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2017年10月21日 (土)

ゲームレビュー 「Forza Horizon 3」 拡張パス編

■拡張DLC第1弾「Blizzard Mountain」

X1fh3cap16

[クリアまでにかかった時間]
計測を忘れていたので正確な数値は不明。大雑把な数字は後述。

[ゲーム難易度]
天候による視界の良し悪しが難易度を大きく左右する。吹雪の夜はクルマに乗るべきではない。
また、AWD以外おことわりな路面状況なので特に理由がないならAWD車を用意しよう。
スピードゾーンやドリフトゾーンは晴れた昼間に限って言えば本編よりも簡単。

[実績難易度]
オンライン実績を除けば難しくはない。車種を指定されてる実績はクルマを提供されるので購入の必要なし。
(無料で提供されるのは最初の1台のみで、2台目以降や新たなセーブで始めた場合は有料扱いとなる)
一部の実績に不具合があり、解除タイミングがおかしかったり解除されなかったりする場合がある。


X1fh3cap17

[GOOD]
・広大な雪山、雪原、そして凍り付いた湖。本編で不足していた峠道、ワインディングの追加。
・雪の楽しさと同時にその恐ろしさも伝えてくれる天候の変動。ドライバー視点では恐怖が倍増する。
・プレイヤーキャラクターも気候に合わせて服装が変化するなど、気候表現が地味にこまかい。
・スターの獲得に必要なクリア条件が適度に難しく、普通のレースに飽きた人には良い刺激になってくれる。

[BAD]
・横転や前転の頻発、前を走るクルマが倒した障害物に進路を阻まれるなどコースレイアウトにやや難あり。
・実際のコースとナビゲーションのラインにズレが生じている部分がある。
・本編のような大掛かりな仕掛けのあるレースイベントが存在せず、お祭り感は控えめ。
・すべてを終えたあとに追加されるチャンピオンシップはただの苦痛でしかない。

[NEITHER]
・ドリフトばかりなので横滑りの制御がニガテな人はつらい思いをするかもしれない。
・「ワイルドスピード アイスブレイク」のような無限軌道車があってもよかった気がする。トンデモ感は薄い。


X1fh3cap21

[総括]
オフロードを追及した場合、ジャングルや砂漠、冠水した未舗装路の先に待ち受けているのはなにか。
その答えが当DLCでは再現されている。見渡す限りの雪と氷、生物を拒絶する過酷な雪山である。

スキーのような爽快感あふれる滑走、本編では体験できない長距離のジャンプに喜んでいられるのは序盤の
わずかなあいだだけで、吹雪の洗礼をすぐにも体験することになる。
ほかのレーシングゲームにはない、悪天候下でクルマを運転することの恐怖が再現されている。

しかし待ち受けているのは恐怖だけではない。「Blizzard Mountain」の朝焼けは筆舌に尽くしがたい美しさだ。
優雅に滑り続けるダウンヒル、闇夜に並ぶアイスバーンの警告灯、車体に貼りつく氷の粒。
子供たちが精魂込めて作った雪ダルマを軽快に吹き飛ばすのもまた爽快だ。
緊張と快感が絶妙なバランスで散りばめられている、そんな刺激的な拡張マップである。

本編とはあまりにも環境が異なるので分割して用意したことにも納得ができる。
計画的に用意された非常に優秀なDLCであると感じた。ただしチャンピオンシップだけは余計だった。


[オススメ度]
ラリーやドリフト、雪国が好きな人には強くオススメできる。
雪原を走れるゲームはいくつかあるが、猛吹雪の中となるとかなり希少な存在ではないだろうか。



■拡張DLC第2弾「Hot Wheels」

X1fh3cap18

[クリアまでにかかった時間]
計測を忘れていたので正確な数値は不明。大雑把な数字は後述。

[ゲーム難易度]
見た目の派手さとは裏腹にシビアな操作を要求される。
本家Motorsportシリーズのようなクローズドサーキットの走行が得意な人なら難なく楽しめるだろう。
AWDは速いがアンダーステアに悩まされる。多少のスリップを背負ってでも後輪駆動車を選ぼう。

[実績難易度]
「Blizzard Mountain」と同程度。オンライン実績はひとつ減っているので負担はやや軽め。
車種を指定されてる実績も同様だが、改造次第で解除しやすさがかなり変わるのでよく確認しておこう。


X1fh3cap19

[GOOD]
・クルマ好きのオトナたちを原初の体験へと引き戻す爽快なコース、加速装置、ジャンプ台、そして恐竜。
・これまでのForzaシリーズではありえなかった三次元的な移動。
・架空車種の追加。Hot Wheelsを代表する人気車種をForzaクオリティで再現している。
・ドリフト主体の「Blizzard Mountain」とは対照的にグリップ走行による意外とストイックな競争を楽しめる。

