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2016年6月18日 (土)

「The Division」 1.2という良心的アップデート、あるいは姿勢の軟化

Division14

「Tom Crancy's The Division」の無料アップデート、v1.2の配信からそろそろ1か月が経ちます。

毎日2時間以上のプレイを続けてきて、今回のv1.2が現存プレイヤーにとってどのようなものだったのかを
前回のv1.1に続いてレビューすることにしました。もはや読む価値もないかもしれませんが…。

なにせPC版の統計において、発売から3か月で95%のプレイヤーが離れていったと言われていますしね。
アクティブプレイヤーは約5000人ほど。Xbox OneやPS4でも同じくらい過疎化が進んでいることでしょう。
そんなゲームのレビューを参考に読もうと思う人がどれほどいるか…。
少なくともこれから「The Division」を始めようと思う人はいないはずです。そんな英断あるわけがない(笑)

前置きが長くなりましたが、v1.2の追加要素についてそれぞれ感想を述べていこうと思います。


Division15

まずはv1.2最大のアピールポイントとも言える新たな侵略ミッション「クリアスカイ」。
v1.1で鳴り物入りで追加され、多大な批判を受けた「ファルコンロスト」の悪夢がよぎる侵略ミッションですが
「クリアスカイ」はそこまでキツくなく、比較的気軽に参加しやすいエンドコンテンツでした。

「ファルコンロスト」との一番大きな違いはWave制を採用していないこと。無限湧きもおそらくなし。
登場する敵がLMB兵ではなく、やや弱めなライカーズであるというのも難易度に影響しているようです。

最初の関門を突破するのに「ファルコンロスト」同様、敵から爆薬を入手してセットするという要素があるため
若干不安になりますが、この時点では迫撃砲はないし立地条件もよいので難なく突破できます。
「クリアスカイ」の本番はその先にある"コロンバスサークル"というエリアにおける銃撃戦。

地下死体安置所のミッションのように大型のヒューズを2個、所定の位置まで運ぶというのがまず難関。
それが終わると同時に出現するネームドを、四方八方から飛んでくる銃弾と迫撃砲を避けながら倒すという
苛烈な内容ですが、慣れた人たちなら10分もかからずにクリアすることができてしまうようです。
実際自分も経験者に連れられ初参加で約30分で2周できてしまいました。

「ファルコンロスト」の苦行を体験したことがあるエージェントなら、これがいかに"軽い"かわかるはず。
それでも大変は大変なんですけどね…表示されている推奨装備スコアはアテになりません。

しかし、この内容ならクリア報酬と釣り合うと思うんですよ。少なくとも「ファルコンロスト」より確実に楽しい。


Division16

続いて、郵便局内の作戦基地で受領できる新要素「サーチアンドデストロイ」と「重要ターゲット」。

シングル要素をコンプリートしてしまうとほぼ利用の機会がなくなってしまってもったいない広大なマップを
再度巡ってもらおうという、既存のコンテンツをうまく利用した良い要素だと思いました。
しかも報酬がだいぶ美味しい。いや、かなり美味い。こんな大盤振る舞いしていいの?ってレベルで。

郵便局以外の各セーフハウスで受領できる「サーチアンドデストロイ」というザコ敵討伐の依頼をクリアすると
『インテルポイント』という新たなゲーム内通貨のようなものを得られるようになりました。
この『インテルポイント』を必要数貯めて「重要ターゲット」の受領権を購入…という流れになっています。
1回の依頼で10ポイントほど得られ、最難関ターゲットの受領権は40ポイントほどで購入可能。

最難関のターゲットともなると、登場するザコ敵の数やネームドの強さは難易度チャレンジに匹敵するほどに
厳しいものになりますし、制限時間内にザコ敵を掃討しないとネームドが登場せず失敗となります。

