「アズールレーン」をプレイしてみて
前回の最後でちょろっと触れましたが、現在「アズールレーン」というスマホ向けのゲームをプレイしています。
「アズールレーン」は昨年の5月に配信開始された、いわゆる「艦これ」フォロワー的な艦船美少女化ゲーム。
基本構造は「艦これ」や「刀剣乱舞」に似ていますが、後発タイトルということもあっていろんな面で先達よりも
改良・強化されている印象があります。やりがいのあるゲームになってると言ってもいいかも。
開始してまず気付くのはストーリー描写で、一枚絵を多用した豪華な作りになっています。
うんざりするほど長くもなく、疎外感を受けるほどわかりづらくもなく。バランスのよいテキストだと思います。
「艦これ」との最大の違いは戦闘システムにあり、戦略SLG風のマップと横スクロール弾幕系STGの2構成。
プレイヤー自身が操作可能で、移動や確率にかなり能動的に関われるというのが特徴です。
よくわからない確率に左右されて攻撃がはずれたり喰らったりといった、従来の同系統のゲームで味わった
不愉快感がかなり少なくなっている…と言いたいところなんですけど実情はそうでもなく。
正直、避けられるような弾幕ではないですね。ある程度は当たること前提で動かさなければなりません。
自機には回避率というステータスがあって、見た目には直撃していても確率でノーダメージになる仕組みなので
「回避に期待しつつ弾幕の薄いところを移動する」という遊び方になると思います。
あくまでSTG"風"であり、根本にあるのはRPGやSLGのような数値的性能。つまり育成が大事なわけですよ。
戦闘システムで意外だったのは、艦が大破しても失うものがほぼないこと。ロストもなし。
好感度というステータスに影響するそうですが、数回の大破ではほとんど影響がなくノーリスクという感じ。
各艦の耐久値はミッションクリアもしくは撤退で全回復。修理や回復待ちという概念がありません。
ミッション開始や行動時に燃料を消費しますが、供給量が多すぎてプレイ時間を制約するものになっていません。
さすがにこれはちょっと甘すぎるような…おかげで変に心配せず遊べるからいいんですけど。
上記の仕様により、特定のミッションを気軽に周回してレベル上げやドロップ狙いを続けることができます。
育成は楽しく、あるいは時間はかかるけど手軽にできるようになっているのは非常にありがたいですね。
STGが好きなら動かす楽しさがあるし、ニガテな人はオート操縦で派手な見た目を楽しめばいいし。
投資した資材や資金、経過時間に応じた経験値が振り込まれる"放置"育成システムも複数用意されています。
それぞれに合ったやり方で、プレイしてるあいだもプレイしてないあいだも育てることができる。
育成というちょっと面倒な要素に対してこれほど親切な環境を用意してくれてるゲームも珍しいんじゃないかと。
ただ、わかりづらいところもあるかな。育成可能な箇所が多岐にわたるので覚えるべきことも多いです。
各艦基本となるレベル以外に、改造・強化・突破という3つの育成箇所があり、装備品もそれぞれ強化が可能。
ひとつの艦だけでもこれだけあるのに、6隻で艦隊を編成しようと思ったら作業は6倍。
育成や装備の見直し、艦隊の編成だけで30分くらいかかるなんてこともザラ。戦闘より全然長いです。
最初はその重要性に気付けないというのもあると思うんですよね。テキトーにやっても勝ててしまうので。
メインミッションの第2章の終わりあたりからキツく感じてきて、3-2で壁にぶち当たる感じ。
艦隊の平均レベルを上げ、各艦できる限り育成し、装備を見直して、ようやく先に進めるバランスのようです。
手持ちの艦をあれもこれも育てるのではなく、タイプ別に本命を定めてしっかり育てるのがいいみたいですね。
艦隊以外にも、母港の各施設の改修や技術研究、そもそもプレイヤー自身のレベル上げという要素もあります。
徐々に増えていくのでひどく混乱するということはないのですが、とにかくイジれるところが多いです。
「アズールレーン」の建造システムは「艦これ」や「刀剣乱舞」とくらべるとかなりシンプルです。
消費するのは建造資金と、艦の核となるメンタルキューブというアイテムのみ。素材の種類が少ないのです。