[BAD]
・高速レイアウトが多くて単調。トイを再現しているわりに壁は滑らず、衝突によって爽快感は削がれる。
・途中で寸断されているコースが多く、完走できないCPUが多発する場合もあり。
・チューニングがハイクラスに限定されてしまう。選択の自由度は低い。
・今回も待ち受けているチャンピオンシップ。デフォルトのままでは車種のカテゴリーが限られている。

[NEITHER]
・爽快感はあるが、オープンワールドの開放感を損ねる閉ざされたコース。
・申し訳程度にオフロードの部分もあるが、レースの邪魔になる場合がある。
・コース上に設置されたギミックの影響でスタント関連が全体的に簡単。ドリフトの要求ポイントも低い。


X1fh3cap22

[総括]
Forzaシリーズ最大の悪ふざけ。そんな表現がよく似合う、常軌を逸した特別な拡張DLCである。
現実離れしたコースに派手なカラーリング、リアリティを拒否した加速装置や巨大なティラノサウルスたち。
走り抜けるのはオモチャの世界から飛び出した奇想天外なマッスルカー。
子供部屋の夢をそのままForzaシリーズに持ち込んだ、言わばすべてのクルマ好きの原点なのである。

その子供じみた狂気に最初の数時間は夢中になるが、しばらく走っていると捉え方が一変する。
道幅は狭くてスリッピー、両側はつねに壁に阻まれている。そして複雑なアンジュレーション。
たとえるならモナコを拡大してサルテとニュルブルクリンクを混ぜたような、そんなシビアさに気付くはずだ。

マジメに走ろうとするとかなりのテクニックを要求される、実際は上級者向けのコースである。
子供部屋の再現ではあるが決して子供向けではない。そこはやはりForzaなのだなと思わされる。

しかし「本当にForzaでやるべきことか?」と問われると返答に窮してしまう。実際に体験して判断してほしい。


[オススメ度]
ここまで「Forza Horizon 3」に付き合ってきたファンであれば、とりあえず買っておいて損はない。
題材となった玩具を知っているかどうかでもオススメ度は大きく変化する。



■DLC「Hoonigan Car Pack」


[クリアまでにかかった時間]
追加のイベントやチャンピオンシップを含まないDLCなのでクリアという概念はない。
ただし、追加の実績の解除には既存のチャンピオンシップやPRスタントを完了する必要あり。3~4時間程度。

[ゲーム難易度]
実績解除を考えなければ、単に新規車種を追加するだけのDLCである。実績については次項を確認されたい。

[実績難易度]
既存のPRスタントのうち、特に難易度の高い危険サインやドリフトゾーンで☆3の再獲得を要求される。
オンライン実績がひとつあり。参加して終了するだけで解除されるが、過疎化が進むと解除は難しくなるだろう。


[解説]
当DLCは新規の7車種と、関連した実績10種類を追加するものである。しかし、拡張パスには含まれない。
「Forza Horizon 3」の全実績コンプリートには必須だが、拡張パスとは別に購入しなければならない点に注意。
各実績の解除条件は、本編を100%クリアできるだけの腕前と知識があれば難しいものではない。
特に、無数のForzathonをクリアしてきた猛者であれば、どうすれば解除できるかはすぐにわかるだろう。

新規車種は特別個性的というわけではないが、大いなるパワーとポテンシャルを秘めたものばかりである。
ローライダーのように前輪だけ極端に車高を上げたBel Airは改造次第でウィリー走行も可能らしい。


[オススメ度]
内容を考えるとやや割高感があり、全実績のコンプリートを目指すのでないならオススメはしない。



総プレイ時間について説明しておくと本当にただの計測し忘れで(笑)正確な数値がわからないのです。
本編のすべての要素を終えた時点で約270時間、拡張DLCふたつをすべて終わらせた時点で356時間なので
単純計算すれば拡張DLCだけで86時間プレイしていたことになります。
DLCとしては特筆すべき数字ですが、そのうち半分くらいはチャンピオンシップにかけられた時間ですしね…。

完璧主義の人はチャンピオンシップをいかに楽しむかを念頭にプレイしたほうがいいでしょう。
総資金もかなりの額になっていると思うので、思い切って超高額の車種に手を出してみるのもいいかと。
自分は出し惜しみしすぎて2200万くらいの貯金を使わずじまいでした。


X1fh3cap20

ちょっと余談を。本編でもCPUのマッチングには若干の難はありましたが、拡張DLCではそれがより顕著になり
上の画像のようにものすごいタイム差が生じることもあれば逆にまったく追いつけないこともあり。
原因と思われることはいろいろあるんですけど、このへんもうちょっとなんとかしてほしいと思いますよね。

実績を含むDLCがもうひとつあるので、プレイする機会があればこの記事に追記したいと思います。

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