« 2020年 夏アニメ総括 | トップページ | VR初心者視点の「Oculus Quest 2」レビュー »

2020年10月 8日 (木)

ゲームレビュー 「Mini Metro」

Minimetro01

[プラットフォームと購入方法]
Android版をGoogle Playストアで購入。買い切りタイプのアプリで、120円という缶ジュースなみの値段。

[クリアまでにかかった時間]
アーケードライクなパズルゲームであり、ハイスコアの記録はあるが明確なクリアというものはない。
1回のプレイは難易度ノーマルで10分前後。世界の各都市をテーマにしたステージが豊富に用意されている。

[ゲーム難易度]
運の要素がかなり強く、ランダムな配置が難易度を左右する。セオリーはあるが決まった攻略法がない。

[実績・トロフィー難易度]
各都市にいくつかのチャレンジが設定されており、他機種ではこれらがトロフィーという扱いになっている。
前述のとおり運が影響するため、コンプリートしようと思うとかなり大変。

都市の選択画面で、各都市の下にあるバッジのアイコンをタップして、目当てのチャレンジを有効化しておくと
チャレンジの達成条件を失いかけたときにゲームを停止して知らせてくれる。
ニューヨークのスクエア駅など、条件に難のあるチャレンジではこの機能が特に役立つだろう。


Minimetro02

[良いところ]
・一見シミュレーションゲームのようにも見える、鉄道の路線図を模したグラフィックデザイン。
・ゲームオーバーの状態からエンドレスモードやクリエイティブモードに移行可能。感想戦やストレス解消に。
・状況の変化に応じて変化するサウンドは「Lumines」などを彷彿とさせる。
・アプリの容量が119MBと小さく、ストレージへの負担が軽い。

[悪いところ]
・スマホでプレイする場合、思いどおりに操作できないストレスを覚悟しなければならない。
・チュートリアルやガイドで説明されていない操作方法がある。車輛の再配置や向きの変更はかなり重要。
・どんなに都市が大きくなっても車輛の性能は変わらない(一部の都市を除く)。
・チャレンジの説明文が日本語としてわかりづらい。翻訳に難あり?

[どちらとも言えない]
・よくも悪くも運ゲーである。○型の駅だらけになってしまうとどうにもならない。
・路線のカラーは忠実に再現しているのかもしれないが、都市によっては他の路線と区別しづらいものもある。
・利用客が多すぎて運営停止になる鉄道なんて聞いたことがない。ゲームオーバーの理由には再考が必要だろう。


Minimetro04

[総括]
「Mini Metro」は鉄道をテーマにしたパズルゲームである。増加する利用客をうまく捌くのが目的だ。
マップ上に次々と出現する駅のあいだを線路でつなぎ、客を目的地へと導いていく。
必要最低限かつスタイリッシュな画面、激しく主張しないサウンド。シンプルであることへの美学を感じる。

最初のうちは駅も客も少ないのでスムーズにいくが、翌週、翌々週と進むたびにおそろしい速度で増加していく。
急激に成長していく都市を、トロッコほどの性能しかない鉄道でなんとか循環させなければならない。

本作の悪意すら感じるほどランダムな駅の配置には本当に悩まされる。
各記号(駅)が均等に満遍なく配置されてるうちはいいのだが、早ければ開始1分ぐらいで偏りが生じはじめる。
マップ上の一角が同じ記号で埋め尽くされるなんてことも珍しくない。というより、ほぼ毎回そうなる。


およそ計画性とは無縁の駅の乱立を見て、プレイ初日は「まあこんなものか」と思っていた。
本作にハマったのを実感したのは3日目あたりだった。静かにじわじわと時間を奪われていることに気付いた。

行き交う鉄道、駅に積み上げられていく利用客、緊張感を増すサウンドで徐々にトリップ感が出てくる。
その容赦なさ、運に左右されるあたりがむしろ魅力と感じはじめ、「次こそは」と再挑戦したくなってくる。
本気でスコアアタックや実績に挑むつもりなら、ストレスなく操作できるプラットフォームでプレイすべきだが
そこまで真剣になることなく、通勤や通学のおともに気楽にプレイするのもよさそうだ。


Minimetro03

[オススメ度]
どんな人にでもオススメできる。快適にプレイしたいならファブレット以上の画面サイズの端末を推奨する。
ゲームの性質上、タッチパネルやマウスで操作できるプラットフォームのほうがストレスは少なくて済みそう。



今回ご紹介した「Mini Metro」も、今夏プレイ予定だった『気になるゲーム』のうちの1本です。

「Mini Metro」の購入にあたり、初めてGoogle Playストアでの支払いというものを体験しました。
基本無料タイトルでは課金しないように遊んでいたため、買い切りのアプリでもないと機会がなかったのです。
ちなみに支払い方法はPaypalを選びました。支払い方法の登録に電話確認が要る以外はとてもスムーズ。

なぜAndroid版を選んだかというと、日本語でプレイできることとやはり値段ですね。安すぎ。
SwitchやPCはそもそも選択肢になかったのでさておき、PS4版は国内未配信かつ10倍近い価格設定なので…。

本作はパズルゲームであり都市育成シミュレーションではない、という点を念頭に置かねばなりません。
増加する乗客を完全に制御するのは不可能で、あきらかにゲームオーバーに向かわせようとする力が働いてます。
ベルリンなんかをプレイするとあきらかですね。乗客の増加率があまりにもおかしいので。
エンドレスモードのルールは都市育成に近いところがありました。どれだけ処理効率を上げられるかの勝負。

|

« 2020年 夏アニメ総括 | トップページ | VR初心者視点の「Oculus Quest 2」レビュー »

ゲーム レビュー&コラム」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2020年 夏アニメ総括 | トップページ | VR初心者視点の「Oculus Quest 2」レビュー »