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2021年3月22日 (月)

TCGの入り口としての「デュエル・マスターズ プレイス」

Dueple01

「ブレ×ブレ」と「ナナオン」のイベントが空いた期間に「DUEL MASTERS PLAY'S」を触っていました。
いわゆる「デュエマ」のアプリ版。当ブログでは初の『デジタルカードゲーム』の紹介となります。


「また急な話だな」と思われるかもしれませんが、以前からTCG(トレーディングカードゲーム)に興味があり
いつか機会があれば、始めやすそうなところで体験してみたいと常々思っていたのでした。

自分は世代的に言えば「マジック:ザ・ギャザリング」の初期にあたり、プレイしている同級生もいたのですが
どちらかといえばデジタルなゲームに傾倒し、TCGに触れることなく過ごしていました。
「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」や「ポケモンカードゲーム」などの有名タイトルも接点はゼロ。
たまに絵柄や題材が好みでカードを買うことはあったものの、ゲームとして遊んだことはありませんでした。

ちなみに買ったことがあるTCGでざっと思い出せるのは「アクエリアンエイジ」と「ネギま!?」。
あとは発売当時にブースターだけ持ってて、のちに構築済みデッキをまとめ買いした「Netrunner」がある程度。
そういえば近年日本語版が発売されていたような。どれくらいプレイ人口がいるのか見当もつきませんが。


Dueple02

で…なんで「デュエプレ」を選択したかというと、自キャラのアバター作成要素があったから(笑)
いや、こういうの地味に大事だと思いますよ。思い入れのない主人公ってモチベの低下につながりますから。

アバター云々は半分冗談で、Google Playストアのカードゲームのジャンルでたまたま先頭に表示されてたのが
「デュエプレ」だったのと、対象年齢的にも理解しやすそうだと思ったからです。
TCGってどのタイトルにも言えることなんですけど、どうしてもルールが『難解そうに見える』んですよ。
実際に難しいかどうかではなく、『難解そうに見える』ことがひとつの壁になっていると感じていました。

そんな先入観もあって、『TCGがわかる人』に対してある種のあこがれがあったんですね。
『難解そうに見える』ものを理解して楽しみ、共有できている人たちと、そういう文化で醸成された土壌に。


今回の要点はふたつ。TCG未経験の人でも、チュートリアルを終えれば対戦が成立する程度になるのか?
それと対CPUモードの充実。未経験からある程度の腕前になるまで、対戦相手がいなくてもなんとかなるのか?
このあたりをレビューという目線で「デュエプレ」を見ていこうと思います。


Dueple03

初回起動時、チュートリアルを受けるかどうか選択する画面が表示されます。
アナログのほうの「デュエマ」を知っている人はチュートリアルをスキップしてもよい、という親切設計。
また、チュートリアルの目次にはそれぞれおおよその所要時間が明記されています。
これって意外とありそうでなかったなぁと感心してしまいました。ただし、若干の改善が必要だとは思います。

本作のチュートリアル、項目を任意に選択して受けるのではなく、始めたら全部受けさせられちゃうんですよね。
後々「あの部分だけ勉強しなおしたい!」と思ったときも全部通しで見なければなりません。
せっかく目次があるのにこれではなぁ…と、誰しも感じるのではないでしょうか。


Dueple04

チュートリアルは変に文章が多すぎることもなく、実際に操作を交えて学べるので退屈さがありません。
本当に「最低限の対戦ができるレベルにはなる」程度の内容ですが、飽きないうちに終わるってのも大事ですし。
攻守の手順、攻撃の可否や相打ちの条件、一発逆転の可能性を秘めたシールド・トリガー。
「デュエプレ」の基本的なルールと独自要素の説明を短い時間にうまくまとめてあると思います。


チュートリアルが終了するとホーム画面へ移り、あとは自由に遊べる状態になります。
個人的にはもうちょっと説明がほしかったかな…各文明の傾向とか、デッキを組むためのアドバイスとか。
ベースとなる構築済みデッキは複数用意されているものの「どの文明を選べばいいか?」がまずわからないので。

メインストーリーでは各文明のキャラクターと次々戦うことになるので、ある程度はそこでつかめると思います。
速攻重視、ブロック重視、マナ重視、墓地を利用した変則的な戦法などなど、選択に性格が出そうなところ。
「早い段階からカードを場に出せる」という安心感から言えば、光や火が初心者向けな印象はあります。
しかし引きの良し悪しなど、運に影響されて各文明がもつ性質どおりに機能しない場合も当然あるでしょうね。

あと、個人的にちょっと悩んだのが「最初に配られた手札のなかからまずどれをマナに変えるか?」
戦い方によって判断が異なるので一概に教えられるものではありませんが、初心者には例示がほしいところ。


