2017年7月20日 (木)

2017年第3Q 新作アニメ寸感

今期はなんなんでしょうね…ヤバいですよね。それも私見に留まらず、異口同音にヤバいと述べてるみたいで。

なにがヤバいって、決して良い意味じゃないヤバいがゾロゾロしててとてもヤバいんです。
ヤバい作品にはそれぞれ独自のヤバさがあるのですが、それを事細かに解説していっても不毛でしかないので
このように語彙を貧困にすることで精神的ダメージだけでもお伝えしようかと思いまして。

今夏にヤバい作品が集結した理由をぼんやりと推測したりもしてみましたが、考えても詮無きことなので。
とりあえずヤバい作品のことは置いといて、好感触だった作品を挙げていこうと思います。


近年様々な問題作を送り出してきたディオメディアの新作「アクションヒロイン チアフルーツ」は放映前の予想を
大幅に裏切り…というか、極限まで期待値が下がっていたせいで逆におもしろく感じているのかもしれませんが
ビックリするくらい楽しい、特撮愛(とパロディ)を随所に感じられる作品でした。

ただ、初心者(?)にはちょっと難しい謎のシーンもあるので万人向けとは言えないかもしれません。
何かおかしなことが起きてるけどそこもヘンテコでおもしろい、でもなにかしら意図があってやってるのかも?と
ほんの少しだけ考察心をくすぐられるような絶妙なさじ加減がコアな層にウケている様子。
あと、お前らどんだけ「ろこどる」好きなんだよ(笑)ってなりますよね。本作もある意味「ろこどる」なのかも。

指摘を読んでなるほどと思ったのですが、たしかにアイドルアニメ的な導入を初回でやってるんですよね。
アクションヒロインという形態に変わってはいるものの、根底にあるのは昨今流行りのアイドルものなのかなと。


「Fate/Apocrypha」「活劇 刀剣乱舞」「ボールルームへようこそ」「メイドインアビス」は期待どおりの出来。
特に「ボールルーム」の初回の完成度は圧倒的で、1本の映像作品として完結してると言ってもいいほど。
この4作品の映像のリッチさに慣れてしまうと、今期はほかの皿に食指が伸びなくなる可能性が高いでしょう。

加えて好評なのは「異世界食堂」と「ナイツ&マジック」あたりですかね。どちらも好みな感じ。
双方流行りの異世界ものではあるのですが、かたや厨房ごと異世界へと接続してしまった洋食屋という設定で
もう一方は異世界転生そのものはそれほど重要ではない、ロボット愛に満ち溢れた美ショタもの。
昨今の異世界ブームに食傷気味なところへスーッと効いた感じがあります。

恋愛ものとしては、ディストピア風味なのかと思ったら衝撃的な総受け展開へと進んだ「恋と嘘」が話題ですが
女性向けかと思いきや男女どちらにも訴求力が高そうな「コンビニカレシ」にも個人的に注目しています。
「ゲーマーズ!」は今後どうなるのか見守っている段階。メインヒロイン負け確なのでしょうか…?

短時間枠では、勢いがひたすら楽しい「アホガール」。こちらもディオメディア製作の意外な収穫でした。

シリーズものの続編としては「シンフォギアAXZ」が、おもに蒼井翔太の怪演(笑)で注目を集めています。
前期から引き続きの作品は「Re: CREATORS」「神撃のバハムート」「僕のヒーローアカデミア」など。


…とりあえずはこんなところですかね。まあじゅうぶんか。のちのち他の作品も上がってくるかもしれませんが。

今期は懐かしい作品のリバイバルが集中しているシーズンでもありますね。
「最遊記」に「魔法陣グルグル」、「無責任ギャラクシー☆タイラー」って…今年は90年代だったのかと思うほど。
そういったリバイバルがいまの世代の人たちにどう見えているのか個人的には気になっています。

これほどリバイバルが続くと、あの作品もこの作品も…と勝手な期待も湧いてきます。
理想通りのものが出てくるかはわかりませんが、既存のコンテンツが活かされるのは悪くないと思います。



ヤバい作品群にもそれぞれ言いたいことはあるのですが、どう書いても自分にとってマイナスにしかならない
気配がプンプンしたので、書いては消しての繰り返しののち今回のような無難な内容になりました。

今期は懇意にしている乃木坂からふたりもアニメ声優に挑戦していて、世間の評価が気になってるわけですが
ファンとしてはこれまでどれだけ演技経験を積んできたかや、アニメに対する並々ならぬ思いを知っているので
それが結果と評価につながっていない現状を非常に苦しく見つめています。

そんな心境でいるため、「ナナマルサンバツ」の川島海荷のことをあまり悪く言えないんですよね。
きっと彼女自身も苦心しているだろうし、彼女をよく知るファンの方々も現状を快く思ってはいないだろうと。


この状況を解決するためには本人に期待どおりの結果を出してもらうしかありません。
しかし、どんなにうまくやっても『芸能人である』というマイナスの認知バイアスは働くでしょうね。
たとえ本格的に声優に転向したとしても、そのマイナス補正がしばらく続くことは既に実証されていますし。

逆張りとでもいうのか、マイナス補正をかけまいと意識するあまりプラス補正をかけてしまっている可能性もあり
中庸というのを実現するのはなかなか難しいことだなぁと感じています。

彼女たちのファンとしてではなく、ひとりのアニメファンとして客観的に好評を下せる日が来ることを祈りつつ。

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2017年7月 1日 (土)

2017年第2Q アニメ総括

毎度おなじみのコレを書く時期がやってまいりました。もう書く必要ないかな?と思ったりもしているのですが
数年後に自分で読み返すための記録としてわりと重要であることも知っているので、書き続けます。


今期はまず「タイガーマスクW」が終わってしまったことから書かねばなりません。3クールという長丁場でした。

個人的にブシロードが関わるアニメでこんなに楽しませてもらったことは過去にありません。
放送枠の深さもあって地味な存在でしたが、プロレスの楽しさや現実のプロレスとの連携を魅力的に描き切り
3クール付き合っても本当に退屈しない良い作品だったと思います。

これはあくまで主観ではありますが、スタッフ一同楽しそうに作っているのが画面から伝わってくる感じで。
アニメに限らず、芸術にしてもスポーツにしても魅力を感じるものには一貫して言えることですね。


今期の作品で特筆すべきだったのは「FRAME ARMS GIRL」。ちょっと特殊なケースだったと言うべきかも。

主軸となるストーリーらしいストーリーがなく、ある意味では日常系と呼んでもいいかもしれない本作。
二次創作的なお話で埋め尽くされたひたすらかわいいだけの毎日と、締めのために申し訳程度に起こる苦難。
そして最終回、誰も予想できなかったライブパート(笑)期待どおりと予想外がじつに上手い配分でした。

批判する側にまわれば『美少女動物園』とか言いたい放題にできるのですが、残念ながら見てて楽しかったし
実況向けなネタの配置やご当地アニメ要素、終始崩れない作画や描き直されるOPなど喜ばしい要素が多くて
なんかもう好評せざるをえない傑作になってしまったんですよね。
おそらくこのアニメを見て不快感を覚えた人はほとんどいないと思います。みんなが幸せになれるアニメ。

ストーリーらしいストーリーのない作品をアニメ化するならこういうやり方でもいい、というひとつの成功例として
今後語り継がれていくかもしれません。赤尾でこの手腕おそるべし。


赤尾でこといえばもうひとつ、「覆面系ノイズ」も秀でた一本でした。白泉社アニメにハズレなしという感じ。
ロックバンドを題材としていることや、劇中歌として『きらきら星』が使われていることなど前期の某作品(?)と
どうしても比較してしたくなってしまうのですが、軍配は確実にこちらに上がります。

当初は荒削りだった歌声がストーリーが進むごとに洗練、進化していくという表現に演者が対応していたことも
アニメ化された本作を語るうえで重要なポイントになると思いました。
ただ、序盤の歌い方が出演者のファンにとっては不評だったようで…Twitterではいろいろ言われていました。
それも含めての演技であると自分は受け取りましたが、伝わりづらいところもあったかもしれません。

OP・ED含め、本作のために書き下ろされた劇中歌がどれも珠玉の出来で、それをもとにアレンジされた劇伴が
絶妙な使われ方をしていたことにも触れておかねばなりません。まさに総合芸術だったのです。


