバリエーション豊富な物語を描き切った手腕。
一番ビックリさせられたのは、そのほとんどが原作小説にはないオリジナルのパーツばかりだということ。
それが良いか悪いかはさておき…だって、原作に手を出したらショックを受けたなんて可能性もあるでしょうし。

「魔法使いの嫁」は2クール目の陰鬱さが結構なダメージになっていた感じ。
おもしろいはおもしろいけど暗い。そして物語の結末というか、解決法に早い段階で勘づいてしまってたこと。
その意外性の足りなさがストーリー面でちょっとマイナスになり、総合面で一位にはできなかったわけです。

でも主演女性声優賞を贈るとしたらチセを演じた種崎敦美を選ぶと思います。理想的な声だなぁと。
セリフの数がそれほど多いわけではありませんが、物語とともに記憶に刻まれる声でした。エリアスも。


ほかに特に褒めたいと思ったのは「ゆるキャン△」と「ハクメイとミコチ」における飲食のシーン。
いわゆるグルメ系作品では過度なリアクションが目立ち、かえって食欲をそそられないものが多かったのですが
この2作品は多くを語らず、それでいて食べてみたい、飲んでみたいと思わせられる表現がいくつもありまして
こうもシンプルかつ効果的だとかなわないなぁと。ほかもぜひ見習ってほしいですね。

「ハクメイとミコチ」は物語というよりは、あの世界観に浸っていたいという欲望に駆られる作品でした。
それに主題歌が抜群に良すぎた。高野寛と岩井俊二って、特定の世代に刺さりすぎるOPでしたよねぇ…。

あとは何気に気に入ったのが「学園ベビーシッターズ」。これも白泉社にハズレなしの系譜ですか。
それと、どこかで見るのをやめるだろうと思ってたのに完走してしまった「伊藤潤二『コレクション』」。
主題歌がめちゃくちゃカッコよかったのも一因だと思います。あんな良い曲をなぜここで使うのか…(笑)


今期だいぶ消化が遅れてしまったのは意外にも「恋は雨上がりのように」でした。なにも悪くはないんですが。

強いて言えば、進展が早いせいで重い時期がわりと長続きしてしまった感があることぐらい。
放送曜日さえ違えば、つまり録画にまわさなければきちんと消化が追いついていたと思います。
作画もお話も上々。メッセージ性や共感できるところ、知識の盛り込みにうなずけるところありという良い作品。
ハニワには若干の因縁をもってるのですが主題歌がよかったのも認めざるをえません。

一度は志したこと、そして諦めてしまったこと、やめてしまったこと。心のどこかに引っ掛かってるなにか。
ずっと走り出せないでいる。走れ、走れと応援しながら見続けている自分がいました。
それはきっと自分自身に対しても思っていることで、この作品を通して気付かされてしまいました。

開始当初に懸念していた声の問題は見ているうちに解消されたかな…平田広明の軽い感じが逆に働く場面も
あったので評価が徐々に変化しました。あの声で急にシリアスに冷たく切り返されたときのショックたるや。

声といえば、後半で宮本充が出てきたのは個人的にうれしかったですね。
それもほかではあまり聞けないじつに軽い、やっぱりゆうきまさみ作品に出てきそうな作家先生。ツボですわぁ。
創作を志したことのある人の心に刺さるセリフをいくつも残したのも宮本充演ずるこのキャラクターでした。


今期の残念枠は…「覇穹 封神演義」と「メルヘン・メドヘン」で全会一致でしょう。
前者は原作ファンの期待を大幅に裏切ったところ、後者は万策尽きて作画がぐにょぐにょになったところです。

世間では大絶賛されていた「宇宙よりも遠い場所」は第3話ぐらいはなんとか見続けていたんです。
ただ、花田十輝が描くスラップスティックに耐えられなくなって見るのをやめてしまいました。
いまとなってはなぜそこまで好評だったのか知るために見ておけばよかったと若干後悔しております。

さて…来期はどうなるでしょうね。年々アニメを見る体力が落ちてきているのを実感します。

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2018年1月18日 (木)

2018年第1Q 新作アニメ寸感

まずお詫びしたいのは新年から2本、画像なしの記事が続いてしまうことです。文字ばっかり。

今期は初回からオンタイムで見れないアニメが相次いだため、毎度の寸感の投稿が遅れるかと思ってましたが
最後発の「斉木楠雄のψ難」第2期の放送で一巡とすることでなんとか間に合わせることができました。


今期はとにかく「ポプテピピック」に話題をかっ攫われていますよね。狙い通りというか。

悪いオトナたちが用意周到に準備した、クソアニメとして全力で製作したクソアニメと評するのが正しいかと。
主題歌とバックで流れる映像は無駄にカッコいい。中身は渾身の力を込めてひり出したクソ(笑)
ただ、そのクソにも多種多様なサプライズが仕掛けられているという手の込みっぷり。
ネットで話題にされて消費される前提で、最大火力で炒めてお出しされている。そんな印象を受けています。

しかし、これだけのことをやって本当に黒字になるのか?という心配もなくはありません。
ネットで話題にされる=ビジネスとして成功するとは限りませんし。本当に消費されるだけの可能性もあります。

あと…放送枠の都合で直後の「魔法使いの嫁」がひどいダメージを受けちゃってるのなんとかしてください(笑)
せめて間に30分のブランクを設けるとかしてくれないと落差についていけません。
これは編成の問題なのでMXに文句を言うべきところなのですが…BSで見るのが正解なんですかね?


