2020年10月19日 (月)

2020年 秋アニメ新作寸感

早いもので、いろいろあった2020年も終わりが近付いています。でもまだまだ片付かないこともいっぱいあって
テレビアニメの本数は夏より増えてはいても、制作状況の厳しさまでは回復していないようです。
アフレコを完全リモート化してる作品もあるみたいですしね。環境による音の違いの修正が大変そうだなぁ…。

先に今期の傾向…といっても自分のチョイスの話なんですけど、偏りをあきらかにしておこうかと思いまして。
今期はかわいいよりもカッコいい、女性よりも男性中心の作品が筆頭に挙がっています。ご了承ください。


まず、初回の衝撃が(ある意味で)もっとも大きかった「ヒプノシスマイク」に触れておかねばなりません。

音楽コンテンツ主動という意味で言えばバンドものやアイドルもののカテゴリーにまとめられる作品なのですが
アニメ化されるまでの盛り上がりの規模、それに応えようとするアニメ側の熱量がハンパじゃないんです。
ちょっとおかしいというか、既存のファンすら置いていかれるほどのロケットスタート。
音と色の洪水。デカデカと表示されるリリック。キャラ紹介に終始する回なのに強烈に惹き付けられました。

あとはこの勢いをどこまで引っ張れるか。おそらく話の巧みさよりも勢いが大事なタイプの作品なので。
竜頭蛇尾にならないことを祈りつつ期待して見続けていこうと思います。毎週楽しみな一本。


放送開始前からTwitterのタイムラインで期待の声が多かった「呪術廻戦」。初回を見てその評判にも納得。
いかにも少年マンガっぽいベースをはずさず、それでいて青年より上の層にも受け入れられそうなオトナっぽさ。
病室で看取る日常の死と、呪いを原因とする非日常の死を対比として描いていたのもうまかったなぁと。

「アクダマドライブ」は初回のサイバーパンク風の緻密な背景美術とアクションに驚かされました。
「ダンガンロンパ」のスタッフが携わっているそうで、そう言われてみればなるほど…という描写が随所にあり。
登場人物がすべて役職?役割?で呼ばれていて、名前がないという設定に目新しさを感じました。
欲を言えば表現規制さえなければなぁ…アレがあるとどうしても、積み上げた熱がすっと冷める感じがして。


ここ最近、各シーズンに1~2本はある中韓原作のアニメ。今期は吸血鬼ものの「NOBLESSE」
制作はプロダクションI.G、キャラデザに石井明治、OP曲をHYDEが提供…と「BLOOD+」を連想させる鉄壁の
布陣で送る吸血鬼ものという、なんかもう安心感しかない作品。コメディ要素もあって見やすそうな印象。

I.Gのもう一方、「憂国のモリアーティ」もどことなく吸血鬼ものを匂わせるような空気感がありました。
モリアーティというだけでもはや説明不要。ホームズではなく、若き日のモリアーティをモチーフにした作品で
殺人や推理といった要素もあるにはあるものの、もっと別の部分に重きを置いてる感じですかね?
復讐を願う者にその機会を与え、悲願を成したあとは何事もなかったかのように元の生活に戻っていく。
直接手を下すことはなく、高いところから様子を眺めて楽しんでいる。そんな猟奇的な視点が興味深かった初回。
当時のイギリスにはびこる貧富と身分の描写が、作品全体の深みをより一層増しています。


…ここまで新作をざっと挙げてみて、だいぶ偏ってるな?と思ったので冒頭にあんなことを書いたのでした。
決して意識的に集めたわけではなく、いいなぁと感じた作品がたまたま偏っていたのです。


さてさて…今期の一発目は「ひぐらしのなく頃に」でした。いまさら再アニメ化でもないだろうと思っていたら
正式なタイトルは「ひぐらしのなく頃に 業」で、以前のアニメとは異なるものであることが判明。
その世代の人はサプライズを楽しめたのでよいとして、完全に初見の人が困惑していないかと若干心配です。

見た目は変わっていてもキャストはオリジナルのままっていうのがすごいですよね…旧作から地続きで見れます。


今期の継続枠の筆頭、「魔法科高校の劣等生」待望の新シリーズ「来訪者編」は初回から安心の出来でした。
作画の雰囲気が若干オトナっぽくなるなどの変化はあったものの、「魔法科」らしさは損なわれていません。
個人的には、今期はこれさえ見ておけば他はもういいかな?と思えるくらいの存在で質・内容ともに期待の作品。

正式な続編としては12年ぶり?となる「ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN」は、シリーズのファンが
求める完璧な『続編の初回』を用意してくれました。それほど深いファンでもない自分ですら感激しましたし。
続く第2話までで前後編としてセットで見てほしいですね。涙腺が緩むほど熱い展開でした。
501部隊の面々は当然のこと、アルテアちゃんのお父さんや名もなき整備士にいたるまで大活躍してくれます。

他に継続枠は「ゴールデンカムイ」3期や「ご注文はうさぎですか??? BLOOM」「A3!」の秋&冬編など。
コロナの影響で放送休止した「アイドリッシュセブン」2期と「ギャルと恐竜」が放送を再開しています。


動画工房の新作「魔王城でおやすみ」は、ざっくり言えばドラ○エ風なファンタジーRPGをベースとしたお話で
ところどころにゲーム的なお約束やメタ的表現が盛り込まれている、ゆる~いコメディ作品。
タイトルのとおり、おやすみ前に見るのがちょうどいい感じ…と言いたいところですが放送枠が深いんですよね。
オンタイムで見ようとすると月曜だというのに深夜2時を越えてしまいます。もう少し浅ければなぁ。

しかし、「Re:ゼロ」でレムが絶賛爆睡中だというのに同じ声でノンレム睡眠レム睡眠って…。

動画工房は今期もう一本、「池袋ウエストゲートパーク」も制作しています。意外な感じしますよね?
ドラマ版のイメージがどうしても強い本作。今回のアニメ版のほうが原作の描写に近く、ドラマ版は撮影の際に
オリジナルの解釈が盛り込まれてああなったのだとか。放送から20年経って知った裏側でした。

アニメ版は全体的に清潔感があり、「IWGP」というタイトルから想像するものとはだいぶかけ離れています。
池袋を舞台にした他の作品との比較もあってか、どうにも薄味で地味に感じてしまいます。


「ラブライブ!」シリーズの最新作「虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」は意外に好印象でした。
過去のシリーズの評価されていたであろう部分(キャラデザや楽曲など)をばっさり切り離すことで差別化して
「ラブライブ!」を冠しながらも、違うことをやろうという意気込みが伝わってきます。
初回から執拗なほど百合百合してたのも、狙いをより明確にしている感じで正しい判断だと思いました。

舞台をお台場に移し、あきらかにビッグサイトとわかる建物を校舎とすることで"非現実感"を打ち出してみたり
スクールアイドルを始めるきっかけとして、憧れを明示していたことも評価したいポイントです。
あいかわらず脈絡のないライブシーンだけが気になりますが…捨てられなかった伝統だと思っておけば、まあ。


今期のタイトル長い枠「キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦」は、たぶん…ロミジュリです。
機械の国と魔法の国の対立という設定からもっとシリアスなものを想像していたのですが、ヒロインが雨宮天で
初回後半で早々に化けの皮が剥がれ、「あぁ…これはゆるやかに見ていけるヤツだ」と安堵しました。
どこかで見た感じのキャラクター造型がちょっと気になりますが。黒ずくめの双剣使いって…。


テレビ朝日系ではじまった「体操ザムライ」「いわかける!」は五輪種目を題材にした作品。
言わば五輪特需のマジメなアニメだろうと思っていたのですが、どちらも別の方向にはっちゃけていました。

「体操ザムライ」はどことなく「つり球」を思わせる雰囲気があります。絵柄だったり、キャラの配置だったり。
引退目前のベテラン選手と謎の外国人ニンジャを見てると「ユーリ!!! on ICE」を連想したりもします。
ということは、どちらにころんでもおもしろくなるのでは?と、そのエキセントリックさに期待。
オープニング曲がまた懐かしいチョイスで…アニメ業界にラップやミクスチャーのブームが来ているのかも。

「いわかける!」はオリンピックの新競技に採用されたスポーツクライミングを題材にした異色の作品。
見てて笑っちゃうほどの女体表現の深夜感と、競技の物珍しさが絶妙なバランスで描かれていて楽しかったです。


今期のソシャゲ原作枠は「キングスレイド」「禍つヴァールハイト -ZUERST-」のふたつ。
「キングスレイド」はファンタジーものとしては王道中の王道で、そこが逆に新鮮な感じがします。
「禍つ」は原作の20年前という設定で、「禍つ」のアニメ化として見ると面食らってしまうかもしれません。
原作とは無縁のオリジナルアニメとして見たほうが入りやすそう。初回は制作状況の大変さが伝わってきました。


TBS系の「安達としまむら」「アサルトリリィ」はセットでスーパー百合タイムみたいな感じに。
表面上は接点がなさそうで、それでいて秘密の時間を共有するふたり…という導入は結構よいと思ったのですが
ふたりだけの時間は早々に終了するわ妙にセクシーな描写が多いわで、どこへ向かうのか不安な気も。
また、初回から作画に若干の不安あり。TBSのこの枠は危なっかしい作品が多いのでがんばってほしいですね。

初回で大きな活躍を見せたメガネの子、原作だと端役も端役だとか…出番がないほうがふたりにはよいか。

「アサルトリリィ BOUQUET」は先行するフィギュアが題材の、長年続いたプロジェクトのアニメ化作品。
制作はシャフトですが、ブシロードの影響がかなり強いと思ってよいかと。放送前からCMも多かったですしね。
中身はよくある感じかな。特別新しいところは見つからないものの、戦闘シーンにはがんばりを感じます。
(正直、あのオープニング曲は『アニメのテーマソング』としてはひどいものだと思っています)

以降は、初回の印象が芳しくなかった作品を抜粋して紹介します。あくまで私見ですので、あしからず。

「戦翼のシグルドリーヴァ」の初回1時間放送は見ていて飽きてしまいました…なんか惹かれるものがなくて。
画面のどこを見ても『どこかで見たもの』しかなく、再放送でも見ているかのような新鮮味の薄さが問題。
「ストライクウィッチーズ」と放送時期が重なってしまったのも運が悪かったかな。どうしたって比較されます。

本作に限らず「日本人どんだけ北欧神話が好きなの?」とツッコみたくなりますね。固有名詞の陳腐化がひどい。
少々脱線しますが、イタリア風の街並み(特にヴェネツィア)もアニメで多用されすぎだと思います。

放送開始の3か月以上も前からCMを繰り返し流していた「くまクマ熊ベアー」は、初回を見た限りでは主人公の
服装以外に新しいところが何ひとつない感じで、2話で凡百の『なろう系』に落ち着いてしまったような。
その服装というのも、現実のMMORPGをプレイしているとよく見かける、さほど珍しくない風景なんですよね。
新規性に期待するのは難しいかなぁ…かわいさだけを求めて見るならその需要には応えてくれそう。

自分が知る限りでも最低レベルの放送直前特番を晒した「まえせつ!」は、お笑い芸人を目指す女の子たちの話。
見てて居たたまれなくなるほど寒いネタの数々は『狙いどおりに寒い』のですが、感情が本当に無になります。
キャラクターのかわいさだけで我慢して見れるかどうか。個人的にはかなり厳しいと感じています。


TOKYO MXで放送された「100万の命の上に俺は立っている」の初回は大きな波紋を呼び起こしました。
公式に『ワケあり版』と呼ばれているそれは、原作同様に全編いらすとやの素材で描いたコラボ企画なのですが
これは地上波放送のテレビアニメであり、そういうネタだと知らずに見た人のほうが大多数だったはず。
一話切りを恐れずよくやったな…と。決して褒めてはいないですよ。むしろ貶しているんです。

他の放送局では同日、MXでは後日正式なバージョンが放送されたのですが、ここで問題がもうひとつ。
「本来の作画で見たとしてもこの話はおもしろくならないだろう」と、評価が既に定まってしまっていたこと。
それでもバカ正直に正式版まで見たわけですが(笑)むしろ『ワケあり版』のほうがよかったくらいでしたね…。

たしかに話題にはなったでしょうけど、結果として失ったもののほうが大きいのではないかと。

この『ワケあり版』のせいで、直後の「魔女の旅々」を見てるあいだも言い知れぬ不快感が残っていたのですが
もらい事故みたいなその不快感を差し引いても、ところどころになんか違和感のある作品だなぁと思いまして。
違和感というより価値観のズレというか、話の流れに「んんっ?」と思うところが2話以降もありました。
そういえば主題歌もOP・EDともに違和感を含んでいるし、それがコンセプトとなっている可能性はあるかも。


今期は残りもう1本、ブシロ原作の「D4DJ First Mix」が控えています。30日放送開始なので後日追記する予定。
「くまクマ」ほどではないにせよ、こちらも放送開始前からCMが多すぎて既に評価が傾きつつあります…。

Oculus Quest 2の発売と重なって掲載がやや遅れてしまいましたが、今期はこんなところでひとつ。



新作アニメのレビューを書いていて常々思うのですが、悪意と受け取られないように言葉を選ぶのって難しくて
褒めるにしても貶すにしても、理由を明確化して読み手に納得してもらえるよう努めているつもりです。
ただ、これ以上の長文にはできない(笑)し、そこまで気を使ったところで読んでくれる人は皆無なので…。


[10/30 追記]

予告のとおり「D4DJ First Mix」の感想を。YouTubeでは先行配信されていましたが地上波まで待ちました。

扱う題材のわりにかわいらしい絵柄だなぁとは原作の時点から思っていたのですが、アニメでは主要なキャラと
それ以外のモブや背景美術にあまりにも差がありすぎて、画面の統一感のなさがまず気になりました。
DJという人たちが卓でどんな作業をしているかを初回の流れで自然に説明していたのは好感。
ただ、体感でBPMを合わせられるというだけでフェスに行けるかも?となるのは話が飛躍しすぎではないかと。