あとは「月がきれい」ですか…いろんな意味ですごかったですよ。ホントに。

これが中学生の話というのが最大の脅威なんですけど、それはさておき『スマホのある学生生活』というのが
カルチャーショックであるのと同時に、物語にここまで影響するものなんだなぁという感心がありました。

投稿系SNSを通じてメッセージが伝わるという最終回の展開も新時代を感じさせるものでしたよね。
そこで終わらせておけばよかったものを、エピローグとしてあそこまで描き切ってしまったのは無粋というか
視聴者の想像の余地をことごとく奪ってしまった感じもあり、あまり印象がよくありませんでした。
ハッピーエンドはキライじゃないけどそこまでやらなくていいよ!っていう。過ぎたるは及ばざるが如し…。


「進撃の巨人」と「有頂天家族」の2期はそれぞれ順当で、ファンを納得させるだけの良い出来でした。
「GRANBLUE FANTASY」もなかなか。最後に1話分の尺を確保し、違った側面から楽しませてくれたことも好感。
「ベルセルク」はファルネーゼさま同行以降、温和な雰囲気で見やすくなったと感じました。

「武装少女マキャヴェリズム」と「カブキブ!」はもう少し絵がしっかりしててくれれば…それだけが残念です。
「カブキブ!」は今期の寸感でまったく触れていなかった、予想外に楽しめた1本。
部活モノで歌舞伎という難題に取り組み、その魅力を初心者に伝えるにじゅうぶんな内容だったと思います。
ポジション的にいえば「チア男子!!」あたりが近いかも。あれも地味ながら模範的な傑作でしたしね。


サテライト枠の「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」、とてもよかったです。

幸せとは結末ではなく過程にあり、わたしは幸せな人生を送っていた、既にもらっていたのだと結末で気付く。
約束は果たされなくとも、約束してくれたこと、約束してくれる人がいたことが大事なのだ。
物語の結末はあきらかにバッドエンドだけど、決してそうではない…という不思議な後味のある作品でした。
幸せとは人それぞれに違うものだし、幸せの描き方にもいろんな方法があるということ。
人生は結末だけを見て判断できるものではないのだなと、なかなか考えさせられる作品だったと思います。

原作のほうはこのあと2冊分ほど話が続くらしく、登場人物の顛末もすでにあきらかになっているそうですが
あえてそれを知らずにいるほうがいいかな…という気がしなくもなく(意味深?)。


寸感の時点では筆頭に挙げてた「正解するカド」は正直どう評価していいやら。少々困惑してます。
中盤以降の「俺が見ていたアニメはどこへ行ってしまったんだ?」感がすごくて(笑)勝手に思い描いていた
ジャンルや展開とは大きくかけ離れた結末を迎えたのが本当に衝撃的でした。

驚きを求めているという観点からしても、ザシュニナと視聴者は近いところにいたと思うんですよね。
なので「まさかこんなことになるとは…」という感想を抱かせることができたら成功なのでしょう。

本作をものすごく雑に表現するなら「BLがNLに負けた話」。これ以上でもこれ以下でもなく。
引きこもりで頭でっかちで、他人との付き合い方や愛の伝え方を知らない男が恋愛強者の女に負けたという
壮大なNTRストーリーに見えてしまうのは仕方ないでしょ…でも、それを伝えたかった可能性もあり。
書を捨て街へ出よ。※ただしイケメンに限る…と言いたいところですが、イケメンが負けましたからね。

BL云々な部分には不満はないのですが、あれだけ広範囲に広げた話なのにひどく狭い範囲で解決したのが
個人的には残念というか拍子抜けだったところです。地球、いや宇宙規模の話だったはずなのに。


今期は特に大きなハズレもなく…期待したほど伸びなかった作品はいくつかあったものの、誌面を割いてまで
批判したくなるような作品はひとつもなかったと思います。
寸感の時点では自分に不向きであると紹介しておいた「ID-0」も完走できましたし。

「ID-0」はどこに注視点を置くかで物語の印象やおもしろさがだいぶ変わってくる作品だと思いました。
魂とその器、自分はいったい何者なのか?という部分に注目すると楽しく見れることに中盤で気付いたのです。
それ以外の部分はテレビアニメというフォーマットで発表するのに必要な表面的な要素でしかないというか
オリハルト鉱石やラジーブなど、目に見える派手な存在に邪魔されてしまった感じがします。

あとはマヤかな。対外的な主人公として、ルーキー的な視点としてマヤが必要だったのはわかるんですけど
そのわりにはあんまり動かせてなかったかなぁと…他のキャラを削ってでも見せ場を作るべきだったのでは。
マヤとクレア、カーラとアマンザをそれぞれひとりのキャラにまとめてしまってもよかった気がします。

いや、しかしそれでは貴重なCV金元メガネキャラが失われてしまう。素人が口を出せる部分ではなかった。


「サクラダリセット」と「サクラクエスト」は来期へ持ち越し。正直、難儀な作品が持ち越されたと感じています。
特に前者はよきところで復習の意味も込めて総集編でもやってくれるとありがたいですね。
「Re:CREATORS」も2クールなんですね…真鍳ちゃん登場以降、本作の評価が変動している気がします。

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2017年4月23日 (日)

2017年第2Q 新作アニメ寸感

世間の「けものフレンズ」の熱冷めやらぬまま突入した今期ですが、ようやく一巡したので印象をまとめます。
しかし「けもフレ」の影響って新作アニメの制作側からはどう受け止められているのか気になりますね。


今期の新作のなかで、初回でもっとも手応えを感じられたのは「正解するカド」でした。

未知との遭遇であり怪獣映画的でもあり、そこに交渉という要素も加わるのが本作のまず興味深いところ。
小出しにされる固有名詞や情報から考察したり、先を推理したりするおもしろさも用意されています。
そして岩代太郎が手掛ける荘厳な劇伴。だいたい自分の好きなもので固められているわけです。

ひとつ気になるのは主要な登場人物を3Dモデルで描いている点で、その意図がよくわからないんですよね。
いまのところ多くのサブキャラは手描きで、なんならメインキャラも手描きになる場面が多くあります。
あえてメインキャラのみを3Dモデルで描こうと考えたのはなぜなのか。そこがどうにも引っ掛かってしまって。
単純に作画の労力を省くとか、作画を一定レベルに維持する程度の計らいなのでしょうか?


今期は他はまあボチボチという感じですかね…「GRANBLUE FANTASY」が意外と王道で良い感じ。
原作未プレイなので比較とかはまったくできないんですけど、不快感なく見られる程度のベタさに安心します。
あとは「Re:CREATORS」と「FLAME ARMS GIRL」あたりを上位に挙げておきます。

「Re:CREATORS」は参戦作品が完全オリジナルでありながら、みんなどこかで見たことある感を再現していて
そのクロスオーバー的な要素とメタ的な表現が合わさりおもしろい雰囲気を醸し出しております。

「FLAME ARMS GIRL」はもうファンの期待どおりというか(笑)こういうのでいいんだよって感じですよ。
変にオリジナルのストーリーや設定を付加せず、二次創作から生まれたかのような日常の騒動を描くだけという
絶対にはずさないポイントをうまく突いてきてるアニメ化作品だと思いました。
ただ、おそらくこのまま日常を描くだけでは終わらないでしょうね。いや…意外とそのままもあるのかも?