続いて、京アニの最新作「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。これは地上波で流すべきアニメじゃない。
劇場にかけてお金を取るべき、良いシートに座ってしっかり姿勢を整えて観賞させるべきアニメだと思います。

マジな話、「中二病でも恋がしたい!」の劇場版なんかやってる場合じゃないのでは?って感じですよ。
前期は放送枠の都合(「DYNAMIC CHORD」のあと)で「中二恋」の再放送を見て、やっぱ京アニってすごいなと
思ったわけですが、今回のはそういうのなしで改めて京アニってやっぱすごいわと思いました。
これでお話もしっかりおもしろければソフトで揃えるべき、投資すべきアニメとなってくれるでしょう。


今期ほかでは、原作の時点で少し気になっていた「ゆるキャン△」。それに「ハクメイとミコチ」。
タイトルの印象と中身が全然違っていた「博多豚骨ラーメンズ」あたりが自分のなかの『期待圏内』という感じ。
新作ではありませんが「カーニバルファンタズム」も面白いですね。いま見るからおもしろいのかな?

「恋は雨上がりのように」は自分のなかでは珍しく、声のイメージが違うという部分で若干の減点に。
店長の声は平田広明さんではないなぁと。あのダメ中年感を出すには合っていないなと感じたものですから。
それさえなければ今期上位3本に入れてもいいレベル。WIT STUDIOのパワーを見るべし。
今期は木曜も金曜も忙しい…いくつかは録画にまわして後日見ることになりそうです。

続きモノとしては「オーバーロードⅡ」と「続 刀剣乱舞-花丸-」を。「七つの大罪」は初回から見逃しました…。


今期、鳴り物入りで放送がはじまった「ダーリン・イン・ザ・フランキス」はいまのところ新鮮味はまったくなし。
良い意味でも悪い意味でも、制作陣の好きなものをごった煮にしたような作品という印象に落ち着きます。

全部どこかで見たことある。全部テンプレートに乗っかっている。ズルい言い方をすれば"王道"なんですかね。
メカデザインを除いて言えば「パシフィックリム」や「エヴァンゲリオン」のフォロアーといった感じ。
ラノベ風の導入(ヒロインがAパートで主人公に全裸を見られるあたり)があったりと今風な匂いもあり。

バスターマシンとプラスチックスタイルを足したような味方側と、KAIJUと深海棲艦を足したような敵側。
ドーム型都市の外側の世界の不透明感。ディストピア的な清潔感。消費されるパイロットたち。
キャラデザは売れっ子の田中将賀氏。エンディング曲はアイドルソングのヒットメーカーである杉山勝彦氏。
絶対失敗しない布陣に見えて、あまりにも既視感が強すぎて逆に…ってなってしまうわけですよ。

キライではないけど予想を裏切られることは決してないかなぁと思ってます。
なので、予想外の展開に驚きたい人や新鮮なものを欲してる人にはあまりオススメできないかも。
あくまで第1話を見ただけの話なので、この先なにが起きるかわかりませんが。第1話の印象は大事です。


既視感といえば「キリンクバイツ」もすごい。これが金曜深夜のTBS枠という意外さもありました。
どちらかといえば「フランキス」や「七つの大罪」がこっちの枠で流されて然るべきではないかと。
お金の流れとか縁とかいろいろあるのでしょうけど、なんか違和感のある番組編成だなぁと思っています。
そういえば「ハイキュー!!」や「僕のヒーローアカデミア」も2期以降はTBSじゃなくなってましたね。

かわいい子やカッコいい子がたくさん出てくる、ラノベ枠や電子コミック枠の佳作は各種そろっている今期。
そのへんはお好みに合わせてということで…自分もあくまで好みで選んでるだけですから。

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2018年1月 2日 (火)

2017年第4Q アニメ総括

ボーッと過ごしていたら新年になっていました…なんか以前と比べてブログを書く意欲が減退しているのです。

ネタがないわけじゃないし書く時間がないわけでもないのですが、「書かなきゃ」という義務感に変わってる感じで
それって創作においては良くないことだというのをよく知ってるので無理をしていなかったということです。
やりたいと思ったことをそのときにやる。そういうときはあえて向かわなくてもやり始めていますからね。

同様の理由から、前期のアニメの完走率は例年に比べてかなり低かったです。
年が明けてもまだ消化しきれてないアニメが若干あり。録画視聴にまわすと高確率で見なくなります。


前期もっともおもしろかったアニメはかなり早い段階で決まってました。「ボールルームへようこそ」です。
2クール作品なので正確には前々期の作品となりますが、2クール目も完全に逃げ切りの勢い。すごかったです。
なんでこんなに躍動的でメッセージ性にあふれていて、笑いも恋も織り交ぜて描けるのか。
しかも決して崩れることのないクオリティ。主題歌にいたるまで欠けることなくカンペキなアニメでした。

なのにネット上での評判が非常に少なく、某動画サイトの人気投票では上位20位にもはいってませんでした。
まあ…あそこの住人にウケるタイプのアニメではないし、伝わる人にはきちんと伝わっていたでしょう。


