
今日まで誰にも言わずにいましたが、「Oculus Quest 2」こっそり予約してました。前置き終了!
このレビューにたどり着いた人の半分以上は、既にいろんなサイトでレビューを読まれているのではないかと。
で、おそらくみんな「開封動画とかもう見飽きたわ!」「俺が知りたいのはそういうことじゃないんだよ!」と
使用感などもうちょっと突っ込んだところを求めているのでは?と思ったんですね。
かく言う自分がそうだったので、自分が知りたかったところを自分の体験に基づいて書いてみました。
使い始めて24時間しか経ってない段階での掲載なので、気付いたことを今後追記していく予定です。
「ここが知りたい!」というポイントがあればコメント欄で教えてください。できる範囲で確認します。
バッテリーおよび充電関連
本体付属のUSBケーブルは充電するにはじゅうぶん。しかし1mという長さには早々に不満を覚えるはず。
PCとの接続やOculus Linkの利用を考えていないとしても、2m程度のものを別途用意したいところ。
それと付属のケーブルはtype-C(オス)-C(オス)なので、我が家のPCとの接続には使えませんでした…。
PCにtype-C入力がある人はさておき、通信用としてもう1本ケーブルがほしいですね。
Wi-Fi経由でのファイルのやりとりは現状Quest 2単体では不可能※なので、需要はかなり高め。
Anker製のケーブルをやたら薦める人がいますが、Ankerにこだわる必要はないと思います。
※アップデートで不可能ではなくなりましたが、手軽さで言えばいまだ有線が勝るのではないかと。
バッテリーの持続時間はほぼ公称値どおりで、満充電からぶっ通しで「VRChat」すると2時間程度。
バッテリー残量が15%と5%になったときの二度、それぞれ画面に警告が表示されます。
充電しながらの使用でもバッテリー残量は減る(検証済み)ので、バッテリー切れを目安に休憩がオススメ。
スリープ状態でアプリのダウンロードを継続するだけでも結構な早さでバッテリーを消耗してしまうようなので
長時間のダウンロードが予想されるときは充電器との接続を推奨。実際、途中で落ちたこともありました。
充電状況を示す本体LEDは充電が完了しても緑のまま消えず、ケーブルを抜くまでずっとついてます。
公式によると、充電完了後も充電しっぱなしだとバッテリーの寿命を縮めるそうです。
「スリープ状態で就寝中に充電」という使い方はよくないんだと思います。既に何度かやってますけど。
充電する際は電源を完全にオフにしてから、充電が完了したらすみやかに抜く。心掛けましょう。
両手に持つTouchコントローラーには慣れが必要で、まだスティックやボタンの位置さえ把握できてません。
付属の単三充電池乾電池は三菱製でしたが、開封時に既に液漏れしていたという報告も見ました。
個人的にはニッケル水素充電池の使用をオススメします。ちなみに自分は東芝のIMPULSEを使用中。
Touchコントローラーの電池はかなり持ちます。1週間毎日使っても10%減るかどうかという程度。
ホーム画面に表示される残量と「Firefox Reality」などで表示される残量には違いがあるみたいですね。
Quest 2購入から3週間後、「Firefox」での残量表示が赤くなったので初めて充電しました。
装着感

ゴーグルを頭部に固定するためのベルトはQuest 2から布製になっています。
よく言えばコストダウンを図りつつ丈夫でしなやか、悪く言えば小学生の上履きみたいな質感です(笑)
形状の問題で装着後は髪がサマルトリアの王子みたいになってしまうので、以降の外出は厳しいかも…。
Quest 2の重量バランスはやはり正面寄りで、後頭部になにかしらのカウンターウェイトがほしいところ。
カウンターウェイトを載せないとホームポジション(焦点がぴったり合う角度)を維持できません。
また、本体重量を頬骨の2点で支える感じになるので頬が地味に痛くなってきます。
載せるものはべつにモバイルバッテリーである必要はなく、重さが2~300gあればなんでもOKでしょう。
いわゆるニンジャマスクをかぶれば滑り止めにもなるので、カウンターウェイトなしでもいけそう。