次点は「ゼロから始める魔法の書」「月がきれい」「アトム ザ・ビギニング」あたり。

続編ものでは「有頂天家族2」「僕のヒーローアカデミア」「進撃の巨人」「神撃のバハムート」「ベルセルク」
そして「境界のRINNE」と…これだけでも結構な本数になりますね。

サテライト枠の「終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?」は珍しく原作つき。
『昔のエロゲみたいな世界設定』という意見を見て笑ってしまいました。言われてみればそんな雰囲気かも。
妙な懐かしさというか、1周まわってまたこういうのが来たか…みたいな。それがむしろ新鮮に感じるというか。
好きになれそうな感じはあるので、今後どのような展開になっていくのが見守りたいと思います。

懐かしいといえば「武装少女マキャヴェリズム」もですね。こんなコッテコテなのなかなかない(笑)
決して絶賛はしませんし万人に薦められるものでもありませんが、好きかキライかで言えば確実に好きです。
今期の貴重な金髪巨乳お嬢様枠でもあります。ウーチョカちゃんもかわいい。

初回でこれはダメかも…と思ったものの、盛り返してきたのが「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」。
使い古された設定を微妙にズラしてきたり、他の作品なら雰囲気でごまかしそうな部分をきちんと詰めてきたりと
数多のラノベ原作アニメとはちょっと違う気配をわずかながら感じています。
買いかぶりかもしれませんが、正しい意味で『3話まで見て』判断してほしい作品だと思いました。


世間的にはそこそこ話題になってるのかな…サンジゲンの新作「ID-0」は自分的にはビミョーな感じでした。
スタッフは非常に豪華だし、注目されそうなポイントが山ほどあるのは客観的に理解できます。
説明すれば伝わる魅力はあるけど直感的に伝わる魅力に欠けるというか…なんとも曖昧な表現になりますが。
「ブブキブランキ」の前例を考えると、サンジゲン元請作品と反りが合わない可能性もあるのかもしれません。

そもそも谷口監督作品が自分には合わなくて、世間とは評価が大幅にズレてるんですよね。
過去にも何度か書いてますが、谷口監督と川崎逸朗監督、それと西尾維新原作のアニメは難しいです。


こういうのはもういいや…という食傷気味な作品はいくつかあったものの、第1話を最後まで見れないという
異常事態は本当に久し振りでした。「クロックワーク・プラネット」という作品です。
どこでダウンしたか具体的に言うと、ナオトがRyuZUの全身のギヤの数をスラスラ答えたあたりですね。
あんな痛々しい表現は昨今なかなかないですよ。中学生の創作ノートを読まされてるみたいな気分でした。

本作はオープニングからしてもうダメだったかもしれません。八木沼さんもう引き出し空っぽでしょ…。
なんとかして過去の作品と差異を図ろうとして、着地点が見えないまま気持ちよくないメロディーが続くという
近年の悪しき状態からさらに悪化しているのが聴いててホントにつらいです。

南條愛乃がソロやコラボで良い楽曲に巡り合えているだけに余計につらく聞こえるというのもあります。
開き直りという手段でもいいので、現状の負のスパイラルから早く抜け出してほしいと思います。



「BanG Dream!」の総括を合わせて書こうと思い、今期の新作寸感の掲載をわざわざ遅らせていたのですが
その必要もなかったというか…それほど好待遇にするような結末ではなかったですね。

ライブハウスの終焉とその後をどのように描くのか気になっていたのですが、まさか一切描かないとは。
香澄たちが主役なのだから、念願かなって自分たちのバンドであの舞台に立てたという時点で当初の目標は
達成されたしハッピーエンドでいいでしょ?という見方もできなくはありません。
しかし、そうなると閉店を事前に告知して妙に危機感を煽ったのはなんだったの?って話になるわけで。

湿っぽい話をきちんと描けと言いたいわけではなく、布石を打っておいて放置されるのが気持ち悪いというか。
初回で意味ありげに使われた『星の鼓動』というキーワードも曲名以外ではまったく使われずに終わってしまい
あれって結局なんだったんだろうね?と放送終了後もしばらく首をかしげていました。

バンドやライブとの出会い、バンド活動を通じた新たな友情の育み。単純にそこだけ見ればよかったのかも。

そういえば第3話の物議をかもしたあのシーン、ソフト版で大幅に改変されていると聞きました。
改変前のノリで突っ走ってくれれば梅澤春人作品的な意味で(笑)支持を得られた可能性は大いにあったのに
日和ってマイルドにしてしまうあたり、あれ自体には意図や強固なメッセージはなかったのかもしれません。
同様に、終盤の展開もいくらか軌道修正されたのではないかと思えてしまいます。

「BanG Dream!」の数少ない収穫のひとつは、有咲を伊藤彩沙に演じさせたことです。
これまでブシロ関係でしか仕事がなかった彼女ですが、これをキッカケに今後注目されそうな予感がします。

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2017年3月31日 (金)

2017年第1Q アニメ総括

早いもので今年も3か月が過ぎようとしてます。今期の総括も書かなあかんし、新作もチェックせなあかんし。

今期もっとも手応えを感じたのは「昭和元禄落語心中」と「テイルズオブゼスティリア ザ・クロス」。
続いて「鬼平」と…つまり、新作寸感で挙げた作品がリードしたままゴールを迎えた順当なシーズンでした。

おおむね期待どおりというか、ある作品を除いて初回の印象から大幅に下げることも覆すこともなかった感じで
「チェインクロニクル」や「幼女戦記」、「このすば」2期なども良い印象をキープしたまま最終回を迎えました。
「小林さんちのメイドラゴン」はひたすらかわいかったし、「スクスト」は頭悪くて(笑)結構好きでした。

「アイドル事変」はいろいろ惜しかったなぁ…曲数が揃っていればまた描き方も変わったろうに。
設定や描写は奇抜な作品ではありましたが、込められたメッセージがきちんと伝わってくる良い内容でしたね。


これといって期待ハズレだったものもないんですが、「Rewrite」2期はきちんと見てても本当に意味がわからず
初回で感じた置き去り感のまま、こちらもある意味では印象を維持したまま終わったことになります。
伝わりにくさで言えば「ACCA」も似たようなものかも。こちらはストーリーがどう進んでいるかは理解できるのに
起伏が欠けていたこと、おもしろいことが起きているのに見た目に伝わりづらいのが最後までネックでした。

「CHAOS;CHILD」は原作ファンが言う駆け足感は気にならなかったものの、ファンが絶賛する原作の魅力が
半分ぐらいしか伝わってきていないというか、真相や結末に唸る感じではなかったですね。
決してつまらなかったわけではなく、しかし原作へ興味をもてる内容だったか?と言われればそうでもなく。
サイコサスペンスな部分への期待をくじかれてしまったことが個人的には一番大きかったかもしれません。


今期を語るうえで絶対はずせないのが「けものフレンズ」。ここまで盛り上がると誰が予想できたでしょうか。

見た目こそあんな感じではありますが、アニメのお手本と言ってもいいくらい優等生な内容でしたよね。
キャラの立ち回り、音楽を含めた演出、情報の出し方、こまかい伏線…どれを取っても地味によくできている。
1クールという短期間でもキャラクターの成長がきちんと伝わってくるのも素晴らしいところ。
子供のころ見て胸を熱くさせたアニメのあの感じがそのまま受け継がれている。そんなふうに感じました。

謎の高評価では決してなく、非常に巧みに作られた、そしてそれが評価された作品なんだと思います。
本作をキッカケにして今後のテレビアニメ作りがちょっと変わるのでは?…という予感、あるいは期待もあり。

ただ、結局は『見てもらえないと評価されない』のがアニメの現実でもあるんですよね。
いかにして多くの人に見てもらうか、多くのアニメオタクに見てもらえるか。
そのうえで、見る人を感心させるものがどれだけ詰まっているか。それが大事なんだと強く実感します。


この記事を書いてる段階では第9話まで放送済みの「BanG Dream!」は、放送前から大量のCMが放映され
見てもらうための準備だけで言えば他の追随を許さないものでしたが…反応は芳しくなく。

第4話以降は普通に見られる学園アニメとなったものの、第8話の最後で明かされたライブハウスの事情が
「またこれかよ!?」と言いたくなるような既視感あふれるもので、続きを見る前から少々ゲンナリ。
このシリーズ構成でよく通す気になったなぁと。ドジョウを量産することに抵抗はなかったのでしょうか。

でも中の人たちの活動は成功しているようだし、ブシロ的にはオッケーなのかな?という気も。
アニメ制作の目的をどこに据えていたかですよね。中の人を売るのが目的ならこれでもよいのではないかと。



生まれた初めて見たテレビアニメが「BanG Dream!」だったら褒めていたかもしれません。
しかし、本作はどう考えても「ラブライブ!」や「ミルキィホームズ」のファンだった人たちの新たな受け皿として
用意されたものでしょうし、『前とは違うもの』を確実に提供していくべきだったのではないかと思います。
でも違うのかな…『前と同じもの』を提供されることの安心感も否定できませんからね。

そんな前置きから、原作とまるで違うところが好評だった「ゼスティリア」の話をちょっとだけ。

「ゼスティリア」はマジでアニメ版に準じたリメイクを出すべきですよね。おそらく誰もが望んでいるはず。
出さない理由がないし(言いすぎ)、出せば現行の「ゼスティリア」を持ってる人でも買い直すと思われます。
Playstationでの展開が難しいならXboxで出してもいいんですよ?