次いで「宝石の国」と「魔法使いの嫁」。原作の良さと制作スタジオの力が全力で発揮されていた感じ。
「宝石の国」は初の元請作品にしてあの出来ですからね。今後どんな作品が作られるか怖くなりませんか…?
「魔法使いの嫁」はお話としては毎回、主人公がさらわれて水に落ちて(笑)新しい出会い繰り返しという具合で
一本の物語として見るとあんまり動いてないような?という気がしなくもありません。
しかし、未知との出会いや新しい世界へ馴染んでいくというのはああいう出会いの連続なのかもと思ったり。

「魔法使いの嫁」は2クール作品なので今期も続きます。それだけで今期は楽しみがあるというもの。
主題歌よし劇伴よし。これら2作品は作品世界への没入感が著しく、毎回本当に夢中で見つめていました。
総合芸術としてあまりにも強すぎる。新番組の魅力をかき消すほどのパワーで後半へと続きます。

余談ですが、「宝石の国」は久し振りにアニラジまで聞いてましたね。中田譲治さんの魅力満載。


「アイドルマスター SideM」は終盤、お話が桜庭先生に寄りすぎていた点以外はほぼ満足の出来でした。
桜庭先生自体は好きなんですけど、なんというか脚本的に優遇されていたというか…そんなふうに見えまして。
ただ、あのメンバーのなかで波乱を起こせるキャラって桜庭先生ぐらいしかいないですしね。

ほかには「ネト充のススメ」「Code: Realize」、ハンパな終わり方でしたが「将国のアルタイル」が好感触。
「いぬやしき」はよくあれを放送できたなぁという感心も…終盤の駆け足感がちょっとだけ残念でした。

意外なところでは「アニメガタリズ」が思いのほかおもしろかったです。パロディとメタネタ満載。
同じパロディでも使い古されたものではなく、ごく最近のアニメまでカバーしていたところには感心させられました。
それに嫌味がないしかわいいし。高円寺美子は良いおっぱいメガネキャラだった…(そこか)


意外といえば、「DYNAMIC CHORD」がネット中を巻き込んであんなにブームになるとは思いませんでしたよ。

作画はかろうじてまあよい。しかし毎回なにかがおかしい。あきらかにおかしな描写やセリフがある。
本人たちはいたってマジメにやってるのに、狙ってやってる作品よりもよっぽどおもしろいというのがウケてか
気が付けば前半だけの一挙放送、年明け早々に全話一挙放送を敢行するほどの話題作に。

監督の独特の作風、行間が多すぎる脚本、絶妙な効果音と劇伴。それに歌詞が怖すぎる楽曲。
毎回が問題作。すべてのセリフが名ゼリフ。やってることは失踪と追跡とライブの繰り返し。なんなんだこれは。
なのになんか絶妙な中毒性があり、かく言う自分も毎週2回は繰り返し見ていました。
おそらく今後数年は2017年を代表する問題作として語り継がれていくことでしょう。


自分のTLでは非常に評価が高かった「少女終末旅行」は自分的にはそんなに刺さらず。悪い意味ではなく。
ポストアポカリプス日常系のなかに、不意に考えさせられるメッセージが出てくる。そんな作品でした。

「妹さえいればいい。」はシリーズ構成と脚本を原作者・平坂読が務めていたこともあり、氏の作風を知ってる
一部の視聴者だけが本作の随所にある、心の底の冷たい部分のような涼しい魅力に気付けたかなぁと。
でないとただのエロアニメに…金元寿子さんになんてセリフを言わせるんだこのアニメは。


完走したなかで期待ハズレだったのは「クジラの子らは砂上に歌う」。なにが悪かったのやら。
ざっくり言えば人が死ぬシーンばかりで、物語がどこへ向かっているのか視聴者に伝わりにくかったところ。
そして、最終回を迎えたところで結局どこへ向かったのかよくわからなかったところ。この2点に尽きるかな。

1クール全体が長いプロローグというか、さて説明が終わったからこれからどうするか。そんな感じなんです。
この1クールだけを見て続きが気になった方はどれくらいいるのでしょうか。


録画にまわして消化が遅れたのは「血界戦線」と「うまるちゃんR」の2本。「血界」は年内に消化完了。
新番組がはじまる前に「うまるちゃんR」は消化したい…と思ってたら元旦からもう新番組が始まっていました。
もうちょっと猶予をくれ…それとも諦めるか。ゲームやる時間を増やしたいしなぁ。
セールで買った「テイルズオブベルセリア」をプレイする時間的・精神的余裕が本当に足りません。

前期のまとめはとりあえずこんなところで。今年は完走作品がもっと減っていくかもしれませんね。

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2017年10月13日 (金)

2017年第4Q 新作アニメ寸感

10月がはじまって1週間、今期はなにも残せないのでは…と不安になりながらアニメを消化していました。

前期から「ボールルームへようこそ」という強力なタイトルが継続している今期は新作勢にとってホントに不利で
いつもなら及第点になる作品でも及第点以下として扱ってしまいそうになるわけですよ。
ただ、今期はそういうマイナス補正がなくてもかなり深刻に感じられる…なんとも幸先の悪い状況だったのです。

特に深刻だったのは「DYNAMIC CHORD」。もはや試練としか言いようのない出来。
TBSの木曜深夜はもともと危なっかしい枠なのですが、初回からこれほどひどい例はなかなかないと思います。
なんかもう、なんかよくわからない。スケジュール的な問題があったのでは?という声も見かけました。
話題のために見ておいたほうがいいかもしれません。一周まわっておもしろくなってくる可能性もあります。

