「FF14」5.0実装分を終えて
「漆黒のヴィランズ」の5.0実装分をクリアして、現在は5.1~最新分にかけてのコンテンツに着手しています。
「漆黒」本編のクリアまで3週間とちょっと。あっという間に時間が過ぎてしまいました。
普段ならオンタイムで見ているアニメを録画にまわして、可能な限り時間を作ってメインクエストを進めたりと
客観的には相当なハマりっぷりだったと思うのですが周囲にはうまく伝わっていなかったみたいで。
「FF14」で忙しくて「FF14」の記事を書く余裕がない!というジレンマを抱えるほどだったのですが。
Twitterやゲーム内のチャットで感想をぽつぽつと書いてはいたんですけど、我ながらあまりにもドライだったし
感じたことをもう少し生っぽく文章にせねばと思い、感想をあらためて書くことにしました。
今回もだいぶ長文になりましたが…まあ要点だけ読んでもらえばいいんじゃないかと。
「漆黒」の感想でまず言いたかったのは、もはやおなじみとなっているレベル制限の話です。
大型アップデートのたびに言ってますからね…この苦痛が「FF14」の復帰を妨げていると言っても過言ではなく
「漆黒」ではどう調整されているか?というのを重点に置いてメインクエストを進めていました。
自分が思う良い調整とは、新規クエストの経験値報酬だけでレベル制限を突破できるような配分です。
本音を言えばレベル制限なんてないほうがいいし、メインクエストのみで最後までいけるのが一番だと思います。
ただ、それだとせっかく用意したサブクエストをプレイしてもらう機会がなくなってしまうんですよね。
ストーリーの補足や世界観のフレーバーとして寄り道してほしい、という製作側の気持ちはなるべく汲みたい。
なので百歩譲って、その時点で出現しているすべてのサブクエストの経験値を合計すれば次のメインクエストの
レベル制限を突破できる、という調整になっていたらまあ許せるかな?と思うわけですよ。
今回の「漆黒」はそれが実現できており、個人的にはかなりの良調整であると感じました。
メインクエストを進める過程で出現する各エリアのサブクエストと、メインクエストの進行に必要となってくる
各ロールごとに用意されたロールクエスト(「紅蓮」以前のジョブクエストに相当)をすべてクリアしておけば
コンテンツルーレットは不要、モブハントは前提クエストだけクリアすれば大丈夫。
微妙に足りない場合は「漆黒」で新たに追加された蛮族、ピクシー族の蛮族デイリークエストを少しやるだけで
必要な経験値をものの数分でおぎなえます。驚くほど大量の経験値を瞬時にもらえるので。
ちなみに蛮族デイリーはレベル70から受けられるので、メイン以外のジョブを育てる際にも便利です。
もしレベル制限に引っ掛かってしまったら、何かしら見落としがあると思ったほうがいいでしょうね。
以前のエリアに戻ってマップの隅々までクエストの出現を確認し、すべて消し去るように遊び尽くしてください。
周囲で非常に高く評価されていたストーリーについてはまずまず。穏やかな評価となります。
「蒼天」では人種と信仰、「紅蓮」では文化と死生観の違いが色濃く描かれていたと記憶しています。
今回の「漆黒」では何を描こうとしていたんだろう?と思い返すと、まず出てくるのは既存の価値観の揺さぶり。
我々は漠然と、光は善で闇は悪という見方をしているところがあると思うんですよね。
「漆黒」の舞台となる第一世界では、闇が払われたことで世界の均衡が崩れ、人々は光の脅威に晒されています。
光の戦士として戦い続けてきたプレイヤーたちを、光と戦わせる。この構図に衝撃を受けた人も多いはず。
そして、光の脅威の最たるものをアム・アレーンの『旅立ちの宿』で突き付けられます。
『世界の均衡と平和』という壮大な目標をすぐに飲み込める人はそう多くないと思います。
しかし、目の前のひとりの命だったらどうか。手が届く距離にいるのに、無残な最期を見せつけられたとしたら。
プレイヤーにストーリーを追わせる動機付けとして、とても重要なシーンでした。
クリア後の今、過去のシーンを振り返ったときに真っ先に浮かんでくるのがあのシーンなんですよね…。
いやホント、人によってはトラウマになるレベルの恐怖というか。夢に出るくらいの描写でしたよ。
もうひとつのテーマとして、『旅立つ人と残された人』という視点の対比が一貫して描かれていたような気が。
