2015年3月31日
2015年第1Qのアニメの感想をそろそろまとめないと。気が付いたらもう末日ですよ…。
今期は全体的に湿っぽい終わり方が少なかったことと、原作が完結していないアニメが目立ち
気分的にはものすごくサッパリした感じがします。痛快娯楽とでも言いましょうか。
その痛快娯楽の最たるものが「クロスアンジュ」。偉業と言ってもよいでしょう。
他のアニメにはできないことをすべてやった、今後10年記憶に残る可能性があるアニメでした。
テーマだけ抽出すると「種死」のリメイク作品という感じもします。スタッフもわざとそうやっている
部分があったでしょうし、その既視感がひとつのネタとして機能していたところもあり。
なのにこうもヘイトを稼がないようにできていたのは主人公の人格と脚本のせいかも…(笑)
同じく、戦争をしていながら娯楽を貫いていたのが「Gのレコンギスタ」でした。
登場人物たちが何を目的として戦っているのか、その勢力図が非常にわかりづらかった本作。
しかしそれも意図的なもので、たまたま戦場に居合わせたからお互い戦っているだけに過ぎず
ひとたび戦火が過ぎれば呉越同舟…というドライな描き方が印象的でした。
戦いに私情を持ち込んでいたのはマスクぐらいなものでしたね。それも一時的でしたが。
信仰や戦争、自由について新しい考え方を見せてくれた「純潔のマリア」も忘れがたい。
テーマだけ並べると堅苦しくなりますが、それを感じさせないあの雰囲気は痛快と言うほかなく
これら3作品が提供した価値観や方針は非常に新鮮に映りました。
そして、大きく話題性を維持したまま堂々完結した「SHIROBAKO」。
「アニメ制作の現場をアニメ化しておもしろくなるのか?」という当初の不安は完全に払拭され
今期のどのアニメよりも深い感動を生んでくれたと言っても過言ではないはず。
唯一の難点は、その山場が最終回よりも少し前に来てしまったことぐらいでしょうか。
「暁のヨナ」「東京喰種√A」「七つの大罪」は原作が完結していないなりの終わり方というのを
それぞれ異なる手法で見せてくれました。どれも好印象でよかったです。
「√A」は賛否両論のようでしたが、個人的にあの終わり方は全然ありだと思いましたね。
さらに特筆しておきたいのが「戦国無双」。声優の演技や物語に追いついていなかったものの
最後まで徹底して動かして見せようという作画に気迫を感じました。
アルコールがはいっていたこともありましたが幸村の最期には不覚にも涙しました。
キャラクター名がそのまま「くのいち」なせいで、本来なら名前を連呼されていそうな場面なのに
名前を呼びかけることすらできなかったのは脚本上大変だったんじゃないでしょうか…(笑)
それでも正ヒロインとして活躍し続けた「くのいち」。アニメ史上でも異例の事態だと思います。
「アルドノア・ゼロ」や「夜ノヤッターマン」は個々としてはおもしろかったものの次点という感じに。
「ユリ熊嵐」もこのへんの位置ですかね…終わってみればわかりやすい作品でした。
今期は大きく目立つ作品が立ち並んでいたため、佳作でも目立ちにくい印象がありました。
さて…今期の超話題作であり問題作でもあった「艦これ」ですが。
どのような切り口でアニメ化するのか、原作で突き詰められていない部分をどう表現するかなど
注目される部分は多数ありましたが…結果として全方向にケンカを売るという。
なにか良いところがひとつでもあればよかったものの、ここまで無いと評価は難しいですね。
強いて挙げるとすればほとんど使われなかった艤装の装着と発艦シーン、第六駆逐隊の面々や
彼女たちがフィーチャーされたカレー回(笑)、比較的無傷だった多摩球磨や愛宕とか?
あと、終始安定した作画とあれだけの数の3Dモデルを用意できたことは評価できると思います。
他はもうどうしようもない…「艦これ」のアニメ化としてというより、アニメとしてひどい。
最初からオムニバス形式で作っておけば納得もできたのに、シリーズ構成と脚本が同一人物で
ここまでお話のつながりや整合性の欠けたものが書けるんだなぁと驚かされました。
メインのストーリーを好意的に解釈することも可能なんですよ、一応。
ただ、そのように解釈しておもしろかったかといえば決してそんなことはないから問題なわけで。
吹雪好きの人でもそんなに満足できてないでしょう…むしろ居た堪れないのでは。
おそらく原作ファンであればあるほど見ていて腹の立つ場面が多かったのではないかと。
二次創作的な百合要素もかえって百合好きの神経を逆撫でした可能性もありそうで。
特に最終回で顕著だった見せ方の稚拙さ。『凄い物量』をあれほどショボく見せる平板っぷり。
そして極めつけはあの最終回を見せておいて堂々と続編製作を発表したこと。
やってはいけないことの積み重ねでできているのが「艦これ」というアニメなのです。
それでもソフトが売れちゃうのがなぁ…買うことがアンチ活動につながるという珍しい例ですね。
Game on Demandの日本語版の販売が再開された「Deus Ex」を購入してしまいました。
発表当初ものすごく注目していたんですけど、いろいろあってすっかり忘れてしまっていて(笑)
今回セールも重なって非常に安くなっていたので衝動的にポチっと。
パッケージ版の中古もあまり変わらない値段なので、急ぐ必要もありませんでしたが。
強盗ミッションをクリアした「GTAO」も並行しつつなので、プレイの進度はぼちぼちという感じ。
プレイヤーの質が現状よりも低下するようであれば「GTAO」はやめるかもしれません。