今期この枠でともに放送を予定していた「されど罪人は竜と踊る」は放送延期。
これはなにかあったんだろうな?と考えるのが自然かなぁと。いや、真実はわかりませんけど。


ようやく希望の光が見えたのは「キノの旅」を見終えたあたりでした。新作と呼んでいいかは疑問でしたが。

今期は自分の心境の問題なのか、あまり賑やかではない落ち着いた作品のほうが好印象な傾向にあります。
「キノの旅」以外だと「宝石の国」や「クジラの子らは砂上に歌う」、「魔法使いの嫁」など独特の世界観や語り口を
初回から強くアピールしてきた作品たちに心を惹かれました。

いかにもアニメっぽいアニメに食傷気味だったところに効いただけと思われてしまうかもしれません。
たしかにそういうところはあります。ただ、物珍しければいいというわけではないのです。
他とは違うことをやりつつ高品質である。そしてアニメにとってなによりも大事な第1話で心をつかんでくる。
上に挙げた4作品はそういう基準で素直にすごいなと思える内容でした。特に気に入ったのは「まほよめ」です。


あとは意外にハマってしまったのが「アイドルマスター SideM」。いわゆる男性版のアイマスシリーズ作品。
「シンデレラガールズ」のときもでしたが、今回も初代アイマスの知識しかないまま見始めました。
性別は違っていても、これは間違いなくアイマスの世界で起きてるアイマスの物語なんだという実感が得られて
初めて見る登場人物ばかりなのに不思議とうれしくなる、素晴らしい出だしでした。

今期は人気アイドルアニメのシリーズ最新作がいくつか固まっているのがひとつの特徴と言えそうです。
「ラブライブ!サンシャイン!!」はまあ…もはや中身には期待してないので優しい目で見られるようになりました。
廃校回避モノという伝統芸(笑)でやっていこうという開き直りが逆におもしろいとさえ感じています。

「Wake Up Girls! 新章」は監督交代でどうなるのか気になってたんですが、以前より"普通"にはなったものの
良くないアイドルアニメの良くない部分を真似た感じのライブシーンには苦笑いするしかありませんでした。


ほかに気になったのは「UQ HOLDER」と「Code: Realize」、それに「ネト充のススメ」など。

「UQ HOLDER」は旧「ネギま!」から継続して登場するキャラがオリジナルキャストなのが個人的にはツボでして
新作として見るというより、視聴者も含めた同窓会的な雰囲気をもっている特殊な作品という扱いです。

「Code: Realize」は今期の女性向け作品のなかでは視聴者置き去り感が薄くて好印象。
「ネト充のススメ」は自分が好きなタイプの能登麻美子が主演というだけで大幅に加点してしまった作品ですが
原作が2年以上も休載を続けているそうで、先々の展開にちょっとした不安があります。

今期最後発のノイタミナ枠「いぬやしき」は原作の好評ぶりが自分にも伝わってくるレベルなので安泰かも。
「タイバニ」や「神バハ」を手掛けたさとうけいいち監督の最新作という見方もできます。

続きモノとしては「鬼灯の冷徹」「干物妹!うまるちゃんR」「血界戦線 & BEYOND」あたりを押さえるつもり。


これでもかなり本数を絞っているつもりなのですが記事にまとめると結構な数に見えますね…。
今期も引き続きゲームで忙しくなりそうなので、自然と見なくなってしまう作品もいくつか出てくるでしょう。



今期の新作を見ててひとつ思ったのですが、第1話の無意味なアバンタイトルって本当に悪手ですよね。

たいした"つかみ"もないまま、オープニングを省いてCMに突入するだけ。視聴者の集中は簡単に削げます。
第1話の最初の5分が視聴継続を判断するうえでどれだけ大事か全然わかっていない。
最初の5分を無意味なアバンからのCM突入で消化するアニメはその時点で勝負を捨ててると思ってます。

どうせならオープニングをやったほうがいい。パワフルなオープニングは心をつかむに足るものです。
それにだいたいの場合オープニングより高品質になることはないので、今後の判断材料にもなってくれます。

『3話まで見て』問題と同じで、視聴者側にとっても限られた時間を無暗に浪費しないでいただきたいのです。

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2017年10月 1日 (日)

2017年第3Q アニメ総括

いつもはだいたい一番を決めるのが難しいのですが、今期は明確にコレという作品があり続けた感じでした。
「ボールルームへようこそ」がダントツ。1クールの終わりを迎える前に順位が確定していたほどです。

社交ダンスというメジャーとは言えない競技をこれほど魅力的に、躍動感あふれる動画で描き切ったことだけでも
特筆すべきことなのに、さらにセリフのひとつひとつの重さがハンパではありませんでした。
このメッセージ性はダンスやスポーツに限らず、すべての夢に向かう人たちの心に突き刺さったのではないかと。
自分はその重さに圧倒され、感動とともに苦しさすら覚えるほどでした。

年中アニメを見ていると何年かに一本はこういう傑作が出てくる。「ボールルーム」はそういう作品です。

ただ、不満がまったくなかったわけではありません。具体的に言うと第10話の作画。
「メイドインアビス」でキャラデザなどを務めている黄瀬さんの担当回で、目の位置や大きさなどこまかい部分で
作画のバランスが変わっており、1クールを通じて見たときちょっと浮いた感じの絵になってしまっていました。

