「ココロセカイ」をプレイしてみて
Amazonのサイバーマンデーにまんまと乗せられ、microSDカードを買ってしまったところから話は始まります。
32GBもあればUSBメモリ代わりにも使えるし、とりあえず無駄にはならないだろうと思ったんです。
で、このSDカードをスマホに入れまして。内部ストレージ化して大量の保存領域を確保したわけです。
これまで容量の問題でインストールできなかったゲームをこの機会にプレイしてみようと思い、興味があったものを
あれこれ試してみたのですが、この内部ストレージ化というものがなかなか厄介でして…。
まず、内部ストレージ化したSDカードにインストールできるアプリとできないアプリがあるんですね。
できるかどうかは実際にインストールしてみるまでわかりません。ダウンロードが無駄になる可能性も大いにあり。
そして、アプリ起動後にダウンロードされる追加データは内蔵メモリにしか保存できないみたいなのです。
そんなわけないだろうと思ってアレコレと設定を確認してみたのですが、そういう仕様と見て間違いないようです。
アプリ本体が小さくても、追加データが2GBくらいあるゲームとかだとSDカードの意味がありません。
逆に、本体のほうが大きいアプリならSDカードの恩恵は最大限に発揮できます。
あとは初歩的な問題として、端末のスペックが足りていない場合もあります。
どんなに保存領域を確保できたとしても、OSが要求どおりでも、スペックが足りないとマトモにプレイできません。
そんなこんなで最初に試したいくつかのタイトルは早々に諦めました。
具体名を挙げると「叛逆性ミリオンアーサー」と「ゲシュタルトオーディン」。どちらもスクエニの新規タイトルです。
「ゲシュタルトオーディン」のほうはチュートリアルを終えるところまでいけたのでまだマシだったかも。
ホーム画面がPSOのロビーみたいに3D表示の常時マルチプレイ状態で、その重さに耐えられませんでした。
「ドールズフロントライン」は先述のSDカードにインストールできないタイプのアプリでした。
3D主体のゲームはスペック的に無理だろうと考え、2D主体のゲームに候補をしぼることに。
最初に白羽の矢が立ったのが、ストアを眺めていてちょっと気になった「ココロセカイ」というゲームでした。
「英語とクイズのココロセカイ」は今夏サービス開始した、戦闘がクイズ形式というちょっと変わったRPG。
いや…スマホのゲームに慣れてる人にしてみればそんなに珍しくもないのかな。
「魔法使いと黒猫のウィズ」や「英語物語」など、似たような先発タイトルはありますからね(調べました)。
自分はスマホのゲームといえば「ブレイブソード×ブレイズソウル」しかやったことのないスマホゲー素人なので
英語にまつわるクイズで敵を倒すという本作の戦闘システムにちょっと新鮮さを感じたのでした。
プレイしはじめて、本作の妙に割り切られたゲームの流れにちょっとビックリしました。
冒頭でファンタジーな世界観とストーリーの導入が描かれ、ときおり画面には選択肢形式のセリフが表示されて
なるほどこうしてアドベンチャーゲーム風に進んでいくのか…と最初は思っていました。
しかし、会話や選択肢が出てくるのはチュートリアルまで。以降はストーリー描写がまったく出てきません。
操作のミスかなにかで表示しなくなってるのかと思いきや、これが本作の仕様だったのです。
ごくまれにボスクラスの敵が戦闘前にしゃべる以外はテキスト一切なし。
ガチャを引いて、クイズに答えて、キャラを強化してパーティー編成。本当にこれだけで進行していきます。
クエストの各章にはそれぞれストーリーありげなタイトルがついてますが、本当にただついてるだけなのです。
何か起きそうなのに何も起きない(笑)毎回、出てくるモンスターをクイズを解いて倒すだけ。
プレイするぶんには問題はないんですけど、これほどフレーバーを排除しているのは特殊ではないかと。
いや…これも特殊でもないか。「艦これ」や「刀剣乱舞」にもストーリーらしいものはなかったし。
長ったらしいテキストなんてダルくて読んでられない!って人にはむしろオススメできるかもしれません。
プレイヤーの敵として登場する各種クリーチャーをモンスター、クエストの目的地をダンジョンと呼んでいたり
物理と魔法というふたつの攻撃属性、火・水・風・光・闇という5大元素による有利不利が組み込まれていたりと
固有名詞だけを見れば、表面上は疑いようのないくらいファンタジーなゲームです。
しかし設定上は、本作の舞台はファンタジー世界ではありません。
ゲームなどの仮想世界を舞台とした、どちらかといえばSFに分類される世界観をもつゲームなんですよね。