建造できるタイプはざっくりと3つに分かれていて、小型艦はキューブを1個、大型と特型は2個消費します。
一応ログインボーナスという要素はあるものの、メンタルキューブの配給は週に1回程度。
建造を毎日やりたい場合、『任務』という欄にある課題をクリアしてキューブを手に入れる必要があります。
とはいえ、課題はそれほど難しくはありません。1日1回ペースの建造なら余裕で楽しめます。
レアの排出率も結構高めなんじゃないかな? 結構な割合で背景色がレアな感じの艦が出てくれます。
手持ちの艦とダブった場合は、艦の強化や突破の素材、パーツ取りとして活用することも可能。
しかし、貴重なキューブを消費して建造した艦を素材にしてしまうのはなんだかもったいない気もしますね…。
素材用の艦はクリア済みのミッションを周回して稼いだほうが精神衛生上よさそうです。
現状多数の艦が実装されていますが、声がついていない艦もあります。あと、『改』がない艦も多いかな。
早い段階で好みの艦が見つかれば、それだけ長続きするんじゃないかと。育てがいもありますし。
先々『ケッコン』なんて要素もありますしね。着せ替えによる外観変更とか、そのへんのサービスは万全です。
やりがいがあって、注いだ時間や労力にじゅうぶん報いてくれる。かなり優秀なゲームだと思います。
ひとつこれはおもしろいなぁと思ったのが、各艦に寄せられているコメントと『いいね!』数の表示。
手に入れた艦の評価をひとつひとつ確認していくだけでも読み物としておもしろいです。
前回の冒頭で触れたインストールの件においても、「アズールレーン」は優れた配慮がなされています。
ストアから最初にダウンロードするアプリ本体は800MBを超えていますが、SDカードにインストールできます。
(アプリ起動後にダウンロードされるデータは今後アップデートのたびに大きくなりそうな予感)
始めたばかりの状態では、Live2Dに必要なデータとボイスデータはインストールされていません。
任意でダウンロードするようになっているので、遊び方や環境に応じて負担容量をコントロールできるわけです。
普段スマホで音声をミュートしてる人は最小限のインストールでも全然問題ありません。
それに加え、見た目のわりに要求スペックが低めというのも非常に優れたポイントだと思います。
多少のモタつきはあるものの、型落ちのスマホやタブレットでも支障なくプレイできるのはありがたいですね。
遊べる端末が多いということはそれだけプレイ人口も見込めるということ。
最先端のハイエンド機じゃないと動かないゲームはプレイ人口が増えず、盛り上がりを欠く結果になりえます。
至れり尽くせりなゲームではありますが、画面が小さいスマホでプレイするのは正直しんどいですね。
UIのボタンが小さくて頻繁に押し間違えるし、戦闘画面の仮想アナログスティックも反応がいいとは言えません。
できることならゲームパッドでやりたいし、欲を言えば家庭用ゲーム機でやりたい(笑)
スマホでやるとすぐに本体が熱くなり、バッテリーが空っぽ寸前までいってしまいます。
それだけ長時間ハマれる優秀なゲームってことでもあるんですが、遊ぶ環境としてはだいぶ苦しいなぁと。
スマホ向けのOSで動くように作られているだけで、スマホで遊ぶのに向いてるわけではないってことでしょうか。
いま流行りのゲームをやってるぜ~!って感じしてるけど、世間から1年以上遅れているんだなこれが。
横長画面の横スクロールSTGということで「赤い刀 真」を熱心にプレイしていたころを思い出します。
「艦これ」や「刀剣乱舞」のときにも思いましたけど、「赤い刀」は世に出るのが早すぎたゲームだったのかも。
コアなジャンルではありますが、時期が違えばもっと注目されていたと思うんですよね。
家庭用がXbox 360でしか出てないし、ダウンロード版はNAIJでXbox Oneの後方互換に非対応。
初回版に付属していた音声追加DLCは非売のままだし、なんとかしてほしいところ。CAVEさん聞いてます?
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