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2022年5月27日 (金)

ゲームレビュー 「STAR WARS Jedi: Fallen Order」

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[プラットフォームと購入方法]
PS4&PS5版をセール期間中に1,120円で購入。

[クリアまでにかかった時間]
約22時間(YouTubeの動画配信と配信外プレイの合算)

[ゲーム難易度]
ゲーム開始時に4段階から難易度を選択可能。ストーリー進行を重視した最低難易度あり。
おもに変化するのはパリィの猶予と被ダメージ量で、最低にすると被ダメは標準の3割程度まで低下する。

RPGのような武器や防具の交換、レベルアップといった概念が本作にはない。
経験値はスキルのアンロックにのみ使用し、スキルの充実と慣れによって体感難易度が下がっていく仕組み。
なので序盤のほうが比較的難しく感じる。言うまでもないが、ボス戦は後半のほうが難しい。

戦闘以外にパズル要素もあるゲームなので文武両道を求められる。
パズルの場面ではヒントを要求できるが、ヒントをもらっても(操作やタイミングが)難しい場所もある。


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[実績・トロフィー難易度]
解除条件に難易度の指定がないので、最低難易度でもコンプリート可能。難易度別クリア実績なし。
アイテムと文献の収集率、マップ完成率を100%にする作業に時間と手間がかかるがクリア後でも補完はできる。
初めてキャッシークに到着したときマンティス周辺で発生している会話イベントだけは逃さないほうがよい。

標準難易度「ジェダイ・ナイト」1周分の経験値ではスキル全取得に足りず、追加の経験値稼ぎが必要。
経験値を一度もロストしなければ1周分の経験値ですべてのスキルを取得できる(2周目で確認)
もしロストしても100%を目指す過程で各地を巡るうちに足りそう。全体で30時間は超えないだろう。

戦闘関連の特殊な実績はクリア後に追加される「瞑想トレーニング」のバトルグリッドでも解除可能。
セーバー投げで3体同時キルの『トリプルダウン』や強化スロウ中に25体キルの『あわてるな』は解除確認済み。


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「Jedi: Fallen Order」にハマった1か月


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[良いところ]
・ゲームを起動した瞬間からスター・ウォーズの世界に引き込まれる、メーカーロゴと音楽の演出。
ソウルズライクなシステムとジェダイの融合。最初からライトセーバーを使えるのは気前が良い。
・武器はライトセーバーのみだが、ライトセーバーのカスタムが充実していてファンを楽しませてくれる。
・フォースを駆使した戦闘システム。新たな能力が解放されるたびにジェダイの強さが発揮されていく。
・フォースで操作するパズル要素。動かせるものは青く、いまは動かせないものは赤くハイライトされている。
戦闘とアスレチックのバランス配分が絶妙で、どちらに偏ることもなく飽きずにプレイできる。


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[悪いところ]
・基本的な操作のチュートリアルが若干不足していて、最初はロープを登るにも戸惑ってしまう。
・セーブポイント間のファストトラベル機能がなく、あとから探索するにも徒歩で向かわなければならない。
・通常のジャンプで届く高さにあるへりをつかんでくれないなど、ジャンプ関連で不可解な動作が起きやすい
・フォースの残量がやや確認しづらく、戦闘中のフォース切れに気付けないときがしばしばある。
・特にボス戦において、敵のガードゲージを削り切ってからでないとダメージが通らない。隙を突けない。
・ガード不能攻撃の前兆として敵が赤く光るが、赤く光ったままゆっくり旋回する陰湿な敵もいる。


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[どちらとも言えない]
高品質なグラフィックは前世代機での動作をやや不安定にしている(キャッシークで顕著)
・ローカライズの完成度は高く、字幕のフォントサイズまで変更可能。しかし音声は日本語吹き替えのみ。
・初見で気付くのは困難ないくつかの正規ルート。パズルではないのでヒントを得られないが悩むのも一興か。
発見した時点では通行できないルートが多数用意されていて、初見ではもどかしさも感じる。
・死亡時、溜めていた経験値はプレイヤーを倒した敵が確保する。一撃でも攻撃を当てられれば回収できる。
・足場から落ちても少量の体力と引き換えに瞬時に復帰できる。ただし繰り返すと消費もバカにならない。
・敵は足場から落ちると即死なので、フォースで突き落とす攻撃が無類の強さを発揮する。


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[備考]
・本作のプレイ動画をYouTubeで配信すると、いくつかの「著作権の申し立て」が届いてしまう。
 (メインストーリーで数箇所、おそらく映画のサウンドトラックをそのまま使用しているため)
・全体的に画面が暗めなので、プレイ動画を配信する際はさらに明るめの設定にすると視聴者には優しい。
・死亡時のロード時間がエリアによっては非常に長くなり、1分を超えることもある(PS4版)
・戦闘中だけジャンプがヨーダのようなモーションになるが、無敵時間がないので普通にダメージを喰らう。