失敗した場合、郵便局に戻って再受領しなければなりませんが2回目以降は基本無料です。
受領権を一度購入すれば、その週内なら翌日になっても再挑戦可能という良心的な仕様なのです。
ただしターゲットの出現地点は毎回ランダムなので、再受領するたびに目的地も変更されます。
立地条件の良し悪しで難易度が変化するおもしろさもあり、これまでのミッションにはない新鮮さがあります。
そして先述のとおり、なにより報酬が美味い。最難関にもなると侵略ミッション以上の大盤振る舞い。

さらに「重要ターゲット」に登場するザコ敵も『インテルポイント』を高確率でドロップするのです。
他人の「重要ターゲット」を手伝い続けるだけで次の受領に必要なぶんを稼ぐこともできてしまうわけです。

「重要ターゲット」唯一の難点はソロだと絶望的で、専用のマッチングシステムが用意されていないこと。
現状ではフリーロームのマッチングを利用して参加者を探すのがオススメですが、「重要ターゲット」目的で
セッションを解放しているとは限らず、的外れなPTに参加してしまうこともしばしば。
「重要ターゲット」のために集まれる、集まりやすい仕組みがあればもっと盛り上がるはずなんですけどね。


Division17

v1.2で新たに追加されたセット装備のうち、ローンスターは残念賞的な扱いなのかもしれません。

「重要ターゲット」を回しているととにかくローンスターがドロップするんですよ…出過ぎ!ってくらいに。
ただ、ローンスターは使えないわけではありません。むしろ実用レベルのセット装備なんです。
特に2箇所装備したときの弾薬携行数+100%の安心感は異常。これに慣れるとはずせなくなるレベル。

続いて出やすいのは体感的にプレデターマスクですね。サポート向けだそうですがソロでも有用。
有効射程+20%はSMGメインの人にはありがたく、アサルトライフルのダメージ強化というのも魅力的です。

ファイナルメジャーとハンターズクリードは一度も入手していないのでよくわかっていません。
聞いた話によると、ファイナルメジャーはありとあらゆる特殊攻撃に対する耐性を強化する効果があるらしく
ダークゾーンをうろつく上級者が重用しているのだとか。対ローグ用としても有効とのこと。

新しいセット装備はどれも郵便局内でフェニックスクレジットと引き換えに入手できる機会があります。
設計図も常時陳列されているため、スコアを問わなければ入手難度はわりと低め。
V1.1以前の装備スコアの上げにくさはなんだったのかと思うほどです。
まあ…「ファルコンロスト」の報酬でなんとかなるだろうと思ってた運営の見通しが甘かったんでしょうね。

おかげで現存するプレイヤーの装備スコアの平均はかなり上がっていると思われます。
運営がようやく実態に気付いて改善したのか、それとも強硬だった姿勢を軟化させたのか…真意は不明。


Division19

ダークゾーンに装備スコア201+(201以上)という新たな層が追加されたのは本当に一長一短。
現時点ではあまり恩恵を得られておらず、むしろデメリットのほうが多いと思えてしまいます。

201+層のザコ敵はとにかく強すぎ。ランク34の黄色はローグ以上の脅威と言えます。
マークスマンライフル級の距離からアサルトライフルで1発撃たれただけで画面真っ赤になりますからね…。
「高台からスナイピングしてたら逆に撃ち殺された」なんてことにもなりかねません。
あと、34黄色のグレネーダーが投げてくる毒ガスがホントに怖い。グラフィックが消えたあとでも即死します。

個人的にはDZランクで層を分けてほしいと思うんですよね。装備スコアではなく。
ランクが90を超えてる人なんてだいたいはローグなので、そういう人たちだけ隔離してしまえばいいんですよ。


回収途中のアイテムを強奪できるようになり、回収ヘリの待機時間が60秒に延長されたのは最初はどうかと
思っていたのですが、あまり変化を感じないというか…誰も強奪なんてやっていないというのが実情です。
本当にムダな追加要素だったと言わざるをえません。ムダにプレイヤー間の猜疑心を煽っただけ。

