ゲームレビュー「Serial Cleaner」
[クリアまでにかかった時間]
およそ5~6時間といったところ。Xbox One本体のカウントが作動しなかったため正確な時間は不明。
(1周目の大半をTwitchで配信しながらプレイしたので、アーカイブの時間から計算してほぼ間違いないはず)
[ゲーム難易度]
アクションゲームとしては並程度。使用するボタンは最小限で、ダッシュすらないシンプルな仕様。
制限時間はなく、俯瞰視点でステージ全体をいくらでも見渡せる。また、失敗しても消費するものはない。
ルールに不慣れなうちは難しく感じるが、中盤以降はほぼ一定の難易度に落ち着く。
[実績・トロフィー難易度]
1周クリアできるだけの腕前があればコンプリートは難しくない。
達成度や収集率など、やり込み系の実績が大半を占める。隠しアイテムはできれば1周目で集めておきたい。
拾った時点で記録されるので、あとから穴埋めするとしてもそんなに面倒ではない。
テレビとラジオ、母親との会話は取りこぼすと面倒なので各ステージ間に確実にチェックしておこう。
チャレンジモード関連の実績はクリアしなくてもカウントされる。
ルールを選んでゲーム開始して、すぐにメニュー画面に戻るだけで累積される。20種類埋めるのは簡単。
[良いところ]
・シンプルな操作にわかりやすいルール。どのボタンを押せばいいか、画面につねに表示されるのは親切。
・70年代という時代設定にマッチしたグラフィックデザインと、期待を上回る軽快なサウンドトラック。
・ほどよいボリューム感。リプレイ性もある程度確保されている。
[悪いところ]
・どこまでが地続きで歩けるのか、一部のステージでグラフィック的にわかりづらいところがある。
・床掃除ができるステージは意外と少なく、そこに期待して始めるとガッカリさせられる。
・最終ステージのクリア条件が説明不足。これまでとはまったく違うルールに切り替わるのも微妙なところ。
[どちらとも言えない]
・ランダムに配置される警官と隠れ場所。有利に働く場合もあるが、パターン化には不向き。
・失敗するとステージ開始時の状態に戻されるのは設定上仕方ないが、やる気をなくす人もいるかもしれない。
・予想を覆すほどではないストーリー。
[総括]
本作はシリアルキラーならぬ「Serial Cleaner」、連続性をもつ特殊な掃除屋を主人公としたゲームである。
警察が現場検証をしている事件現場に忍び込み、遺体を回収して証拠の一切を消していく。
できれば警察が来る前に依頼してほしいのだが…だからこそ莫大な報酬を得られる裏の稼業でもあるわけだ。
母親とふたりで片田舎に暮らしている主人公のキャラクター造型は、変に生々しく魅力的である。
しかしそういう雰囲気づくりの部分を取り去ると本作に残るのは、もはや古典的なスニーキングアクションだ。
「攻撃や変装ができないHitmanシリーズ」という説明で片付けられるものである。
清掃の部分をもっと充実させて、過去の有名タイトルとの差別化を図ってくれてもよかったのではないか。
やはり残念に思うのは、タイトルのわりに清掃の要素が物足りなかったことだ。
床掃除が解禁されるまでしばらくかかるし、解禁されたあともすべてのステージに床掃除があるわけではない。
清掃という他にはない特殊性に期待してプレイし始めた人にしてみれば大きな裏切りである。
もうひと捻り、掃除屋らしい何かがほしいと思ってしまう。どうにも熱中に至らなかった理由がそれだ。
2017年のリリースから3年が経過した今年、続編である「Serial Cleaners」の製作が発表された。
グラフィックが一新された次回作で清掃がどれだけ拡充されているか、本作をプレイしつつ待つのも一興である。
[オススメ度]
並程度。これからプレイするのであれば日本語ローカライズされているSwitch版がオススメ。
Xbox One版は国内未配信で日本語未収録だが、それほど難しい表現はない。セリフを無視しても楽しめる程度。
Switch版発売時に興味をもった本作。たまたま最近セールになってたので北米ストアで購入しました。
値段的にもまあこんなもんかな?って感じでしたね。やりたいと思っていたことが興味の続くあいだにやれたし
音楽の良さだけでも値段分じゅうぶんに取り返せた気がしました。
以前はこういうインディーズタイトルだとXbox OneやPS4のほうが強いイメージがありましたが、ここ最近は
Switchのほうがはるかにカバーしてる範囲が広いような。売れる地盤ができてるということでしょうか。
きちんとローカライズされたものを楽しめますし、インディーズのためにSwitch導入するのもありな気がします。
まあ…いまはそのSwitchを手に入れるのが難しいかもしれませんが。いつになったら普通に買えるの?
余談をひとつ。じつは電話の相手など存在せず、掃除屋自身が犯人なのでは?と途中まで疑っていました。
そこまでのどんでん返しはなく、存外普通に犯人が顔を見せてきて逆に驚きましたね。「出てきたわ…」って。
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