現状は可もなく不可もなくといった感じ。バンドでもアイドルでもないあたりの新鮮さはあります。
画面下部に実況ツイートを流すのは試みとしては理解できるものの、ちゃんと見ようと思うとやっぱジャマかな。

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2020年10月 1日 (木)

2020年 夏アニメ総括

今年の夏はなんだか短かった気がしますね。7月中は長雨が続き、9月になったと思ったらすぐに肌寒くなって。
夜はもう窓を開けていると寒く感じるほど。油断すると体調を崩しそうで怖い…と感じるのは歳のせいか。
前置きはこのへんにして、最終回を迎えた夏アニメの感想をあれこれ連ねていこうと思います。


今期のアニメを振り返ってみて「どれがよかったかな?」と考えると、だいたい枕詞のように浮かんでくるのが
「厳密に言うと今期の作品ではない」なんですよね。地上波初放送か、放送時期が変更になったものばかり。

純然たる夏アニメから選ぶとしたら「魔王学院の不適合者」が話題性や内容では首位になると思います。

「魔王学院の不適合者」は分類としては間違いなく俺TUEEEな無双系なんですけど、そこが嫌味になることなく
意外なほど整合性も保たれている、そしてシリアスな場面で笑わせてくることもある痛快な作品でした。
「魔法科高校の劣等生」にどこか通じる部分があると思うんですよね。ハーレム系ではないところも含めて。
本作の場合、芯にあるのはブロマンスだったんです。なのでそういう嗜好のある方々にもウケはよかったのでは。

他に強いて挙げるなら「恋とプロデューサー」かなぁ…後半は恋もプロデューサーもありませんでしたが。
女性向け恋愛SLGが原作と聞いていたのに、フタを開けてみれば異能力バトル中心のSFアクションでしたからね。
たしかにイケメンぞろいではあるけど、わたしちゃんとお話のおかげで男性視聴者にも結構ウケてました。


「厳密に言うと今期ではない」な作品だと、真っ先に浮かんでくるのはやはり「放課後ていぼう日誌」

「放課後ていぼう日誌」はストーリー的には大きな起伏もない、ひたすら釣りを丁寧に描いていく作品でしたが
変化の多いこのご時世においてはむしろそれがよい、それでよいと感じました。
大会とか廃部とか、海外留学とか(?)取ってつけたような試練とはまるで縁のない平穏が続く日常。
豪雨の被害に遭われた原作者、ならびに舞台となった熊本のみなさんに平穏な日常が訪れることを祈りつつ…。

露骨にエロに振った作品よりも妙にエロいセリフや描写が多かった点も評価に加算されているかも(笑)

以前も触れましたが夏に放送されたことが結果として季節にもマッチし、今期の代表というイメージが強いです。
夏といえば「八月のシンデレラナイン」の再放送も忘れてはいけません。2周目でもやはり名作は名作でした。


1クールのパッケージングとしての完成度で評価するなら「A.I.C.O. -Incarnation-」がダントツの出来。
当初から本作への評価は高かったのですが、核心を隠しつつの視点の巧みさ、音楽の良さが際立っていました。
そして最終回までの積み上げ方。最終回へたどり着いたことの高揚感は言い表しづらいものがあります。

SFがニガテな人だと何が起きているのか描写から汲み取りにくかったかもしれません。
またクライマックスは若干ホラーでもあったので、視聴者を選ぶところがないとは言えない…かな?

ほぼ勧善懲悪のハッピーエンドではあるし、興味があるなら確実に見たほうがいい作品です。今期の特筆枠。


地上波初放送組では「無限の住人 -IMMORTAL-」も壮絶におもしろかったですね。大満足。
すべて見終えたあとに2クールという長さを感じない、怒涛の勢いと描写力で駆け抜けていった感じがします。
戦闘シーンのアクションもさることながら、笑いあり涙あり、見ていて錯乱しそうなほど猟奇的な展開もありで
濃密で贅沢な時間をすごせたなぁという実感が残っています。尻尾までぎっしりの傑作。

「HERO MASK」は地上波放送のアニメの常識からは考えられないような、贅沢な尺の使い方をしていたことが
とても印象的で、監督が意図した『見せたい尺』でじっくり楽しむことができて個人的には好感。
ただ、地上波のアニメに慣れ切った人たちには「展開が遅すぎる」というふうに見えてしまったみたいで…。
しかし本作があまり悪く言われないのは、視聴後の満足感が不思議と高いという点にあったんじゃないかと。
贅沢な演出、贅沢な音響。他人にオススメする気はありませんが、今期のなかでは満足度がかなり高めでした。

「HERO MASK」は残り2話が週明けに。「Re:ゼロ」2期は大きな盛り上がりを迎えたまま、しばしおあずけ。


レムが長い眠りについた一方で、身体が腐るほど眠り続けていたキリトさんはようやく目を覚ましました。
そして当初のスケジュールから倍近いロングランになった「とある科学の超電磁砲T」もとうとう終結。

「SAO」は最終回に若干の不満がありました。といってもエピローグの些細な問題なんですけど。
リアルワールドにおけるアリスの肉体が自分には違和感のあるオーバーテクノロジーに見えてしまいました。
アリスほどとまでいかなくても、人間に近いアンドロイドが普及している世界であれば納得して見れたのですが
それまで劇中に登場した人型ロボットがニエモンくらいしかいなかったので、ギャップがひどいんですよね。

あと、アリスはどうやってダンボールに入って配送手続きをしたか問題笑)しかも全裸で。
まさか単独犯とは思えないし、全裸のアリスと緩衝材を詰めて梱包した『共犯者』がいたのではないかと…。
家庭用の電力で充電できるのもわりと謎テクノロジーなんだよなぁ…アリスの謎深まるばかり。

「超電磁砲T」は百合の圧縮構造体なので(?)百合を主食として生きる人たちは確実に見たほうがいいです。
そこを抜きにしても、これまで見てきたとあるシリーズのなかで一番おもしろかったかも。魅力的なキャラ多し。


「デカダンス」は不満こそないものの、予想の範囲を脱することのない展開だったので佳作程度の評価に。
強いて予想外だったところを言えば、ガドルの消滅とともに消えたパイプが本当に消えていたこと。
片手になったデカダンスとナツメの義手とで一対の攻撃になるような演出があると予想(期待?)してましたが
特に利用されなかったのも意外といえば意外でしたね。そういう意図をもたせたデザインだと思ってました。

「フルーツバスケット」は3期の予定があるのでしょうか。なかなか衝撃的なタイミングで終わりましたが。
慊人さんの設定をすっかり忘れていて、これは旧アニメ版からのキャスト変更にも納得だな…と思ったり(笑)


終わり良ければ…などと言いますが、その逆で「天晴爛漫!」は最終回で台無しになった感があります。
ギルが話の中心になったあたりからイヤな予感はしてたんですけど、ギルにいろいろと背負わせすぎたと思うし
説明しがたいパワーで蹂躙してからあっさり捕縛されるまでの落差は納得しがたいものがありました。
キャラ改変とも言えるその変化は天晴や小雨にも伝染し、ラストは見るに堪えずほとんど覚えていません…。

客車にダイナマイトを満載した列車も、機関車との連結をはずせばあっさり解決したんじゃないかと。
あの場にいる機械に詳しい誰もがその提案をしなかったことにものすごい違和感が。知性の一斉低下ですかね?

最終回を除けばそこそこ好感触だったんです。良い意味でベタをはずさない感じが見てておもしろかったので。

天晴号が船のカタチを維持し続けていたことの意味って、終盤で橋を渡すためだけだったのでしょうか。
それだとあんまりおもしろくないというか…どう考えても曲がれないであろう、あのトップヘヴィなバランスを
あえて残し続ける意味や合理性に欠けるんじゃないかと見てて思いました。資金が潤沢なら違ってたかな?


春に2話まで放送して休止となり、夏からふたたび仕切り直しとなった「富豪刑事 Balance: UNLIMITED」
2話まで見た時点でも微妙だったのが、そこからさらに評価を下げる結果となってしまいました。

金銭感覚のズレた富豪と常識的な刑事のあいだに生じるギャップを描く作品だと個人的には思っていたのですが
本作ではむしろ刑事のほうが…というより警察組織全体が非常識で、バランスが壊れちゃってたんですよね。
その崩壊がはじまったのが放送再開直後の第3話で。2話まではまだマシだったと言えます。
富豪も富豪で、各話ラストの損害賠償額くらいしか富豪らしい金銭感覚を見せられる部分が残りませんでした。

この手法、つまり被害額を提示するだけでどんなアクション映画でも「富豪刑事」として成立するんですよね。
輸送船沈没とか橋梁爆破とか、お金を払うだけでは済まされない事案も多々ありましたが…。

後半はひたすら身内のゴタゴタが続き、「富豪刑事」というタイトルでやるような話でもなかったかなぁと。
数少ない感心できた部分は、スマホアプリの懸賞を利用して逃亡犯を探すところくらい。
あとはもうトンデモSFに彩られたバディものアクションでしかなく、期待はずれだったと言わざるをえません。


「THE GOD OF HIGH SCHOOL」のあの支離滅裂っぷりはなんだったんでしょう…毎週ぽかーんと見てました。
一説によると、韓国のマンガは打ち切り防止のために衝撃的な展開が頻繁に用いられるのだとか。
たしかに衝撃的ではあったんですけど、脈絡のかけらもない超絶展開ではおもしろさも何もありません。
随所に日本の有名作品からの"影響"が見え「ああいうのがやりたかったんだろうな」というのは理解できました。

戦闘シーンの動画は特筆すべきもので、それがかえって浮いて見えてしまうという悲しさもあり。
総合芸術である以上、動くだけのアニメではやはりダメなんだな…と、反面教師的な作品として語れそうです。


今期のワーストは「GIBIATE the Animation」で揺るぎませんが、あれはあれで笑えるところなどもあったので
こういう場合は次点、つまりブービー賞にあたる作品が実質のワーストと言えるかもしれません。
「GOH」もイイ線いってましたが、今期のブービー賞は「Lapis Re: LiGHTs」に譲りたいと思います。

作画や3Dモデルの完成度は高かったものの、話はないに等しい。それでいいタイプのアニメとも言えますけど。
よくも悪くも「ラブライブ!」の亜種というか。成功例の模倣という意味では正しい判断ではあります。

個人的に「Lapis Re:LiGHTs」で一番気に入らなかったのは『魔物』の存在です。
エルフとかオークとか、誰もが知ってて当たり前みたいに出すファンタジーは大幅な減点対象なんです。
そういうものがいて当然の世界として、なんの説明もすることなく脅威として描いたことの"雑さ"が許せなくて
特に最終回での印象が非常に悪かったんですよね。天災とかにしたほうがまだマシだったんじゃないかと。

終盤で強敵に天使の羽根を生やした「GOH」も心証はかなり悪かったのですが、『魔物』ほどではなく。

「GIBIATE」は記憶に残るアニメになりましたね…ある意味で。忘れてはならない教訓として。
放送直前特番やインタビューの時点で怪しさは爆発していたのですが、過去10年で見ても突出した作品でした。
実写化界隈でよく話題に出る「デビルマン」のような、アニメ史に残る重大な過ちとして刻まれました。


さて…夏アニメはこんなところで。秋からまた本数が増えるみたいで。今期は数的にちょうどよかったなぁ。
これから2週間くらいまた忙しくなります。お気に入りの一本が見つかることを祈りつつ。



同じような部活ものなのに「ハナヤマタ」はなんで最後まで気持ちよく見れたのだろう?と考えていたのですが
フィクションで許容できる『嘘』の限度をきちんとわきまえて作られていたからかもしれません。
中学生の女の子たちが部活でできる範囲のこと、時間的な辻褄や整合性を描写によって整えていたんですよね。
それができているのとできていないのとでは印象がまったく違うというのを示す好例だったと思うのです。


正確には今期の作品ではないのですが(またか)今期最終回を迎えたので「文豪とアルケミスト」の話を少し。

ソシャゲ原作のアニメ化作品はこれまで結構な数を見ており、その中ではかなり上のほうに来る作品でした。
特に、おそらくアニオリであろうと思われる部分。このアニメならではの解釈が特筆すべきもので。
文学を含めた『創作』というものが人に与える影響、その良し悪しを1クール通じて描き続けていました。
文学が心の支えとなっている人。文学に触れなければ死ぬこともなかった人を、文学を消して生かそうとする人。
作り物であることを知りながら、それでも美しいと感じる心の大事さを尊ぶ人。
小説やアニメ、ゲームを通じて「文アル」を見ている人たちに向けたメッセージがとにかく濃かったんですね。

本作を「イケメンだらけの女性向けアニメ」と一蹴してしまうのはあまりにも惜しい。
できるだけ多くの人に本作に触れてもらい、込められたメッセージに触れてほしいと思いました。
「キャラがよくわからない」とか「題材となってる文豪や著作がわからない」とかは気にしなくていいです。
全部わかってる人のほうがおそらく少ないので。アニメが好きなら資格としてはじゅうぶんでしょう。

音楽もよかったなぁ。OP・EDは当然のこと、共通のテーマが繰り返される劇伴もすこぶる良い。
「ここであのメロディが聴きたい!」と思うタイミングできちんと流れてくれる演出の気持ちよさもありました。

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2020年8月13日 (木)

2020年 夏アニメ 気になる主題歌10選

長雨が去り、関東地方も梅雨明け宣言。ようやく夏らしい夏の日を送れています。
夏生まれなのに大の夏嫌いな自分ですが、夏の到来をこれほどうれしく思った年は過去になかったと思います。
勢いよく鳴くセミの声にも頬が緩むほど今年の夏はありがたい。青い空、白い雲、そして熱い風。
さらにほしいのはやはり金属バットの音ですかね。いまはとりあえず「ハチナイ」の再放送で我慢します。