待機時間の延長はソロで回収に挑む人にとってはむしろ好都合と言えそうです。
v1.2以降、回収要請とともに出現するザコ敵の数が若干増加傾向にあり、回収までに掃討する手間を思うと
60秒ぐらいあったほうが安心できる場合も多々あるのです。
ただしアップデート前の予想どおり、回収への不安が増大する場合も当然あるので本当に一長一短。


ダークゾーンのもうひとつの新要素である「密封アイテム」はネームドだけでなくザコ敵も普通に落とします。
入手できればラッキーですが、回収の難易度から考えるとむしろ精神的負担になってしまうような。

「密封アイテム」の中身は紫レベルなら捨て置いても全然問題ありません。ちょっと収入の足しになるだけ。


Division18

報酬として限定の衣料アイテムを入手できる「ISAC任務」はウィークリー任務とほぼ同感覚のものです。

与えられた課題を1週間以内に達成するだけですが、用意されている衣料アイテムがどうもショボい…。
「重要ターゲット」の報酬に含まれる武器スキンくらい派手なら限定品としての魅力と価値もわかるのですが
現在までに配布されているアイテムのどれもがとてつもなく地味なんです。

これは限定品というよりもむしろ、アクティブプレイヤーに対するお礼みたいなものなのかもしれませんね。
それともお詫びか(笑)お詫びして許されるレベルを超えてるかもしれませんが。

v1.1でも目立っていた不具合のうち、さすがに致命的なもの(床の消失など)はなくなりました。
しかし予想どおりというか期待どおりというか、v1.2で新たに見つかったものもあります。
現存するプレイヤーはもう諦めを通り越して"慣れ親しんで"プレイしていると言ってもよいでしょう。
でも、少なくとも以前よりは遊びやすくなったし続けられるだけの楽しさは維持されていると思います。


毎日続けてきたからこそ言えることがあります。少なくともv1.2は良心的なアップデートであると。
v1.1以前との比較で良く見えてるだけかもしれませんが、それでも確実に良い方向へと向かっているのです。



Division20

現在どんなふうにプレイしているかというと、起動してまずデイリー任務の内容確認からはじまります。

最初に取り組むのはだいたいデイリーのクラフト任務ですが、製造回数を求められる場合は無視します。
消費する素材が多いと報酬の黄色ディビジョンテック1個と釣り合いがとれないので。

次におこなうのはダークゾーン任務です。ただし任務がネームド討伐の場合は無視。
201+層でソロでネームドを倒すっていうのはかなりのリスクをともなうし、経験値を得るための任務なのに
死亡して経験値をロスしてしまったら意味がないですからね。
あとは残りの戦闘任務を消化。ダークゾーン任務の過程で達成される場合もあります。

ダークゾーンで死ぬことにはもう慣れました。ほかのエージェントとの折り合いの付け方にも。
それとカギ付き箱から得られるアイテムの比重が下がり、カギを失ってもたいした損失と思えなくなりました。


v1.1以前は熱心に参加していたデイリーミッションはv1.2以降ほとんど参加していません。
理由はフェニックスクレジットを必死に稼ぐ必要がなくなってしまったから。
現在の装備より良いものが店売りに並ぶ可能性が低くなり、稼がなくてもよくなってしまったんですね。

ウィークリー任務や「ISAC任務」で特定のザコ敵をたくさん倒さなければいけないときはデイリーミッションを
利用して稼ぐ場合があります。とはいえ、やるとしてもマルチではなくソロになりますが。

残りの時間は気分次第で「重要ターゲット」のセッションを探したりしています。
装備スコアが220を超えるとドロップの本命は高性能の武器一択になるので、武器の入手可能性が高めな
侵略ミッションか「重要ターゲット」のウィークリーに参加するのが現状ベストではないかと。

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