ゲームレビュー 「ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN」
[プラットフォームと購入方法]
Xbox Oneの『Welcome Price!!』版をセール期間中にPayPalクーポンを使用して購入。支払い金額は289円。
[クリアまでにかかった時間]
難易度ノーマルで約15時間。途中、高難易度のミッションで何度かリトライしている。
[ゲーム難易度]
高め。1周目に難易度ノーマルを選んだ場合、一般的なハードぐらいになると思っておいたほうがいい。
難易度を下げたとしても、ミッション内容によっては障害を取り去れない場合がある。地形や天候はその代表格。
[実績・トロフィー難易度]
1周目で解除できるのは全体の半数程度。残りはやり込み系とマルチプレイ関連で半々といった感じ。
オフライン関連に限っても時間と手間はかかる。コンプリートは容易ではない。
全難易度ランクSのためにキャンペーンを5周以上しているが、飛行距離と累積報酬の実績は解除できていない。
[良いところ]
・無人機と有人機、新と旧の戦いをメインに据えたストーリー。好きな人は間違いなく好きなヤツ。
・プレイヤーが渡り歩く部隊にはそれぞれ個性があり、プレイヤーの扱いもストーリーに沿って変化していく。
・ダイナミックな天候の表現、雲の描写。ときには強風で機体が流され、落雷で計器が沈黙することも。
・シリーズファンをニヤリとさせる様々な要素。過去の作品の登場人物も絡んでくる。
・スコアアタックやコレクションを目的としたリプレイ性の高さ。高難易度で実感できる各機体の特性。
[悪いところ]
・全体的に地上目標を攻撃するミッションが多く、ドッグファイトを楽しみたい人はストレスが溜まりがち。
・天候の影響は前半に集中しており、後半はほぼ見られない。プレイヤー側に有利に働く場面はほとんどない。
・大量の無人機が登場するミッションなどで、ミサイルの警告がうるさすぎる。警告をオフにしたくなるほど。
・ミッション20。お約束といえばそれまでだが、初見で無傷で突破できた人はいないだろう。
・ミッション20を通過したうえで見ることになるエピローグと、全体を振り返ったときのストーリーの印象。
[どちらとも言えない]
・良くも悪くも過去のシリーズからの変化が少ない。経験をそのまま活かせるのはよいが、新鮮味は薄い。
・ミッションの総数は多くないが、ひとつあたりが長い。失敗するとやり直しにも相応の時間がかかる。
・敵味方の識別が必要なミッションは新鮮さこそあるものの、楽しい作業とは言い難い。
・ツリー方式の装備入手はわかりやすいが迷いがち。選択をミスして終盤苦しむ可能性もないとは言えない。
・ミッション中の会話は登場人物が多く賑やかだが、場面によってはうるさく耳障りに感じることも。
[総括]
「ACE COMBAT 7」はナンバリングタイトルとしては約12年ぶりとなる、人気シリーズの最新作である。
ナンバリング以外のタイトルも含めた場合でも、長いブランクを挿んでのリリースという印象だった。
前作「6」は当時としては驚くべきグラフィックで、そこから12年もの経過ということで大きな期待があったが
アンリアルエンジンで描かれた最新の映像を見た感想は「なるほどこんなものか」という程度だった。
次世代のハードがリリースされているこのタイミングで見たせいで驚きが足りなかったのかもしれない。
グラフィックの評価を抜きにして考えても、「6」からの変化はそれほど多くないと感じた。
ストーリーやステージ構成、収録されている機種など、既視感を覚える場面が多いというのが率直な意見である。
味方機に支援要請ができて視界を無数のミサイルが飛び交う「6」のほうが爽快感は高めだった。
…という言い方になるのは、それだけ本作は爽快感よりもストレスを感じる部分のほうが多かったからであろう。
1周終えてみて、素直に褒められない感じが残るのはストーリーとその描き方によるところが大きい。
誰が見てもスカッと終われるような気持ちよさがあれば、本作全体の評価にこれほど迷うことはなかったと思う。
ミッション20の終盤以降で本作への印象が激変したことは伝えておかねばなるまい。
本作に魅力を感じ始めたのは2周目以降、高難易度でのS評価獲得を目指して繰り返しプレイしていたときだった。
どの機体と装備を組み合わせればミッションで高いスコアを出せるか。最適解を編み出す楽しさがある。
選択肢が少ない1周目では気付きにくい魅力なのだ。やり込みを前提とした作りであるのは間違いない。
ネームド機の出現を狙ったパターン構築など、往年の2Dシューティングのスコアアタックを連想させられた。
戦力が調っていない状態で挑む1周目の難しさは、個人的には歯応えがあって良いと感じた。
「シリーズ経験者ならこれくらいでも許容できるだろう」という制作側の狙いというふうにも受け取れる。
フライトシューティングが絶滅危惧種な昨今において、本作はファンに向けた貴重な一本と言えるだろう。
[オススメ度]
「5」以前のシリーズファンには素直にオススメできる。本作から新規で始めるなら長い付き合いのつもりで。
現状ほかに比較できそうなタイトルのないジャンルなので、強い興味があるならオススメできる。

2か月ぶりとなるゲームレビューの掲載です。年内にあと1本ご紹介できればと思っていますが、どうなるやら。
それにしてもホント、ここ数年はバンダイナムコのタイトルばかりプレイしているような気がします。
国産タイトルでなんとなくプレイしたいと感じる、それでいて値段が手ごろなものが揃っているのかも…?
ざっと読んでもらって、評価があまり芳しくないことを疑問に思われるかもしれません。
個人的にはやっぱり「6」が好きなんですよ。でもシリーズファンからすると「6」の評価って芳しくなくて。
そのへんのギャップみたいなものが今回「7」のレビューに表れてしまったのかなぁと。
決しておもしろくなかったわけではないんです。でも、「6」を超える内容だったとは口が裂けても言えません。
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