 ※掲載が若干遅れたせいで、冒頭の記述も少々時期はずれになってしまいました…。

というわけで恒例のアニソンチョイスをいってみましょうか。並びは水曜からの曜日順となっています。


・「恋とプロデューサー」OP 『鈍色の夜明け』
三浦祐太朗さんご結婚おめでとうございます。ご祝儀でもないですけど、今期1番目のチョイスとなりました。
自身2曲目のアニメ主題歌ということで、今後の発展、ならびにご多幸をお祈りしております。
…曲についてなんも語ってませんけど(笑)三浦祐太朗が主題歌を歌ってるというだけで注目しちゃうんですよ。

「恋プロ」が挙がったのでついでに話しますが、今期の水曜は「Re:ゼロ」「恋プロ」「デカダンス」の3作品で
鈴木このみが主題歌を担当しているという奇妙な事態になっており、巡り合わせの不運さすら感じます。
1曲ずつならなんとも思わないのに、放送の合間のCMまで含むと結構なしつこさで聞かされることになってしまい
結果として視聴体験が悪くなるというか、印象の悪化につながっているところが少なからずある気がします。

曲はいいんですよ…特に「恋プロ」のEDは中島卓偉の楽曲提供で、セルフカバーでも聴いてみたいですね。


・「ノーガンズライフ」OP 『Chaos Drifters』
ボーカルにMAN WITH A MISSIONのJean-Ken Johnnyを器用した澤野弘之プロジェクトのコラボ曲。
この曲のおもしろいところはサビの抑揚のなさで、これでも成立するんだなぁという発見を与えてくれました。

・「宇崎ちゃんは遊びたい!」OP 『なだめスかし Negotiation』
この曲を聞いて真っ先に連想したのが「もってけセーラーふく」で、あのエポックメイキングから13年も経って
いるということに本稿執筆中に気付きました。13年…マジか。干支が一周してるじゃねーの。
サビ後半でベースラインが変わってからの加速していく感じなんかも聞いてて気持ちよさがあります。

・「とある科学の超電磁砲T」OP 『dual existence』
fripSideの楽曲にはぶっちゃけかなり食傷気味なところがありましたが、本作はそういう意味では会心の出来で
アニメの主題歌としてこれまで採用されてきた曲のなかでは異色と言っていいほど新しさを感じさせます。

・「ド級編隊エグゼロス」OP 『Wake Up H×ERO feat.炎城烈人(CV:松岡禎丞)』
・「ピーターグリムと賢者の時間」ED 『ヨリドコロ』
今期の二大『アーティストに謝罪が必要なアニメ主題歌』として挙げさせてもらいました(笑)
いや…でも本人たちもどんなアニメの主題歌になるか理解したうえで、ノリノリで応援してる感じがしますね。
曲としてはまったく悪くないんですが、絵がつくとなんかもう申し訳なさがひどい。土下座したい。

この2曲の代わりに入れるとしたら「天晴爛漫!」と「炎炎ノ消防隊」2期のOPにすると思います。


・「SAOアリシゼーションWoU」OP 『ANIMA』
イントロからAメロ周辺のシンセの音が好き、という理由でのチョイス。そんな理由で選んでも許されるのだよ。
こちらは毛蟹さんの提供曲。近年アニソン周辺で「名前が気になる人」の一角であります。
ちなみにもうひとりはヒゲドライバーさんですね(笑)最近ご結婚されたそうで、おめでとうございます。

・「A.I.C.O.」ED 『未知の彼方』
本作の場合は主題歌単品よりも、本編の劇伴にいたるまで岩代太郎が一貫して手掛けているというのがポイント。
一般的なテレビアニメではほとんど見られないことをやっている、耳でも楽しみたい作品なんです。
このED曲につけられている延々と背中しか見えない絵もまた視聴者に強い印象を与えます。

・「放課後ていぼう日誌」OP
この曲はなんか、全部が気持ちいいんですよね。展開にしても演奏にしても、4人の歌声も含めて気持ちいい。
ジャズの匂いがするED曲も捨てがたいのですが、OP曲が良すぎたので泣く泣く選抜からはずすことにしました。
このアニメが、そしてこの曲が夏に流れることになったのは怪我の功名と言えるかもしれません。
今回挙げた10曲のなかで唯一、夏という季節を感じさせる曲でもあります。

・「THE GOD OF HIGH SCHOOL」OP 『Contradiction(feat. Tyler Carter)』
いわゆるEDM系の特徴で、サビに当たる部分をシンセの演奏が占めているのがアニメ主題歌としては珍しそう。
歌詞によるメッセージ性やテーマの明示よりも、アニメ本編への導入として本作の場合は向いているのかも。
しかし、本編終了後のあのCMのせいでED曲のほうが印象に残ってしまう視聴者は多そう(笑)


今期気になったのはこんなとこですかね。敬称の有無には特に意味はありません。話の流れというヤツで。

ここからは余談。アニメの主題歌って多くの場合は1分30秒くらいのテレビサイズに再編集しているものですが
アウトロがフェードアウトで処理されている、キリの悪いものがときどきあって悪い意味で気になります。
今期で言うと「炎炎ノ消防隊」がそれに当たります。なんとかならないものでしょうか。

言い方はアレですけど、雑に処理されてる印象になっちゃうんですよね。
どういう判断でそうなったかは我々には知る由もなく、ただアニメとアーティストへの印象が悪くなってしまう。
なので、やらないよりはやっておいたほうがいいと思います。些細なことのように思えて意外と重要というか。
アニメサイズって作るの大変なのかな。そのへんの話ってそういえば聞いたことがなかった…。



新しいものは「新しい」というだけで無条件におもしろい。いつしか自分はそう考えるようになりました。

これは、新しいものは「新しい」というだけで無条件につまらないと言う『上の世代』への反抗でもあります。
「古い」というだけで伝統あるものとし、「新しい」というだけで勝手に不機嫌になる人までいる。
そういう『上の世代』を見てきたことで、結果として『上の世代』を尊敬できない人格になってしまいました。
尊敬はむしろ『下の世代』に向かうことが多い。若い人たちはすごいです。「新しい」しかない。

ただ、本当に「新しい」ものでないとおもしろいとは言えません。
斬新な発想としてお出しされたものが「古い」の寄せ集めでできていたとしたら、感心はしないでしょう。
ひたすらに「新しい」ものが見たい。自分自身を「古い」と痛感させるほどショッキングな「新しい」ものが。

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2020年7月18日 (土)

2020年 夏アニメ新作寸感

「止まない雨はない」などという月並みな表現がありますが、いつになったら止むんでしょうね…この雨。
コロナに追い打ちをかけるように降り続く雨のせいで、世の中の冷え込みが一層増しています。

本当に、娯楽でもないとやってられません。というわけでテレビアニメを見ていきましょう。


今期はまず、新作の本数がだいぶ少ないという特徴が挙げられます。もちろんコロナの影響ですが。
完全新作と言えるものが20本弱。このなかには春から夏へと放送開始時期をズラした作品がいくつか含まれます。
そこに春期に放送を中断した作品と、地上波初放送の既成作品が計10本くらい加わる感じ。
このご時世でこれだけ放送できてるだけでもすごいと言えますが、異例であるのは間違いありません。

曜日によっては新作が1本しかない日もあったりします。再放送枠が多いので実感しにくいですが、
でも、ぶっちゃけ過ごしやすい印象もあるんですよね。ゆとりがあって、選択の自由度が増してる感じがして。
再放送による再評価も進みそうな気がしています。「ハナヤマタ」とか楽しみにしていましたし。


今期の新作で筆頭を挙げるのはちょっと難しいですね…全体的に手応えが弱めで決めかねます。

初回を一巡して比較的印象がよかったのは「恋とプロデューサー」と「魔法学院の不適合者」あたり。
次点として、Netflix独占配信作品で今期地上波初放送となる「HERO MASK」と「A.I.C.O.」が続く感じ。

「恋とプロデューサー ~EVOL×LOVE~」は中国発のスマホ向け恋愛シミュレーションが原作となるアニメ。
タイトルから芸能界が舞台の作品であるとは想像できたのですが、超能力とかが絡んでくる部分もあるみたいで
単なる女性向けの作品とは捉えないほうがよさそうな気がしています。
制作はMAPPA。驚くほど高精細かつ均整のとれた絵で、作画の面でも今期の作品群では上位に来ています。

「魔法学院の不適合者」は我ながら意外なチョイスですが、この手の作品としてはかなりの好印象でした。
強大な力をもつ魔王が平和的かつ良識があり、鼻につくところがないのも一因だと思います。
ムダなお色気も極力排されていますし、設定のわりには落ち着いて見れる作品というふうに感じました。


近年ひとつのスタイルとなっている、独占配信からの地上波初放送という作品が目立つのも今期の特徴かも。
コロナの影響で空き地となった放送枠を埋める目的もあるのでしょうか。

「HERO MASK」は海外ドラマのテイストを盛り込んだオトナ向けの香りが漂うアクションサスペンス。
キャスティングも外画吹き替えをかなり意識した感じで、外ドラあるあるな雰囲気にニヤニヤできる人向けか。
「A.I.C.O. -Incarnation-」は「翠星のガルガンティア」の村田和也監督によるSFモノ。
制作はボンズで、今期の作品群においては画面から発せられる圧倒的なパワーで随一という状態にあります。

あえて見せなくてもいいのに、自然に下着を描写していることがちょっとだけ気になりました。
そういうの必要ない作品というか、見えることで冷めてしまう人もいるのではないかと思ってしまいます。

揺れるだの下着だのという話が出たのでこのタイミングで触れますけど、今期はエロアニメが妙に豊富です(笑)
タイトルからしてひどい「ド級編隊エグゼロス」「ピーター・グリルと賢者の時間」はわかりやすい例。
TBSの問題枠ではじまった「彼女、お借りします」、医療行為なので問題ない「モンスター娘のお医者さん」
「宇崎ちゃん」も含めると、今期の金曜はプレミアムフライデーって感じですね(誤用)

このなかであえて選出するなら「宇崎ちゃんは遊びたい!」というのが当方のスタンスとなります。
想像していたよりもウザくなかったのが意外。思いやりが発端であることが先に明示されていたせいかも?
SUGOI DEKAIあの部分がひたすら揺れ動く点を除けば、普通にラブコメとして見ていけそうな予感。


今期Twitterのタイムラインが一番盛り上がるのは「うまよん」です(笑)5分アニメなんだけどなぁ。

「ウマ娘」でファンになった人たちにしてみれば待望の新作なわけで、注目される理由も理解できます。
あと、実際かわいいですよね…デフォルメされたキャラクターたちが画面に映るだけで多幸感を味わえますから。
「ガルパ☆ピコ」とならんで、短時間でトリップできる現代人向けのサプリと言えそう。

「ガルパ☆ピコ 大盛り」はYouTubeで9週分ほど先行配信していたものを地上波初放送という形式。週2回放送。
先行放送を継続しているYouTubeの最新分も入れると週3で見れます。録画したうえで実際に週3で見ています。


継続枠としては「Re:ゼロから始める異世界生活」2期と「SAO アリシゼーション」が二強という状態でしょう。
「ノー・ガンズ・ライフ」の分割2期も開始時期をズラしてようやく放送開始。
今期から改めて仕切り直しとなる「放課後ていぼう日誌」、「文豪とアルケミスト」にも期待しています。
「天晴爛漫!」と「富豪刑事」は休止前もそれほど好感触とは言えなかったので、再開後も様子見が続くでしょう。
あとは「炎炎ノ消防隊」2期あたり。1期から制作陣が微妙に入れ替わっているのが現状気掛かりではありますが。

前期から引き続き放送なのは「無限の住人」と「フルーツバスケット」、そして「オリンピア・キュクロス」。
「フルバ」の新OP・EDは必見です。作品を知らない人でもとりあえずOP・EDだけ見てほしい。
9月末まで放送期間を延長した「とある科学の超電磁砲T」は再開待ち。おもしろくなってきただけにつらい。


以下は、現状ちょっと判断を保留している状態の作品。印象がよくなかった作品ではないので誤解なきよう。

「GREAT PRETENDER」は初回ではなんとも言えないなぁ…信頼のWIT STUDIOではあるけども。
たぶん『好きになれそうな人物がまだ見当たらない』というのが上のほうに来なかった理由であると思います。
今後の展開次第では上のほうに来る可能性は全然あるし、どうせ見るならそうなってほしいものです。

「Lapis Re:LiGHTs」はジャンルが過積載で、どこに向かってるのかわからない印象。絵はキレイなんですが。
いろいろやりたいのはわかるんですけど、どうにも散漫で食い合わせが悪そうな感じしかしません。
メインであろう学園モノな部分にだけ目を向けていれば落ち着きそう。しかし、そうすると没個性なんですよね。
都市デザインがおもしろく、見ているとなんとなく構造が伝わってくるよう描かれていたことが好感。

「デカダンス」は画面から伝わるインパクトだけは間違いないものです。好きな人は好きなはず。
初回のラストから第2話で明かされる世界の真実に驚かされた人も多いのではないかと。
しかし全体的に使い古された印象が否めず、前期の「Listeners」ほどではないにせよ不安を感じてしまいます。


今期一番の問題作は「GIBIATE the Animation」でしょうね。なんかもう、危険な匂いしかしない…。
キャラクター原案にあの天野喜孝、音楽に古代祐三、SUGIZOに大黒摩季と錚々たる名前がならんでおりまして
さまざまなアクシデントを乗り越えて7月の放送開始を『敢行』した、志の高い作品と言えます。
その志は認めますが、やはり志の高さだけでは良い作品は放送できないな…と、改めて思わされる初回でした。

