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2021年12月28日 (火)

「FF14」6.0 旅の終わり

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去る12月24日の晩、ちょうと日付が変わるころ「暁月のフィナーレ」をフィナーレしました。

プレイ開始したのが4日だったので期間としては20日間。「FF14」自体を始めたのは2016年の秋ごろでしたか。
長い人だと約10年におよぶ、自分にとっては5年にわたる光の戦士としての旅が終幕を迎えました。


MMORPGはサービスが続く限りは終わりのない、終わらせることができない現実的な都合を抱えています。
ストーリーのない対戦ゲームならいざ知らず、明確なストーリーのあるRPGというジャンルで終わりがないって
結構深刻というか、『ひとつの物語として不完全な状態』と言ってもいいと思うんですよね。
結末の訪れないRPGをプレイし続けることに対するモヤモヤした気持ちを、しばしば記事にも書いてきました。

メインクエストを終えて真っ先に出てきた感想は「肩の荷が下りた」でした。
この5年間、「FF14」をプレイすることにある種の義務感、「結末を見届けなければ」という責任感を感じていて
「暁月」を完走したことでようやく約束を果たせたみたいな、そんな達成感、あるいは解放感がありました。

とはいえ「暁月」にはまだ触れていないコンテンツがたくさん残ってるし、今後も続々追加されていくでしょう。
あとはどれだけ付き合っていく気があるか。自分自身のやる気にかかっています。


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さて…「暁月」の感想、どれくらい触れていいものやら現時点ではちょっと迷いますね。まだ発売月だし。
何を言ってもネタバレになる気がするし(笑)かといって具体的に挙げないと感想にもならないというジレンマ。
まあ、ゲーム系のニュースサイトにネタバレありの感想記事が掲載されるくらいだし許される時期でしょうか。

念のために書いておきますが、「暁月」をクリアしていない人は以下を読み進めないほうがいいと思います


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「暁月」のストーリーは、我々現代人が心のうちに抱える問題に肉薄する内容になっていました。

まったく大袈裟な創作ではなく、誰にでも生じうる閉塞感や絶望をより拡大して描いている。
幸福の追求、未来への希望、理想や夢…その先にある現実の壁と限界。諦めや虚無にどのように立ち向かうか。

プレイしながら自分は完全に敵側に共感していたんですよね。ファダニエルをはじめ、立ちはだかる敵の思想に
少なからず同意できてしまう。だからこそプレイヤー側がどう解決するのかずっと気になっていました。
言わば自分自身をどう説得するか。その解決法に納得できなければこの絶望に終わりはないと感じていたので。


前述を踏まえて、個人的な希望を言えば、彼らをただ敵として倒すような展開にはしてほしくなかった。
彼らが納得できる答えを手に入れ、笑顔で戻ってこれる。そんな結末を期待していました。

その希望についてはまあ…ある程度は受け入れられたかな。まったく不満がないと言えば嘘になりますが。


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メーティオンがたどり着いた答えは自分の希望に沿うものでしたが、できれば現在のアーテリスの姿を見てから
その答えにたどり着いてほしかった
んですよね。彼女も一緒にアーテリスに還ってきてほしかった。
セリフだけで片付けてしまってはあまりにも演出が足りず、意思をくつがえすには説得力が弱いと思うので。

この広く暗い宇宙において、青く輝くアーテリスという星はその見た目だけで絶大な説得力をもっています。
宇宙を舞台にしたストーリーでその説得力を利用しない手はない、と。映像的な理由から感じた小さな不満です。


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個人的に「暁月」のメインクエストでもっとも記憶に残る、心を打たれたのはサベネアでのこのシーン。

「FF14」ではこれまでさまざまな信仰や宗教が描かれてきましたが、悪い側面を強調されることが多かったため
本来あるべき信仰の姿を初めて見ることができた気がして、深い闇のなかでも希望をもてたのです。
救う価値のある世界だと、この時点で自分は確信していたと言ってもいいかも。

そしてメインクエストの最後で、このときの赤子がどうなったか語られていたのもよかったですね。
「生まれてこなければ」という反出生主義と対になる、生まれてくる命。それでも生きていくことの肯定。