これはサブクエストやロールクエストにも言えることで、様々なバリエーションが用意されていました。
同性同士の関係が多くてねぇ…見る人の属性(?)によっては結構キュンキュン来るはず。
自分はキャスター系のロールクエストだったのですが、テイナーとナイルベルトの話は特にオススメです。
できれば他のロールクエストも確認したいところなのですが、そんなに満遍なくジョブを育てていないので…。
ユールモアの真実については「こういうのFFやSaGaシリーズでよく見た気がするなぁ」という妙な懐かしさが。
「蒼天」のころ感じたFFらしさとはまた違うFFらしさみたいな、ニヤニヤしてしまう感じ。
グルグ火山の決戦で見られるヴァウスリーの"変貌"などはまさに「これこれ!これよ!」って言いたくなるヤツ。
そういう意味で「漆黒」はRPGの古典的・王道的な展開をきっちりやってくれる安心感がありましたね。
各地をまわって大罪喰いを倒し夜を取り戻す段階などはまさに王道というか、少年漫画的と言ってもいいかも。
十二宮編とか海王ポセイドン編とか、ああいう時代の空気感を思い出させるものがありました。
しかし惜しくらむは、ティターニア以外の大罪喰いの背景がまったくと言っていいほど足りなかったこと。
彼らの光を肩代わりして先に進んでいくプレイヤーとしては、その背負う荷物をもっと明確にしてくれたほうが
使命感と足取りの重さを強調できてよかったと思うんですよね。
このような感想が出るのは、「漆黒」の直前にプレイしていた「CODE VEIN」の影響がかなり大きいです。
…というか、「漆黒」と「CODE VEIN」はストーリー展開や各所の設定が酷似してるんですよ。
ちょっと偶然とは思えないレベルで似ており、その表現の仕方をどうしたって比較したくなってしまうのです。
なので「漆黒」通過済みの光の戦士各位にお願いしたい。ぜひ「CODE VEIN」もプレイしてください(笑)
具体的にどう似てるかは多大なネタバレになってしまうのでここでは言及を避けておきます。
足りない部分とは逆に「これは要らなかったんじゃないかな?」と思った部分が2点ほどあります。
まずひとつは巨大タロースの建造。会話の流れで出てきたときは冗談だと思ったし、まさかそれが終盤に向けた
『これまで助けてきた人たちの総力の結集』という熱い展開に注がれるとは。マジでやるの?って。
まあ…あの場面で他に方法があるか?と言われるとね。それにしたって完成が早すぎるとは思いますが(笑)
トロッコを押すタロースひとつ復元するにも苦労していたはずなのに…なんかもうムチャクチャだよ!
巨大ロボットはやっぱり日本人のロマンなのかなぁ。そういうノリにちょっと引いてしまう自分がいました。
もうひとつはランジート将軍ですね。見た目も含めて場違い。そこにいることへの"こじつけ"が弱い。
ああいうパワーバランスのおかしいキャラを入れるのって、設定上の整合性を保つのがとても難しいんですよ。
その存在を納得できるものに仕上がっていない、いろんな意味で浮いている余計な人物だと思いました。
ヴァウスリーの腹心としてもうちょっと馴染むものにできなかったのでしょうか。
でも、ランジート将軍をまるごと削るとサンクレッドの魅せ場もなくなってしまうしなぁ。
巨大タロースもそう。チャイ夫妻という妙に存在感のある登場人物を活かす場としては欠かせないので。
ランジート将軍以外の「漆黒」の登場人物はどれも魅力的。一番人気はやはりエメトセルクですか。
飄々としていて憎めないところがあり、対決こそ避けられないもののゼノス様同様『友』になれそうな人でした。
彼のセリフは「FF14」の設定の根幹に関わるものばかりで、本作を楽しむうえでとても重要です。
「紅蓮」の最後に出てきたときは正直「やめてよこういうの~」って思ってたんですけど、てのひら逆転。
水晶公はもう『友』って感じではないな。プレイヤーへの愛が強すぎて『友』の域を超えてる。
彼がこれまで成してきたことはセリフ中でわりと軽く紹介されてるんですけど、実際メチャクチャ重いものだし
視覚的な表現でもっと強く印象に残るよう説明してくれてもよかった気がしますね。
そうすることで、スタッフロール直前のシーンで見られる彼の表情はもっと強く心に響いたと思うのです。
同じことが全体的に言えるかも。もっと濃いめの演出を多用してもよかったんじゃないかと。