個性のある作画がイヤとかいうわけではないし、べつに黄瀬さんの絵がイヤなわけでもないんですよ。
むしろ他のアニメでは好きだったくらいですから。それでも均一に保たれなかったことが気になってしまって。
全体が均一に高品質すぎたせいで、普段なら見えないものが目に付いた…という感じですかね。
作品全体の評価を左右するような話ではないし、気にならなかった人のほうが圧倒的に多かったでしょう。

「ボールルーム」は来期も続きますが、2クール目が蛇足に感じられてしまうほど1クールでの完成度が高い。
続きが見れることはありがたいはずなのに、このまま終わってくれたら…と、どこかで願う自分がいました。
まあでも心配の必要はないかもしれません。盛り下がりそうな気配がないので。


次点は「活劇 刀剣乱舞」か「メイドインアビス」。双方とも非常に満足度の高い作品でした。

「活劇」の評価は原作ゲームをプレイしたうえでのもの、という自分にしては珍しいタイプの評価となります。
あの原作の内容からよくぞここまでおもしろく創作してくれたなぁと。史実の裏で暗躍する刀剣男子たちの活躍と
タイムトラベルものにありがちな葛藤、改変される過去など見どころの多い作品でした。
終盤の千人の軍勢を撃退する方法が「がんばって倒す」だったことだけが残念。もう少し捻りがほしかった…。

先に放送されていた「-花丸-」とは明確に異なるアプローチで作られていたこともまた良し。
個人的な好みで言えばシリアスな味付けの「活劇」のほうが好きですが、「-花丸-」の2期にも期待してます。

「メイドインアビス」は普段ゲームをプレイされてる方のほうがより刺さっていた気がしますね。
冒険心をくすぐる世界設定、つねに緊張感ただようストーリー。それを支える圧倒的な絵作り。抜け目なし。
絵柄に反して目を覆いたくなるような展開もあり、本当にどっしりとした重みのある作品でした。

アニメ化の都合、半端なタイミングで終わってしまったんですけど悪い印象はまったくありませんでした。
むしろあの終わり方に心が震えるほどで。劇伴も素晴らしかった…この2作品は劇伴の効果が大きかったです。


上記3作品に続くのは「ナイツ&マジック」や「ゲーマーズ!」、「チアフルーツ」あたりになりますかね。

「ナイツ&マジック」は主人公のロボット愛のみならず、スタッフ陣のロボットアニメ愛にもあふれていました。
特に最終回のオマージュの連続(笑)まさか本当に押し返すとは思いませんでした…。
べつに不満というわけではないのですが、異世界転生ものなのに異世界転生の要素が非常に薄かったことが
ちょっとだけ気になりました。もう少し前世の価値観や言動が見えてもよかったのではないかと。

「チアフルーツ」は寸感の段階から大きくブレることなく最後まで駆け抜けてくれました。
少々気になったのは、なにかを待つためにアドリブで時間稼ぎをしなければならないシーンの時間設定。
戦闘だけで10分とか稼いでたらさすがに観客がざわつきますよ。もう少し現実的にもちそうな時間にするべく
花火や移動距離などアクシデントそのものを調整するべきだろうと思いました。

寸感の段階で上位に挙げていた「Fate/Apocrypha」はなんとなく惹かれなくて見るのをやめてしまいました。
なにが足りなかったのかは自分にもよくわかりません。録画予約を忘れ、自然と見なくなっていたので。
今期はゲームを優先した都合で、完走できた作品がいつもよりだいぶ少なかったです。


そんななか、なぜか「異世界はスマートフォンとともに。」は完走してるんですよね。
決しておもしろい作品ではないけど、3話くらいまで見るとこの作品の"楽しみ方"がわかってずっと見てしまう。
ある種の中毒というか、見るのをやめさせる力をもっていない不思議な魅力のある作品だったと思います。
オススメはしませんよ?本当に"楽しみ方"がわかる人たちだけで共有しているような感覚ですから。

タイトルにスマホってあるのにスマホ全然使ってねえじゃん…な状態は序盤を過ぎて一応解消されたかな?
対して「コンビニカレシ」はタイトルにコンビニ入れるほどではない話を最後まで貫いてました。
いや、お話自体は好みでしたが。ほかにタイトルのつけようがあったのでは?と思えてしまうだけで。

今期はお話に惹かれる作品に限って絵がついてこない傾向がありました。「コンビニカレシ」も然り。
「ゲーマーズ!」も同様。こちらもタイトルのわりに序盤以外まったくゲームに触れていなかったような気が。

「将国のアルタイル」は作画の揺らぎもさることながら、固有名詞の覚えにくさに非常に苦しめられました。
人名、国名、役職やそれらの関係などを把握するところで壁にぶつかってしまうのがつらい。
後半戦に向けて自主的に復習しておこうかなと思ってます。把握できれば確実におもしろいはずなので。


「クリオネの灯り」も無事完走しました…なんだかんだでやっぱり地上波で放送してるというのは強いですね。
でも聞いてた話とちょっと違うというか、これは感動できる類の話ではないのでは?
どちらかといえば『世にも奇妙な』的な方向性、あるいはひと夏の怪奇。そしていじめに対する強い警鐘。
視聴者から涙を引き出すにはセリフの言葉選びやストーリー展開など、いろいろ問題があった気がします。

放送開始時いろいろ言われていた演技はそれぞれ多かれ少なかれ進歩が見られたと思います。
できればこの作品で終わりではなく、"次"を聞ける機会があるといいですね。


「Re:CREATORS」は楽しんでいた人とボロクソに言う人、評価が大きく二分されていた印象があります。
自分的には、良いところもあったし楽しませてもらったけど気になる部分や疑問が残る部分もあったという感じ。
良くて80点ぐらいに留まるかなぁと…後味の良さでごまかされてる部分もあるような。