ストアに掲載されている紹介文にも世界設定についての説明がきちんと書かれています。
おそらく伝わりやすさを重視してファンタジーの体裁をとっているゲームなんだと思います。
ただ、どうにもハンパというか。他所のゲームがそうしているから、うちもそれっぽく…みたいな。
ダンジョンと呼んでるわりに戦闘画面にダンジョンらしさが微塵にも感じられないあたりもそんな感じがします。
クイズは4択形式で、間違えずに正解を選べばダメージにボーナスが上乗せされます。
間違えるとダメージは半減。それでも攻撃自体はできるので、ゲームとしてはかなり甘めな仕様だと思います。
また、パーフェクトを取れるまでノーコストでいくらでも再挑戦できるので緊張感はまったくありません。
1問ミスった時点で画面右上のメニューからリスタートなんてことも可能。勝てるまで戦えてしまうんです。
難易度あたりの問題数はそんなに多くない気がします。わりと早い段階で、以前答えた問題が再登場します。
よく言えば反復した学習ができる。解答を覚えてしまう、すなわち身につくということですからね。
戦闘画面の左上に5大元素の有利不利の説明がつねに表示されてるのは地味にありがたいところ。
意外と忘れてしまうんですよ…「ブレ×ブレ」やってるときもしょっちゅう再確認しました。
あらゆる面でユーザーフレンドリーという褒め方ができるかな。これくらい甘口でもまあ許されるんじゃないかと。
スマホのゲームで一番注目されるのがキャラの部分ですが、これはどうなんだろう?と思わなくもなく。
ガチャで出てくるのは大半がモンスター。パーティーに組み込むこともできますが、まず使われないでしょうね。
強化素材として消費されるだけのモンスターがとにかく出る。10連全部モンスターなんて場合もあります。
課金して回したガチャでこの結果だったら…と想像すると、ガチャのモチベは下がりまくりです。
人間タイプのキャラは10連で3体出たらかなりラッキーなほう。平均1体くらい。
声がついているのは本当に激レア。「ブレ×ブレ」に慣れているとこの仕様には結構なショックを受けます。
※「ブレ×ブレ」はガチャで排出される500体以上のキャラすべてに音声と画像の差分がついてます。
プレイヤーとキャラの関係を示すような演出はなく、キャラとの触れ合いを楽しめるような要素もなく。
申し訳程度に付属している説明文からどんなキャラか想像させるだけ。声なしのキャラは当然セリフもなし。
いわゆるキャラ萌えを前提としたプレイは向いていないと思います。
そういうところでモチベを維持できそうな、下品な言い方をすれば"課金をうながすゲーム"にはなっていません。
長く続けるにはちょっとつらいかな。毎日アプリを起動させるには動機付けが弱すぎる感じ。
1日1回ガチャできたとしても、また同じモンスターが出るのか…と思うと、日課にはできそうにないです。
「ブレ×ブレ」は毎日のガチャの結果を見るだけでも年単位で楽しめましたからね。
他のプレイヤーのキャラをパーティーの5人目として召喚できるサポーター制度や、視聴後に一定量のダイヤを
もらえる広告動画の存在など、おもしろいなぁと思える工夫は現状でもいくつか見ることができます。
しかし、長く続けるために必要ななにかが欠けてる感じがしました。愛着を抱けるようななにかを。
ソシャゲやスマホ向けゲームの世界では「パズドラ」の影響が本当に大きいのかもしれません。
余談ですが、ガチャのことをガチャって呼んじゃうゲームはキライです。伝わりやすいけどダメ。
ぶっちゃけガチャなんだけどこの世界では違う呼び方をしているんですよ~という言い訳があるべきですよね。
用意した世界観をみずからぶち壊すようなことはクリエイターとして絶対にやってはいけないと思います。
「ココロセカイ」の次に始めたのは「アズールレーン」。「艦これ」フォロワー的な艦船美少女化タイトルです。
見た目のわりに意外と軽いアプリで、「ブレ×ブレ」が動くスマホなら問題なくプレイできると思います。
こちらは戦闘が横スクロールシューティング風な以外はだいたい「艦これ」や「刀剣乱舞」みたいな感じですかね。
ダブりの処理や装備品の換装がちょっとめんどくさい以外はおおむね良し。
建造が素材依存であるため、毎日1回建造みたいな習慣化はちょっと難しいかもしれません。様子見。
| 固定リンク
「ゲーム レビュー&コラム」カテゴリの記事
- ゲームレビュー 「SnowRunner」(2025.03.20)
- 「マリオゴルフ ワールドツアー」10年越しのクリア(2025.02.24)
- 「マリオゴルフ ワールドツアー」を掘り起こす(2025.02.06)
- レースゲームの『線形誘導標』について考える(2025.02.02)
コメント