Dueple05

「デュエプレ」の対CPUモードは大きく分けて3種類あります。ひとつは先に挙げたストーリーモード。

いくつもの階層が連なる塔を登って、各フロアで待ち受ける相手と戦っていきます。
序盤は各文明の代表が3フロア1セットで登場し、それぞれの戦法を実戦形式で確認できるようになっています。
まだ2章の途中までしか読めていませんが、気軽に読める程度の文量に抑えられているのは好感。
プレイヤーが一番楽しみにしているのは対戦なので、変に待たせないよう配慮されていると感じました。

シティバトルは一定期間ごとに対戦相手が変更される、おそらく中級者以上に向けたモード。
複数の文明を混ぜたデッキや合体する強力なクリーチャーが出てきたりして、難易度もそれなりに高め。
対戦に勝利すると、用意されたなかからランダムでひとつアイテムをもらうことができます。

トレーニングモードはほぼそのままの意味ですが、基本無料のアプリにしてはよくできていると思います。
自分が組んだデッキと対戦することも可能。デッキの短所、あるいは意外な長所の洗い出しにも使えそうな予感。

自分が組んだデッキ同士をオートで戦わせてるのを見ているだけでも、個人的には全然おもしろいです。


Dueple06

アナログのほうの「デュエマ」では毎回の手間になりそうなタップとアンタップ、マナゾーンに置いたカードの
使用・未使用を示すための向きの変更が「デュエプレ」では自動化されているので進行はスムーズ。
ブロッカーや『召喚酔い』の状態にあるカードも絵的に見分けやすくなっています。
ひとりでも遊べるというだけではなく、アプリならではの便利なところが「デュエプレ」にはたくさんあります。

カードに書かれている特殊ルール(専門用語?)はクリックすると説明文がポップアップするようになっていて
わざわざ他の解説などを読みにいかなくても確認できるようになっています。これは本当に助かる…。

余談ですが、アナログのTCGのようにカードスリーブやプレイマットを設定・表示する機能も備わっています。


「デュエプレ」のチュートリアルと対CPUモードは、ゼロからTCGを学ぶにはじゅうぶんな内容と言えます。
初めてのデッキ構築など、もう少しだけ参考になる読み物があれば個人的には満点をつけられそう。
あとはシステム上ちょっとだけ気になる部分がある程度。そのへんにも一応触れておきますか。

まず基本的な話として、バッテリーの消費が妙に激しい。基本2Dのゲームなのになんでこんなに減るのか。
最初は「プレイ時間が長めになってるからそのぶん多く減ってるのかな?」と思ったんですけど、そうでもなく。

可能であればバッテリーや発熱の不安が少ないPC版を検討してみてもいいかもしれません。
カードに書かれている文章の確認などスマホの画面ではつらいと感じる人も少なくないでしょうし、PC推奨かも?
ゲームの進行状況はPC版と共有可能で、PC版ではウインドウサイズの変更などもできるようになっています。
推奨環境に満たないスペックのPCでも(スマホより)快適にプレイできる可能性があるので、ぜひお試しあれ。


Dueple07

初回起動時に配布される基本デッキがNew Division版とAll Division版でまったく同じ名前がつけられているため
一覧表示するとどちらのDivisionのデッキなのか見分けがつかないという問題が生じます。
自分は上の画像のようにAll Division版のほうだけ先頭に「AD」の文字を加えて区別できるようにしました。

そもそもNew DivisionとAll Divisionの違いもあまりよくわかってなかった…説明不足なところかもしれません。
ざっくり言えば、New Divisionのほうはいくつかのカードが制限されて使えない状態になっています。
しかし、対CPUモードの対戦相手は特にDivisionを指定してくるわけでもなくおかまいなしに使ってきちゃうので
プレイヤー側も変に縛りを設けることなく、All Divisionでデッキを組んでしまったほうがいいのかも。


ゲーム内通貨が3種類あるのもちょっとわかりづらかったかな。有償と無償の2種類でもよかったような気が。
画面に表示されている3種類とは別に、任意のカードを生成するのに使うポイントもあるんですよね。

最後にもうひとつ。お知らせの未読記事をまとめて既読にできる機能もほしかった。
いまから「デュエプレ」デビューすると未読記事が結構な量になるので…しかもほとんどは古い更新記事です。
ほっといても問題ないんですけど、気になる人はひとつひとつ手作業で既読にしていくしかありません。


さて…「デュエプレ」を今後も継続的にプレイするかどうかはちょっとわかりません。他のソシャゲ次第かな?
おもしろいゲームだったし、もうちょっと深いところまで覗いてみたい気はします。

カードの引きの良し悪しという運の要素が介在することで、「今回は負けてしまったけどまあ仕方ないか!」と
精神的に割り切れる部分もあるのが他の対戦ゲームとくらべて負担が軽いというか、居心地はよいですね。
同じ相手に何連敗もしてしまう場合はその限りではありませんが。対策を考えるのも楽しみのひとつでしょう。

あとはカードの絵柄とかかなぁ。お気に入りの一枚が見つかったら楽しみ方がまた変わっていきそうな予感。

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