おもな減点ポイントは真鍳ちゃん周辺とチャンバーフェスの準備期間、そして本番のあたり。
真鍳ちゃんの存在やその能力がストーリー展開にあまりにも強い影響をおよぼしてしまったこと、そのわりには
能力以外の部分で視聴者が納得できるような絡み方、結末の描き方をされなかったことが気になりました。
非常に気まぐれな存在だし、あれで正しいと思えば正しいんですけどスッキリはしません。

チャンバーフェスは準備期間に起きていたであろうことが都合よく描かれなかった感じがアレだなぁと。
また、会場の観客の反応や描写が、『承認力』という不透明な存在を視聴者に納得させるのにじゅうぶんでは
なかったと個人的には思っています。鳥かご内の戦闘描写に尺を割きすぎたのが原因ではないかと。

結果として鳥かご内の戦闘が無駄になってしまったことがその印象を強めていました。
アルタイルの剣による防御が根拠不明な硬さで、見ていておもしろいと思える戦闘描写ではなかったですし。

颯太殿の倫理観についてはまあ…健全な創作をするうえで"都合よく無視すべきリアリティ"なのかも。

魅力のあるキャラクターがたくさんいて、視聴者から広く愛されているなぁという実感はありました。
ここから二次創作が広がり、彼らが新たな『承認力』を得てメタ的に力を得ていくのもおもしろいと思います。
あの結末なら続編を描くことも可能でしょうし、今後の展開に期待している人も少なくないでしょう。
被造物であるメテオラさんが新たに被造物を生み出す可能性もあります。想像がいろいろ膨らみますね。

現世に残った真鍳ちゃんの今後については、公式があまり語らないほうがよいだろうと思ってます。
おそらく答えがないほうが視聴者としては楽しいですよ。想像する楽しみをファンから奪わないでほしいなぁ。


…とまぁ、だいたいこんなとこです。来期への引き継ぎは「ボールルーム」と「将国のアルタイル」のみ。



順風満帆に見えた「けものフレンズ」がまさかあんなカタチで座礁するなんて想像もしていませんでした。
どれが正しい情報かはわかりませんが、結果として誰も得しない事態になってしまったのは間違いありません。

自分はそれほど「けもフレ」に傾倒していたわけではないのでショックは小さかったのですが、これを他人事と
見るのは無理があるというか、いつ自分の畑に同じように火の粉が降りかかるかわかりませんしね。
これをひとつの教訓として、"次"が起きないようにしていただきたいと強く願います。

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2017年7月20日 (木)

2017年第3Q 新作アニメ寸感

今期はなんなんでしょうね…ヤバいですよね。それも私見に留まらず、異口同音にヤバいと述べてるみたいで。

なにがヤバいって、決して良い意味じゃないヤバいがゾロゾロしててとてもヤバいんです。
ヤバい作品にはそれぞれ独自のヤバさがあるのですが、それを事細かに解説していっても不毛でしかないので
このように語彙を貧困にすることで精神的ダメージだけでもお伝えしようかと思いまして。

今夏にヤバい作品が集結した理由をぼんやりと推測したりもしてみましたが、考えても詮無きことなので。
とりあえずヤバい作品のことは置いといて、好感触だった作品を挙げていこうと思います。


近年様々な問題作を送り出してきたディオメディアの新作「アクションヒロイン チアフルーツ」は放映前の予想を
大幅に裏切り…というか、極限まで期待値が下がっていたせいで逆におもしろく感じているのかもしれませんが
ビックリするくらい楽しい、特撮愛(とパロディ)を随所に感じられる作品でした。

ただ、初心者(?)にはちょっと難しい謎のシーンもあるので万人向けとは言えないかもしれません。
何かおかしなことが起きてるけどそこもヘンテコでおもしろい、でもなにかしら意図があってやってるのかも?と
ほんの少しだけ考察心をくすぐられるような絶妙なさじ加減がコアな層にウケている様子。
あと、お前らどんだけ「ろこどる」好きなんだよ(笑)ってなりますよね。本作もある意味「ろこどる」なのかも。

指摘を読んでなるほどと思ったのですが、たしかにアイドルアニメ的な導入を初回でやってるんですよね。
アクションヒロインという形態に変わってはいるものの、根底にあるのは昨今流行りのアイドルものなのかなと。


「Fate/Apocrypha」「活劇 刀剣乱舞」「ボールルームへようこそ」「メイドインアビス」は期待どおりの出来。
特に「ボールルーム」の初回の完成度は圧倒的で、1本の映像作品として完結してると言ってもいいほど。
この4作品の映像のリッチさに慣れてしまうと、今期はほかの皿に食指が伸びなくなる可能性が高いでしょう。

加えて好評なのは「異世界食堂」と「ナイツ&マジック」あたりですかね。どちらも好みな感じ。
双方流行りの異世界ものではあるのですが、かたや厨房ごと異世界へと接続してしまった洋食屋という設定で
もう一方は異世界転生そのものはそれほど重要ではない、ロボット愛に満ち溢れた美ショタもの。
昨今の異世界ブームに食傷気味なところへスーッと効いた感じがあります。

恋愛ものとしては、ディストピア風味なのかと思ったら衝撃的な総受け展開へと進んだ「恋と嘘」が話題ですが
女性向けかと思いきや男女どちらにも訴求力が高そうな「コンビニカレシ」にも個人的に注目しています。
「ゲーマーズ!」は今後どうなるのか見守っている段階。メインヒロイン負け確なのでしょうか…?