最終回の放送が1か月先になってしまったのは解せませんが、なにかうれしい発表があることに期待します。
「ベルセリア」の部分を最後までアニメ化でもいいなぁ。しかし1か月待たされるのはつらいなぁ…。

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2017年2月 8日 (水)

「BanG Dream!(バンドリ)」の賛否両論

「BanG Dream!」の放送が第3話まで終わりまして、現在ネット上でちょっとした物議を醸しております。

物議のなかでおもに槍玉にあがっているのは第3話の後半にある『きらきら星』のシーン。
ライブハウスに出演予定だったバンドの到着が遅れ、なんとかして間をもたせないといけないという場面において
主人公・香澄が勝手にステージに上がり、アカペラで稚拙な『きらきら星』を歌い出すというもの。

香澄に半ば強引に引っ張られる感じで有咲がカスタネットを、りみがベースをかついで登壇…とつながる様子は
やりようによっては感動も得られたと思います。しかし制作側の目論見どおりにはいきませんでした。

単に「見ていて恥ずかしい」という意見が多かったのですが、問題はそれだけではないと思います。
まず、ただの観客である香澄が無許可で登壇して歌い始めたこと(なぜかマイクはオンのままになってる)。
そしてバンドの到着を諦めかけていた観客たちがなぜかそれを「かわいい」と歓迎してしまうこと。
ほかにもベースの無断借用とかいろいろあるのですが、この2点に絞って考えてもやっぱりおかしいですよね。


このシーン、かの名作「BECK」のグレイトフル・サウンドにおけるワンシーンに似た感じがします。

「BECK」の場合、バンドの評判やコユキの歌声に定評があることをそれまでの過程で説明できていたからこそ
あの場面を感動的に演出できたと思うんですよね。いざこざもあっての再集結でしたし。

「BanG Dream!」の場合は視聴者を納得させられるだけの情報が足りなかったと思うのです。
香澄はべつに歌が上手いとも言われてない、ギターも弾けないし練習する素振りもない本当に無能な女の子で
ここまでの劇中、ただひたすら「バンドをやりたい」という主張を続けているだけでした。
(無能なりに「自分にできること」を考えた末の行動だと思えば、多少は好意的に解釈できるのですが…)

香澄のたいして上手くもない、むしろ聴くに堪えない(と多くの視聴者が感じた)『きらきら星』は、その場にいた
耳の肥えた観客たちからなぜか好意的に受け止められ、間をつなぐことに辛くも成功します。
ここで生じた「劇中の反応」と「視聴者の反応」のギャップが物議をさらに加速させることになりました。


これまでも「BanG Dream!」には常識的に考えておかしなところがいくつかありました。
香澄が質屋の蔵に不法侵入してギターと出会うところや、30万もするギターをほぼ無償で譲り受けたことなど
「作劇上の都合」という言葉でフォローするにはちょっと無理のある描写が続いています。
第3話前半のギターを抜き身で抱えて登校というのも、「アニメだから」という理由では看過できませんでした。

たとえ社会規範に反していようと、それが「作劇上の都合」に合致していれば看過されます。
本作でそうならなかったのはやはり視聴者を納得させられるような準備が欠けていたからではないかと。


ただ、これらの不自然な現象を経てひとつの確信を得られました。
それは「この世界では香澄のどんな言動も周囲から受け入れられる」ということ。

どんなに社会規範に反していようと魔法にも似た謎の力が働いて何事もなかったかのように許されてしまう。
多少キツい反応を見せることはあっても、ちょっと時間が経つと香澄のノリに懐柔されてしまう。
誰も突き放す人がいない。やることなすことすべて歓迎され、なりゆきで成功してしまう。
すべてが香澄を中心に回っている、香澄のための優しい世界。『魔法の国』とでも言いましょうか。

しかし物議を醸したということは、それだけ香澄の言動を許せない人が『外の世界』には多かったということ。
少数の偏屈な人がイチャモンをつけてるというレベルの話ではないのです。


『魔法の国』現象は、なにも今にはじまったことではありません。
最近だと「ラブライブ!サンシャイン!!」の最終回でも似たような現象が起きて物議を醸していました。
ネット上では「BanG Dream!」を「サンシャインの最終回を毎回やってる感じ」と評する声もあるほどです。

でも、今回は「ラブライブ!」に好意的だった人も否定にまわっている姿を見られるのが興味深いですね。


この『魔法の国』の違和感を許せる人と許せない人の違いはなんなのか。
Twitter上で本作の感想を探っていると、好意的な感想は「かわいい」とか担当声優に関するものばかりで
劇中で起きていること、ストーリー展開を褒めているものはごくわずかという印象。

つまり、『肯定的な人が肯定している部分』と『否定的な人が否定している部分』が異なるということ。

個人的には「かわいい」かどうかをアニメの評価の基準にするのはナンセンスだと思っています。
「かわいい」と感じるかどうかは主観によりますし、見る人によって評価が高くも低くもなってしまいます。
声優補正も同様。演技内容ならともかく、誰が出ているとか誰の声が聞けるかとかは主観的な評価点です。
しかし、ネット上ではそういうものも作品の評価に混同されてしまうからややこしくなります。

本作に対する物議において『賛否両論』という言葉がしばしば使われています。
ですが先述のとおり『肯定的な人が肯定している部分』と『否定的な人が否定している部分』が異なっており
評価点がすれ違っている現状を『賛否両論』と表現するのは苦しいかと。

「シナリオ重視の人は納得いかないみたい」だと述べている、『賛否両論』を用いたツイートもありました。
そう書くということは本作の文芸にある程度は違和感を覚えているということだと思いますが。


とりあえず自分は最後まで付き合うつもりでいます。ひょっとしたら後半化けるかもしれませんし。
難しいのは、既にだいぶ否定側に傾いてしまっている自分の視点を中庸に保てるかどうか?という点です。



「香澄をみんなで介護している世界」と書こうかとも思ったのですが、だいぶ不適切なのでやめておきました。
ただ、香澄の言動はほぼ幼児です。ギターを抜き身で持ち歩くところとかまさにそんな感じ。


あと「耳の肥えた観客たち」と書きましたが、ひょっとしたらこの認識は間違っていたかもしれません。

あのライブハウスに集まっている観客、出演するバンドを「かわいい」かどうかでしか判断していないとしたら
香澄たちがきらきらうんたんやってる様子を「かわいい」と評価しても仕方ないかな…と。
ライブハウスなのにペンライト振るのが主流みたいな描写になってるし、あの空間は異質なんですよね。

そういえば「ありえないことを描けるのがアニメやドラマのおもしろいところ」だと言うツイートもありました。
たしかにそれはそうですが、本作にそれを当てはめるのはどうなんでしょう?



