ゲームレビュー 「Rise of the Tomb Raider」
[クリアまでにかかった時間]
アイテム収集などを綿密におこなって約36時間。期間で言えば約10日。
[ゲーム難易度]
アクションゲームとしては標準的。跳んで投げて、狙いをつけて。多彩な操作と反射神経を要求される。
前作より若干難しくなってはいるが、前作をクリアできた人なら問題なくクリアできるはず。
[実績難易度]
本編クリア後でもすべての実績を解除可能。取り返しのつかないものは基本的にない。
スコアアタック関連の実績には一定の腕前と知識が必要。また、DLCによる追加実績あり。
最高難易度のみ個別のクリア実績あり。1周目から最高難易度でいけば1周でコンプも可能。
発売当初、1周クリア後にチャプターリプレイエリートで最終チャプターだけ最高難易度でクリアすれば
解除できてしまう不具合があったが、アップデートで修正済み。
アップデートが適用されないオフラインの状態であれば現在でも上記の方法で解除可能とのこと。
[シーズンパス レビュー]
ゲームレビュー 「Rise of the Tomb Raider」シーズンパス編
[前作のレビュー]
ゲームレビュー 「TOMB RAIDER Definitive Edition」
[海外レビュー 一覧]
『Rise of the Tomb Raider』海外レビュー (Choke Point)
[おもな受賞歴]
・第68回 全米脚本家組合賞 ビデオゲーム部門
・AIAS D.I.C.E. Awards 2016 キャラクター部門(The Witcher 3とならんで最多部門ノミネート)
・IGN Best of 2015 Xbox One Game of the year
・第34回 Golden Joystick Awards Xbox Game of the Year(4部門ノミネート、Lara Croftの殿堂入り)
[良いところ]
・日本語を含めた14ヶ国語の字幕と12ヶ国語の吹き替え音声を実装。字幕オンオフ可能。
・前作の約2倍のボリュームでじっくり遊ばせてくれる。
・往年の冒険映画を思わせる王道ストーリーと精細な人物描写。
・前作よりも多彩でドラマティックなサウンドトラック(しかも無料配布中)
・雪の表現に対する並々ならぬこだわり(雪上の足跡をリアルタイムで造形!)
・多彩な戦闘。頭の使い方次第ではつねに優勢を取れるシチュエーションの設計。
・狩りとクラフトの重要性の向上。戦闘中のクラフトが熱い。
・火や水、気体を駆使したパズルと謎解きはさらに規模を大きくして今回も健在。
・リプレイ性を高めるオンライン対応のスコアアタックとリプレイモード。
[悪いところ]
・吹き替えが不完全。一部の掛け声に原語が混じるため、序盤はかなり違和感がある。
・ヒントの出し方にやや不親切なところがある。詰まる人は詰まる可能性あり。
・QTE廃止の代わりに、次に何をすればいいのかわかりにくくなった強制移動シーン。
・火炎瓶やダイナマイトを無限に投擲してくる敵は今回も健在。
・事前に言われていたほどの『野生』との戦いはなく、大型敵性動物はリスポンしない。
・小動物の動きが不自然。特に鳥類はかなり雑。
・全体マップが前作に比べてやや見にくく、アイテム収集の際に不便な思いをする。
・こんな傑作が初動3000本も売れない国があること。
[どちらとも言えない]
・良くも悪くも前作の延長線上にある。これで新鮮味を感じない人もいないとは思うが…。
・前作と同じく、最終的にだいたいみんな一緒になってしまうスキル構築システム。
・前作と同じく、音声ログの確認のたびにゲームの進行が止まりがち。
・前作と同じく、マップに位置が表示されない収集要素あり。
・敵の視野が不明瞭。基本的に近視気味だが、近くにいるときは手だけ見えてても発見される。
・ラストがやや盛り上がりに欠ける。もう少し大掛かりな戦闘があってもよかった。
・銃に取り付けた消音機を取り外す方法がない。リボルバーにも消音機がつく。
・カード要素の存在。 → 「Rise of the Tomb Raider」のカード要素 『探索カード』解説
[総括]
リブート版トゥームレイダーシリーズの第2作目で、前作のみストーリーがリンクしている。
前作の良かったところはさらにパワーアップ、良くなかったところは可能な限り改善してくるという
お手本のような続編であり、シリーズファンを裏切るところが少しもない。
アクション、パズル、シューティング、RPGなどあらゆるゲームジャンルの要素が集約されており
とにかく飽きが来ない。100%遊び切るまでテンションを維持し続けてくれる。
前作でも感じられた「ゼルダの伝説」を思わせる気持ちよさは今回も健在。
ただし、その場で使用可能なアクションやアイテムをきちんと把握していないと詰まる場合もある。
そういう意味では前作より高度な操作と発想を要求される、正しい意味での2作目。
前作がサバイバルだったのに対し、今回はアドベンチャー映画の王道を突いている点にも注目。
「インディ・ジョーンズ」のような映画が近年少ないとお嘆きの方にはオススメ。
[オススメ度]
かなりオススメ。コアゲーマーが口を揃えて「傑作」「GOTY」と評するほどの完成度。冬にプレイすべき。
「伊集院光 深夜の馬鹿力」11月23日放送分で、本作について語っている部分がありました。
これを聞いてて思ったのですが、たしかに父親についての掘り下げが甘いですよね。
ララの父親であるリチャード・クロフト卿がどういう人だったのか、どういう成り行きで失墜したのか
本作におけるララの行動の動機を理解できるほどには明示されません。
断片的なシーンからなんとなく察するしかない。一応じゅうぶんな情報は出てきますが。
リチャードが主張し、追い求めていた不死の伝説は彼の手で証明される日は訪れませんでした。
つまりそれ自体が歴史家、考古学者としての汚名となったのです。
ララの今回の冒険はその汚名を払拭するためのものであり、不死の伝説の実証が目的なのです。
はたして不死の秘宝は実在するのか。それを持ち帰り、汚名を払拭することができるのか。
そこを皆さんの目で、プレイヤー自身の手で確認してほしいわけですよ。
ほかにも、幼少期にララが乗った航空機がヒマラヤで墜落して、そこからただひとり生還したこと。
ララの父親代わりとなり、銃の扱い方を教えたコンラッド・ロスの存在。
ロスたちとともに前作の探検に同行し、閉ざされた島からララを連れて生還したジョナとの関係。
このあたりを予習しておくと「Rise of the Tomb Raider」をより楽しめると思います。
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