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2017年5月 8日 (月)

電子タバコとハンドスピナーの話

Echs01

Twitterではときどき話していたことですが、3月から4月にかけての1か月半ほど電子タバコを試していました。

ここで言う電子タバコとは、様々な香りのするリキッドを電熱線の過熱によって気化させ、その蒸気を吸い込んで
リキッドの香りや『タバコを吸ってる感』を楽しむ、正確に表現するなら電子水タバコというものです。
一般的にはVAPEなどとも呼ばれています。iQOSなどと並ぶ、喫煙の新たなスタイルとでも言いましょうか。

自分は本物のタバコを吸った経験がなく、広義で言えばこれが初めての喫煙体験となりました。
ただ、基本的にニコチンが含まれていない電子タバコを喫煙の範疇に入れてよいものかどうかは定かではなく
『バーチャル喫煙』というか『なんちゃって喫煙』というか(笑)中高生の遊び感覚にも似た感覚かもしれません。
ヘビースモーカーにとってはこの『タバコを吸ってる感』が非常に大事らしいですけどね。


そもそもなぜ急に電子タバコを吸い出したのかというと、TwitterのTLの影響によるところが大きいのです。
ある時期異様に電子タバコの話題が増え、そのガジェット的魅力に惹かれていたのでした。

あと、人生経験として『なんちゃって』でもいいので喫煙というものを味わっておきたかったというのもあり。
しかし健康被害などの面から手を出しにくく(家族の目もあるので…)、どうにかして諸々の問題をクリアできる
方法はないものだろうか?と思っていたところにタイミングよく転がり込んできたわけです。

一応言及しておくと、電子タバコも健康被害の可能性がないわけではありません。
そのへんの問題はクリアしているという説明書きもありますが、電子タバコ本体やリキッドの管理状態によっては
化学物質や有害物質以外の要因でも健康被害が起こるとも言われています。
なので、これから電子タバコを始めようとしている人はきちんと知識を入れておいたほうがよいでしょう。

べつに健康とかどうでもいいよ!って人は気にしなくてもいいです。自分もわりとそんな気持ちで始めました。
ぶっちゃけて言うと、『緩やかな自殺』というふうに考えていた節もあります。


実際に吸い始めてみてどうだったのか?というと、正直そんなに楽しいものではありませんでした。

たしかに吸い始めたころは「自分の口から煙がモワモワ出てる」とか「タバコとは思えない香りがする」など
新鮮な体験として楽しめていたところはあったのですが、続けるうちに面倒くささが出てきてしまって…。
習慣化しようとすると意外とこまかいところに気を使わなければなりませんでした。

電子タバコには本体を含めて、リキッド以外にもさまざまな消耗品があります。
コイルにしてもコットンにしても寿命があるし、各パーツを洗浄するタイミングも同じ時期にやってきます。
選んだ本体によって整備のしやすさはだいぶ変わりますが、これを面倒だと思うと長続きしません。
どれくらい手間をかけられるか、どれくらい投資できるか。このふたつが電子タバコ継続の壁だと感じました。

あとは味の問題ですね。思ったより味がしないというか、期待ハズレだったところもあり。
ここまで手間をかけて香りだけを楽しむくらいなら、いっそコーヒーでも飲んだほうがマシなんじゃないか?と。
そんなふうに思い始めて、次第に電子タバコから手が遠ざかってしまったのです。


Echs02

意識的に断煙したわけではありませんが、断煙の決定打となったのがハンドスピナーの到着でした。

昨年後半あたりからYouTubeやInstagramで海外の方々が紹介し始めたというハンドスピナー。
中心のベアリングによってただ回転するだけというシンプルな玩具です。
これがなぜか急激なブームとなり、日本でも今年の4月ごろからTwitterを中心にブームが到来しています。


ハンドスピナーは分類学的に言えば(笑)フィジェットトイに含まれる玩具です。
フィジェットという単語は日本ではまだ聞き慣れませんが、海外では一定の認知度を誇るジャンルのようで
電話中にボールペンのノックをカチカチしたり、繰り返しペン回しをしてしまうなど手持ち無沙汰でやってしまう
行動の解消を目的とした道具・玩具を総じてフィジェットと呼んでいるそうです。