20年前にU局で放送されていた深夜アニメ、あるいはもっと昔のカルトなOVAみたいな雰囲気といいますか。
世界中のアニメファンがこれをどう見るか気になりますね。日本製アニメの死と感じるかも。

本作の企画・原作・製作総指揮・作詞にいたるまで一手に担当している、脚本家の青木良なる人物の経歴ですが
2013年のインタビューに詳しく書かれていました。なるほど、どうりであちこちにコネがあるわけだ。
とりわけ日テレ界隈には太いつながりがあるみたいで、直近だと「エンドライド」に関わっていたようです。


今期はこんなとこですかね。最後発となった「恋とプロデューサー」は思わぬ収穫でした。
一週間で一番楽しみにしているのは「ガルパ☆ピコ 大盛り」の先行放送ですが、他人にオススメはしません。
「BanG Dream!」本編は好きじゃないのにスピンオフだけ好きってのも変な話なんです…。
あとは「ハナヤマタ」かなぁ。本放送時に未チェックだったので、今回が初見ということもあって楽しみです。

BSで再放送中の「91Days」や「アサシンズプライド」も放送開始に気付いていたら見てたかもなぁ。惜しい。
最近ちょっといろいろ忙しくて、普段なら見落とさない情報も見落としがちです。



最近はポリコレだのなんだので、表現や名称の訂正を求められるなんて話題をしばしば見受けます。
一番最近だと『クソゲー』というワードをゲームメディアが使うことの是非というのが議論になっていました。

どうしようもないクソゲーというのはまああるもんですからね…言いたくなるキモチもわかります。
ただ、立場や影響力を考慮するとゲームメディアが使ってよいものか?という疑問が浮かぶのは当然のこと。
強力な発信者であるメディアがクソゲーと言い放つことで、レッテルとして定着・浸透してしまう。
そうなると、クソゲーと聞いてあとからやってきた人たちが、クソゲーという評価ありきで作品を見てしまう。
ようするにプレイヤー自身の体験からくる評価ではなくなってしまうんですよ。

プレイヤーが個々に「これはクソゲーだ!」と評価するぶんにはまったく問題ないんです。
体験がともなわない評価をメディアが植え付けてしまう危険性。使いやすいワードに置き換えてしまう危険性。
そういった被害は可能な限り避けるべきであると実体験から申し上げたいのです。

ちなみに当ブログではゲームを評価する際に『クソゲー』というワードを使ったことは…一度だけあります!
アレは今回のケースとは逆ですね。良ゲーという評価で固まっていた作品だったので、一石を投じたまでです。

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2020年6月30日 (火)

2020年 春アニメ総括

いまだかつてない春アニメの期間が終わりを迎えようとしています。
今期はどう総括したらいいんでしょうね…終わってない作品が多すぎて、どうもスッキリしないというか。
いつ再開するとも知れない作品群がすべて終わるのを待ってから書くわけにもいかないし、とりあえず今期中に
最終回まで見終えた作品の雑感という感じでまとめていこうかと。それなりに数はありますから。


個人的にもっとも手応えを感じられたのは「かくしごと」。最初から最後まで先頭をキープしていました。

コメディとシリアスのバランス、毎回の完成度、作画や音楽、1クールというパッケージングでのまとまりなど
あらゆる部分で非の打ちどころのない作品だったと思います。久米田ファンとしても大満足。
この厳しいご時世に放送休止を挿むことなく完走したことも含め、大いに評価したい内容でした。

涙腺に来た作品が今期いくつかあって、「かくしごと」はそのうちのひとつでもあります。
他は「啄木鳥探偵處」と「文豪とアルケミスト」、あと「はめふら」もちょっとだけ踏み込んでいたかな?


「啄木鳥探偵處」は見る人によって評価が大きく分かれる作品だと思いますが、自分は好きです。
感傷的で、詩的で、優美でもあり。啄木はクズだけど(笑)その不完全さも含めてのドラマだと思うので。
最終回を過ぎて、吉井さんの『ゴンドラの唄』の詩がより染み入るものとなりました。

「文豪とアルケミスト」は残念ながら放送が止まってしまいましたが、途中まででもかなりの好感触でしたね。
特に、世間でヨジハルと呼ばれる一大ムーブメントを起こした(笑)4・5話は特筆すべきもの。
テレビアニメというのは原作ファン以外の人にも広く向けられた媒体であり、「文アル」が伝えようとしている
テーマや使命というものを、アニオリという大胆な手段をもって描いたのは英断であったと思います。

先述の「はめふら」こと「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」は純粋に楽しくて
2期制作の報に小躍りするほど。転生というありふれた要素に重みをのせた傑作でもありました。


個人的には予想外の手応えとなったのが「神之塔 -Tower of God-」。第一印象からは考えられない変化。
どこまでも少年漫画的で、だけど日本からは生まれない異文化感があって。安定感と新鮮さが同居してる感じ。
今期「本好きの下克上」とならんで、「えっ!ここで終わるの?」と続きを期待してしまう作品でした。
「本好き」は原作のストックだけならじゅうぶんあるのですが…どうなるんでしょうね?
その堅実かつ地味さゆえに爆発的に人気が出たり売れたりするタイプの作品ではないだろうし…難しそうかな?

「球詠」も、雰囲気的には決勝戦みたいでしたがまだ予選の段階なんですよね。続きが全然あるはず。
スポーツものはルールに沿って丁寧に描かれていると、それだけで見応えのあるものになると改めて感じました。
原作と絵柄こそ違うものの、一定のかわいさやお色気はキープされていたと思います。

予選といえば「ケンガンアシュラ」もまだトーナメントの途中で、続きが気になっています。
毎週手に汗握る展開でとても見応えがありました。戦いの周りで変化していく人間関係もまた見どころでしたね。


「プリンセスコネクト Re:Dive」は終始リッチなアニメだったなぁ…でも、それだけに留まりません。
弾けるようなコメディの奥に人と人とのつながりから生まれる暖かみがあり、幸せな気持ちになれる作品でした。
ソシャゲ発のアニメとしてはかなり上位のほうに来る内容だったのではないでしょうか。

「アルテ」はまずまず。「社長、バトルの時間です!」はまあ…わりと好きなほうだった(笑)肩凝らなくて。

「A3 SEASON SPRING & SUMMER」は一時はどうなることかと思いましたが、夏の終わりは悪くなかったです。
音楽にしろ演劇にしろ、やはりステージ上の緊張や感情の変化がきちんと描かれている作品が好きです。
ただの劇中劇として描かれていたら、本作を気分よく見終えることはできなかったでしょう。

最終回に大きな山場をもってきた「波よ聞いてくれ」はこの時代におけるラジオの存在意義を感じさせるもので
震災以降の、緊急事態のいまだからこそ伝わるものを発信できていたと思います。

「邪神ちゃんドロップキック」は今期も自由だった…期待されるものを間違いなくお出ししてきた感じ。


最終回まで見終えたうえで、なお芳しくないと感じた作品については今期は免除ということで…。
スケジュールどおりにやり切っただけ偉いと。でもまあ、まったく触れないのもアレなので本当に少しだけ。

「グレイプニル」は急に終わってしまった感じで、1クールとしてのまとまりに欠けたのがやや不満。
コイン集めの途中で山を下りるとは思わなかったしな…それから過去編に行ったり、本筋から離れた印象もあり。
そもそもコイン集めはそんなに重要ではないのかも。本作の魅力はそこではないと感じましたし。
原作の貯蓄があまり多くないらしいので、あの続きをアニメという形式ですぐに見るのは難しいかもしれません。

「八男って、それはないでしょう!」は妙なアニオリが多く、それで改善された部分も少ないという謎の作品に。
全体的に淡々としていて抑揚がなく、魅せ場になりそうな戦闘シーンは避ける(笑)省エネな作風でした。
良い回もあるにはあったのですが、全体の印象が覆るほどではなく『その回だけ変に良かった』という状態に。

まだ終わっていませんが、「アルゴナビス」はやっぱりブシロのアニメなんだなぁという印象。
もし自分が脚本家だったら良識がジャマをして絶対あんな脚本書けません。それを堂々とやってのけるすごさ。


コロナがおよぼした影響は春に留まりません。夏は新作の本数はだいぶ少ないと聞いています。
現時点で番組表で確認できる範囲でも再放送で埋まっている枠が目立ちます。それと春に終われなかった作品。
全部チェックする都合から言えばラクではあるんですが、決して明るい話ではないので…。

都内の感染者数がふたたび増加傾向にあります。これまでとは違う夏の過ごし方を考えていきましょう。



珍しく総括が短い…いや、作品数の少なさが影響しているのは間違いないのですが、諸事情ありましてね。
いくつかの記事が同時進行していることに加え、「啄木鳥探偵處」と「プリコネ」の最終回が昨日だったもので
いろんな余裕のなさが文量に表れてしまったのではないかと。のちのち追記はあるかも?

[7/4 追記]
自分は「ガルパ☆ピコ」という作品が好きで、とうとうBlu-rayで全巻そろえるに至りました。
おそらく関連作品のなかでもっとも異端である「ガルパ☆ピコ」が、自分の価値観にはもっとも馴染むんですよ。
いや、唯一と言うべきか。「ガルパ☆ピコ」のファンではあるけど「BanG Dream!」のファンではないんです。
あえてこんな宣言をするのは、やはり「アルゴナビス」にも同様の違和感を覚えたから。

まるで異教の街を歩いている気分というか。何をして喜び、何をして悲しむか。そういう次元から違うみたいな。
最終回の最後まで見終えて、この溝はどうにも埋めがたいものだな…と静かに感じました。

楽しめるものが多いほうが人生って幸せだろうに。こういうときってとてつもない敗北感に苛まれますね…。

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2020年5月20日 (水)

2020年 春アニメ 気になる主題歌10選

今期は放送休止が相次いだ影響で、『気になる』というより『聞く機会が多かった』選曲になった感じがします。
主題歌を覚えてない作品が多いんですよ…2話しか放送してない「富豪刑事」なんてまったく思い出せません。
放送が継続されている作品の主題歌がどうしたって印象に残ります。公平性は著しく欠けてますね。

放送休止で別のアニメに差し替えられてるのに、主題歌のCMだけ流れ続けているという悲しいパターンもあるし
せめて楽曲の売上だけでも平時どおりであればと願って止みません。


・「神之塔 -Tower of God-」エンディングテーマ 『SLUMP』
韓国発のボーイズグループ、Stray Kidsの日本向け1stシングル。歌詞も日本語バージョンとなっています。
OPの『TOP』も耳に残る印象的なものですが、個人的にはこちらを推しておきたいと思いまして。

・「八男って、それはないでしょう!」エンディングテーマ 『月明かりのMonologue』
あの新居昭乃とAKINO from bless4、つまりダブルアキノという誰も予想しなかったコラボレーション。
こんな豪華な組み合わせをこんな…こんなアニメの主題歌に使うのもったいなくない?って思ってしまいます。
OPのコラボもかなり話題になっていますが、本編から浮いてる印象は否めず。

・「球詠」オープニングテーマ 『Never Let You Go!』
Key世代にはおなじみ、野球好きとしても知られる麻枝准が提供。わかってる人が招致した感ありますね。
20年前の再現を思わせるキャラデザもひょっとしたら狙いがあってのことなのかも…?
サビのメロディの複雑さが当初は気になったものの、そこが絶対に忘れられないアクセントにもなっています。


・「かくしごと」オープニングテーマ 『ちいさな日々』
EDの大滝詠一のインパクトの強さに隠れがちですが、flumpoolがアニメのタイアップというのも負けず劣らず
大きなニュースだと思うんですよね。本編のエモーショナルな部分をきっちりすくった曲となっています。
OPの絵がこれまたバツグンに合っていて、冒頭10秒だけでちょっと涙腺に来るものがあります。

EDの大滝詠一についても少し。『君は天然色』は作詞の松本隆の視点がこの場合は大事だと思いまして。
この曲を作詞する直前、氏の妹さんが亡くなられていたという痛ましい逸話があります。
喪失によるモノクロの風景と、色をつける天然色の少女。この関係が本編にぴったり合う気がするんですよね。
当初はこちらも10選に入れていたのですが、日本の音楽史においても特別な曲なのではずすことにしました。


・「アルゴナビス from BanG Dream!」オープニングテーマ 『星がはじまる』
UNISON SQUARE GARDENの田淵智也が提供した曲って、聞けばすぐi「これ田淵だ!」とわかりますよね?
この曲もそのひとつで、彼らが演奏して歌ったほうがしっくりきそうという点でも共通しています。
楽曲からにじみ出る本人のクセや主張が強すぎるのかな…オーイシマサヨシの曲にも同じことが言えますが。

・「かぐや様は告らせたい?」エンディングテーマ 『風に吹かれて』
前期でドラマ版「ゆるキャン△」で志摩リンを演じていた福原遥がアニメソングを歌ってる、という時系列的な
おもしろさがあって気になっていたのですが、アニメのタイアップ自体は初めてではないそうで。
歌手として活動していることすら知らなかった…そんなわけで、小さな驚きがいくつか重なったのでした。

・「乙女ゲームの破滅フラグ(以下略)」オープニングテーマ 『乙女のルートはひとつじゃない!』
これに関しては曲ではなくMVのインパクトが強すぎるんですよね。悪夢のようなMVと言っても過言ではない。
地上波で流すとブロックノイズの嵐になるし…作った人の頭の中がどうなってるのか覗いてみたい。

 ※正式なタイトルは「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」です。


・「社長、バトルの時間です!」オープニングテーマ 『Hurry Love』
和氣あず未の2ndシングル。曲としてはどうかな?と思うところもあるんですけど、とにかく記憶に残りやすく
それにMVがかわいいので(笑)アイドルソングの一種として個人的には気に入ってます。
オケの音がくぐもった感じに聞こえるのはドラムのせいなのでしょうか。ギターの鳴りは気持ちいいのに。

・「プリンセスコネクト Re:Dive」オープニングテーマ 『Lost Princess』
原作ゲームの主題歌としてテレビCMで流れてたときからずっと気になってる曲。まさに田中公平という感じ。
全編に鳴り響くブラスの気持ちよさにアニメ主題歌としての圧倒的な強さを感じます。
田中公平が手掛けたアニメソングで育ってきた世代としてははずせないんですよ。細胞レベルの共鳴みたいな。

・「啄木鳥探偵處」オープニングテーマ 『本日モ誠ニ晴天也』
古川慎が歌う人であると認識できたのは「ワンパンマン」のEDでしたが、いまだに歌うイメージがないというか
自分のなかでしっくりこない感じがするんですよね…それがようやく定着しそうな一曲。
ジャズらしいアレンジやシンコペーションが気持ちよく、かつ記憶に残りやすい良い主題歌だと思います。


中間報告みたいな感じで今期のアニメの感想を少し。文量的には少しじゃないけど。

自分でも意外なくらい「文豪とアルケミスト」と「啄木鳥探偵處」が上位に来ています。
文芸面の出来とその見せ方が個人的にツボなんでしょうね。そして「かくしごと」もいまのところ期待どおり。

「神之塔」は見続けていて、おもしろさというか支持される理由みたいなものがだんだんわかってきました。
少年誌に載っていたら読み飛ばすことのないであろう、ある種の安心感とでも言いますか。
話が大きく動く気配はないものの、登場キャラへの愛着が湧いてコミュニケーションを見る楽しみができました。
しかし原作のどこまでやるつもりなのか。なんかものすごい膨大な話数があるって聞いてるんですけど?

