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2017年4月10日 (月)

ゲームレビュー 「WATCH_DOGS」

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[クリアまでにかかった時間]
PS4版のため確認できず。プレイ期間で言えば約2週間(DLC含まず)。

[ゲーム難易度]
工夫次第、頭の使い方次第でいくらでも難易度を下げることができるレベルデザイン。
問題はそこに気付けるかどうかなので、発想の転換ができない人にとっては苦しい場面もありそう。

[実績・トロフィー難易度]
比較的軽めだが、膨大なサイドミッションやミニゲームを埋めていく作業にかなり時間を取られる。
オンライン関連は少なく対人要素のあるものは軽め。ただし、順調に『オンライン尾行』されるかは運次第。


Watchdogs102

[良いところ]
・スマートフォンという普遍的なガジェットを利用した個性的なゲームシステム。
・模範的なTPSアクション。他のゲームで培ったプレイ感覚をそのまま持ち込むことができる。
・ほどよいサイズ感でムダなく利用されるオープンワールド。100の名所が配置されたシカゴの街並み。
・手軽な車両呼び出し機能。その場で調達し、使い捨てていくところもゲームの雰囲気にマッチしている。
・街中の一般市民の行動に生活感があり、それぞれのプロフィールや収入を見て歩くだけでもおもしろい。
・バリエーション豊かなサウンドトラック。スマートフォンなので運転中だけでなく歩行中も再生可能。
・他のプレイヤーを尾行する『オンライン尾行』など、個性的なマルチプレイ。
・有料サービスに加入していなくても『オンライン尾行』などの1対1ルールのマルチプレイが利用可能。


Watchdogs103

[悪いところ]
・ハッキングを主題としたゲームでありながら、カーチェイスと銃撃戦で突破する場面が過半数を占める。
・煩雑な武器選択メニューと必要以上に豊富な小火器。
・クルマの挙動に難あり。なのに運転を強いるサイドミッションやマルチプレイが豊富に用意されている。
・プレイヤーが操作するクルマへの一般市民の反応が過敏で、路地から車道に出るにもいちいち騒がれる。
・運転中は武器を使えないため、追跡中クルマをぶつける以外に手段がなくなる場合がある。
・警察の追跡能力が高く、対策となるスキルを持ち合わせていないといつまで経っても逃走が終わらない。
・障害物を乗り越える、登る動作が特定の場所でしか使用できず、理不尽な遠回りをさせられる場面が多い。
・ミッションのリプレイ機能がない。リプレイするためにはニューゲームを選ぶ必要がある。
・一時的であっても『オンライン侵入』を不可に設定するとオンラインで溜めた経験値がリセットされる。


Watchdogs104

[どちらとも言えない]
・プレイ再開時に前回のメインストーリー最後の会話がリプレイされるのは便利ではあるが鬱陶しくもある。
・音声ログによって大幅に補完されるメインストーリー。収集状況次第では終盤の選択に影響する可能性も。
・スマートフォンのメニュー操作などで右スティックを使わせていること。十字キーでもよかったのでは?
・膨大なサイドミッションやミニゲーム。楽しめるならボリューム感満点、楽しめないなら退屈な消化作業に。
・プレイヤーに街の治安にまで介入させていること。評判の増減は必要だったのだろうか?
・着せ替えではなく色替え程度に留まっている服装変更。
・水上移動が圧倒的に有利で、いくつかの難題は水路に目を向けることでだいたい解決できる。


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[総括]
あのゲームとこのゲームの好きなところを組み合わせたらとんでもない傑作が生まれるのではないか?
そんな希望をゲーマーなら誰しも一度は思い描いたことがあると思うが、本作はまさにそんなゲームである。

過去の名作のさまざまな要素をひとつにまとめ、高い水準のオープンワールドアクションに仕上げている。
しかしどの名作も過去のものである。つまり過去に一度は体験したことのある要素ばかりなのだ。
だからプレイしてすぐに飲み込みやすく、されど過去のそれを超えるほどの新鮮さはない。
欠点はないが独創性もない。優等生ではあるが飛び抜けた才能はない。そういった位置に留まってしまう。

『オープンワールドアクションを初めてプレイする』幸運なプレイヤーなら、過去の名作と比較することなく
本作の完成度とボリューム感に驚愕し、長く楽しむことができるであろう。
過去の名作を"運悪く"プレイしてしまっている場合、最後まで既視感に苛まれることになる。


Watchdogs106

比較を伴わない場合、本作でもっとも気になるのは事前に抱いていたイメージとのギャップだ。
ハッキングを武器に難関をくぐり抜けていくように見えて、本作の大部分はクルマの運転に費やされるのだ。
クリア以降、100%コンプリートまでの過程もほとんどが運転で占められる。そういうゲームなのである。
そこを許容できるかどうかで本作の評価は大きく割れると言ってよいだろう。

幸い、挙動にクセのあるクルマでシカゴの街を周遊するのはなかなか楽しい。それが本当に救いだ。
お気に入りの楽曲で自分だけのプレイリストを作り、長く続くドライブをできるだけ楽しめるようにしてほしい。


[オススメ度]
まあまあ。長すぎず広すぎず、適度なボリュームのオープンワールドを欲しているならオススメ。
ハッキング要素には過度に期待をせず、ひとつの要素程度に考えて臨んでもらえれば問題ないであろう。



PS Plusに加入していなくても『オンラインハッキング』ならプレイできる、という仕様をもっと早く知っていれば
もっとゆっくりプレイしていたのですが、トロフィー獲得のために焦って進めてしまいました。
この記事を書いている段階ではトロフィーは残すところあとひとつだけ。ドリンクゲームだけが残っています。

「初音ミク -Project DIVA-」みたいなほうはまだやりがいがあるんですけど、もうひとつのルールがダルくて
あんまりやる気が続かないんですよね…なのでまとめてやらず、こまめに消化していく予定です。

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