追記の追記。新たに独立記事を設けるほどの話でもなかったので付け加えることにしました。

この記事を公開した直後の第4話がこれまでの3話分とは異質なものになっていました。
特に激変したのが香澄で、前回の内容を引きずって『きらきら星』をひたすら歌い続けてはいるんですが(笑)
それ以外の部分で人格が大きく変化しているように感じられました。
ざっくり言えばマトモになっている。他の登場人物と会話がだいぶ噛み合うようになってるんですよね。

で…もうひとつの大きな変化が、香澄の言動をきちんと批判する人が出てきたこと。
ライブハウスにおける暴挙についてもセリフの中だけではありましたが、あのあと叱られたという話が出てたし
有咲とのすれ違いに対しても(理由は理解してなかったけど)悪いことをしたという自覚をもっていたので。

でも結局、有咲はあっさり許しちゃうんですけどね。ネチネチと引きずるような話でもないですし。

アニメ作品としてはほかにも言いたいところはあるのですが、とりあえず見られるものになった感じがします。
決して「慣れ」ではなく。第4話の作風が続くのであれば最後まで見れそうです。

余談ですが、某所で有咲のことを『財布ちゃん』って呼んでるのひどすぎる…だいたい合ってるからなおさら。

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2017年1月18日 (水)

2017年第1Q 新作アニメ寸感

今期はべつに忙しくもなく、新作のほとんどの初回を見れたので『寸感』でなくなもよかったんですけどね。
すべての作品に対して良い評価を書けるわけではないので、あえてそのままにしました。


今期の新作で個人的に気に入っている…というか人気が出てほしいのは「鬼平」です。

もともと時代劇が好きだし、父も原作をそろえるほどの鬼平ファンなので期待しないわけにもいかないという
偏った事情はあるものの(笑)そういうのを抜きにしても今期の新作のなかでは輝いて見えます。
どれくらい現代風にアレンジされるのか?という不安はありましたが、いまのところ髪型が違う程度しかなく
ほぼそのまま鬼平シリーズとして見ることができるので安堵しております。

劇伴はジャジーでカッコいいし、締めのエンディング曲も本編にマッチしていてうれしくなります。
これをキッカケに大河ドラマ以外の時代劇を見る人が増えてくれたらうれしいなぁ…などと思ったり。


完全新作ではほかには「小林さんちのメイドラゴン」あたりが好感触だったでしょうか。
今期はいわゆる続きモノに期待作が多く、「昭和元禄落語心中」や「テイルズオブゼスティリア ザ・クロス」
「この素晴らしい世界に祝福を!」などの2期が安定した滑り出しを見せている印象。
個人的に気に入っていた「Rewrite」の2期は初回から突き放されてしまったので今後どうなるやら…。

佳作として挙げるなら「チェインクロニクル」と「亜人ちゃんは語りたい」、それと「CHAOS;CHILD」。
あとは「スクールガールストライカーズ」とか…お話は判断できませんが、見てて不快感はないので。


「幼女戦記」は中身ではなく、放送のタイミングがちょっとよくなかったかなぁと思っています。
直近に「終末のイゼッタ」と「ブレイブウィッチーズ」という映像的に似通った感じの作品がならんでいたのと
いまさらまた転生モノかよ…という感じで、食傷気味なのが否めません。
あとはキャラクターデザインに非常にクセがあるので、そこで好みが分かれそうな気がします。

似たような理由で「セイレン」と「アイドル事変」も現段階では判断が難しい感じ。
今後の展開次第では評価がガラッと変わる可能性もありそうで。個人的には期待はしています。

まだわからないという意味では「ACCA13区監察課」も挙げられます。絵はすごく好きなんですけど。

再放送ではありますが、新作のかたわら「魔法科」の再放送も結構たのしみにしています。
世界観や設定がちょっとわかりにくい作品なので、1周見終えて知識がついた状態で見るのがおもしろい
というのが最大の理由ですが、一番の強みは実況向きなところです。


今期、初回でこれもうダメだ!ってなったものもいくつかありました。消去法でだいたいわかるかな。
ひとつハッキリと挙げられるのは「ハンドシェイカー」です。GoHands作品はnot for meで確定しそう(笑)



ほかの作品に遅れて、あの「BanG Dream!」がとうとう始まりました。なので初回の印象を追記します。

シリーズ構成・脚本を綾奈ゆにこが担当ということで、自分も含めて期待されてた方も多かったようですが
初回に限って言えば期待はずれかなぁと…大事な初回なのにいろいろと不自然な点が多くて。

『星の鼓動』というキーワードありきで始まったことがかえってネックになってしまったというか。
主人公の奇人変人ぶりを印象付けることには成功したものの、偶然見つけた『星』に導かれるようにして
質屋の土蔵のギターと出会うというのはかなり強引だったと思います。
あの誘導の仕方だと、主人公以外のいろんな人が土蔵に引き寄せられてしまいますからね。
素直に質屋の軒先にでもギターを展示しておいて、それと出会うほうが自然だったのではないかと。
どうしても土蔵を使うのなら、土蔵で楽器の練習をしている同級生と出会うとかのほうがよかったかも。

そして、強奪(笑)したギターを抱いてライブハウスへ向かうというのもかなり強引でした。
非現実だとはわかっていても、納得のできない非現実的展開の応酬にちょっと萎えてしまいます。


先に妹が通っていたからという理由で進学先を選び、妹がやっていたからという理由で部活も選びそうに
なっていたところでハシゴをはずされる…という展開は個人的に好感触だったんですよ。
不意のつまづきを経て、自分自身の力で目指すべき目標を見つけるという流れは正しかったはず。
というか、初回でいうとそこしか納得して見れる部分がなかったような気もします。

なのに質屋の娘にナビされる感じでライブハウスへ連れていかれてしまう。自力ではなく他力なんです。
主人公がライブを見て感じたであろう感動が画面から伝わってこなかったのもつらいところ。


あと、個人的に気になったのが妹の設定で。中高一貫らしき学校に姉より先に通っていた、という設定が
後出しでセリフとして伝わってくるので、視聴者的にはちょっと混乱させられるのです。
「なんで妹なのに在校生?」「姉なのに妹のあとを追って行動してるの?」って。

そういう部分も含め、大事な初回なのにすんなり入ってこない感じがどうにも気になりました。
これはたぶん自分が「BanG Dream!」という作品を偏った目で見ているせいだけではないと思います。

昨夏以前からあれほどしつこくCMを打っておいて、出来上がってきたのがこれか…と。そういう印象です。

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2016年12月29日 (木)

2016年第4Q アニメ総括

今期はゲームのためにアニメの視聴本数を大幅に削減したため、完走作品は14本となりました。

『新作を無条件で見る』のをやめると、本当に好きなアニメがどれか自然とわかることに気付きました。
それがわかっただけでも今期は大幅に削減した価値があったと思います。

途中で興味を惹かれない展開に突入すると次回を消化しようという気力が湧かず、自然と見なくなるので
毎週録画に設定していたアニメは「どのタイミングで興味を失ったか」がハッキリわかるのです。
次回まで1週間という長い猶予があっても見る気が起きない。というか、消化してないことを忘れている。
未消化のまま次回を迎えたとき、その作品の比重がどれだけ下がっているかに気付きます。


今期途中で消化が止まってしまった筆頭が「レガリア」で、次いで「イゼッタ」が2週分ほど溜まりました。

「レガリア」は中断が響いたのもありますが、放映枠の影響で消化が滞ったのも大きかったです。
あとは単純に趣味が合わなかったというか…売りにしている部分がことごとく刺さらなかった感じがします。
一応すべて録画はしてあるので年末年始に気が向いたら見ようかとは思っています。
…という発言がもはやフラグにしかならない(笑)見る気があればとっくに見てるでしょうしね。


「イゼッタ」は前半はおもしろく感じていたのですが、中盤を超えたあたりから雲行きが怪しくなっていって
これはダメかもな…と、消化の手が止まってしまったのが8話終了時。
それまでの顔見せシーンを伏線として9話で正式に登場したもうひとりの魔女が決定打となりました。

「イゼッタ」という作品において魔女・イゼッタは唯一の特異点であるべきだったと思います。
同じ力をもつ者がふたりと存在しないからこそ、それに拮抗しようとする者たちとの戦いが盛り上がるわけで
そこにもうひとりの魔女をぶつけてしまうのはちょっと違う気がするんですよね。
しかもライバルの魔女がクローンであり、記憶あるいは魂の継承までしているというのが引っ掛かりました。

百歩譲ってクローン技術までは許せるんですよ。ド○ツの科学は世界一ってイメージありますし。
ならその科学力で戦えよ!って思いませんか? クローン作れるくらいの謎技術をもってる国なら。

そういう架空戦記的な部分ではなく、イゼッタとフィーネというふたりの少女の関係に注目してた人にとっては
大いに評価される作品となったのではないでしょうか。なので、評価が結構割れてる感じなんです。
判断基準をどちらに置くにせよ、たびたび描かれた空戦シーンは非常に見応えがありました。

それにしても、地球上のエーテルを枯れるまで使い尽くすって魔法理論的に可能なんですかね…?