「球詠」はあんな見た目なのにデータから読み解く堅実な野球を描いているのがすごいですよね…。
天才的な必殺技がないとは言いませんが、それだけでは勝てないし、それ以外の方法で勝つことを重視している。
あいかわらず古臭さは否めないものの、野球アニメとしてきちんとおもしろいところに好感を抱いています。


原作や旧アニメからだいぶ時間が経っている「フルーツバスケット」は新鮮に楽しめるかと思っていたのですが
見ているうちに「そういえばこういう話あったなぁ」と、意外と記憶に残っていることに気付きました。
ようするに話がわかってしまっているため再確認の視点になってしまうというか、興味が薄れてしまいまして。
それと、今期のOPは正直かなりよろしくないと思います。絵も曲もとにかく退屈。

「シャチバト」はだいたい予想どおりのアレですけど、苦痛を覚えるほどではありません。
つらいときはアカリさんの股間を凝視して耐えています(笑)いや、それだと出てないときはどうするんだ。

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2020年4月14日 (火)

2020年 春アニメ新作寸感

緊急事態宣言下の東京から発信しています。いいのかな…こんなに緊張感なくて。
いや、緊急時とはいえ変に神妙でいる必要はないんですよ。できる範囲のことはいつもどおりにやればいい。
ブログというのは密閉・密集・密接のどれにも当てはまらないので、都知事も許してくれるでしょう。

とは言うものの、いつまで感想を書けるかわかりません。放送が止まったら書くどころではないので。

では、ほぼ全作品の寸感をお送りします。外出自粛の昨今これくらい長くても読めるよね?、という判断。
今回は試験的に曜日の順でならべてあります。長くて編集が面倒になったというのが本音かな。


韓国発のWebコミックが原作の「神之塔 -Tower of God-」は陰が塗られていないフラットな画面が印象に残る
独特なビジュアルでしたが、『45億PVの人気』と銘打つだけのものは初回からは見て取れませんでした。
よくあるタイプの話。それ以上でもそれ以下でもなく、変に減点する理由も浮かびません。

塔の外側の世界が前段として描かれないのは単に必要がないからなのか、それとも意図的に隠してるのか。
バーチャルな世界で展開するゲームのような雰囲気があり、だとすればどちらにも当てはまる可能性はあります。

フジテレビの+Ultra枠の新作「BNA」は、動物ものブームの昨今にあのTRIGGERが投じた一石。
アニメ業界に獣人コンペみたいな催しがあったと仮定して、TRIGGERなりの回答がこれという感じがしました。
まあ良くも悪くもTRIGGERらしいアニメというか…TRIGGERの作風が好きな人なら刺さるでしょう。
赤と青のセロファンで作ったメガネをかけたら飛び出してきそうな色彩を見づらいと感じる人もいるかも?

変身が得意なイメージがあるタヌキなのに人間に化けられない、それどころか自分は人間だと主張する主人公。
他にもただのタヌキとは思えない能力がいくつか見られる2話を経て、やっと興味が湧いてきました。


初回で納得のタイトル回収を遂げた「八男って、それはないでしょう!」はいわゆる異世界転生もの。
その設定を活かした本作なりの個性をどれだけ出せるかが評価のポイントとなりそうですが、初回冒頭の様子を
見た限りではちょっと不安かなぁ…タイトル回収が出オチにならないことを祈りつつ。
とりあえず主題歌は無暗に豪華でしたね。どうしてこうなった?と言いたくなるようなコラボが実現しています。

「球詠」はきらら系で野球が題材という物珍しさはあります。しかし、いかんせん画面が古臭い。
20年前のスタンダードを再現しているみたいな雰囲気でちょっと懐かしさすら感じます。
原作の絵に近付けようという気はなかったのでしょうか。顔だけでは見分けがつかないくらいの金太郎あめ状態。

久米田康治原作の「かくしごと」は、やや自伝的なエピソードが含まれるコメディと絶妙なシリアス。
下ネタ満載のギャグを描くことを生業にしている漫画家が、その事実を娘に隠し通すべく奮闘する…という話で
まず画面の再現度が素晴らしく、久米田先生の絵柄が好きなら開始5分で魅力に憑り込まれるはず。
「絶望先生」を全巻保有する程度に"軽度な"ファンである自分としては、大きな手応えを感じられました。

エンディングテーマのチョイスには驚きましたよね。ここで大滝詠一が来るか!という。
画面のさわやかな青白さに非常にマッチしていて、濃いめの本編を見たあとではスッキリとした気持ちに(笑)


ノイタミナ枠の新作「富豪刑事 -Balance UNLIMITED-」は筒井康隆の有名な原作がベース。
深田恭子主演のドラマ版の印象が強いのですが、実は原作の主役は男性で、ドラマ版が原作改変なんだそうな。
富豪の富豪たる部分を表現すべく、初回では高価なクラシックカーが次々と犠牲になります。
クルマ好きとしては見ていて気持ちのいいものではなく、それだけでだいぶ評価を下げています…。

あの程度の衝突でベントレーが走行不能になるとは思えないし、近くにあったコブラをその場で買い上げた挙句
追跡劇で破損させたのは、富豪であることを強調するためとはいえ必然性は低いと思いました。
ものすごく好意的な解釈をすれば、ただ単にコブラがほしくなっちゃったのかな?

話を戻しますと…今後はおそらく価値観の異なるふたりのバディものとして展開していくのでしょう。
富豪のルックスも含め、どちらかといえば女性に対する訴求力の高いアニメかな?と現時点では思っています。


「新サクラ大戦 the Animation」は昨年発売の原作ゲームから地続きとなるアニメ版。
原作からストーリーが続いている、つまり後日談にあたるお話らしいので未プレイの人だと反応しにくいかも。
話が理解できないほどではないのですが、盛り上がりに差が生まれるというか。そこが微妙なところ。
また、フルCGのアニメによくある『画面の整然さ』が悪いほうへ働いてしまっているタイプのアニメに見えます。

この作品に限らずですけど、袴(はかま)って3DCGに起こすと途端にカッコ悪く見えますよね。
動きのあるシーンだとなおさら。美しくカッコよく見せるコツみたいなものが確立されればいいのですが…。

「文豪とアルケミスト」は文豪と著作をイケメン化した大人気ソシャゲ待望のアニメ化作品。
わかりやすく言うとアレですよ…「刀剣乱舞」の諸々の設定を文豪と著作に置き換えてみてください(笑)
初回を見て当然抱くであろう疑問を、劇中でセリフとして吐き出させたあたりはよかったと思います。


TBS金曜深夜のアニメイズム枠の新作「LISTENERS」は、いまや貴重となったロボットもの。
よく言えばレトロ、悪く言えば古臭い。どちらにも言えるのは、こういうの何度も見たことあるなぁという感覚。
その陳腐な印象をくつがえせるほどの魅力があればよかったのですが、残念ながら初回では見つからず。
特にBパートの瀕死の場面から繰り出される展開、セリフの数々には寒気すら覚えるほどでした。

先述のとおりロボットアニメというのは貴重なので、ロボットアニメというだけで普段は見続けられるのですが
初回でこんなにウンザリした、ありがたさを感じなかったロボットアニメはなかなかありません。

アニメイズムの2本目は沙村広明原作の「波よ聞いてくれ」。ラジオのパーソナリティを題材にした作品。
つかみとして初回Aパートにアレをもってきたのは、初めて見る人に向けるものとして正しかったのでしょうか?
そういう構成の部分も含めて、自分とはちょっと波長が合わないかもなと思いました。
何気ない仕草の芝居の付け方が丁寧でアニメとしても見どころはあるのですが、どちらかといえばドラマCDなど
音声のみで伝えるメディアのほうがマッチしたかもしれません。『聴くアニメ』とでも言えばよいか。


「天晴爛漫!」はP.A.WORKSの新作。P.A.のオリジナルアニメは当たりハズレが大きく、今回はどうなるやら。
初回の印象をざっくり言えば、どこを見てもステレオタイプ。ベタでありきたりなものしかない感じ。
アメリカ大陸を横断するレースということで、クルマが活躍しそうなところだけは個人的に期待しています。

「アルゴナビス from BanG Dream!」は文字どおりのバンドリシリーズで、アイマスで言うところのSideM的
位置付けだと思えばわかりやすいかと。なのに放送局はMXではなくTBS系というのが不思議な話。
憧れから始まっていることを冒頭で明示した点では「ラブライブ!」や「BanG Dream!」より評価できます。
それ以外は普通かなぁ…良さよりも、これまでのブシロ系列作品の悪いところを引き継いでいそうな気が。

前にも似たことを書きましたけど、『天才的な歌声』とか『名曲』って難しいんですよね。アニメでやるの。
『平凡だけど訴えかける何かがある』のほうがハードルがぐっと下がり、説得力ももたせられると思うのですが。


近年の作品としては珍しくタイトルが短い「アルテ」は、中世フィレンツェで貴族の娘が画家を目指す物語。
個人的に創作を見るときの指標として、『身分や貧富の差が描かれている作品は名作』というのがあるのですが
本作はそういう意味で初回から期待できるものでした。加えて、『性差』の描写が強調されています。
あとはアルテがかわいいので(笑)単純にそれだけを目当てに見るのもありなんじゃないかと。

今期の怪作として話題の「ギャルと恐竜」は、ざっくり言えば「ポプテピピック」の再来。
できるだけ温和な言い方をするとサブカルクソアニメです。オムニバス形式でアニメありCGあり、実写あり。
衝撃的な出演陣などがツボに刺さるか、もしくは貴重な30分という時間をドブに捨てる可能性も…。

アレな現代アートと同様、賛否どちらにしても『反応した時点で負け』みたいな作品だと思うんですよね。
なのであんまり感想を執筆したくないというか…アニメパートはわりと好きなんだけどなぁ。


「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」は、タイトルに転生と書かれているものの
転生ではなくゲーム世界に飛び込んでしまうタイプの作品として捉えたほうがよさそうな気がします。
内容はほぼタイトル通りなんですけど、悪役とは程遠い立ち回りに転じていく様子がハイテンションで楽しくて
初回の印象は今期の作品のなかでもトップクラスのものでした。好きです。

冬目景の有名な原作をアニメ化した「イエスタディをうたって」は大卒フリーターが主人公の群像劇。
画面のトーンがだいたいの内容を表してると思うのですが、ちょっと暗めでシニカルな雰囲気がただよっており
見る人を選ぶところがあるかもしれません。ただ、好きな人が作ってる空気は確実に伝わってきます。

原作のタイトルは以前から知ってたんですけど、自分は冬目景を通過しなかった人間なんで…。


ニチアサの新番組「ミュークルドリーミー」はサンリオ系列の作品。ただし制作陣は深夜アニメ感が満載。
20年ぐらい前に現役でアニメオタクをやっていた人たちには確実に刺さる、そういう空気感のある作品でした。
本来あるべき女児向けな部分はだいぶ希薄な感じがします(笑)いいのかそれで?

「グレイプニル」はヤング誌に原作をもつ、異色の変身バトルものとでも言いましょうか。
「Five Nights at Freddy's」を彷彿とさせるようなポップな外見の着ぐるみ?に変身するのが最大の特徴であり
それ以外の特色を初回でつかむのは難しいと思います。本作のキモは2話目にあると感じました。
独特のエロチシズムというのかな…そこに性癖的な興味を抱くことができると楽しみ方が変わると思います。

「社長、バトルの時間です!」は同名のソシャゲを原作としたアニメ。メタありパロディありの冒険コメディ。
零細企業の社長として活動する設定の出オチが済んだあと、本作ならではの部分が見られるのかどうか。

アカリちゃんの服装のデザイン、平然と画面に映ってますけどかなりイカれてますよね…股間にハートって。

「ULTRAMAN」は最近増えてきた『独占配信からの地上波初放送』という作品のひとつ。
初代のウルトラマンを知ってるからこそ楽しめる部分が多く、ウルトラマンをまったく通過してこなかった人は
この作品をどう見るのかちょっと気になります。マーベル映画みたいな感覚で見れるのでしょうか?