短時間枠では、勢いがひたすら楽しい「アホガール」。こちらもディオメディア製作の意外な収穫でした。

シリーズものの続編としては「シンフォギアAXZ」が、おもに蒼井翔太の怪演(笑)で注目を集めています。
前期から引き続きの作品は「Re: CREATORS」「神撃のバハムート」「僕のヒーローアカデミア」など。


…とりあえずはこんなところですかね。まあじゅうぶんか。のちのち他の作品も上がってくるかもしれませんが。

今期は懐かしい作品のリバイバルが集中しているシーズンでもありますね。
「最遊記」に「魔法陣グルグル」、「無責任ギャラクシー☆タイラー」って…今年は90年代だったのかと思うほど。
そういったリバイバルがいまの世代の人たちにどう見えているのか個人的には気になっています。

これほどリバイバルが続くと、あの作品もこの作品も…と勝手な期待も湧いてきます。
理想通りのものが出てくるかはわかりませんが、既存のコンテンツが活かされるのは悪くないと思います。



ヤバい作品群にもそれぞれ言いたいことはあるのですが、どう書いても自分にとってマイナスにしかならない
気配がプンプンしたので、書いては消しての繰り返しののち今回のような無難な内容になりました。

今期は懇意にしている乃木坂からふたりもアニメ声優に挑戦していて、世間の評価が気になってるわけですが
ファンとしてはこれまでどれだけ演技経験を積んできたかや、アニメに対する並々ならぬ思いを知っているので
それが結果と評価につながっていない現状を非常に苦しく見つめています。

そんな心境でいるため、「ナナマルサンバツ」の川島海荷のことをあまり悪く言えないんですよね。
きっと彼女自身も苦心しているだろうし、彼女をよく知るファンの方々も現状を快く思ってはいないだろうと。


この状況を解決するためには本人に期待どおりの結果を出してもらうしかありません。
しかし、どんなにうまくやっても『芸能人である』というマイナスの認知バイアスは働くでしょうね。
たとえ本格的に声優に転向したとしても、そのマイナス補正がしばらく続くことは既に実証されていますし。

逆張りとでもいうのか、マイナス補正をかけまいと意識するあまりプラス補正をかけてしまっている可能性もあり
中庸というのを実現するのはなかなか難しいことだなぁと感じています。

彼女たちのファンとしてではなく、ひとりのアニメファンとして客観的に好評を下せる日が来ることを祈りつつ。

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2017年7月 1日 (土)

2017年第2Q アニメ総括

毎度おなじみのコレを書く時期がやってまいりました。もう書く必要ないかな?と思ったりもしているのですが
数年後に自分で読み返すための記録としてわりと重要であることも知っているので、書き続けます。


今期はまず「タイガーマスクW」が終わってしまったことから書かねばなりません。3クールという長丁場でした。

個人的にブシロードが関わるアニメでこんなに楽しませてもらったことは過去にありません。
放送枠の深さもあって地味な存在でしたが、プロレスの楽しさや現実のプロレスとの連携を魅力的に描き切り
3クール付き合っても本当に退屈しない良い作品だったと思います。

これはあくまで主観ではありますが、スタッフ一同楽しそうに作っているのが画面から伝わってくる感じで。
アニメに限らず、芸術にしてもスポーツにしても魅力を感じるものには一貫して言えることですね。


今期の作品で特筆すべきだったのは「FRAME ARMS GIRL」。ちょっと特殊なケースだったと言うべきかも。

主軸となるストーリーらしいストーリーがなく、ある意味では日常系と呼んでもいいかもしれない本作。
二次創作的なお話で埋め尽くされたひたすらかわいいだけの毎日と、締めのために申し訳程度に起こる苦難。
そして最終回、誰も予想できなかったライブパート(笑)期待どおりと予想外がじつに上手い配分でした。

批判する側にまわれば『美少女動物園』とか言いたい放題にできるのですが、残念ながら見てて楽しかったし
実況向けなネタの配置やご当地アニメ要素、終始崩れない作画や描き直されるOPなど喜ばしい要素が多くて
なんかもう好評せざるをえない傑作になってしまったんですよね。
おそらくこのアニメを見て不快感を覚えた人はほとんどいないと思います。みんなが幸せになれるアニメ。

ストーリーらしいストーリーのない作品をアニメ化するならこういうやり方でもいい、というひとつの成功例として
今後語り継がれていくかもしれません。赤尾でこの手腕おそるべし。


赤尾でこといえばもうひとつ、「覆面系ノイズ」も秀でた一本でした。白泉社アニメにハズレなしという感じ。
ロックバンドを題材としていることや、劇中歌として『きらきら星』が使われていることなど前期の某作品(?)と
どうしても比較してしたくなってしまうのですが、軍配は確実にこちらに上がります。

当初は荒削りだった歌声がストーリーが進むごとに洗練、進化していくという表現に演者が対応していたことも
アニメ化された本作を語るうえで重要なポイントになると思いました。
ただ、序盤の歌い方が出演者のファンにとっては不評だったようで…Twitterではいろいろ言われていました。
それも含めての演技であると自分は受け取りましたが、伝わりづらいところもあったかもしれません。