こちらは手近なもので作ってみたカウンターウェイトの試作品。カードケースに海外の硬貨を詰めたもの。
こんなものでもあるのとないのとでは全然違います。数十分使い続けると実感できます。
ちなみにフタの切り欠き(画像左側)はベルトの幅に合わせたもの。これとボタンで横ズレを防いでます。
ベルトは薄いので、市販の大抵のヘッドホンと併用してもまず干渉しないと思います。
普段使ってるヘッドホンはそのまま使えました。耳をすっぽり覆うくらい大きな密閉型ヘッドホンでも大丈夫。
マイクがついてるヘッドセットの場合、マイク入力は機能しないそうです。ボイチェンとかは厳しそう。
個人的に地味に気になっていたのがフェイスパッドと皮脂の問題で、専用のマスクが必要かと思ってたのですが
フェイスパッドの表面の加工のおかげで接触面が少なく、意外と大丈夫そうな感じがしてます。
また、フェイスパッドの設計が『鼻の高い人種』を想定しているせいか、鼻がまったく接触しないんですよね。
近くに置いてるスマホの画面を確認できるくらいの隙間があり、鼻の脂はつきようがありませんでした。
鼻に接触しないことでゴーグル内の明るさがどうなるか心配でしたが、塞いだときとほぼ変わりません。
顔汗をかきやすい人ならむしろ隙間を残したまま使用したほうが換気の意味でもよいかも?
初期設定
Quest 2の初期設定にはBluetooth接続可能なスマホが必須。Quest 2単独でできないのは謎です。
また、Oculusシリーズの専用アプリ「Oculus」が必要なので事前にスマホにインストールしておきましょう。
スマホアプリの起動時にFacebookアカウントを求められるので、新規に作るならこのタイミングがオススメ。
アカウントの作成と同時にOculusとの連携がおこなわれるのでBANはまずないと思われます。
(Quest 2発売当時にBAN報告が多かったのは、たまたまアメリカの大統領選と時期が重なったからだとか)
既にOculusアカウントを持っている場合はFacebookアカウントとの統合の確認があります。
たしか2年先まではOculusアカウントのままでも大丈夫だったはずですが、自分は即断即決で統合しました。
スマホアプリがQuest 2とのリンクを求めてきたら、必ず機種一覧から『Quest 2』を選択してください。
「Quest 2が一覧にないからとりあえず『Quest』を選んでおこう」ってのは絶対にやめましょう。
その次の画面で要求される5ケタの数字が『Quest』だと通らなくなってしまうので。
室内の範囲設定(ガーディアン)はスキップ可能でした。『静止モード』を選べば先へ進めます。
部屋が狭く、PCデスクの前から動けない!という人でも大丈夫。安心して買ってください!
イスに座った状態で使用する『静止モード』に必要なエリアは半径おおよそ80cmぐらいでしょうか。
ハンドトラッキングは座った状態だと反応が悪いみたいで、スムーズに操作できるとは言いがたいものでした。
でも驚異的な技術なので一度は体験しておくべきですよ。未来を体験できます。

視界と酔い
レンズの間隔は一番広い「3」に設定しました。それでもなんとなくまだ狭い感じがしています。
人生初のVR体験の感想ですが…たとえるなら万華鏡を覗いているような、映像との距離感があるのが少々残念。
VR体験で驚いたのは、映像内の物理現象に現実の物理動作で干渉できるところ。
目の前に置いてある紙飛行機を拾って飛ばしたり、ブロックを積み上げたり、握手できたりするんです。
Touchコントローラーの中指ボタンで『握る』というアクションを制御しているのが本当に画期的でした。
極度のクルマ酔い体質の自分、VRでもやっぱり酔いました。移動がダメみたいです。
VR内で移動するのと同時に足踏みするとちょっとだけ改善されます(笑)座りっぱなしが一番酔いますね。
Quest 2を使い始めて4日目くらいでVRへの順応を感じ、1週間したらほとんど酔わなくなりました。
というより、酔いにくい歩き方になったのかも。ゲーム系のワールドではいまだに酔うこともあります。
周辺光量との差が目にダメージを与えるので、部屋をちょっとだけ暗めにして装着するのがオススメ。
ただし、完全に真っ暗だとQuest 2は動きません。完全消灯で寝ながらプレイは無理みたいです。
(赤外線カメラで周辺状況を検知しているので、専用のライトを用意すれば暗所でも動作するのだとか?)
ソフトウェア面
Quest 2にはファイルマネージャというものが存在せず、ファイルの手動操作はほぼ不可能。※
たとえばスクリーンショットをTwitterに投稿したい場合、画像の選択画面が表示されなくて無理なんだとか。
Questの頃はあった「Oculus Gallery」というアプリは現在使えないみたいで、PCからWi-Fi経由で動画を
ストリーミング視聴するのも(デフォルトの状態では)できなくなってるみたいです。
※後々アップデートでファイルマネージャが追加されました。
「DeoVR」もしくは「Bigscreen Beta」があればメディアストリーミングで動画を見れそう。
「DeoVR」は必要最低限のプレイヤー。「Bigscreen」はリモートデスクトップ機能も備えるVRルームタイプ。
ちなみにQuest 2内のMovieフォルダに保存されてる動画は、ホーム画面にある「テレビ」でも視聴可能。
発売直後でストアが混雑しているのか、アプリのインストールに失敗することが結構多いです。
スリープからの自動電源オフでダウンロードが停止してしまう場合もあるみたいです。
長時間のダウンロードが予想されるときは自動電源オフの時間を最長に設定しておきましょう。
スクリーンショットや動画を気軽に撮れるのに、アップロード先は現状Facebookしかありません。
そのへんの鎖国っぷりがなんとも…Androidみたいに「OneDrive」とか使えたらいいのに。
ブラウザは「Firefox Reality」が優秀。アドオン「uBlock Origin」が使えるので広告多すぎサイトでも安心。
Quest 2はウェブサイト側からはモバイル機器として認識されるので、デスクトップ表示に切り替えましょう。
ウェブ上のファイルのダウンロードも可能で、保存先は「Firefox」のインストールフォルダ下のようです。
ブラウザからウェブ上のクラウドサービス(「OneDrive」など)にアクセスしてファイルのDLが可能。
回線速度に自信があれば、容量の大きな動画などもクラウド経由で落とせそう。うちは無理です。
どうして誰にも言わず買ったかというと、周囲に影響されてお祭りに参加する感じがイヤだった(笑)ってのと
Facebookの実名制を回避する方法がない場合、VR上では別人を装おうかと考えていたからです。
VRのプロフィールはFacebookとは別という話を知り、結局Oculus上のIDはいつもどおりのヤツにしてます。