「白猫プロジェクト ZERO CHRONICLE」も人気ソシャゲが原作。こんな重い話だったんだ…。
いろんな説明をすっ飛ばして始まったことに戸惑う人も多かったのでは。こういうタイプの話に慣れてる人なら
なんとなく察することはできたかと思いますが、にしても結構なハイペースでプロローグを済ませてきました。
動画の面で見どころが多く、これが維持されるなら見続けようかな?と思える初回でした。

ソシャゲ続きになりますが、「プリンセスコネクト Re:Dive」はサイゲームスの人気ゲームのアニメ化作品。
「このすば」と制作陣がだいぶ共通しているのか、初回の印象は言うなればキレイな「このすば」(笑)
比較的テンションは落ち着いているものの、独特のムードから繰り出されるギャグやメインキャラへの仕打ちは
程度こそ違えど「このすば」感があります。ここから原作のCMみたいなシリアス展開になるのでしょうか?

今期最後発となった「啄木鳥探偵處」は1996年発表の故・伊井圭の短編小説をベースとした推理もの。
石川啄木を探偵とすることへの必然性に若干の乏しさを感じるものの、明治時代の風景や風俗の描き方も含めて
個人的にはかなり好みな作品。初回の事件が微妙に解決しないまま終わったことにはモヤモヤしましたが。

原作とはエピソードの順序が違うのか、金田一京助の回想として始まるあたりに物悲しさも感じられます。
画面の絵作りが「かくしごと」とちょっと共通しているかも…華やかでオシャレでよかったですね。


「イエスタディをうたって」に続く動画工房の今期2本目、「放課後ていぼう日誌」は釣りが題材。
こちらはいつもの動画工房らしいというか、女子高生4人をメインに描く部活ものでとても穏やかな雰囲気です。
魚や釣りの描写がなかなか細かく、釣りの苦痛な部分についてもきちんと描写されていたところが好感。
この作品を見たのがきっかけで釣りを始めたり、釣具を買ったりするオタクが出てきても不思議ではないかも。

「無限の住人 -IMMORTAL-」は言わずと知れた沙村広明原作の人気漫画のアニメ化作品。
Amazonプライムで独占配信されていたものを地上波放送ということなので、余裕があれば見ていこうかと。
マニアックな内容であり、見る人を選ぶところはあると思います。静と動のコントラストが魅力的。

地上波だと見せられないところがあって謎の影が暗躍していますが…一瞬なんでまあ気にならないでしょう。


現時点での個人的暫定ランキングを挙げるとするなら、筆頭はやはり「かくしごと」。
次いで「はめふら(破滅フラグ)」や「アルテ」、「啄木鳥探偵處」あたりが来る感じでしょうか。

続きものとしては「邪神ちゃんドロップキック」「フルーツバスケット」「かぐや様は告らせたい?」の2期。
そして「本好きの下克上」第二部。2クール作品の「プランダラ」は後半戦が始まりました。
「ガンダムビルドダイバーズ Re:RISE」2期はYouTube先行、遅れて地上波放送という変則形式になる模様。


諸々の影響を受けて今期にずれ込んでしまった前期からの作品は5本ですかね?
「BanG Dream!」3期はもともと放送開始が遅かったような。特番を挿んだせいもあって居残り続けています。

「number24」は本編が滞ってるのにコメンタリーと偽って(笑)オーディオドラマ付きの総集編を放送したり
エイプリルフールには40分にもおよぶ完全新作のオーディオドラマを公開したりと、変にサービス旺盛ですけど
名前をお借りしている大学にも申し訳ないので、がんばって最終回を迎えてほしいものです。

「はてな☆イリュージョン」は第12話の放送予定が決まっていないらしく、公式の発表待ちという状態。
枠が取れないのか完成してないのか。後者なのかなぁ…きちんと最後まで見たいですね。


最後に実写ドラマの話をひとつ。前期にアニメ版が放送されていた「映像研には手を出すな!」が始まりました。

乃木坂46のファンを7年続けてる自分。正直「あんまり良いものは見れないだろうなぁ」と思っていました。
乃木坂は演技経験を非常に重視してるグループで、メンバー全員が舞台やドラマの出演を豊富に重ねているのを
ファンとして知ってはいても、ファン以外の人を納得させるのは難しいだろうと考えています。
たとえ及第点であっても「アイドルがやっていることだから」という理由で低く見られてしまうものなので。

ボロクソに言われることを覚悟しつつ数か月、放送が始まるのを待っていたのですが…結果はどうです?
ビックリするくらい金がかかった映像(笑)にはホントに驚きました。映画の期待値はかなり上がりましたね。
そしてメインの3人についても、多少の贔屓目はあれど"我慢せず"見られるものに仕上がっていて好感。

ただ、やはりアニメ版ありきの人には嫌われてしまった様子。固着したイメージがジャマしてしまうみたいで。
「実写はアニメよりも下」「超えるのは無理」という結論ありきの感想もチラホラ。


原作やアニメ版の浅草氏と金森氏はどこかジェンダーレスな感じに描かれており、これが実写ドラマ版になると
『生身の女子である』という当たり前の、されど強烈な真実を突き付けられることに気付きました。
現役の人気アイドルが演じてるので声も顔もかわいく、男性役を女性が演じてるくらいの違いがあるわけです。
(水崎氏だけイメージとの差異が少ないのは、もともと女子らしい立ち回りをしているからだと思います)

『アニメ版の再現』を期待していた人からすれば、まったく違うものとして映ったでしょうね。

しかし実写化が目指しているのは『アニメ版の再現』ではないので、ドラマの評価としては誤っています。
初回の野球部のコントの部分が賛否両論なのはわかる(笑)でもあれも世界観の説明だと思えば、まあ。


今期は納品済みの作品が放送されてるだけまだマシなほうで、本格的にヤバいのは夏以降という噂もあります。
どうなるんでしょうね、これから。何もわからないし自分にできることも特にないのですが。
とりあえず、放送されている作品をいつもどおりに楽しもうと思います。東京からお送りいたしました。



どこかで言いたいと思いつつ言えなかったことがありまして。それはアニメの間に流れるとあるCMのこと。
某・クリエイター系の専門学校のCMなんですけど、これまでは卒業生たちの意識高そうなインタビュー映像を
テンション高めに発信していたのが、この春から一新して全編アニメ映像にリニューアル。

同枠のほかの専門学校はみんなオシャレな雰囲気のCMをやってるのに、いつまでもダサいCMを流し続けていて
こんなダサいCMしか作れない学校にクリエイター志望の学生は集まるの?と疑問だったんです。
そして、このことを気にしてるのって自分だけなのかな?と不安でもいました。
Twitterなどで検索しても旧CMに対する意見やコメントなどをほとんど見つけることができなかったので。

あのダサいCMをもう見なくて済むんだ!と、心底ホッとしたのも束の間、以前の流れを汲むダサいCMの新作が
放送されているのを当記事公開の直前に見かけてしまいまして…そう簡単に変わるものではないか。

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2020年3月31日 (火)

2020年 冬アニメ総括

今期は本当に散々でしたよ…いや、アニメの評価ではなくアニメ業界全体というか世界全域における話ですが。

制作を中韓に頼っている都合、いきなり中韓に頼れなくなるというのは厳しいものがありました。
1~2週お休みする程度でなんとかなった作品はまだいいほうで、4月から仕切り直しという作品まであります。
かろうじて放送を継続できた作品の中にもお休みしたほうがよさそうなものもあり…。
テレビをつけたらアニメを放送している、という当たり前に思えていたことをありがたく感じる春となりました。

コロナと無関係なはずの前期もカツカツの状態でしたし、このまま来期に突入して大丈夫なのでしょうか。
制作体制の見直しを図るべき時期に来ているのではないかと考えてしまいます。


そんなこんなで、現時点で最終回を迎えることができていない冬アニメもいくつかあるんですね。
事情を鑑みると総評を固めるわけにもいかないので、今回は完走できた作品の話をする程度に留めようかと。
コロナを抜きにしても、「FF14」に集中した影響などもあって本数はだいぶ少なめです。
…嘘です。いや、比較すればいつもよりは短めかな?


今期の作品でどれかひとつをオススメとして挙げるなら、やはり「ID: INVADED」が来ると思います。

「ID: INVADED」は1クールというパッケージングのまとまりの良さがバツグンでした。
後半の入れ子状になっていく『イド』の構造は把握するのにやや難解なところもありましたが、基本的にすべて
どこかにヒントがあり、伏線があって、熱心に読み解こうとする人をきちんと楽しませてくれました。
『イド』や『名探偵』など、使い古されたワードに新たな意味や価値をもたせたことも偉業と言えます。

最終回の締め方もよかったですよね。海外ドラマ的で、あるあるをはずさない感じでニヤリとさせます。
もし続編が作られるとしたら「俺の名前は酒井戸、名探偵だ」から始まってほしいなぁ。

コロナの影響を受ける作品が多いなか、予定どおりにさっさと最終回を迎えてしまった点も印象的でした。


新作寸感でトップに挙げた「ソマリと森の神様」は期待どおりではあったものの、原作未完という事情もあって
やや歯切れの悪い最終回となってしまいましたが、これはもう仕方のないところ。
どういう展開になるにせよ、ふたりの結末を見て判断したかったし、そこまで描いての物語だと思うわけです。

「ソマリ」を筆頭とした木曜深夜4作品、「宝石商リチャード氏の謎鑑定」「推しが武道館いってくれたら死ぬ」
「地縛少年花子くん」
はどれも期待に応えてくれる出来でした。オススメできるものばかり。
なかでも一番の収穫は「リチャード氏」かな。終盤かなり女性向け(そういう意味で)な感じではありましたが
その一辺だけで終わらない、いろんなタイプの視聴者を楽しませることができる作品だったと思います。


シリーズ構成に期待していた「恋する小惑星」には満足。こういう方向性でも動画工房は信頼できるなぁ。

どこか現実的で、とんとん拍子にうまくいく話ではなくて、ベタな奇跡なんて起きない世界で。
その壁を突破する力を登場人物たちの中からきちんと供出していく、一定のルールのもとに書かれている作品。
だから切ないし、話数を重ねるごとにオープニングテーマの歌詞が胸に突き刺さってくる。傑作の部類。

非現実的な奇跡が起きて幕を閉じるアニメというのは、たしかに見ていて気持ちいいだろうとは思うんです。
でも残るものがないというか。視聴者が自分の人生に照らして、残り続けるものにならない気がします。


個人的に気掛かりでいた「22/7」は期待していたよりもずっと完成度の高い作品となりました。
ただ、一番の盛り上がりが最終回よりも前に来てしまっていて、肝心の最終回は視聴者の誰もが予想する範囲の
ものでしかなかったことが惜しかった。もうひとつ何か驚きがほしかったですね。

最後のオチはまあ驚きではあるのですが、内輪的なファンサービスにしかなってないので…。
そのファンサービスというのも、放送開始前に告知されていた未放送の13話の内容でわかっていたことですし。
同じファンサービスをするのであれば、22/7の楽曲をもっとエピソードに盛り込んでほしかったかな。
振り返るとシングル表題曲の一部しか使われてなくて、アイドルものとしてはもったいない気が。

それにしても、放送開始直前に『中の人』が交代となったニコルの進歩は本当にすごかったなぁ。
声優としてみるみる上手くなっていって、担当回には仕上がってるという。まさに成長の記録という感じでした。

完成度に関してはソニー系列の強みもあったのかも。「FGO」は目を見張るものがありました。
「マギアレコード」も同様。キャラクターに限って言えば「まどマギ」よりも好きになれたかもしれません。
しかしマミさんが出張りすぎて(笑)おいしいとこ全部持っていかれた感が。見滝原に帰ってください!


「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」は、終盤まであまりにもストレスフリーだったせいで
最終回Aパートの展開にものすごくストレスを感じてしまったのですが、続くBパートがひ…ひどい!
いやホント、何もそこまでしなくても…ってなるくらいの逆襲劇で、気分スッキリをオーバーしてマジでひどい。
そんなメイプルちゃんを生暖かくヲチするスレ(スレじゃない)としては大成功だったんじゃないかと。

ある意味『なろう』的な無双状態なんですけど、コメディだからそれを許せる空気が生み出せるというか。
次はどんなメチャクチャな進化を見せてくれるのか?というのが楽しみになります。2期に期待。

「虚構推理」は基本的には会話で動いていく話なので、アニメやマンガのように絵で見せることができる媒体で
伝えることにバランスの良さを感じました。当然、キャラクターデザインの魅力もありますが。
想像力と仮定、可能性で認識を変えていく過程にこれほどの尺を割くのか!と驚いた人も多かったのでは。


「pet」は序盤こそ『壊し屋』という稼業を描いていたものの、そこは表層であって本題ではないというか。
そのことに気付くのが遅れてしまい、本作への興味を失いかけてしまったのがちょっと失敗でしたね。
『壊し屋』という側面だけ注視してしまうと後半はただの内輪揉めにしか見えませんから…。
『ヤマ』や『タニ』、『ヤマ親』などの精神的依存の部分に注目し続ければ印象は違ってたかも?と思ってます。
話の流れを全部知ったうえでもう1周したら感じ方も違うと思し、評価も大きく変わりそうな気がしてます。

1クールというパッケージングで最後まで見て、ようやく手応えにつながる作品なのは間違いないかと。
桂木という男がエンドカードに繰り返し登場するほどの人気を獲得している理由も最後まで見ればわかりました。

月曜夜は「pet」以外の作品も安定して好印象。「PSO2」は2クールを無事走り抜きました。
「PSO2」のストーリーってこんなおもしろかったんだなぁという発見が。改めて原作をプレイしてもいいかも。
「ARP」はファン向けのドキュメンタリーの域を出るものではなかったものの、楽しく見れる内容でした。
「群れなせ!シートン学園」は普通にエロアニメです(笑)そう切り捨てて問題のない肌色率。