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[総括]
「Fallen Order」はTitanfallシリーズや「Apex Legends」で広く知られるRespawn Entertainmentが開発した
Dark Soulsシリーズのシステムを部分的に採用する、いわゆるソウルズライクなタイトルである。
ただしそのプレイフィールはアクションアドベンチャー寄りで、ソウルズライクな体験とはかなり異なっている。

死亡時に経験値を落とす、セーブポイント利用時に敵が復活するあたりはDark Soulsシリーズに則っている。
ただし経験値は死亡地点に残るのではなく、プレイヤーを倒した敵が所持した状態になる。
また、セーブポイントでセーブするだけなら敵は復活せず、回復した場合のみ復活するようになっている。
プレイヤーキャラクターにレベルやステータスの概念がないのもDark Soulsシリーズとの大きな違いである。

キャラクタービルドの自由度がない反面、武器選択やビルド検討で悩む必要がなく、ゲームを先に進めやすい
明確なストーリーのある本作においてはそこが大きな利点になるとプレイしていて感じた。


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ソウルズライクである以前に「Fallen Order」はスター・ウォーズシリーズのファンに向けたスピンオフなのだ。

本作は時間軸でいえば、映画の『エピソード3』と『4』のあいだに起きた出来事を描いている。
スター・ウォーズシリーズは一般教養なので、履修していない人は(特にゲーマーにおいては)いないと思うが
ストーリーの理解度を高めるために最低でも新三部作(~『3』)の知識は入れておいたほうがよいだろう。

一般教養は冗談としても、スター・ウォーズシリーズへの思い入れが評価に大きく影響してしまうのは否めない。
ソウルズライクが好きなだけでは成立しにくい部分があることを言明しておかねばなるまい。


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ストーリーを抜きにしても、アクションアドベンチャーとして非常に良くできているのは間違いない。
Titanfallシリーズを彷彿とさせるウォールラン、ロープスイングや壁登りを巧みに組み合わせたアスレチックは
操作する楽しさ、移動する楽しさを最後の最後まで飽きることなく味わえる。

「クリアまで20時間程度」と聞いて、長いと感じるか短いと感じるか個人差はあるだろう。
本作においては「それならすぐに2周目を始めようか?」と思わせるだけの、良い意味での物足りなさがある。
1周目で手に馴染んだアクションを発揮する場がほしい。ライトセーバーやフォースでもっと暴れたい。
映画で見たジェダイのような動きができるようになってから、さらに一段おもしろくなるゲームである。

パリィを完全にマスターした状態で始める「新しい旅+」の序盤は1周目とは異なる爽快感を味わえるだろう。


 ※「瞑想トレーニング」と「新しい旅+」は発売から半年後のアップデートで追加された新機能。


[オススメ度]
ダクソ系に興味がある人、スター・ウォーズシリーズのファン、トゥームレイダーシリーズのファンにオススメ。
これら複数の条件に当てはまるかどうかでオススメ度は大幅に変わってくる。
(なぜトゥームレイダーシリーズの名前が出てくるかといえば、プレイフィールがよく似ているからである)
残念ながら、アクションゲームがニガテな人に気軽にオススメできる難易度ではない。



先述のバトルグリッドについて欄外でちょっと触れておきます。これがなかなかおもしろいんですよ。
本編クリア後に追加されるこのモード、トレーニングモードでありながらシミュレーターでもあるんですよね。

小・中・大3つのサイズから盤面を選び、そこに本編に登場した敵をコストの範囲内で自由に配置できます。
「あのボスともう一度戦ってみたい」とか「ニガテな状況を克服したい」とか、そういう需要を解決するために
わざわざゲーム本編のシチュエーションに戻らなくても瞬時に再現できる便利なモードなわけです。

本編中では見つけるのが難しい、実績解除に適した状況の用意もこのモードでなら超簡単。


Swjfo_battlegrid1

たとえぱ「ライトセーバー・スローで一度に3体の敵を倒す」が条件になっている『トリプルダウン』の場合は
上の画像のようにスプロックスを3体縦にならべて配置すればいいだけ。開始5秒で解除できます。

他にも特定の敵が条件になっている『蹴り返せ』や『何か言ってみろ』、回数を求められる『あわてるな』など
本編クリアまでに解除できなかった戦闘関係の実績はすべてバトルグリッドで解除できます。
こんなに親切な設計で本当にいいの?って思っちゃうくらいユーザーフレンドリーな機能ですよね。
唯一の欠点はクリア後に追加される機能であること。そりゃね…ラスボスも含めて全ボス出せちゃうから


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トレーニングモードを実装してるのって格ゲーぐらいなものですが、ダクソ系のような高難易度アクションにも
あるほうが絶対に便利だなぁと、今回「瞑想トレーニング」のバトルグリッドを利用して思いました。

シミュレーターでもあると言いましたが、敵同士を戦わせる観戦モードとしても利用できるようになってまして
ラスボスと大型モンスター3体を戦わせたらどちらが勝つか?とか、思いつきでいろいろ試すことができます。
だいたいフォース感応者が勝つのですが…それとシステム上、敵対勢力同士の対決に限られるようです。

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