ひょっとすると「レガリア」も、女の子同士の関係にハマれる人にはウケていたのかもしれません。
今期の注目作品はなんとなく『同性同士の連帯』という要素で共通していたように感じます。


その最たるものが「ユーリ!!! Yuri on Ice」。BLとしても楽しめるけど、そうじゃない人たちにも好評でした。

「ユーリ」が他の作品よりも抜きん出ていたのは、人間関係と心理を描くことに注力していたところ。
魅せ場となるフィギュアスケートのシーンでも刻々と揺れ動く心情をモノローグや表情の変化で描いており
次の瞬間にどうなるかわからないハラハラ感をキープし続けることができたのが大きいと思います。

フィギュアスケートのシーンはアイドルアニメでいえばライブシーンになるわけですが、ライブシーンにおいて
心情の変化をきちんと描けている作品はやっぱりおもしろかったんですよ。「0048」とか。
ライブシーンを単なる動画的な魅せ場、PVの挿入としか思っていない作品はダメですね。
そこがきちんとできていたからこそブームになるほどの評価につながったのだと個人的には思っています。

あと、やっぱり初回でハートをつかむのって重要ですよ。アニメで一番大事なところだと思います。
「0048」以降ひとつの指標としていますが、間違いのない判断基準になっています。


今期個人的に手応えを感じられたのは「ユーリ」以外だと、「Occultic;Nine」と「舟を編む」。

「Occultic;Nine」はゲームにつながる作品ということで未消化なモヤモヤ感を残しての終わりとなりましたが
現時点でもかなり評価の高いアニメ作品と言えます。終盤はちょっと弱かった気もしますが。
もう少し尺があれば別の終わり方もできたんじゃないか?と思えるような、微妙な尺足らず感があり。

「舟を編む」は本当に素晴らしかった…原作や実写映画にも手を伸ばしたくなるくらい良かったです。
それより、紙の辞書を使ってみようかな?と改めて思わせるパワーがありましたよね。
紙質や感触なんていままで使っていて考えもしなかったし、作っている人たちのことも考えたことがなかった。
それに数多くのメッセージが込められていて、見る人それぞれに共感して思うところがある。
登場人物それぞれが主人公で、視点が次々と変化していく。地味だけど近年稀に見る収穫でした。


「ドリフターズ」と「ジョジョ」、「亜人」は期待通り…いや、期待を超える出来だったと言ってもよいでしょう。
特に「ジョジョ」の終盤は結末を知っていても熱くなれました。主題歌も含めてパーフェクトという感じ。

「私がモテてどうすんだ」と「斉木楠雄のΨ難」は緊張感ある他の作品のあいだを埋める緩衝材として(笑)
不思議と心地よく、継続して見れる作品でした。完走できたのが自分でも意外です。
「てーきゅう」はもうそろそろ限界かな…8期は全体的にネタの弱さを感じる場面が多かったですね。

意外といえば実写版「咲-Saki-」もかなり楽しめました。原作もアニメも、麻雀もルールも知らないのに。
実写化作品なのに、もう少し長く見ていたかったなぁと思えるくらいに良い作品でした。


完走したなかで残念だなぁと感じたのは「ブレイブウィッチーズ」のみ。
終盤の作画のガタつきとベタすぎる展開、演出にややゲンナリしつつ、くじけるギリギリのラインでしたね。
佐藤利奈さん演ずるラル隊長をピックアップした回がなかったのも個人的評価に響いています。

「タイガーマスクW」と「鉄血のオルフェンズ」、「魔法つかいプリキュア」は来期も継続です。
「タイガーマスクW」は当初感じたまま安定しておもしろいので、この先も続いてくれることに期待してます。



今年のアニメ全体の総括や10選なども書こうかと思ったのですが、いろいろ足りない感じで断念しました。
代わりと言ってはなんですが、各Qごとの総括記事へのリンクを貼っておきます。

 ・2016年第1Q アニメ総括
 ・2016年第2Q アニメ総括
 ・2016年第3Q アニメ総括

改めて読み直してみると、結構いい作品が揃っていた1年だったような気がしますね。
続きを見たくなる作品も多いし、実際に続きが来年放送される作品もある。良い傾向ではないかと。
たった1クールで消化されるのではなく、継続的に愛される作品が増えていってほしいと思います。

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2016年10月12日 (水)

2016年第4Q 新作アニメ寸感

以前述べたとおり、今期は視聴本数を最小限に絞っているため「所感」ではなく「寸感」としました。

今期はタイトルや公式サイトを見た時点で相当な数を削ったのですが、そのなかで奇跡的に残ったうえに
「これ切ってたら死ぬほど後悔しただろうな」と思えるほど初回が衝撃的な作品がありました。

その名は「ユーリ!!! YURI ON ICE」。フィギュアスケートを題材にしたアニメです。

「ユーリ!!!」は本当に素晴らしい。久し振りに震えるくらい良い初回に出会えてうれしかったです。
今年はこういう初回でハートをがっちりつかみにかかるアニメが本当に少なかったんですよ。
初回の魅せ方もさることながら、オープニング映像も艶っぽくて良い絵なんですよね。
初回できちんとオープニングと主題歌を見せてくれるというのも近年ではわりと珍しいほうだと思うのですが
その映像にしても主題歌にしても「なにかすごいことが始まる」という予感を覚えさせるものでした。

アニメなのに原案の漫画家が『ネーム』を切るという作り方も非常に独特だと思います。
また、肝心なスケートシーンではロトスコを採用しており、カメラワークも含めて初回から圧巻の出来。
願わくばこの熱量が最後まで続いてほしい。そしてお話できちんと魅せてほしい。そう祈っております。


ほかは「私がモテてどうすんだ」と「タイガーマスクW」が意外にもツボに刺さりました。

「私がモテてどうすんだ」はこういうタイプの作品が1クールの半分ぐらい使ってやりそうなカミングアウトを
初回でほぼ使い切って始まるというのがちょっと新しいなぁと。今後どうなるのでしょうか…。
オタク女同士のやりとりなどもおもしろく、肩がこらない感じも良いと思います。

「タイガーマスクW」は自分としても意外で、古典的なところをむしろおもしろく感じているのかも。
放送枠の深さが気になりますが、直後にプロレス番組をリンクしているのが構成上のミソなのでしょう。

ほかは「ブレイブウィッチーズ」「終末のイゼッタ」「ドリフターズ」あたりが残った感じ。
続きものでは「亜人」と「オルフェンズ」を。今期は過去に見ていたものでもだいぶ切ってしまいましたね…。
あとは「舟を編む」と「3月のライオン」が追加されるかも。
「3月のライオン」はNHKの非常に珍しい時間帯に追加された枠なのでちょっと注目しています。

録画しておいてまだ見ていないのは「Occultic; Nine」のみ。噂によるとなんかおっぱいがすごいらしい?


とりあえず「ユーリ!!!」見ておけばいいよマジで!って言えるシーズンなので便利といえば便利。

本数絞って気に入ったアニメだけ見ることの利点として、このような新作所感をブログでまとめるときに
批判的な文言を一切つかわなくて済むというのが挙げられます。
批判というのは理にかなっていても、著者にとっても読者にとっても大きな負担になりえますし。

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2016年10月 1日 (土)

2016年第3Q アニメ総括

今回も総括が翌月に食い込んでしまいました…本当にギリギリまでやってるんだもの。
こうして感想をまとめるうえでも、次期に突入するまでにもう少しブランクがあるとよいのですが。


今期はやはり2クール作品や続編ものが強いシーズンで、新作は不利なシーズンだったと思います。

「RE:ゼロ」は非常に満足感の高い2クール作品でした。
ただ…以前も書いたとおり、王選突入からスバル汚名返上までがあまりにも長くて退屈させられたことと
特に王選以降、描写が少なくてエミリアに感情移入できなかったことがちょっと気になりました。
ロクに描かれないクセに最終回で正ヒロインぶられてもあんまり感動できないというか…(笑)
スバルくんがエミリアに固執する理由を汲み取れなかった自分の視聴能力の問題かもしれませんが。

自分はべつにレム派ではないんですけど、最終回にチラリとも出てこないのが少々かわいそうで。
あと、完全に脱線してて王選は全然進んでないので『現時点ではハッピーエンド』としか言えない状態。

「クロムクロ」や「ジョジョ」第4部が安定した魅力を発揮するなか、健闘していたのが「プリズマ☆イリヤ」。
このスピンオフのファンだけでなく、Fateシリーズのファンも喜ばせる展開が盛りだくさんでしたね。
全4回という変則的な放送だった「七つの大罪」もシリーズファンをきちんと楽しませる好印象な内容。