「空挺ドラゴンズ」は結局まあまあという評価に。オマージュを含めて、好きになれる部分も多かったので。


なんだかんだ言いつつも「僕のとなりに暗黒破壊神がいます。」は録画までして最後まで見てしまいました。
小雪が終始虐げられるという構造自体に変化はないものの、後半はわりと澄楚さんによる救済などもあったので
見ていてひどくストレスが溜まるということもなかったかな?とは思います。
当初はひどい災いに見えた花鳥もああ見えてわりとマトモというか、成績だけで言えば小雪よりも上ですしね…。

真の暗黒破壊神は月宮なんですよ。彼が災厄の源で、しかもつねに安全地帯にいる。
月宮が痛い目に遭うエピソードがまったくないという不平等さがその事実を示していると思います。
彼にも唯一の弱点があるとか、何かしら揺るがすものがあればバランスの良いものになっていたんじゃないかと。

しかし、この作品をカワイイカワイイと言いつつ見られる人とは同じ目線でアニメを見られる気がしません。
本来これはそういった層のための作品であり、自分がターゲットからズレているという自覚はあり。


「SHOW BY ROCK!! ましゅまいれっしゅ!!」の劇中で、自身のバンドや楽曲の特徴を『エモさ』と評している
シーンがあって妙に気になってしまいました。彼女たちはそれを意識的にやってたんだなぁ…と。
対抗するバンドとの持ち味との違いが、「BanG Dream!」のそれと丸かぶりなのはまずかったのでは。

ポピパさんの楽曲に感じていたものはまさにこの『エモさ』なんだなぁと、おかげで気付かされました。
アニメにおける各バンドの色付けとして『エモさ』というものがある、という学び。

「バンドリ」3期は現時点では最終回を迎えていないので中盤までの感想としておきます。
3期はロック(六花)を主人公とした話として、ベタではあるもののおもしろく描けていたと思います。
ベタだからこその良さというのもあり、個人的には1期や2期よりも高く評価して見ているところがありました。
でもやっぱり武道館のくだりは許せんかな(笑)現実と創作を混同しすぎ。創作としてのリアリティの欠如。

「ましゅまいれっしゅ!!」の評価は「SB69」の続編としては順当なものだと思います。良くも悪くも。
百合好きの人には好評だったみたいですが、どの側面を見ても飛び抜けたものはなかったかなと。


ラスト2話が今期にずれ込んだ「アズールレーン」は、まあこんなもんだろうという範囲に収まりました。
そもそも話が大きく動くわけでもなかったし、最終的にはこうなるんじゃ?という予測はついてましたからね。
良くもならないし悪くもならない。メガネ艦が優遇されてたぶん、同種の某アニメよりは全然よかった程度。

「異世界かるてっと2」にまさか「慎重勇者」まで参戦するとは…でも、基本は「かるてっと」なんですね。


今期の実写ドラマ2作品、「ゆるキャン△」「女子高生の無駄づかい」はどちらも好評のまま幕を閉じました。
近年の実写化作品は原作再現への執念がハンパなく、これらも同様に驚異的な再現が図られていました。
アニメでその作品を知り、頭の中でイメージが固着してしまっている人でもすんなり見られたのではないかと。
それくらいアニメの近似値にいるというか、『三次元のアニメ』という感じさえするほどでした。

ただ、これってつまり『うるせえオタク』への対策ってことでもあるんですよね。
原作に沿ったお芝居というより、言わば2.5次元ドラマを目指しているというか…自由ではなくなってるような。
実写はあくまで実写として『分けて見られるオタク』になってほしいなぁ。

そういう意味では、アニメ版の直後に始まる「映像研には手を出すな!」がどう評価されるか気になるところ。

声優を使わないだけで一定のアンチは作れるし、アイドルを使えばその倍は期待できるという法則から考えると
まあ大変なことになるだろうな…といまから戦々恐々。原作者様は実写版を歓迎しているのに。
勝手に抱いたイメージと違うだけでこんなに(感想や評価の)言葉選びに違いが出るか…と毎度不思議です。


明日にはもう春アニメが始まるんだもんなぁ…世の中コロナで大混乱しているというのに。
不要不急の外出は控えろとのお達しなので、自宅でアニメを見ているぶんには文句は言われんでしょう。



一般的なテレビアニメの場合、オープニングの前のアバンタイトルや各話ラストに次回への興味をそそるような
いわゆる『引き』をもたせるものですが、「7SEEDS」という作品にはそれがまるでありませんでした。
「終わりの時間が来たからエンディングを流す」みたいな、こなれていない印象を与える作りになっていまして。
それが作風と言ってしまえば作風だし、別にお約束を守る必要もないのかもしれませんが。

ただ、これによってひとつの可能性に気付いたのでその話を少し。

以上の話はテレビアニメという媒体における既成概念であり、ネットで全話一挙配信開始という形式の作品だと
アバンタイトルやラストの演出にも変化が生まれるのではないか?と思えてきたのです。

ネット配信の場合はそもそもその作品が見たくて再生しに来ているし、全話一挙なら次回まで待たされることも
ないわけで、テレビアニメと同じように考えてはいけないのかもしれません。
問題はそういうつもりで作られたアニメが、テレビという異なる媒体で放送されるときですよね。

まあ…「7SEEDS」というアニメが抱える問題の根本はそこではないのかもしれませんが。
原作ファンが口を揃えて「原作を読んでくれ!」と言ってるあたり、なんとなく察せられるものがあります。

半年前に独占配信されていた作品なので、コロナの影響をまったく受けていないという点も補足しておかねば。

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2020年1月31日 (金)

2020年 冬アニメ 気になる主題歌10選

いきなり余談で申し訳ないんですけど、今期どのアニメも作画にかなり苦しんでる様子が見受けられます。
まだ序盤なのに作画監督や総作監の数が異様に多い。作画監督だけでバレーボールの試合ができそうな場合も。
昨年末の余波が続いているのでしょうか。何が起きてこうなってるのかは気になります。
こういう困窮はオープニングやエンディングにも影響出ますし…実際、苦心が窺えるものもありました。

では、恒例となった気になる主題歌10選をお送りします。今回はわりとするっと出てきました。
それにオープニングとエンディングの割合が偶然にもほぼ均等に。以前ちょっと偏りが気になりましたからね。


・「ARP Backstage Pass」オープニングテーマ 『Burn it up』
アニメの主題歌にしては珍しく放送開始前、しかも半年も前にリリース済みのARPの1stシングル。
見てすぐマネできるサビの振り付けは、みんなで踊れることが重視される昨今の音楽シーンにマッチしています。

・「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」エンディングテーマ 『Play the world』
「プリチャン」のだいあ役でおなじみ、佐々木李子の(現名義での)5thシングル。
もっと評価されるべき人だと思っているので、この曲がそのきっかけのひとつになるといいですね。

・「空挺ドラゴンズ」エンディングテーマ 『絶対零度』
ボーカル交代から初のシングルリリースとなる、赤い公園の新譜。聴く人を驚かせるトリッキーな展開。
歌詞に描かれる独特の視点はアニメ本編とリンクしてるような気もするし、そうでない気もします(どっち?)

・「ソマリと森の神様」オープニングテーマ 『ありがとうはこっちの言葉』
おそらく初であろう森山直太朗によるアニメ主題歌。それだけでも話題性は大いにあるんじゃないかと。
タイトルに作品のテーマが集約されていると言っても過言ではなく、もはやタイトルだけで泣けるまであります。

・「宝石商リチャード氏の謎鑑定」エンディングテーマ 『Only for you』
こちらも放送開始前にリリース済みのDa-iCEのシングル収録曲。おそらくタイアップがなければ歌詞の内容は
人間関係として受け取っていただろうに、もはや人と宝石の関係にしか聞こえないというのが奇跡的。


・「織田シナモン信長」エンディングテーマ 『犬生は一度きり』
堀内賢雄に古川登志夫、玄田哲章という声優界のベテランたちが歌う衝撃的な一曲。作詞作曲はあのSEAMO。
アニメ本編に負けずとも劣らない衝撃的な内容なので、とりあえず聞いてみることをオススメします。

・「はてな☆イリュージョン」オープニングテーマ 『Magic Words』
上海出身の人気コスプレイヤー、Liyuuのデビューシングル。という前段には正直まったく興味なし。
バンダイナムコで数々のゲーム音楽を手掛けた井上拓による軽快なミックスが刺さる世代には深く刺さるのでは。

・「22/7」オープニング&エンディングテーマ 『ムズイ』『空のエメラルド』
2曲で一対となる明確なテーマをもっているのが特徴。ただ、この2曲だけでも完結していないと思うのです。
特に『ムズイ』は3話で歌われる『僕は存在していなかった』につながる序曲というふうに聞こえます。

・「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」オープニングテーマ 『ごまかし』
劇場版「まどマギ」の主題歌だったClariSの『カラフル』と共通する音色を使っているのがおもしろいところ。
どちらも作詞作曲が渡辺翔、編曲は湯浅篤でおそらく意識的に取り入れたもの。何か意図があるのかも。

・「ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。」オープニングテーマ 『Take mo' Chance』
新人デュオによるダンサブルなナンバーで、アニメ本編に合ってるとは言いがたいけど曲は良いと思います。
単純に聴いてて気持ちよく、10選のなかでもかなり早い時点で選出を決めていました。


…11曲ある!(笑)いや、決して絞り切れなかったわけではなく「22/7」の2曲ははずせなかったので。
フォロアーさんの影響で最初期から存在を認識してはいた22/7ですが、最近はその存在が自分の中で増していて
サブスクを利用して作業中ずっと聴いてたなんて日もありました。サブスクはホント便利。
全体的にシリアスでネガティヴな曲が多く、欅坂や乃木坂とも違う特色をもったもう一本の坂道という印象。

劇場公演を主体とする48Gに対し、テレビなどを主体とするメディア型と呼ばれる坂道シリーズとして考えると
冠番組の終了というのはかなり痛いので、アニメが終わり次第また番組を再開してほしいところですね。


寸感で触れられなかった作品も結構あったので、今回挙げたものについては補足しておこうと思います。

前段にあたる「まどか☆マギカ」を放送延期が理由で(視聴モチベがゼロになって)完走してない自分としては
今期の「マギアレコード」をきちんと理解して視聴できるか不安でしたが、「まどマギ」を半分程度見ていれば
なんとなく話がつかめるくらいの作りになっていたのでホッとしています。

「はてな☆イリュージョン」は故・松智洋によるラノベ原作の…ジャンルはちょっと難しいな。
怪盗あり魔法あり、かわいい男の子が借金を背負って住み込みで執事というどこかで聞いたような話もあり。
制作状況がかなり厳しいらしく、2話で息切れ。いつ放送が止まってもおかしくなさそうです。
金曜深夜の最終枠、直前が地上波初放送作品かつ真裏にTBS枠があるので、見てもらえたなら御の字かと…。

ノイタミナの新作「空挺ドラゴンズ」は、この枠ではおなじみとなるフル3DCGのアニメ作品。
随所にオマージュを感じる、厳しい言い方をすればこの作品なりのオリジナリティに欠けるという印象でした。
架空の食材を用いる都合、メシものと考えてもアピール度が低く話題になりづらい作品だと思ってます。


現状「ソマリ」は期待に応えてくれてますね。「22/7」も3話まで見て不安がなくなりました。
あと「防振り」は思っていた以上にすごい。毎回のアクションシーンがド派手で、見ていてかなり驚かされます。



前期の話題作「バビロン」が変則的な放送スケジュールの末、ようやく最終回を迎えました。
なんだろうな…あの結末は。どう解釈していいやら。あえて曖昧にしたのか。原作が未完のようですし。
大統領が生きていて、正崎さんも生きてる可能性はあるんですよね。なぜならここだけ変則的なケースだから。
自殺は阻止され、曲世は正崎に選択を委ねていたので。銃声の解釈は絵がなければ自由にできます。

『続くこと』が善であると考えたなら、たとえ悪と認識した相手であっても生かす。そうなるはずです。

その気になれば会議に出席した大統領全員、それどころか生放送を見た世界中の視聴者を自殺させることだって
筋書きとしては可能だったはずなのに、曲世はそうしなかった。生かす殺すを選んだ節があります。
結局のところ彼女の目的はなんだったのか。そこだけがいまだに判然としません。
人類に考える使命を与えるべく遣わされたバビロンだったとでも思えばいいのか…考え続けましょうか。

たとえ答えが出なくても、考えることをやめてはいけない。これが本作のメッセージであると感じました。
見る人に考えさせる作品は優秀であると思うし、これまで自分も高い評価をつけてきました。
そういう意味では「バビロン」は単なる話題作ではなく、時代に左右されない傑作であると言えるでしょう。

ただ、物語として終わりが得られないことははたして善なのか。この『続くこと』は善なのか。
善悪はさておき、作品の評価としてはちょっと揺らぐところがあるなぁと思いまして。

でもまあ…劇場版やOVAに『続くこと』が善!とかいう答えにならなかったのはよかったと思います(笑)

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2020年1月16日 (木)

2020年 冬アニメ新作寸感

タイトルを書いてるとき「2020年のアニメか…」とちょっと感慨深いものがありました。
遠い未来のそれこそアニメの中の時代だったはずが、現実に来ているのに我々はあいかわらずアニメを見ていて
まあこんなものなのかなと思ったり思わなかったり。というわけで冬アニメの寸評をお送りします。


今期、初回でもっとも印象がよかった作品は、サテライトの新作「ソマリと森の神様」でした。

初回の冒頭数分でわかるパワー。文化や情報量、それらを表現する色使い。そして森山直太朗が歌う主題歌。
始まったばかりのお話なのに、既に終わりが見えているかのような危機感と悲壮感。だからこそ生まれる暖かみ。
1話を単品で見たときのパッケージングのよさも好印象につながりました。
気になるのはこの品質を今後どれだけ維持できるかですね。サテライトはちょっと"そういうところ"があるので。