一定してあっさりしたところがあるというか、プレイヤーを一歩引いたところに置いている印象がありました。
個人的にかなり気に入っているのが「漆黒」エリアの風景で、スクリーンショットの撮影がはかどりました。
最初に訪れるレイクランドのネガ反転したかのような色彩は、価値観の逆転を示しているようでした。
霧に包まれたイル・メグやアム・アレーンの操車場、ラケティカ大森林の遺跡群、テンペストの海底都市…。
風景に関しては大満足です。よくぞ作ってくれた。おかげで頻繁に歩みが止まりました。
メインクエストで向かうところとは別に、「NieR: Automata」とのコラボで生まれた『複製サレタ工場廃墟』の
コラボの次元を超えた緻密な廃墟群にも触れておきたいと思います。あれは必見ですよ。
NieRシリーズにさほど興味のない自分でも夢中になってスクショを撮るほど本当によくできたマップでした。
ただ、コラボを理由に「FF14」を始めるNieRファンのことはまったく考慮に入れていないでしょうね。
ジャンプポーションの類を使わずに進めるとしたら、たどり着くまでに数百時間を要するはず…。
さて…そろそろ「漆黒」最大の問題点を挙げなければなりません。どうしてもここが引っ掛かっておりまして。
その問題点というのは、ガレマール帝国との話がま~ったく進んでいないこと。ゼロではないけど。
戦争終結を「FF14」最大の目標とするなら、「漆黒」は壮大なサブクエストと言っても過言ではありません。
物語を完結させないための足踏み、あるいは時間稼ぎと思われても仕方ないものです。
これに関しては以前から言っているとおり、「FF14」のサービス形態を考えれば避けられない話なんですよね。
週刊誌に連載されている看板漫画作品と同じで、終わりを迎えられない苦悩と付き合わなければならない。
「FF11」のように、いづれ訪れるであろう完結の日までこの遠回りは続くことでしょう。
しかし、この調子で並列世界の物語が次々と大型アップデートとしてリリースされていったらさすがにキレるわ。
連作として考えるとその負債は完結の日まで残り続けるものの、一個のRPGとして「漆黒」を切り離したならば
周囲の絶賛にも納得できるかな?というあたりに自分の評価は落ち着きます。
まあ、それとやっぱり「CODE VEIN」の残滓が大きかったんですよ。
直前にプレイしてたゲームで見たものをもう一度見せられたら、どうしたって驚きや感動は薄くなります。
ヘタすると逆になってた可能性もあるんですけどね。発売のタイミングで言えばむしろそのほうがありえますし。
たまたま「CODE VEIN」を先にプレイしていたため「漆黒」の感想がドライになったのだと思ってください。
「CODE VEIN」との類似性を指摘しているのはなにも自分だけではなく、Twitterでいくつか検索してみたところ
同様の意見がわりと少なくなかったんですよ。なので客観的意見であると個人的には思ってます。
みんなが「漆黒」やれって言うから「漆黒」やったんで、今度はみんなに「CODE VEIN」やってほしいな!
ヴィエラ族への幻想ですが、前回の記事を公開してすぐでした。具体的にはスリザーバウを過ぎたあたり。
当記事の掲載時点では『アナイダアカデミア』をクリアし、『グラン・コスモス』の準備をしている状態です。
普通にプレイしているとIL不足でちょっと停滞するあたりだと思うのですが、自分は所属FCの支援を受けており
早々に新式武器を握ってIL470に届こうとしております。恵まれた環境ですわホント。
まったくの支援がない場合、『希望の園エデン』や『サレタ』あたりで周回を求められるはず。
現在の日課はID攻略のかたわら「漆黒」で追加されたふたつの蛮族のデイリークエストをこなす程度。
蒼天街の復興や『ディアデム諸島』もやりたいなぁとは思ってるんですけど、本気でやろうとすると大変そうで。
世間ではそろそろ「あつまれ どうぶつの森」の発売ですか。忙しくなる光の戦士も多そうだなぁ。
余談ですが、今回の記事で「FF14」関連のアップロードした画像が100枚を超えました。
あくまでアップロードした数なので実際はもっと撮ってます。プレイ期間も飛び飛びではあるものの3年半に。
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