「ダンガンロンパ3 未来編&絶望編」は交互に見続けるからこそ理解できるおもしろさを実現できていて
テレビ放送のアニメに新たなスタイルをもたらしてくれていたような気がしました。


新作のなかでは、ストーリーのおもしろさで言えば「orange」が抜きん出ていた印象。

ほかも新作所感で挙げたものがだいたい上位に。「91Days」と「東離劍遊紀」は期待どおりの出来でした。
挙げなかったものだと「チア男子!!」が堅実。シリーズ構成の見本みたいな作品と言えます。
「ReLIFE」と「アルデラミン」は中盤以降ジワジワとおもしろくなってくれました。

個人的に変に気に入ってしまったのが「Rewrite」。これはキャラクターデザインの魅力に尽きると思います。
懐かしさに安心するというのもありますが、掛け合いや動かし方がとにかくかわいくて。
なぜいまさらアニメ化なのか?という疑問はあったものの、見ていて古臭いと感じる部分は特になく。
しかしああいう終わり方をするとは…おかげでもうしばらく付き合える作品にはなりましたが。

あとは「B-PROJECT」ですね…最終回が本当にすごかった(笑)感動ではなく唖然という意味ですごい。
普通に男性アイドルアニメとして見ていて、あんな結末になると誰が予想できたでしょうか。


今期は期待していたのとちょっと違っていたり、肩透かしな印象の作品も目立った感じがします。

「あまんちゅ」は思っていたよりも水の中で活動しないのが意外でした。
部活をやらない部活アニメが多い昨今ですから、地味にランニングを繰り返していただけ部活ものとしては
正しい描写だったのかもしれませんが、水中の描写を期待していたのでなんか違うなぁと。

「ベルセルク」はお話のおもしろさは間違いないのですが、描写の中途半端さがどうにも気になりまして。
手描きとCG描写の混在をもう少し煮詰めることはできなかったのかと…そこが残念でした。

「NEW GAME!」は6話くらいで脱落しました…なんか見ててつらくなってしまったので。
なぜつらいと感じるのか一応は考えてみたのですが、おそらく彼女たちの容姿や声色のアニメっぽさに対し
お仕事のエピソードが不釣り合いなくらいシリアスというギャップに堪えられなかったのかと。
Twitter上で話題になった『本当は全員おっさんだけど美少女化して描かれてる』という見方が興味深くて
お仕事系アニメの新たな楽しみ方を手に入れた感じがしましたが、許容するにはいたらず。


今期3枠あったサテライト作品すべてもここで語らせていただくことになってしまいました。

まず「マクロスデルタ」はとにかく絵が弱い。そしてお話が妙に盛り上がらない。
「AKB0048」のほうが確実におもしろかったし(傑作だから当然といえば当然)、「マクロスF」あたりからの
新規ファン層を満足させられるほどの描写もなく、スカスカな印象が否めません。
「ターンA」的なシリーズ集大成作品として見られるおもしろさもあるにはあったんですけどね…。

最終回だけ切り出して見ても物足りなかったなと思える場面が多いんですよね。
たとえばケガからの復帰なのになんの盛り上げ材料にもならずにぬるっと戦線に復帰してたマキナとか。
その前に、いざ決戦!という場面でワルキューレのメンバーが3人しかいなくて「なんか寂しくね…?」って
なってしまったのも大きかったのかも。絵的なハッタリに欠けるというか。
最大の見せ場となった告白シーンも含め、最終回だというのに妙に省エネ感のある絵が続きました。

キースたちが反旗をひるがえすのは誰しも予想していたと思うし、どうせならハインツ様がワルキューレの
楽曲を歌ってしまうくらいやらかしてくれたほうが見てる側としては盛り上がれたと思います。
逆に意外だったのがイプシロン財団とベルガーが結末に一切関与しなかったこと。
あんな立ち回りをしていて中立のまま終わるなんて…キャスト変更が影響してたりしないですよね?

一番致命的だったのが、最終話の歌唱シーンがどれもただ歌ってただけな感じだったこと。
既出の楽曲でも「0048」のように効果的に演出することは可能なので、そこが本当に残念でした。

最終回まで見終えたいま、改めて第1話を見ると全然違うんですよこれが。
単に画面がリッチというだけでなく、絵の艶や色気が全然違うし場面の見せ方も比較にならないレベルで。
ものすごくおもしろいアニメがはじまった!という実感を改めて見ても得られるほどなのです。
なんでこの調子が続かなかったかなぁ…特に2クール目。やはり3枠抱えた弊害なのでしょうか。

「ももくり」は甘々すぎてつらくて…あまりにも障壁のない恋だと、見続けるのがこんなにつらいんだなぁと
気付かせてくれたという意味では新しい発見があったとも言えるのですが(笑)
「スカーレットライダーゼクス」は放送開始当初から最後まで評価の変わらない作品でした。


来期のことはいまはちょっと考えられません。アニメにあまり魅力を感じなくなりつつあるのかも。
たまたまそういう波が来ているのかもしれないし、義務ではないのでちょっと休みますか。



さて…「ラブライブ!サンシャイン!!」の話もしておきましょう。ここからすごく長いですよ。
Twitterでは当たり障りを気にして言えなかったことを思い出しつつまとめたので、記憶違いもあるかも。


旧作の『現実をまったく見ていない』という意味でのリアリティのなさが今回も炸裂していたといいますか
むしろ「これはオタク向けのアニメの世界なんだ」という開き直りすら感じさせる内容でした。
Aqoursの9人のキャラ付けやじゃれ合いなどはまさに。そこを楽しめる人にとっては傑作だったのかも。

途中、いわゆるご当地アニメを求める地方自治体に対し「あなたの街にはどんな魅力がありますか?」と
問いかけるような場面もあり、おもしろいところに切り込んでくるなぁという感心もあったのです。
しかし、これといって地元愛を追及するわけでも母校に対する思い入れを強調するわけでもなく…。
結局は予定調和というか、どこかで見た風というか…「サンシャイン!!」ならではの切り口を描くこともないまま
旧作に寄りかかることをやめようとしない、そういう開き直りに終始した感じ。

中盤のSaint Snow登場、スクールアイドル人口の増加にともない競技化したラブライブの扱いのあたりで
「これはアイドルアニメではなく部活アニメなんだ」という開き直りも強調されました。
あの採点方法もどうなのかと…競技化とは相反した、芸術点ではなく観客の投票で決するというルール。
当日の出来栄えに関係なく、どれだけ席を取れたかで勝負が決まってしまいますからね。

このあたりで、アイドルを目指した本当の理由に彼女たちは改めて気付くんだろうな…と先が読めました。


学校の統廃合の件は「0を1にする」という感動演出の陰に消え去ってしまいました。
現実的に考えたら「0を1にする」程度ではなにも変えられませんが、統廃合とかもうどうでもいいんです。
ぶっちゃけラブライブとかいう大会もどうでもいい(笑)結論へ導くためのダシでしかないので。
いや、発表の場としては必要か。勘のいい子ならなにもしなくても気付いたであろう答えを発表する場が。

そして最終回では、生徒や家族はステージに近付けないと説明しておきながら駆けつけるシーンが描かれ
数分前に登場人物に言わせたことすらひるがえすという破綻を見ることになりました。
これは「アニメの話だから」と開き直るにはあまりにも重篤すぎるミスだと思うんですよね。

「艦これ」のときもそうでしたが、その場その場のインスタントな感動を求めるあまり大事な設定を無視する
というのは花田脚本の伝統芸なのでしょうか。本当になにも考えずに書いてません?

