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2014年6月 8日 (日)

2014年6月8日

2008年の秋に60GBモデルの発売と同時に我が家に導入されたXbox360(当時の記事あり)。

当初から…というより購入前から定評のある排気音のうるささ。隣の部屋に就寝中の人がいる
夜間に稼働させるには抵抗を感じるほどの騒音を発するのがひとつの悩みでした。
騒音の解消を理由に、Xbox Oneが発売されているこの期に及んで最新型360への買い替えを
真剣に検討するほどでしたが、まずはできることをやってみようと決意。

購入から約6年、本体の分解だけはなんとなくタブーだと思ってたんですよね。
コントローラーの分解清掃やアケコンの乗っ取りなど、本体の外だと平然とできていたのですが
さすがに本体内となると機密性やコストが全然違ってきますし…。

ただ、これをパソコンに置き換えて考えるとどうでしょうか。
本体価格2万円程度で、6年ものあいだ一度も内部を清掃せずに稼働させていたとしたら。

ひょっとしたら掃除するだけでも変わるのではないか、この先しばらく快適に遊べるのでは…と
考えると、保証を受けられなくなることを覚悟のうえで試す価値はあるのではないかと。
しかもそれはお手軽な投資で思いついたその日のうちに実行できるわけで。

というわけで、6年のあいだ頑張り続けてくれた我が家のXbox360をとうとう分解しました。

分解の方法や過程はほかのサイトに任せるとして、ここで解説するのは排気音の対策法です。
しかも特殊な加工や部品の置き換えなどを伴わないお手軽な方法です。

X360fan01

こちらが本体内で冷却と排気を一手に担っているファンです。
うちの本体は60GBモデルからリリースされた改良型なので、ファンの電源コネクタは3pin仕様。
基板上にはCPU用とGPU用以外に吸気側にもうひとつヒートシンクが追加されています。

市販のケースファンでいえば6cmもしくは7cmのものに相当しますが、最大回転数が4000rpm
にも達するものは市販品では存在しないと思います。よくて3000弱程度。
つまり騒音の大きさに匹敵する風力があり、これを単純に市販品に差し替えるだけでは少々
冷却・排気能力に不安が生じてきます。それに買うとなるとそれなりに高いですからね。

結局、純正のものをそのまま使い続けるというのがベターなわけです。
ならばせめてピッカピカに清掃し、枯れた軸にグリスを注してあげようじゃないかと。

X360fan_danmen

ファンの内部はこのようになっています。裏面に注油口があるタイプではなく、ただ差し込んで
あるだけなので物理的にロックする機構はありません。
押し出してやれば抜けますが、結構固く挿してあるので難儀するかもしれません。
羽根の両端に親指を置いてゆっくり力を込めて押すと、ある時点でズルッと脱落します。

軸の先端を受け止めている乳白色で樹脂製の小さなパーツをなくさないよう注意してください。
グリスの粘着力だけで奥に貼り付いているので、羽根を抜くときに脱落しやすいです。

X360fan03

ファンの軸には円筒形のパーツ(軸受)と、それを軸に留めるためのリングがついてます。
このリング、形状を維持したまま取り外すのは難しいので最悪曲げてしまってもかまいません。
これを元に戻せなくてもまったく問題なく稼働してくれますので…。
(実際、自分はリングを取り付けずにファンを稼働させていますがオススメはしません)

ここまで分解できたら、古いグリスをキレイに拭き取ります。
うちの場合、分解した時点で古いグリスはほとんど残っていませんでした。ほぼ枯渇。
そりゃ騒音も大きくなりますよ…よくこんな状態で何年も稼働させてたもんだ。

羽根は一枚一枚ていねいにブラシで掃除してもいいですが、せっかくここまでバラせたので
思い切って水洗いしてしまってもいいと思います。使い古しの歯ブラシなどを駆使して。

X360fan02

軸と円筒形のパーツの内側にグリスを注したら、元通りに差し込み直します。
軸周辺が密閉状態になるよう設計されているので、内部の空間が満たされるくらいグリスを
いっぱい塗布すればいいと思います。ほどほどにですけど。

今回使用したグリスは当ブログでたびたび登場するタミヤのFグリス。
テフロン系グリスのなかでは小分けでもっとも安く、入手しやすいのがメリットです。

で…実際これでどれくらい騒音を抑えられるかって話なんですが、結構驚きますよ。
起動時はほぼ無音。ゲームプレイ中はグリスを注す前と比べて1/3から1/4程度の静かさに。
「これなら夜中に遊んでも迷惑かけなさそう」って思えるくらい静音化されました。

これ以上を望むなら排気口のメッシュを切り飛ばして風切音を減らす、本体外装のプラパーツを
すべて撤去して吸気性能を上げるなどの物理的改造が必要でしょう。

失うものはありますが、Xbox Oneを目前にしたいまできる最小最善の一手としてオススメです。

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