「漆黒」の感想にも書いたことなんですけど、世界の命運よりも手の届く範囲にある命のほうがやはり重たくて
あのとき一番救いたいと思っていたのがテスリーンとハルリクで、今回はマトシャと赤子でした。
いや、救われたのは自分のほうかもしれません。絶望に満ちた世界に希望を見出そうとしている自分を。


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「暁月」に感じた不満のなかで最大の割合を担っているのは、メーティオンとの『鬼ごっこ』のイベントです。
彼女が逃げること自体はべつにいいんですよ。問題はイベントにかかる時間と距離が長すぎること。
…『長い』は適当じゃないな。『くどい』と言い換えたほうがいいかもしれません。
他のどのストーリー展開やイベントを許せても、これだけは許せないというレベルの「暁月」の悪しき部分です。

「暁月」エリアはムダにだだっ広い印象があります。広いわりにイベント的な密度が薄く、移動が大変で。
フライングマウントを解禁するまではそのエリアのサイドクエストに触れたくなくなるくらいに。
F.A.T.E.とか採集とかに手を出し始めたら印象も変わるのかな。現状メインクエストだけで語ってますしね。


『鬼ごっこ』以外で大きな不満といえば、我が友ことゼノス様との結末ですかね。
あえて結末を、決着を用意しなくていいと思ってたんですよ。そのほうが先々ずっとおもしろいでしょうし。
世界が平和になったあとも、この世界のどこかでゼノス様は再戦の機会に向けて鍛錬を積み重ねていて。
世界の命運、人種や政治などのしがらみと一切関係のない奇妙な存在として残しておいてほしかったなぁ…と。

事実上のラスボスのあと、達成感を味わっていたところに空気を読まず差し込まれたことも興醒めの理由。


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これは興醒めとは違うんですけど、イベントムービーにソロバンが音声付きで出てくるたび笑っちゃって…。
担当声優某氏はどんな顔してこの演技してるんだろう?と、緊張感減退のデバフを喰らいながら考えていました。


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ほかに「暁月」で触れておきたいことといえば…妙に印象に残っているのが、各所で登場した飲み物。
オールド・シャーレアンのコーヒー、サベネア島のチャイ、そして決戦を控えての食事で出てきたワイン。
さすがに自宅にチャイの買い置きはなかった(笑)事前に教えてくれればイベントを味覚とともに味わえたのに。

コーヒーのイベントに触れたついでで言うんですけど、「暁月」のアリゼーはヒロイン度がすごいですよね。
ヒカセン好きすぎキャラの代表格であるラハやゼノスとくらべても今回はアリゼーが強い。
両親との顔合わせも済んだし、正式なお付き合いが始まったと考えているヒカセンも多いのではないかと(?)
新衣装も強いしなぁ。正直に白状すると、イベントムービー中はアリゼーのケツばかり見ていました


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今後の予定ですが、クラフターのコンテンツなどを中心に来月中旬ごろまで続ける予定でいます。
その先のことは現時点では未定。おもしろいことが見つかれば続けるし、他のゲームを始めるかもしれないし。

英雄ではなく、ひとりの冒険者として新たな夢を探すときが来たのか…ひたむきになれる、完全ではない幸福を。



先日、岸田首相が急に「日本人を月に」などと表明したことが気になっていたのですが…まさかね。
今月は本当に「暁月」漬けだったせいで、何を見ても「暁月」と関連付けて見てしまうようになっていました。

つい最近も「スター☆トゥインクルプリキュア」の劇場版「星のうたに想いをこめて」を見ていて、「暁月」に
近いテーマが込められているような気がしたのですが、さすがにこんなこと考えてるのは自分ぐらいだろう…と
自分自身をなだめつつも、念のためにと思ってTwitterであれこれとツイートを検索しました。
すると、「スタプリ」ではなく「Go!プリンセスプリキュア」との類似性を挙げる人が結構見つかりまして。

「ゴープリ」の詳細はさすがに忘れてしまいましたが、夢と絶望が結末に大きく関わってくるんですよね。
ひょっとして「FF14」のストーリーにはプリキュアシリーズの影響が意外とあるのでは?などと思ったりして。
「ミラクルユニバース」には一般市民をテンパード化して自身をパワーアップするボスも出てくるしなぁ…。

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