8年くらい前から当ブログでは『サテライト枠』として紹介し、個人的に応援し続けてきたサテライトの作品を
もっとも印象がよかった作品として紹介できることを大変うれしく思っています。


次点は同じ木曜24時台の「宝石商リチャード氏の謎鑑定」になるでしょうか。というよりオススメしたい。
余韻の見せ方やキャラクターのこまかい芝居の付け方など、映像作品として、ドラマとしての丁寧な作りが好感。
宝石にまつわるドラマというふうにテーマが絞られるはずなので、今後どんな話が見られるか期待してます。

同率で「ID: INVADED」も結構気に入ってるんですよね。1・2話はとても見応えのあるものでした。
なんの説明もないところからいきなり始まりますが、断片的な説明できちんと理解できるよう作られているので
一定の速度で頭を回転させつつお話の続きを見ることができるのが気持ちよかったです。
ゲーム的という表現が褒め言葉なるかはわかりませんが、普段ゲームをやる人は一層楽しく見れると思います。

まあ…「あの作品に似てるんじゃ?」みたいな言われ方をされる可能性はあるかもしれません。
現状ではそういった部分がマイナスにつながることはなく、本作の要素として受け入れることができています。

それにしても、津田健次郎は昨年後半からお仕事がメチャクチャ多い気が。主役級も多数。


以降、初回で気になった作品を列挙していきますが、今期は選択の傾向が我ながらハッキリしています。
落ち着いた作品、優しい作品を見たいと思っているみたいで。やや偏りのあるチョイス。

今期の新作第1号だった「恋する小惑星」は動画工房の最新作。久し振りな気がするきらら原作アニメ。
あまりにも安定の布陣すぎて言うことがないというか、この作品から今期が始まったことに安心感がありました。
シリーズ構成を担当する山田由香、プリキュアシリーズなどで「今回のお話よかったな」と思うときに見かける
お名前だったので、そういう意味でも個人的に期待している作品です。

「群れなせ!シートン学園」は最近のブームになりつつある動物ものアニメ。本作はだいぶギャグ寄りです。
特徴的な声の声優さんが珍獣(笑)を熱演しており、耳の楽しさを求める人にはオススメ。
恐竜が教職員を担当してるんですけど、生徒たちへの指導が脅しとも取れるもので笑えるけどちょっと怖いです。

しかしなんなんでしょうねこのブーム…「けものフレンズ」がああいうことになってしまった結果と考えるなら
後釜の争奪戦と言えなくもないのですが、そう何度も爆発的に売れたりしないでしょうよ。

これも動物ものと捉えていいのやら…「織田シナモン信長」は戦国武将が現代のペット、イヌに転成したという
異色の設定で織り成すコメディで、キャスティングの暴力によっておもしろさに拍車がかかっております。
深夜アニメという括りで話題に出てくることはまずないでしょうけど、変わり種としてひとつ。


これまでアニメの枠で原作のCMが流れ続けていた「痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。」
ようやくアニメの放送が開始。とにかく優しい内容で、見ていてストレスを感じません。
本作はよくある異世界ものではなく、あくまでMMOの体験記として書かれているのも目新しく映りました。
「アニメでまでストレスを溜めたくない」という人にはオススメできる作品になりそうです。

Eテレで放送が始まった10分アニメ「ブレーカーズ」は、目立ちはしないものの意欲的であると感じました。
アニメという媒体ではタブー視されがちな、しかしパラスポーツを題材にするからには避けられない人体欠損の
描写への取り組み方や、Gペンで引いたような生っぽい線など、注目すべきところがあります。

Netflixで先行放送されていた「ケンガンアシュラ」は3DCGをふんだんに用いた地下格闘もの。
ステゴロ格闘の頂点と、対照的な冴えない会社員の組み合わせが本作の妙。単純に殴り合いだけでもおもしろい。

「虚構推理」はタイトルから想像したものと全然違っていました。まあ…推理もあるといえばあるかな?
まさかこのタイトルから和風かつ妖怪退治が始まるとはなかなか思えないじゃないですか。
初回の印象はむしろよかったものの、そのタイトルから来るギャップの大きさのほうが強く記憶に残りました。


今期の木曜はホントに地獄のような番組編成になっておりまして…実写「ゆるキャン△」も入れると新作10本。
22時台の「ねこパラ」から26時台の「地縛少年花子くん」まで4時間半、休憩なし。
1クール分に等しい量のアニメが毎週ぶっ続けで放送されるわけで、オンタイムで見る人は大変でしょうね。
先述の「ソマリ」「リチャード」以外では「推し武道」と「花子」をピックアップしたいと思います。

原作の存在は以前から知っていた「推しが武道館いってくれたら死ぬ」は地下アイドルとそのファンのお話。
原作もアニメも周囲の評判は非常に良く、特に現役でアイドルファンをやってる人たちから注目されている様子。
初回はタイトル回収にいたる紹介に終始しており、中身までは判断しかねる状態。作画は良いです。

「地縛少年花子くん」は動くWebコミックみたいな、アニメというよりゲームのイベントシーンみたいな作りで
派手な動きこそないものの、その個性的かつビビッドな絵は一見の価値あり。


放送開始前からもっとも気にしていた作品、「22/7」はまずまずの滑り出し。
「ただのアイドルものではない」という空気は事前に情報を入れていなかった人にもじゅうぶん伝わったはず。
作品自体のクオリティはさることながら、プロモーションにもかなりの本気度が窺えます。
商業的に成功するかはさておき、一本のアニメとしておもしろいものになってくれたらなぁと期待しています。

予想どおりというか…声の演技についての指摘が殺到していますが、『叩きやすい箇所』でしかないですね。
物語を追ううえでは些細な問題。本作にはもっと注目すべき部分がいくつもありましたから。
チラッと映ったライブシーンのCGの仕上がりが、過去のMVとくらべてちょっと不安な出来なのが気掛かり。

男性4人組ユニット・ARPを題材にした「ARP Backstage Pass」は異色な作りのアニメでした。
アイドルやアーティストのドキュメンタリー映画みたいな雰囲気で、結成や活動の背景を描いていく様子。
しかし、そういうドキュメンタリーってファンアイテムだと思うんですよね。不特定多数に向けたものではない。
いかにエピソードを盛り込んでテレビアニメとしておもしろいものにできるか。そこにかかっていると思います。

ネット上ではかなり『ダイナみ(「ダイナミックコード」っぽさ)』が強いと言われてますね(笑)
あれほどではないものの、かなり独特の雰囲気をもつ作品であることは否定できません。

「A3! SEASON SPRING & SUMMER」は既に多くのファンを獲得している男性中心の舞台演劇もの。
初回はよくある女性向け作品っぽい導入で、取り壊し寸前の劇場の立て直しという"廃校アニメ"的な目標があり
わかりやすく見ていけるんじゃないかと。悪く言えば、目新しさは現状ありません。


新しいとは言えない原作のアニメ化が今期はいくつかあります。抜粋して紹介。

「バビロン」の放送枠で新たに始まった「pet」は、ツインエンジン系列の作品で雰囲気は「バビロン」に近く
こちらも視聴者の心理を揺さぶる作りとなっております。どこまでが幻でどこからが現実なのか…。

約20年ぶりの再アニメ化となる「魔術師オーフェンはぐれ旅」は、言わば正しい意味でのレトロアニメ。
最新の技術をもって『あの時代のアニメ』を再現しているかのような、エミュレーション技術に感心するものの
やはり時代を感じさせるというか…令和の時代にこのデザインはないなと思わされます。
いま二十歳ぐらいの人たちにはこれがどう映るのでしょうか。そもそも見ないかな…わからんだろうし。

かく言う自分もじつは「オーフェン」って通過してない作品なんですよ。今回が初見。
なので『あの時代のアニメ』な表現には懐かしさを感じますが、「オーフェン」自体には懐かしさを感じません。

タイトルだけは昔から知っていた「ドロヘドロ」、アニメ化でようやくどういう作品か知ることができました。
日本のアニメがジャパニメーションと呼ばれていた時代を彷彿とさせる緻密で猥雑な絵が魅力的。
どこからが3DCGなのか一見してわからず、画面の中でなんかすごいことが起きてるな!という驚きがいっぱい。
残酷な描写を許容できる人であれば一度は見ておいたほうがよいかと。とにかく血が出ます。

「7SEEDS」は昨年Netflixで配信された作品で、今期が地上波初放送。制作はGONZO。
原作はおもしろいらしいのですが、その評判を信じられそうな部分が初回にはまったく見つかりませんでした。


実写映画の撮影も進行中の「映像研には手を出すな!」は一応今期の注目どころなのでしょうか。

初回を見た限りでは話のおもしろさよりも、アラフォー&アラフィフ世代のアニメオタクが過ごした学生時代の
ノスタルジーを前面に押し出している感じで、お話としては少々物足りなさを感じました。
『男性の趣味を女学生にやらせてみた』みたいな作品はたくさんあり、そう見られても仕方ないかなぁと。
ただ、そのように感じてしまうのには原作者に対する個人的な心情もかなり影響していると自覚しています。

原作の大童澄瞳という方は『クソバカ』なる言葉を好んで使うようですが、未来の読者になるかもしれない人を
『クソバカ』呼ばわりするような方の作品を偏見なしに評価するのはちょっと難しいなと思ってまして…。
日曜深夜という混雑する放送枠の都合もあり、早い段階で視聴できなくなってしまうかもしれません。

今期のある意味最大にして最低の話題作「異種族レビュアーズ」は、地上波で放送できてることが奇跡みたいで
いつ放送が打ち切られてもおかしくないと思うので(笑)気になる人は早めに見るか買ったほうがいいです。
エロの濃度があまりにも高く、嫌悪感を抱くと同時に頭の中で錆びついたフタが開いた感じがしました。
しかし、どんな雰囲気で収録してるんでしょうね。むしろ男性声優陣のほうが気まずいんじゃないかと。

「異種族」と銘打つわりに、どの種族もヒト型の哺乳類をベースに描いていることが少々気になりました。
初回はわかりやすい表現に留めていて、甲殻類や昆虫みたいなのは後々登場するのかもしれませんが。


現時点で危険水域にいるのは「ダーウィンズゲーム」と「ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。」の2作品。

「ダーウィンズゲーム」は現段階では使い古されたデスゲームという印象しかなく、新規性はゼロ。
被害者たちを誘い込むのがスマートフォンのゲームアプリ、それもソシャゲっぽいものとして描いているという
現代風のアレンジはあるものの、やってることはまあ何番煎じだこれ?という話ですよ。
これから異能力バトルに転じていくのだとか…どちらにせよ新しいものを見られる気はしません。

「ぼくのとなりに暗黒破壊神がいます。」はキャラクターデザインとキャストにだいぶ救われています。
前期の「厨病激発ボーイ」はあれでもおもしろく描けていたんだなぁと、妙な意味で再評価しております。


今期は続きものはそんなに多くありません。大きいところでは「超電磁砲T」「ハイキュー!!」4期。
小粒なところでは「八十亀ちゃんかんさつにっき」2期と「異世界カルテット2」がある程度。
前期から引き続き放送されているのは「PSO2」「FGO」「歌舞伎町シャーロック」あたりとなります。

いやはや…今期も本数多いですね。寸感もこれでかなり割愛したほうなんです(当初は1.5倍くらいありました)

最後に実写版「ゆるキャン△」の感想を。原作からアニメ版を通しての実写化として、再現度がすごい。
特にアニメ版を参考にしていると思しき部分が多く、ほぼそのまま実写に落とし込まれてる感じがしました。
それっぽいBGMとか。演者さんたちもアニメ版の声質や演技をかなり意識されているような。
前評判の高い志摩リンはさておき、なでしこの豚野郎っぽさ。大垣の圧倒的な大垣感には笑ってしまうほど。

アニメ版との比較で気になったのは夜のシーンのリアルな暗さで、ガチの夜にしなくてもよかった気がしました。
日中に撮ってフィルターで暗くするとか、色味が鮮やかになるような方法を選ぶべきだったかなと。



テレビアニメでやっていいこと、規制の幅が急激にゆるくなってきているのかな?と「異種族レビュアーズ」や
「ドロヘドロ」を見ていると思うのですが、実際のところどうなんでしょうね。
そして気付くのは、そういう過激な表現を見たいわけではなかった、むしろ見たくないと感じる自分がいること。
どんなに出来がよくても、それを見て楽しいとは思えていない。ストレスを感じていました。

どちらもネット上の評価は非常に高く、その評価に納得もできるんですよ。客観的には。
それでも主観的には『好きなアニメ』として見ていけないな…と。娯楽でストレスを溜めたくはないので。
見たくないと思ったものは見なくて済む。それがテレビ番組のいいところです。

自分がやっているのは『好きなアニメ』探しなので。自分がやるべきことを今後も続けていきたいと思います。

余談ですが…見たくない番組は見なくて済むけど、見たい番組の合間に流れる『キライなCM』は避けられなくて
そういうCMによって見たい番組の放送が支えられていると思うと複雑な心境になります。


[1/24 追記]
今期最後発となった「BanG Dream!」3期の初回の感想を付け加えておきます。
1期がああいう内容だったことから当シリーズは期待せずに見ることに決めていましたが、3期初回の冒頭でまた
新たにその決意を固めることになりましたね…武道館発言はアニメの話だとしてもさすがにひどい。
特に今期は「推し武道」という作品が放送されていることもあって、心情的に許しがたいものがありました。

スタッフの名前を読ませる気がないオープニング、3期のための書き下ろしではない主題歌もつらいところ。
蔵に堂々と不法侵入してくるパレオはまあ…いいや。チュチュ様も期待どおりのムーブでスカウトしてくれたし。
ポピパぶっ潰す発言で逆にロックにぶっ潰される可能性に彼女はまだ気付いていない…。

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