なのでヨーヨーやけん玉などのスキルトイ、プレイングトイとは明確にジャンルが違うわけです。
純粋に遊ぶためのものではないし、技術を競うものでもない。だけど流通上は玩具として販売されている。
このへんの認識の難しさがフィジェットトイの用途を誤認させる要因ともなっています。

ざっくり言えば、遊ぶための道具ではないんです。なので、飽きるとか飽きないとかいう事態になりえません。
「空いた手に仕事を与えておくための道具」という表現が一番しっくり来ると思います。

「飽きてすぐゴミになりそう」と思っている人は、その時点で多大な誤解をしているということになります。


タバコをやめられない理由のひとつに「ちょっとした空き時間を埋める方法がない」というのがあります。
手や口がヒマなせいで、ついついタバコを手に取って吸ってしまう。
これは自分が電子タバコを試していた期間に実際に体験し、痛感したことでもありました。
そういう理由で禁煙できない人にはハンドスピナーをはじめとしたフィジェットトイはかなりオススメです。

テレビ番組や映画を見ているときについスマホを見ようとしてしまう。落ち着かずに身体を動かしてしまう。
アニメを見ている30分がもったいなく感じて、なんとかして『ながら見』しようとしてしまう。
こういった状況や心理に心当たりがある人はハンドスピナーの適性(笑)がかなりあると思われます。

ハンドスピナーを回しているあいだは手がふさがれ、意識も一定量その回転に割かれます。
意識が分散すると集中力が悪くなりそうに思えますが、なぜか不思議と集中力が増すんですよね。


Echs03

「ただ回転するだけ」のハンドスピナーですが、そのシンプルさゆえに利点もたくさんあります。

回転中はわずかに音がしますが、匂いはないし液漏れなどもないので周囲に迷惑をかけません。
なんといっても手間がかからない。整備の必要がなく、消耗品もないので追加費用もまずかかりません。
(突き詰めて言えば整備も消耗品もあるのですが、そこまで行ける人は少数だと思うので…)
ベアリング以外にメカニカルな部分がなく、原因不明の不具合や故障が起きないというのも魅力的です。

あとは色やデザインが豊富で、自分好みの一点を追及したりコレクションしたりという楽しみもあります。
もっと言えば自作が可能。自作の容易さが海外で火がついた理由のひとつでもあると思います。


しかし、種類が豊富で現在進行形で増え続けていることが購入者を悩ませていたりもします。
「どこで買えばいいか?」「どれを買えばいいか?」という疑問に対する明確な回答が存在しないのです…。
公式や正規品、ブランドなんてものがないので、購入者それぞれの目利きに頼るしかありません。

現時点では、中国の玩具店で大量に販売されているものが日本国内にも少量輸入されている状態らしくて
値段の違いは小売店や販売業者の裁量によるところが大きいようです。
日本の小売店で買えるものは日本人目線で審査されてるので当たりを引ける可能性は高いかもしれません。
でも、あまり気にせずAmazonのマーケットプレイスで中国系の業者から買ってもいいと思います。

当たりハズレといってもベアリングの精度ぐらいのものなのですが、回転が長時間持続するほうが好みだと
結構ガックリする確率が高くなるのではないかと。値段が高ければ回るってものでもないですし。

回転力を追及するようになると、整備や消耗品の交換などディープなところへ突入していくことになります。
ただ、そうなるともうフィジェットトイ本来の在り方とは異なってくるんですよね。
ハンドスピナーはミニ四駆やヨーヨーのような競技性のある玩具ではないので、過度に回転を追及したりせず
あくまでフィジェットとして、必要じゅうぶんに回転すればそれでよいと思ったほうがいいでしょう。

まあ「必要じゅうぶん」がどれくらいかも個人差はありますが…1分回れば及第点以上ではないかと。


長々と書いてきましたが、自分のデスクから電子タバコは退き、ハンドスピナーが常駐している状態です。
ハンドスピナーは自分にとって無くてはならない存在になりそうです。
ベアリングは代わりが利くので、いまのうちに好みのフレームだけは押さえておくべきかもしれません。



フィジェットトイという呼び方自体は最近できたものっぽいですが、その概念自体は結構歴史があるみたいで
たとえばギリシャで多くの男性が持っているコンボロイなどはまさしくフィジェットトイです。
ハンドスピナー界隈でよく言われる発達障害やADHDはフィジェットトイの需要とはあまり関係がないというか
そういう効果も期待できるという後付けの理由のように思えます。あまり気にせず試してみてください。

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