ゲームレビュー 「Fallout 4」
[クリアまでにかかった時間]
1周で可能な限り実績を解除しつつ、ゆっくり歩き回って約120時間。クリアを敬遠させる魔力がある。
[ゲーム難易度]
6段階で調整可能だが、デフォルトのノーマルでも他のゲームと比べてかなり死にやすい。
イージーに下げても即死する場面がまだ多く、特にFPS慣れしてない人はRPGとして楽しめない可能性あり。
[実績難易度]
全体的に良心的。半分はクエストクリア時に解除され、回数・収集系も要求される数はそれほど多くはない。
やや理不尽なのが、居住地の満足度100%達成を条件とする「慈悲深き指導者」。
不具合により満足度が激減してしまうことがあり、解除するためには満足度の意識的な管理が必要になる。
[過去の関連記事]
・「Fallout 4」 プレイ開始
・「Fallout 4」 プレイログ1
・「Fallout 4」 プレイログ2
・「Fallout 4」 プレイログ3
・「Fallout 4」 プレイログ4
[GOOD]
・本作を構成するあらゆる要素。膨大な時間を費やすのが少しも惜しくならず、止め時が見えない。
・圧倒的なボリュームに加え、自由度の高い居住地の建築要素が用意されていること。
・CERO Z指定にふさわしい表現。弾け飛ぶ四肢や肉片、ころがる眼球。それでいてどこかカラッとしている。
・ラジオから流れる劇中劇にいたるまで徹底して収録された日本語吹き替え音声。
・実績解除できなくなるが、ちょっとした問題ならプレイヤーレベルで解決できてしまうMODの存在。
・クリア後も続く未知なる土地の探索。止め時は自分で決めることができる。
[BAD]
・セーブデータの管理しづらさ。任意のセーブとオートセーブ、クイックセーブのファイルが見分けづらい。
・クエスト進行や実績解除に影響する不具合の数々。こまめなセーブが必須。
・状況をあまり考慮していない日本語吹き替えのセリフがいくつかあること。
・プレイヤーのレベルに比例して強化される敵。ただし大型種は例外で、一定を過ぎるとザコより弱くなる。
・終盤になると数が膨大になり、管理しづらくなるMisc。ホロテープだけでも分けるべきだったのでは。
[NEITHER]
・プレイ開始時に作成する伴侶の存在。作成に時間をかければかけるほど、冒険の使命も芽生えやすいか。
・旅の目的が明確なせいで自由な冒険というイメージが薄い。
・旅の目的を忘れがち。目的は達成されるが、そのころには正直どうでもよくなっている。
・難易度による数値補正。条件次第では上位の難易度のほうが有利に戦える場合もあったりする。
・前作の評価が高すぎて、比較して低く見られがちなところ。本作単体で見ればじゅうぶんに傑作である。
[総括]
あえて説明するまでもない傑作RPGであり、プレイヤーの大半を満足させられるのは間違いないだろう。
多少難しいところや突き放したところはあるが、それでも挑戦したいと思わせるだけのものがある。
時間が経つのを忘れるほど楽しく、ほかのことに時間を割くのが惜しいと感じたのは本当に久し振りだった。
どこへ行くのも自由、無茶をして死ぬのも自由。自由さに悩む人は旅の目的に従って進めばよい。
様々な考え方、遊び方、プレイヤーごとの技量を受け止めてくれる寛容なゲームだと思う。
不具合に悩まされることもあるが、それは魚の身を食べる際に取り除く小骨のようなものである。
おいしく食べ終えたあとには小骨の数なんて覚えていないし、魚の身の味しか記憶に残らない。
小骨の数しか覚えていないゲーム体験が多いなか、これは本当に貴重なことではないだろうか。
この体験を支えている柱のひとつはローカライズにある。ちょっとおかしな翻訳も含めての世界観と思える。
コンパニオンの何気ないつぶやきもこの世界の空気を構築するものであり、不意に心に響いてくる。
本作のゲーム機本体への負荷はかなり重く、普段は静かすぎて不安になるほど静穏性の高いXbox Oneが
珍しく悲鳴を上げる場面があり、場合によってはフリーズやシャットダウンも起きてしまう。
なので、継続的にプレイする場合は本体周辺の物理的環境や室温などにも気を配っていただきたい。
[オススメ度]
最高。ただしFPS慣れしていない人にはそれなりに試練となるので、そこだけは覚悟しておくこと。
V.A.T.S.があるとはいえ限定的なので、操作技術や反射神経は必要。虫がニガテな人は苦しめられるだろう。
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