OP・ED含め、本作のために書き下ろされた劇中歌がどれも珠玉の出来で、それをもとにアレンジされた劇伴が
絶妙な使われ方をしていたことにも触れておかねばなりません。まさに総合芸術だったのです。


あとは「月がきれい」ですか…いろんな意味ですごかったですよ。ホントに。

これが中学生の話というのが最大の脅威なんですけど、それはさておき『スマホのある学生生活』というのが
カルチャーショックであるのと同時に、物語にここまで影響するものなんだなぁという感心がありました。

投稿系SNSを通じてメッセージが伝わるという最終回の展開も新時代を感じさせるものでしたよね。
そこで終わらせておけばよかったものを、エピローグとしてあそこまで描き切ってしまったのは無粋というか
視聴者の想像の余地をことごとく奪ってしまった感じもあり、あまり印象がよくありませんでした。
ハッピーエンドはキライじゃないけどそこまでやらなくていいよ!っていう。過ぎたるは及ばざるが如し…。


「進撃の巨人」と「有頂天家族」の2期はそれぞれ順当で、ファンを納得させるだけの良い出来でした。
「GRANBLUE FANTASY」もなかなか。最後に1話分の尺を確保し、違った側面から楽しませてくれたことも好感。
「ベルセルク」はファルネーゼさま同行以降、温和な雰囲気で見やすくなったと感じました。

「武装少女マキャヴェリズム」と「カブキブ!」はもう少し絵がしっかりしててくれれば…それだけが残念です。
「カブキブ!」は今期の寸感でまったく触れていなかった、予想外に楽しめた1本。
部活モノで歌舞伎という難題に取り組み、その魅力を初心者に伝えるにじゅうぶんな内容だったと思います。
ポジション的にいえば「チア男子!!」あたりが近いかも。あれも地味ながら模範的な傑作でしたしね。


サテライト枠の「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」、とてもよかったです。

幸せとは結末ではなく過程にあり、わたしは幸せな人生を送っていた、既にもらっていたのだと結末で気付く。
約束は果たされなくとも、約束してくれたこと、約束してくれる人がいたことが大事なのだ。
物語の結末はあきらかにバッドエンドだけど、決してそうではない…という不思議な後味のある作品でした。
幸せとは人それぞれに違うものだし、幸せの描き方にもいろんな方法があるということ。
人生は結末だけを見て判断できるものではないのだなと、なかなか考えさせられる作品だったと思います。

原作のほうはこのあと2冊分ほど話が続くらしく、登場人物の顛末もすでにあきらかになっているそうですが
あえてそれを知らずにいるほうがいいかな…という気がしなくもなく(意味深?)。


寸感の時点では筆頭に挙げてた「正解するカド」は正直どう評価していいやら。少々困惑してます。
中盤以降の「俺が見ていたアニメはどこへ行ってしまったんだ?」感がすごくて(笑)勝手に思い描いていた
ジャンルや展開とは大きくかけ離れた結末を迎えたのが本当に衝撃的でした。

驚きを求めているという観点からしても、ザシュニナと視聴者は近いところにいたと思うんですよね。
なので「まさかこんなことになるとは…」という感想を抱かせることができたら成功なのでしょう。

本作をものすごく雑に表現するなら「BLがNLに負けた話」。これ以上でもこれ以下でもなく。
引きこもりで頭でっかちで、他人との付き合い方や愛の伝え方を知らない男が恋愛強者の女に負けたという
壮大なNTRストーリーに見えてしまうのは仕方ないでしょ…でも、それを伝えたかった可能性もあり。
書を捨て街へ出よ。※ただしイケメンに限る…と言いたいところですが、イケメンが負けましたからね。

BL云々な部分には不満はないのですが、あれだけ広範囲に広げた話なのにひどく狭い範囲で解決したのが
個人的には残念というか拍子抜けだったところです。地球、いや宇宙規模の話だったはずなのに。


今期は特に大きなハズレもなく…期待したほど伸びなかった作品はいくつかあったものの、誌面を割いてまで
批判したくなるような作品はひとつもなかったと思います。
寸感の時点では自分に不向きであると紹介しておいた「ID-0」も完走できましたし。

「ID-0」はどこに注視点を置くかで物語の印象やおもしろさがだいぶ変わってくる作品だと思いました。
魂とその器、自分はいったい何者なのか?という部分に注目すると楽しく見れることに中盤で気付いたのです。
それ以外の部分はテレビアニメというフォーマットで発表するのに必要な表面的な要素でしかないというか
オリハルト鉱石やラジーブなど、目に見える派手な存在に邪魔されてしまった感じがします。

あとはマヤかな。対外的な主人公として、ルーキー的な視点としてマヤが必要だったのはわかるんですけど
そのわりにはあんまり動かせてなかったかなぁと…他のキャラを削ってでも見せ場を作るべきだったのでは。
マヤとクレア、カーラとアマンザをそれぞれひとりのキャラにまとめてしまってもよかった気がします。

いや、しかしそれでは貴重なCV金元メガネキャラが失われてしまう。素人が口を出せる部分ではなかった。


「サクラダリセット」と「サクラクエスト」は来期へ持ち越し。正直、難儀な作品が持ち越されたと感じています。
特に前者はよきところで復習の意味も込めて総集編でもやってくれるとありがたいですね。
「Re:CREATORS」も2クールなんですね…真鍳ちゃん登場以降、本作の評価が変動している気がします。

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