そのやり方に素直に感動させられてしまう人はなにも感じないのでしょうが、多少の冷静さが残っていれば
見ていて冷めるような言動や演出がいくつもあり、ヘタするとAqoursどころか「サンシャイン!!」という作品自体
キライになりかねないほどの結末だったと思います。
キャラクター商売ならキャラクターの魅力を損ねるようなことはやっちゃいかんだろうと。

極め付けは最終回直後のあの特報ですよね…あれも開き直りといえば開き直りでしょう。


ここまでずらっと書いてきたことは熱烈なファンにとっては長所に見えているのかもしれません。
「ラブライブ!」って結局こういうものを求めてる層に向けて作られたものなのかな…と思ってしまえばいいと
今度は自分自身の開き直りが出てきてしまうのでした。

Aqoursはμ'sと比べて持ち歌が少なく、そのことがシリーズ構成に大きな影響を与えた可能性もありそうで
これには熱烈なファンでなくても物足りなさを覚えたのではないでしょうか。
まあおかげで脈絡もなくライブシーンが挿入されることもなくなり、構造的には好印象でしたが。
…そんなこともないか。ストーリーのつながりに欠けるライブシーンは今回もあるにはありましたね。


μ'sのファイナルライブ以降あきらかに盛り下がっていた「ラブライブ!」というコンテンツを再燃できるほどの
火付け役になれたかといえば…やっぱり難しいかなぁ。
Twitterのタイムラインを見ていても、μ's時代のファンがついてきてないのはあきらかでしたし。



気が付けば「サンシャイン!!」の感想に半分近く割いてしまいました。
それだけ無意識的に期待してたんだと思います。これは「マクロスデルタ」にも同様に言えること。

千歌は穂乃果よりも全然魅力的なキャラだと思ってたんですが。いや、いまもそう思ってます。
「サンシャイン!!」は9人全員をうまく活かせてなかった感じもしますね…特に曜。とにかく存在が希薄で。
にこと似たようなポジションだった善子は、劇中で成した仕事もにこに匹敵するものでした。
自分はμ'sにおけるにこの業績をものすごく評価してるんですよ。…とかいまさら言っても無駄かぁ。

「ラブライブ!」は結局、体育会系・部活系のフォーマットを途中まで借りて、それを捨てることで安い感動を
演出しつつ『本当の自分探し』の成果を大勢の前で無理矢理発表するアニメなのかと。


ひとつ書き忘れてましたが、音ノ木坂の校門前で出会った概念的存在のモブもちょっとアレでしたね。
亡霊のようにふわっと現れて気が付いたらいなくなっているという、非常に都合のいい登場人物。
あれも必要に応じて貼り付けているインスタントな要素のひとつと見てよいでしょう。

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2016年7月18日 (月)

2016年第3Q 新作アニメ所感

さて、今期も早いもので新作がすべて出揃いました。今期は比較的浅い時間帯に固まってる感じですね。
浅い時間帯はゲームに割り振りたいと思っているので個人的にはつらい傾向です。


いきなりこんな始まりで申し訳ないのですが、今期は特筆すべきお気に入り枠『該当作品なし』です。

初回で唯一衝撃を受けたのが「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀」で、これはアニメではなく布袋劇ですし
布袋劇であるという目新しさが先行している部分も相当あると考えています。
しかし、初回のインパクトでこれを超えるアニメがあったかといえば…『該当作品なし』なんですよ。

いまは気持ちがゲームに寄ってて、アニメを見ていても手が落ち着かないぐらいなのも一因かもしれません。


映像の豪華さで言えば「テイルズオブゼスティリア」が挙がりますが、引き込まれるような話ではなかったし
心温まる枠の「甘々と稲妻」も群を抜いて印象的だったかといえばそんなこともなく…という感じでして。

前期から続いている「クロムクロ」や「RE:ゼロ」の壁も高い。厳しいシーズンだなぁと思います。
ほかで強いて挙げるとすれば「ORANGE」と「B-PROJECT」、それに時代背景が好みな「91Days」。
「マクロスデルタ」に続くサテライト製作のご贔屓枠「ももくり」。前作から継続視聴の「プリズマ☆イリヤ」。
あとは一番遅れてはじまった「バッテリー」がどうなるかなぁ…というところ。

一応「ダンガンロンパ3」も前作からの継続視聴に含まれますが、変則的な放送にちょっと戸惑っているのと
内容的にどれくらい前作(アニメに限定します)とリンクしているのか見定めかねていまして…。


今期の話題作ってなんなんでしょうね?やっぱり「ラブライブ!サンシャイン!!」でしょうか。

μ'sという明確な理想像、憧れの存在があるおかげでアイドルアニメの構造としてはわかりやすくなってて
ある意味では本家「ラブライブ!」よりも見やすく、よい滑り出しだと感じています。
しかし、新たにスクールアイドルグループを結成する彼女たちが夢を抱くにいたる部分の描写がどうにも弱く
μ'sとはどれほどすごいものなのか?という大事な部分が完全に前作任せな構造なんですよね。
だからなんとなく行動や動機を薄っぺらく感じてしまう。これは逆に、続編ならではの欠陥と言えるかも。

それと、今回の「サンシャイン!!」もあくまで"スクールアイドル"アニメであるということ。
現実世界におけるアイドルやアイドル業界というものが存在しない、言わば隔離された世界で起きている話
である…という前提は本家から一切変わっていません。

結局"アニメオタク向けのアニメ"という閉じた状態から脱却できていないという印象。
アニメオタクですら胸焼けを覚えるようなキャラクター設定とか…ホント「Rewrite」もビックリですよ(笑)

μ'sの終焉を受けて、いち早く「ラブライブ!」というコンテンツの延命を図らねばならないという強い意志と
焦燥感のようなものを感じますが、あのバブルを再燃できそうな予兆は現時点ではありません。
ここからどれだけおもしろい作品になってくれるか、そういう意味で注目して見続けています。

でもキャラクターや声、楽曲などは本家よりも全然好みです。こんな好意的なこと言うのは意外ですかね?
っていうか、よいと思える部分が少しでもなかったら見続けていませんよ。


現時点では反省会みたいなのはないかな…いや、「はんだくん」の初回はアレだったかもしれませんね。
ちょっと悪ふざけが過ぎた感じが。それでなくても近年のディオメディアは評判よくないのに…。

「ばらかもん」を熱心に見ていた自分にとっては継続視聴枠とも言えるのですが、これはスピンオフというか
ほぼ二次創作にあたる前日譚のアニメ化なので、おそらく見ても見なくても影響ない作品でしょう。
どちらかといえば前期の「坂本ですが?」などに近い方向性の作品ではないかと。

あと「スカーレットライダーゼクス」はさすがにご贔屓のサテライト製作でも看過できない部分がありました。
なんというか…マジメにやればやるほどダサい(笑)イケメン揃いなのになぁ。

今期最大級の問題作である「魔装学園H×H」は地上波の限界に挑戦してる感じがしてすごいです…。


ここ最近では珍しく原作既読の、というか原作を全巻所有している「D.Gray-man」の再アニメ化については
なんでいまさら?と思いつつも原作の記憶をたどりつつぼんやりと見つめています。
これを機に久し振りに原作を読み直してみようかと思ったりもしていますが、どうなることやら。
原作はきちんと終わるのでしょうか。どうすればあの物語を終わらせられるのか見当もつきませんが。

うーん…残している作品のなかからなにか当たりが出るといいなぁ。手応えがほしい。



「マレフィセント」の上戸彩ですら『棒読み』と評する視聴者がいることに衝撃を受けました。
アニオタや声オタの狭量さと同時に、専業声優の罪深さをあらためて実感します。

声優の仕事とは、吹き替えとはこうあるべきとされる現状、声の演技の自由度が強烈に狭められてしまい
それぞれのアプローチや表現を受け入れてもらえなくなっていることに危機感すら覚えます。
"声優の声優らしい演技"を好まない宮崎駿の方針が逆に叩かれるみたいな。おかしくありませんか?

演技や表現はもっと自由であるべきだし、自由であることを許されるべきであると自分は考えます。

『棒読み』という批判の仕方についても、本当にそれが『棒読み』なのかどうかいま一度考えてほしい。
あなたが好む"声優の声優らしい演技"と違うからといって、それは『棒読み』とは限りません。
そして、"声優の声優らしい演技"が正解とは言い切れません。
たとえあなたが好まないタイプの演技だったとしても、それは不正解ではないのです。

監督や音響監督の管理の下で演者が編み出したひとつのアプローチとして受け止めてほしいと思います。
それと、"声優の声優らしい演技"じゃないと違和感を覚えるようになってしまっているあなたの感性を
ときにはあなた自身で疑ってみてください。視野が狭まりすぎていないかどうか。

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